<   2019年 03月 ( 12 )   > この月の画像一覧

採点除外が17問あって国家試験といえるのか?

先日、国家試験の合格発表がありました。現在歯科医師として働いて30年以上たった今でも、当時のドキドキ感は今でも脳裏にしっかりと残っています。そして、ご子息が受験者だったり、大学関係者の先生方でしたら、ご自身と同様、いやそれ以上にその結果を待ち受けていたものと思います。
既に大学別の合格率などの報道があり、その検証はされていて、私が受けた当時とは国家試験の合否の考え方が大きく違うことを感じます。資格試験でありながら選択試験化されている点などはその一番であり、また、試験内容も大きく変化しています。国家試験となると合格率に視線が注がれますが、いろいろな課題に対して歯科界として論議する時期が今あるようです。
その中で特に私が注目するのが、採点除外問題が17問にも及んだ点です。
恐らく合格率ありきとなり、新しい問題を考え、かつ機密性が求められ検討するメンバーが限られているからの結果と想像します。しかし受験生にしたら点数除外で済む問題ではありません。その除外問題で引っ掛かり時間配分を誤ることも十二分考えられます。そのそも数問ならともかく、17問も除外となる試験が国家試験と呼ばれるのでしょうか。
この問題は大学関係者だけの問題ではありません。先日、実地試験も含めて、国家試験が改正されるとの話も聞きました。国家試験は歯科界全体の問題として再考しなければいけない歯科界の課題です。
by kura0412 | 2019-03-28 11:20 | コラム | Comments(0)

「医薬分業、増殖の温床に」

医薬分業、増殖の温床に

病院から調剤薬局を切り離す「医薬分業」が始まったのは1974年。病院内の薬局は病院と同じ財団などが運営していた。薬を出すほどもうかるので、とにかく量や種類を増やし「薬漬け医療」と非難された。

厚生省(当時)は病院が外部に発行する処方箋の価格を5倍に引き上げ、利益誘導で医薬分業を促した。薬剤師を独立させて医療の質を高めるのが目的だった。病院前に門を構える「門前薬局」が次々に誕生した。
それから40年。厚労省はかかりつけ薬局への転換を促す改革にかじを切った。「25年までに対応できないから辞めます――というならそれは当然ありだ」。厚労省幹部は強い調子でコメントする。「立地頼みで、かかりつけの機能を果たさなくても経営できる状態は、今後のあるべき姿ではない」(同幹部)
昨年からは収益構造にもメスが入った。門前薬局は年400回以上の夜間・休日対応など11の基準を満たさなければ調剤報酬が大幅に落ちる。ただ、UBS証券の高柳満アナリストは「それでも門前薬局は有利。立地を含めた採算性の良さ、悪さを考慮して競争を促さなければ」と指摘する。

(日経新聞)



調剤薬局にも本格的にメスが入ることになるのでしょうか。
by kura0412 | 2019-03-27 11:14 | 医療政策全般 | Comments(0)

入所者がおやつ詰まらせ死亡、介助者に有罪判決

入所者がおやつ詰まらせ死亡、介助の准看護師に有罪判決

2013年12月、長野県安曇野市の特別養護老人ホームで、女性入所者(当時85)がおやつをのどに詰まらせ、1カ月後に死亡したとされる事件があった。長野地裁松本支部(野沢晃一裁判長)は25日、食事の介助中に女性に十分な注意を払わなかったなどとして、業務上過失致死の罪に問われた長野県松本市の准看護師山口けさえ被告(58)に、求刑通り罰金20万円の有罪判決を言い渡した。

起訴状などによると、山口被告は同年12月12日午後、同ホームの食堂で女性におやつのドーナツを配った。検察側は女性には口に食べ物を詰め込む癖があったのに、被告は他の利用者に気を取られ、女性への十分な注意を怠ったほか、窒息などに備えておやつがゼリーに変更されていたのに、その確認も怠ったなどと主張した。
一方、被告側は女性は脳梗塞で死亡したと考えるのが最も合理的で、ドーナツによる窒息が原因で死亡したとの検察側の主張を否定。その上で女性の食べ物を飲み込む力には問題がなく、食事の様子を注視しないといけない状況ではなかった▽ゼリーへの変更は女性が食べ物を吐いてしまうことが理由で窒息対策ではなく、確認の義務はなかった、などとして無罪を求めていた。
食事介助中の出来事を罪に問うことは介護現場での萎縮を招くとして、裁判は介護関係者の強い関心を呼んだ。無罪を求める約44万5500筆の署名が裁判所に提出された。弁護団も結成され、公判はこの日の判決も含めて23回に及んだ。

(朝日新聞)


この判決は十分検証を行い、根本的な対応をしなければ現場の混乱を招きそうです。
by kura0412 | 2019-03-26 08:54 | 嚥下摂食 | Comments(0)

予防医療に財政支援

予防医療に財政支援 首相表明 保険者に優遇措置

政府は20日の未来投資会議で、病気予防に積極的に取り組む保険者への財政支援を拡充する方針を示した。安倍晋三首相は「20年来、私も執念深く取り組んできた。今回はぜひ実現したい」と指示した。生活習慣病の重症化を防ぐ取り組みや、がんや歯科の検診の実施率が高い国民健康保険への国の支援を増やす。

30兆円超の医療費のうち3分の1以上を生活習慣病関連が占める。予防医療の取り組みを強化し、患者の重症化を防ぎ医療費の抑制を目指す。
自営業者らが入る国民健康保険には加入者の健康維持や予防の取り組みに応じ約1000億円の公費を配分しており、2020年度予算案から段階的に増やす方向で検討する。
会社員が加入する健康保険組合は健康・予防の取り組みに応じ、高齢者医療向けの支援金の負担を増減させている。加減算の幅を17年度の0.23%から20年度に最大10%まで高める。
政府は介護の予防に取り組む市町村や都道府県に配る交付金も、取り組みの実績を評価して加減している。さらにメリハリをつける方針だ。

(日経新聞)



結果が出るはずの歯科はチャンスです。
by kura0412 | 2019-03-22 08:53 | 医療政策全般 | Comments(0)

出生率0.98%、韓国

【時論】韓国、出生率0.98人ショック…「人口非常事態」宣言せよ

韓国の2018年度合計特殊出生率が史上最低となる0.98人を記録した。出生率が1.0人以下まで落ちたのは初めてのことだ。2016年(1.17人)から3年連続の下落だ。人口絶壁の大災難がまさにいま進行中という意味だ。
女性1人が生涯に産むと予想される平均出生児数を意味する合計特殊出生率は2.1人水準を守ってこそ現在の人口水準を維持することができる。このような点で出生率1人以下は人口非常事態を宣言するくらいの水準だ。未来経済・社会発展に対する最高の警告音として耳を傾けなくてはならない。

専門家は経済・社会的不均衡と両性不平等を出生率低下の主要因とみて韓国社会全体システムの問題だと指摘する。出生率低下の最も大きな原因である青年たちの結婚忌避現象は劣悪な社会・経済環境で発生した青年たちの生存戦略だとみることもできる。韓国社会の就職難、硬直して強度が高い労働条件、競争的教育環境と高費用の結婚文化などが結婚を忌避ないし延期させている。これらのことが婚姻率の急減と女性の初産年齢の高齢化現象、既婚者出生率低下の原因になっている。
2005年度の出生率が1.08人を記録して韓国社会に衝撃を与えた後、「低出産・高齢社会基本法」が制定された。大統領が委員長を務めて「低出産・高齢社会委員会」が活動を始めた。この法は出産力(人口の生物学的な可妊能力)を高めて高齢社会対応策を樹立することに目的がある。政府は少子化問題が経済活動人口の減少とこれによる未来世代の老齢人口扶養の相対的負担を解消するという次元で少子高齢化をひとまとめにして管理してきた。
だが、今後は少子化と高齢社会問題を分離して考えなければならない。老齢人口が増加するという意味は否定的なことではなく社会先進化にともなう自然な現象であるためだ。

少子化問題は違う。社会政策と文化全般に新しいパラダイムを導入しなければならない至難の課題だ。
政府は2006年以降、これまで5年単位で3回にわたって基本計画を推進している。2020年までに「合計特殊出生率1.5人達成」を目標にしている。13年という歳月が流れ、140兆ウォン(約13兆円7800億円)を超える天文学的な予算が注ぎ込まれた。結果はみじめな今日の成績表が教えてくれている。基本計画は達成できそうにないのに、誰も責任を負わないでいる。
大統領がトップの委員会は、そろそろ汎政府的に中央と地方自治団体で進行される事案の実効性を判断して、調査研究より今後の具体的な行動計画を提示しなければならない。実効性がない現金散布式のばらまき政策をやめなければならない。長期的な見識でアプローチするべきだ。
労働力を心配しながらも新しい成長動力である女性の足を引っ張っている経歴断絶問題、出産休暇の改善など家父長的文化は労働現場から率先して解消するべきだ。これは仕事と家庭を両立する「ワークライフバランス」のために経済社会労働委員会が大統領と一緒に議論するべき課題だ。また、婚姻率を高めることだけができることではなく、誰でも赤ちゃんを産んで落ち着いた環境で育てることができる社会文化が造成されるべきだ。非婚女性の出産を社会的に包容できない韓国文化の閉鎖性と、まだ海外養子縁組が存在する恥ずかしい二重性も克服しなければならない課題だ。
スウェーデンの場合、積極的労働市場政策が女性の経歴断絶を予防し、社会が子育ての責任を負った結果、今日の出生率(2018年1.76人)を安定させた。最も高い水準の両性平等と家族単位の「階層移動のはしご」を作ったスウェーデンの歴史的経験を深く知る必要もある。
今後、少子化問題は、中央と地方政府がともに国家存亡がかかった事案という問題意識を共有する地点から再びスタートしなければならない。汎政府的意志決定と伝達体系の整備、雇用および福祉政策の果敢な改革、包容的社会教育の強化などが統合的になされなければならない。

(中央日報/中央日報日本語版)



日本の出生率低下も大問題ですが、韓国の1%切った数字への危機感は、この記事読んでも危機感が感じられません。
by kura0412 | 2019-03-19 11:51 | 社会 | Comments(0)

高齢者のインプラント

高齢者のインプラント、歯科医とかかりつけ医の連携重要
 
歯科のインプラント治療を受ける場合、埋め込んだインプラントや人工歯をなるべく良好な状態で長持ちさせることが重要です。年齢を重ねて介護が必要な状態になると、歯科治療を受ける条件も変わってきます。インプラント治療を受ける時と受けた後、どのようなことに注意をすればよいのか。高齢者のインプラント治療に詳しい日本大学歯学部付属歯科病院の萩原芳幸・歯科インプラント科長(58)に聞きました。

――インプラント治療とはどのようなものですか。
歯がなくなった場合の治療法としては、義歯(入れ歯)、ブリッジ、インプラントという三つの選択肢があります。義歯は多数の歯が欠損した場合や、両隣に支えとなる歯がない場合に用いる治療法です。ブリッジは少数の歯がなくなった場合に欠損部の両隣にある歯を削って土台(橋げた)とし、そこに橋をかけるように人工の歯をかぶせる治療法です。
インプラントは、歯がなくなった部分のあごの骨の中にインプラント(人工歯根)を埋め込みます。素材は一般的にはチタンが使われます。その上に人工歯の土台となるアバットメントと呼ばれる部品を取り付け、さらにその上に人工歯を装着します。人工歯の装着はネジで固定する方法とセメントで固定する方法があります。人工歯の素材はさまざまで、金属のほか、硬いプラスチックのレジン、セラミックなどがあります。形態も単独の冠から、取り外しできる義歯を磁石やクリップでインプラントに固定するインプラントオーバーデンチャー、複数のインプラントを土台にして人工歯を橋のように連ねる固定性ブリッジまであります。

――インプラント治療を受ける場合に、どのようなことに気をつけたらよいでしょうか。
高齢者に対するインプラント治療では、手術をする時と、治療をしてから一定の期間を経た時で、別々の課題があると言われています。手術を受ける時から将来への備えが大切です。
手術を行う際には患者さんの持病や服用している薬についてまず確認します。手術のリスクが高くないかどうかを評価する必要があるからです。日本口腔(こうくう)インプラント学会では、高血圧症や心臓、呼吸器などの病気、血液を固まりにくくする薬の服用の有無など、患者さんの全身状態をあらかじめ把握するためのチェックリストを作成し、医療安全への配慮を呼びかけています。過去にはインプラント手術に伴う死亡事故も起きていますから、歯科医師からインプラント治療を勧められた時には、その歯科医師が自分のかかりつけの医師と連携して持病や服薬状況を把握しようとしているかどうか確かめてください。

――治療を受けた後には、どのようなことに気をつけたら良いでしょうか。
インプラント治療を受けた後は、インプラントをなるべく良好な状態で長持ちさせるために口の中の衛生状態を清潔に保つことが必要です。しかし、インプラントに限らず、義歯や歯のかぶせ物は基本的に消耗品です。減ったり欠けたりすることは避けられません。ですから、インプラントの手術を受ける時から、年を取って体が衰え、通院や意思疎通が難しくなる場合への備えをしておいた方がよいと思います。
一つは、人工歯のインプラントへの固定にネジを用いることです。見た目にはセメント固定のほうがきれいですが、機能の面で両者に差はありません。清掃のしやすさや、破損した場合の修理のしやすさを考えると、特に高齢者の場合は、外したいときに外せないセメント固定よりネジ固定のほうが対応しやすいのです。

――そのほかに気を付けることはありますか。
インプラントを埋める場所も重要です。口の中の粘膜は大きく分けて、歯肉と可動粘膜(頰粘膜)の二つがあります.歯肉は歯の周囲にある粘膜で、抜歯で歯を失ったり、歯周病などで歯の周りにある歯槽骨を失ったりしていない限り、歯槽骨と強く結合していて動きません。一方、話したり、食べ物をかみ砕いたりする時に動くのが可動粘膜です。歯を失うと歯の周囲にあった歯肉が退縮して可動粘膜が伸びてくることがあります。
インプラントが可動粘膜に近い場所に埋め込まれていると、歯みがきの時に痛くてきちんとみがけなかったり、アバットメントやインプラントが破損して粘膜の炎症や痛みを起こしやすかったりします。インプラントを埋め込む位置は、骨の支えと量が十分にあり、周囲の歯肉の状態が良いことが条件です。
インプラント治療を受ける際にはこうしたことを主治医によく説明してもらい、将来起こり得ることも考えて治療方法を決めることが大事です。


――介護が必要になった場合にどのようなことに注意すればよいでしょうか。

患者さんと家族、歯科医が今後起こり得るさまざまな状況を想定しながら、インプラントへの対応や口腔内の衛生状態の維持、介護体制などについて、具体的に決めておくことが求められます。
実際にどのように歯科医師が介入するかはケース・バイ・ケースとなりますが、通院が不可能になる前や、訪問診療において積極的な歯科治療が可能な時期に、インプラントに対して、何らかの予防措置を行うことが望ましいと思います。
具体的には、インプラントで支える義歯や人工歯を家族や介護者が清掃しやすい形態に改造することや、インプラントや人工歯が破損したり脱落したりした場合に備えて入れ歯や仮の歯などを作っておくことです。

(朝日新聞)



1番最後の部分はこれしかありませんが、非現実的に感じます。
by kura0412 | 2019-03-18 10:41 | 歯科 | Comments(0)

「介護の死亡事故、年間1500人 高齢者施設、厚労省初の全国調査 」

介護の死亡事故、年間1500人 高齢者施設、厚労省初の全国調査

厚生労働省は14日、全国の特別養護老人ホーム(特養)と老人保健施設(老健)で、2017年度の1年間に事故で死亡した入所者が少なくとも計1547人いたとの調査結果の速報値を公表した。これまで国は介護施設での事故の件数を把握しておらず、初の全国調査。都道府県別の内訳や詳細な内容は明らかにしていない。
介護施設から全国の市区町村に報告があった件数をまとめ、14日の有識者会議で示した。ただ、回収率は半分強にとどまる。報告の基準も明確化されておらず、施設によって報告するかどうかの判断にばらつきがあるため、実際にはもっと多いとみられる。

(共同通信)



誤嚥による窒息もこの中に含まれます。介護現場での人手不足の問題も絡み今後どう推移するのでしょうか。
by kura0412 | 2019-03-15 10:57 | 介護 | Comments(0)

介護業者倒産3年連続100超

倒産3年連続100超…介護業者 人手不足が直撃

重い人件費 質低下の不安
デイサービスなど介護事業者の倒産件数が3年連続で100件を超え、高止まりしている。高齢者の増加で介護の市場は拡大が続いているが、相次ぐ新規参入による競争激化や、都市部を中心とする深刻な人手不足が、経営基盤の弱い小規模な事業者を直撃している。経営の苦しい事業所が増えると、介護の質の低下を招く懸念もある。

■利用者争奪
介護業界を取り巻く環境は厳しくなっている。写真は、介護施設で折り紙を使った手芸を楽しむ利用者介護業界を取り巻く環境は厳しくなっている。写真は、介護施設で折り紙を使った手芸を楽しむ利用者
「この10年で競合が増え、利用者を奪い合っている。(人件費や事務経費など)経営の負担も増すばかりだ」。首都圏のベッドタウンでデイサービス事業所を運営する男性(66)は、業界の厳しい状況を打ち明ける。
地域密着型の小規模な事業所で、定員は10人。休みは日曜日のみだが、月の利用者数はのべ110人程度にとどまる。稼働率は50%以下で、月40万円ほどの赤字は、貯金を取り崩すなどして実質的に穴埋めせざるを得ない。「利用者個々に寄り添ったきめ細かなサービスで勝負して、利用者を増やすしかない」と語る。
介護市場の目安となる要介護認定者数は約657万人。介護保険がスタートした2000年の約3倍にまで拡大した。一方、身近な訪問介護の事業所数は約3・5倍となるなど、都市部を中心に競争が激しくなっている。

■求人4・24倍
東京商工リサーチによると、18年の老人福祉・介護事業者の倒産件数(負債総額1000万円以上など)は前年比5件減の106件。過去最高だった前年は下回ったものの、過去3番目の高水準だった。
従業員数5人未満の小規模な事業者が約6割を占めた。設立年数では5年以内が約3割だった。新規参入した小規模な事業者が、事業計画の甘さなどから倒産に追い込まれる構図がうかがわれた。
強い逆風になっているのが、介護業界の深刻な人手不足だ。19年1月の介護職の有効求人倍率は4・24倍で、全職業の平均を大きく上回っている。
東京商工リサーチの担当者は、「事業所数の増加で過当競争になり、経営が厳しくなっているところへ、人手不足がだめ押しをしている。小規模な事業者では特に、1人足りないときの影響が大きい」と分析する。
介護事業者の収入になる介護報酬は国が決め、原則として3年に1度、見直される。要介護度などに応じてサービス内容と報酬があらかじめ定められ、施設ごとに定員も決まっている。そのため、収入を大きく増やすのは難しく、人件費が上がれば、経営は苦しくなる構造となっている。
介護保険では、近年の報酬改定で、夜間の配置人数や有資格者の割合など、介護の「質」に対する加算が増えており、専門知識を持つ人材の確保合戦を招いている。職員を引き留めるための費用や、離職者の穴埋めをする費用などで人件費が上昇傾向にある。

■3割が赤字
独立行政法人「福祉医療機構」の調査によると、社会福祉法人(6930法人)の17年度の経営状況は、赤字法人の割合が前年度比1・6ポイント増の24・8%。介護保険事業が主体の法人(2672法人)に限れば32・9%が赤字だった。
人手不足による施設の一部閉鎖や受け入れ制限などで、収益がさらに落ちる「負のスパイラル」に陥る施設もある。同機構経営サポートセンターの本地央明チームリーダーは、「今後は、昔のように努力せずとも利用者が入ってくる状況ではなくなる。職場環境の改善や経営の認識が甘い法人ほど赤字に転落しやすい」と分析する。

■狭まる選択肢
地域の介護事業者の倒産が増えると、利用者の選択肢が狭まる。経営の苦しい事業者が増えると、職員の心のゆとりがなくなるほか、教育にかける余力が乏しくなり、介護サービスの質の低下につながる恐れもある。
介護事業者の経営相談などに携わる「ケアモンスター」の田中大悟社長は、「利用者に求められるサービスを提供するには、まず人手が必要。競争が激化する介護業界では、利用者だけでなく職員にも選ばれる施設になるよう、働く職員にどんな価値や魅力を提供できるか考える必要がある」と話している。
◆介護事業者=介護保険法に基づき介護サービスを提供する事業者。利用者宅をヘルパーが訪問する「訪問介護」や、利用者が施設に通う「通所介護」などがある。厚生労働省によると、2017年10月時点で訪問介護事業所は全国に約3万5000か所、通所介護事業所は約2万4000か所。

処遇改善で離職防げるか
国は介護業界の深刻な人手不足に歯止めをかけるため、今年10月には消費税率引き上げで増える税収の一部を使い、勤続10年以上の介護福祉士などを対象に、さらなる処遇改善を行う。
事業所ごとに、ベテラン介護職のうち最低1人の給与を、「月8万円上乗せする」か「年収が440万円以上となるようにする」ことが柱だ。長く勤めた人を評価することで、職場定着を図るねらいもある。
ただ、現場からは「介護職の給与だけの問題ではない」との声も上がる。
介護事業所の運営には事務職員や運転手らが不可欠だが、処遇改善の対象は直接介護に関わる職員が中心になる。小規模な事業所内の給与格差は、離職の主な原因となっている職場の人間関係の悪化につながりやすい。
厚生労働省の試算では、25年度には全国で計約245万人の介護職員が必要になり、約34万人の不足が見込まれている。外国人材の活用に期待する声もあるが、地域密着型の小規模な事業所には、受け入れ環境を整える余力は乏しいとみられている。
医療・介護業界のコンサルティングなどを手がける日本経営の中川稔大氏は、「介護の資格を持ち、夜勤もできるという人材は限られている。役割分担を見直し、母親が子どもの夕食を準備してから夜勤に入れるよう時間帯を工夫するなど、雇用のあり方を考えていくべきだ」と指摘する。

(読売新聞)



訪問診療の時、小規模の施設はアットホームのムードが漂って良い感じるのですが、経営的には厳しいのが現状の様です。
by kura0412 | 2019-03-12 11:20 | 介護 | Comments(0)

日歯連盟上告断念

政治資金規正法違反事件での3月5日東京高裁の控訴棄却の判決を受け、日歯連盟が上告断念との報告がありました。この事件勃発時、会議で顧問弁護士が強気の発言があっただけに意外な結果です。
これで次期参議院選挙は、裁判中ではなく、有罪を受けて迎えることとなります。果たして選挙に対してどんな影響があるのか否か。
by kura0412 | 2019-03-11 11:30 | 政治 | Comments(0)

政策実現 ロビー活動で企業・団体、陳情から対話型へ

政策実現 ロビー活動で
企業・団体、陳情から対話型へ 「派閥中心」から変化

企業や団体が要望を政策として実現するために、国会議員や官僚に働きかける手法が変わってきた。これまではその業界に詳しい議員や役所に個々の担当者が足を運ぶ「陳情」が主だったが、ロビー団体などを介して社会課題として訴える「対話型」が広がっている。自民党議員らを集めた勉強会を活用する例もある。派閥を中心とする伝統的な政策決定システムが変わってきた。

自民党の中堅・若手議員約10人が6日、議員会館の会議室で「脱炭素による経済成長促進を後押しする議員懇談会」の初会合を開いた。発起人は環境政務官などを務めた鬼木誠衆院議員だ。
慶応大大学院の岩本隆特任教授がガソリンに代えてバイオエタノールを輸送燃料に使うことで、環境負荷が大きく軽減されるとの研究リポートを説明。議員からは「バイオ燃料は自動車以外にも活用できるのか」「二酸化炭素(CO2)削減効果はどの程度か」といった質問が出た。
会の冒頭、ロビー団体と銘打って2月に発足した「日本パブリックアフェアーズ協会」(代表理事・増田寛也元総務相)の担当者があいさつした。同協会は環境問題に関心の高い企業などの要望を受けて岩本氏のリポート作成の支援にあたった経緯がある。
ロビー活動は日本ではまだなじみの薄い概念だが、欧米では政治の重要な要素だ。企業や団体が政治に直接働きかける陳情と異なり、同じ社会課題を共有する者同士が学者などの知見を借りて政治に訴えかける仲介役になる。議員の勉強会などにも関与し、最終的に国の政策へ反映をめざす。
ロビー団体は国会担当者を置かない外資系や新興企業、中小企業にとってハードルが高い霞が関の官僚や有力政治家への働きかけを主導する役目を担う。
2月27日、日本パブリックアフェアーズ協会が都内で開いた勉強会に、内閣官房IT総合戦略室の八山幸司参事官が招かれた。金融、電機、サービスなど幅広い分野の企業担当者が集まり、政府の新たなIT(情報技術)戦略について説明を受けた。勉強会はすでに20回近く開いており、政策立案に関わる政治家や役人と直接意見交換できる場になっている。

今夏に参院選があることもロビー活動の広がりに拍車をかける。自民党は公約作りのまっただ中だ。付き合いのある企業や団体向けの懇親会などに力を入れる一方、新興ベンチャーや中小企業の意見聴取にも力を入れる。ロビー団体が橋渡しして党の部会や議員の勉強会で情報を集め、要望作りに反映させることも増えてきた。
実際に法案策定に結びついた例もある。2018年の臨時国会で成立した改正漁業法は乱獲を防ぐための資源管理の強化や養殖業への民間企業の参入促進が柱。漁業への民間参入を求める企業などの要望を受けて実現した。
公共政策コンサルティング会社のGR Japan(東京・千代田)は16~18年にかけて、国会議員や企業担当者を集めた漁業改革の勉強会を複数回開催。石破茂元幹事長や水産庁長官による国際シンポジウムなども企画し、持続可能な漁業制度を見据えた法改正の必要性を議論した。
同社のヤコブ・エドバーグ社長は「政策は多くの組織が納得しないと動かない。社会の共通認識を作ることが必要だ」とロビー団体の役割を説明する。「ロビー活動は選挙や法改正を見据えて動く」とも語る。
こうした活動が日本で広がったのは09年に民主党政権が誕生し、自民党とパイプを持つ企業や業界が活動手段を失ったのがきっかけだった。自民党が政権復帰した後も慣習は残り、官邸主導で政策が決まるなかで個々の議員に陳情するよりも社会課題として訴えかける方が効果的だとの見方もある。
かつて自民党は田中派が「総合病院」と呼ばれるなど派閥が陳情の受け入れ機能を一手に担っていた。「対話型」の政策実現は派閥や政治システムの変容を映している。

(日経新聞)



近年歯科はこのスタイルで進めています。
by kura0412 | 2019-03-08 11:45 | 政治 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412

プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

以前の記事

2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
2005年 02月
2005年 01月
2004年 12月
2004年 11月
2004年 10月
2004年 09月
2004年 08月
2004年 07月

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

健康・医療
政治・経済

画像一覧