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平場の意見の聴取は

政策与党の政策の一元化ということで、各省庁の大臣、副大臣、政務官の政策への影響力が非常に強くなってきます。それと共に、民主党では従来あった政調会が廃止となり、それに替わって、各省庁の副大臣がトップとなって各国会委員会の委員がメンバーの政策会議が設置されます。

これ自体は、鳩山内閣が目指す政治主導を図るという目標に合致するシステムだろうと思います。しかしながら、政調会には、1年生議員も含めた平場の意見が聴衆でき、また、その会議に参加することで勉強をすることが出来ました。
今回の選挙で、100人を超す新人議員が誕生した中で政調会がなくなって、果たして与党の議員が、今後どこで政策立案の経験、また勉強する場となるかは非常に興味あるところです。

一方、昨日谷垣総裁となった自民党も同じような悩みがあります。
シャドーキャビネットを設置する構想があるようですが、従来の政調会各部会との位置づけがどうなるのか、また、野党となって、その政策そのものが、現実化されることが難しい場面も多く生まれる為に、部会そのものの意味合いも随分変わってくるかもしれません。

ただ、これらを両党の実際を考えると、これからの国会での委員会質疑は、従来とは比べものにならないほど重要になると共に、厳しいものになることは間違いないようです。
by kura0412 | 2009-09-30 15:28 | 政治 | Comments(0)

旬を掴む

予算編成基本方針と新税調、閣議決定 「政治主導」本格始動

■無駄探し閣僚走る 消費税議論着手も

民主党など連立3党が衆院選のマニフェスト(政権公約)に盛り込んだ政策の実現に向け、平成22年度の予算編成と税制改正の作業がスタートした。政権交代の実現によって、予算と税制の意思決定プロセスは大きく変わる。予算編成はこれまで財務省の役割だった査定を閣僚が要求段階から行い、税制改正も前政権までの政府税制調査会と与党税制調査会を一本化した新たな政府税制調査会を舞台に閣僚主導で進めることになった。いずれも年内の作業終了を目指しており、「政治主導」を掲げる鳩山政権の実力を問われる局面が訪れるのは間違いない。(会田聡、神庭芳久)

◆「減額」予算

政府が29日閣議決定した平成22年度予算編成の基本方針は、各省庁に要求段階から「減額」を迫る異例のものとなった。

「(予算を)増やすような要求をするのは大臣ではない。査定するのが大臣だ」
藤井裕久財務相は29日の閣議後会見でこう話し、閣僚に予算要求の段階から無駄削減に取り組むよう強く要請した。
従来の予算要求では、各省庁が省益を重視する姿勢もあり、上限額まで要求するのが各省庁の官僚にとって慣例だった。
しかし、22年度予算では子ども手当など新規施策の財源を捻出(ねんしゅつ)するため、要求段階から閣僚が査定を実施。要求が提出された後には、新設した行政刷新会議と財務省による2重のチェック体制で精査し、予算の無駄を徹底的に洗い出す方針だ。
ただ、マニフェストに盛り込まれた新規施策の実行には、22年度だけで7兆1千億円に上る財源が必要になる。基本方針は従来の概算要求基準(シーリング)のような上限額は明示されておらず、閣僚と各省庁に自ら予算を削り込む能力がなければ、逆に要求額が膨らむ可能性も残っている。
また、予算の無駄を削減してどれだけの財源を確保できるかも予見できない。藤井財務相は「予算の無駄を省けば、財政規律も守れる」と自信をみせるが、最終的に増発に頼ることになる恐れもある。

◆税調一元化

「有識者と称する人は、悪く言えば、利益団体的な方だ」。藤井裕久財務相は29日の閣議後会見でこう語り、従来の政府税制調査会を痛烈に批判した。
自民党時代の税制改正では、自民党税制調査会が最終決定権を握り、政府税調は「有識者があるべき税制を議論する場」とされてきた。藤井財務相の言葉は、首相の諮問機関として従来の政府税調が保ってきた権威さえも否定するものだ。
税制改正をめぐる意思決定プロセスは、鳩山政権下で大きく変わる。自民党時代のような党税調は設置せず、税制論議を新たに構成する政府税調に一元化する。新税調のメンバーは全員が各省庁で大臣や副大臣などを務める国会議員だ。
新税調は、各省庁からの平成22年度の税制改正要望を審議するとともに、法人税の優遇措置などを含む租税特別措置(租特)の見直しといった検討も行う方針だ。例えば、租特は国税分だけで約300項目あり、減税総額は7兆3000億円になるという。見直しで、民主党では1兆円以上の財源確保を狙う。ただ、租特には住宅ローン減税など最終的に国民の生活に結びつく項目もある。見直しには恩恵を受ける業界の反発も予想される。
消費税について、民主党は4年間増税をしない方針だが、峰崎直樹財務副大臣は28日のテレビ番組で「これからの税制は消費税論議抜きには語れない」と述べており、新税調で議論が始まる可能性もありそうだ。

■予算編成のポイント

▽平成22年度予算は年内に編成

▽現行の概算要求基準は廃止

▽マニフェストを踏まえた予算要求を10月15日までに提出

▽予算を組み替えを通じ、新規施策に必要な財源を生み出す

▽各大臣は要求段階から積極的な減額を行う

■税制改正のポイント

▽ガソリン税など道路財源の暫定税率廃止や租税特別措置の見直しなどに取り組む

▽従来の政府税調と与党税調を新政府税調に一元化

▽新税調は首相の諮問機関として内閣府に設置する

▽新税調の会長は財務相、会長代行は総務相と国家戦略担当相

【産経新聞】





政権交代成った鳩山民主党政権ではいくつかのキーワードがあります。
「政治主導」「脱官僚」「マニフエェスト」「優先順位」それに加えて「タイムスケジュール」です。
これを見据えて、歯科界はどう動くのか?
特に、タイムスケジュールに乗った、つまり旬を掴むことが政策実現に直結します。
by kura0412 | 2009-09-30 13:43 | 政治 | Comments(0)

中医協そのものは存続の模様

医師会はずし? 長妻厚労相が中医協の「日医」枠削減の方針 

長妻昭厚生労働相は28日、診療報酬の具体的点数を決める中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関、中医協)について、開業医中心の日本医師会(日医)の代表委員を削減する方針を固めた。中医協委員は厚労相が任命するが、慣例的に関係団体枠があり、歴代厚労相は日医などの推薦者を追認していた。
長妻氏は、診療報酬改定で、自民党を支援する日医が開業医に有利な形で影響力を行使してきたとみており、日医枠の一部を人員不足が深刻な勤務医の団体関係者に振り替えることなどを検討している。

厚労省の政務三役会議は同日、中医協の委員構成見直しを協議した。中医協の定員は20人で、現在は健保組合など支払い側委員7人、日医など診療側委員7人、学識経験者など公益委員6人の3者で構成。任期は2年で、10月1日で支払い側2人、診療側6人が任期満了となる。
平成16年の中医協汚職後の改革で関係団体の委員推薦制が廃止され、3者の定員内で厚労相が委員を任命できるようになった。だが、実態は団体の意向通りの人選が続き、日医は3人の委員枠を確保している。

【産経ニュース】




中医協についても従来と異なり、官僚から政治主導に移って情報が非常に少ない中でのこの報道です。
まず、中医協存在そのものには手をつけない様子です。また、税調のようにメンバーを政府関係者に限定することもない感じです。ただ、そおメンバー構成と、改定の決定方法にはメスを入れる雰囲気です。

日医に対して民主党政権に対する踏み絵なのでしょうか?
日医推薦委員を削減し(病院、公益委員を増員か?)することは、歯科にとってプラスかマイナスか?
いずれにしても、麻生内閣で定めてシーリングは撤廃し、新要求案が15日までに各省庁が新たな予算要求を提出するということが決定されたので、中医協、来年度改定についても何がしかの動きがあるものと思います。
by kura0412 | 2009-09-29 08:37 | 歯科医療政策 | Comments(2)

こんなことを温存して

空港特別会計、抜本見直しへ「不採算生む要因」

前原国土交通相は27日、空港整備に関連する特別会計を抜本的に見直す方針を明らかにした。

航空会社が支払う空港使用料などを財源とする同特別会計が不採算の地方空港を乱立させた要因と判断、空港整備のあり方を幅広く見直す考えだ。同特別会計に多額の資金を拠出している日本航空の再建支援につなげる狙いもあると見られる。見直し論議が本格化すれば、国の予算編成や地方の空港整備、日航再生などに影響を与えるのは必至だ。
前原国交相は同日に出演したテレビ朝日の番組や終了後の記者団の取材に対し、「(予算の)枠があるから採算の合わない空港も作り続けられる、今の仕組みは根本的に見直す」との意向を表明した。具体策については「全くの白紙」として見直しの内容や時期については明言を避けたが、「一般財源化がいいか、特別会計を違う形に見直す方がいいか、財務相と相談したい」とも述べ、特別会計から一般財源化への切り替えもあり得るとの考えを示した。

見直し対象としたのは、社会資本整備事業特別会計の「空港整備勘定」(旧空港整備特別会計)。航空会社が支払う空港使用料や着陸料、一般会計からの繰り入れなどを一括してプールし、空港の建設や拡張、維持運営などの費用に充てている。2009年度当初予算額は5280億円に上る。
前原国交相はさらに「(地方の空港が多く整備されたことで)採算の合わないところにも(日航の)路線ができるという悪循環の面も今まであった」と指摘、「日航の再生計画と歩調を合わせる形で検討を進めていく」と述べ、特別会計の見直しと日航再建をセットで進める考えを示した。日航が国内で支出している着陸料などは年間1000億円前後に上るとされる。
同会計は巨額な財源の使途が空港関連事業に限られているため、採算が疑問視されても予算消化のための空港建設につながっているとの批判があった。国内には現在97空港あり、国が管理する26空港では20空港が経常赤字に陥っている。

◆空港整備勘定…1970年度に空港整備特別会計として創設。08年度から道路整備、治水など国交省が所管する4特別会計と統合され、社会資本整備事業特別会計の一部となったが、航空関連の収入を空港整備などに支出する枠組みは維持された。民主党は政権公約で特別会計の見直し方針を打ち出している。

【2009年9月28日 読売新聞】





こうやって特別会計にして、どこにチェックを受けることなく予算規模を膨らましてきたのだと思います。これは特殊法人という組織の存在も同じことのようです。
歯科、医療に関するこの種の公的機関が関与する特殊法人、特殊会計は、医療保険、介護保険の他に何があるのでしょうか?
まだ、確実な数字としては出ていませんが、こうやって特殊法人、特殊会計を見直せば、民主党が主張していた財源問題はクリアする可能性も見えてきました。
しかし、この手を温存して2200億円削減を社会保障全体に強いられていたこと、改めて怒りを感じます。
by kura0412 | 2009-09-28 13:07 | 政治 | Comments(0)

連盟活動の再考の必要性

次期参院選に候補擁立せず 日歯連、中立へ

日本歯科医師連盟(日歯連)は25日、都内で開いた都道府県歯科医師連盟代表者会合で、来年夏の参院選対応を協議し、組織内候補の擁立を断念する方針を固めた。10月下旬以降に開く評議員会で正式決定する。

【NIIKEI NET】




18日の評議員会では自民党から候補者擁立せずの決定でしたが、最終的には候補者擁立断念となりそうです。
事件で擁立見送りの前例はありますが、日歯連盟の最大の目的である参議院比例区における選挙活動の見合わせたことによって、今後、連盟活動そのものを再考する必要があるようです。
by kura0412 | 2009-09-26 09:02 | 歯科医療政策 | Comments(0)

果たして中医協、次期改定に対してどんな考えを示すのか

本来ならば10月に入ろうとしているこの時期には、何がしかの次期改定の話題が出ているはずでした。しかし、自民党政権下で社保審が前倒し的に始まって中断したままで、来月任期を迎える中医協の診療側委員6名の行方へがニュースになる程度で皆無に近い状況です。
その次期改定、中医協組織の存在に対して判断する長妻厚労大臣は、後期高齢者医療制度の廃止などのコメントは伝わっていますが、これに関しての考えは未だありません。
政治主導を謳い、各審議会の廃止を提唱している民主党の考えだと、中医協のメンバー構成の大幅な入れ替え、中医協そのものの廃止まであるかもしれません。
中医協委員の任期が10月1日満了を迎えるので、恐らく、その時点で何がしかの大臣の考えが示されるものと思います。果たしてどんな考えを示すのか?
by kura0412 | 2009-09-25 12:40 | 歯科医療政策 | Comments(0)

外交デビューも上々なので

民主党政権のアキレス腱と思われていた鳩山首相の外交デビューは上々で、CO2削減25%宣言は世界から高い評価を受けました。

官僚の抵抗も今の所意外と少なく、また外交も滑り出し順調、あとは政治資金の問題を追求?
これをやると自民党は自分の首を絞めることにも成りかねないだけに、果たして鳩山政権にどんな攻撃を挑めるのでしょうか。
by kura0412 | 2009-09-24 17:44 | 政治 | Comments(0)

亀井大臣の急変から与党議員の重みを感じ

同じ議員でも政権与党であるとないとで、こんなにも風貌から違うと感じるのが、今回、国民新党代表として入閣した亀井静香大臣です。

ご承知通り、自民党時代には肩で風を切る雰囲気で陳情を処理していた議員が、郵政民営化で自民党を離れ野党となったら、これが同じ議員かと疑うぐらいに愚痴のような発言に終始して、顔つきも中華饅頭のような顔でした。
ところが4年経過し、一転連立政権の与党となって大臣に就いた同時に再び亀井節復活です。

逆に今回野党となった自民党の大臣経験者の議員などは、官庁の対応も急転、陳情の数も減り、献金激減という悲哀を日に日に身に染みて感じてくるはずです。

さて、現在総裁選挙真っ最中ですが、果たして自民党のベテラン議員が、亀井大臣のように再び与党議員となれる日が来るか否か?
by kura0412 | 2009-09-21 10:44 | 政治 | Comments(0)

医療政策はこの5人が中心で

副大臣、政務官も決まりました。(今回の発表では総数が100人にはなってないので、今後追加される可能性もあります。)

大臣は長妻 昭氏(衆議院・東京7区)。
副大臣は労働担当が細川律夫氏(衆議院・埼玉3区)、医療・介護・福祉担当が長浜博行氏(参議院・千葉)。
政務官は、山井和則氏(衆議院・京都6区)、足立信也氏(参議院・大分)となりました。

細川氏は弁護士で労務のスペシャリスト。長浜氏は松下政経塾出身で、主に環境について仕事を続けていたようです。また、鋭い国会質問で有名な山井氏も松下政経塾出身で、厚労行政全般、特に介護に関しての政策通です。

そしてこの中で注目は、外科医で筑波大助教授だった足立政務官です。今回の医療に関してのマニフェスト取りまとめの中心的な議員です。
(足立議員のHPから  http://www.adachishinya.com/090731medic.pdf)
これで医療政策に関しては、上記の5人が政策立案することになります。

それと共に、今朝の新聞報道では、副大臣をヘッドとして与党委員会所属議員が意見や提案する政策会議が設置されつことになりました。恐らく、平場の意見の聴取はこの会議になるものと思われます。

鳩山内閣が、政府・与党一元化における政策決定と謳っているだけに、自民党政権と比べてその課程がすっきりしています。
ただ、ターゲットがはっきりしているだけに、その対応はオープンで、かつ理論建てのしっかりした正論をぶつけなければなりません。
by kura0412 | 2009-09-19 12:52 | 歯科医療政策 | Comments(0)

『日歯連、自民からの擁立見送り 来夏の参院選比例区』(朝日新聞)

日本歯科医師会の政治団体「日本歯科医師連盟」(5万5千人、堤直文会長)は18日、東京都内で評議員会を開き、来年夏の参院選比例区に自民党から従来立てていた組織内候補を擁立しないことを決めた。政権交代に伴い方針転換する。自民党支持の有力な職域団体の日歯連が擁立見送りを決めたことで、他の支持団体の判断に影響を与える可能性もある。

日歯連は8月21日、沖縄県歯科医師会顧問の高嶺明彦氏(55)を自民党から擁立することを決めたが、この日の評議員会で千葉県の評議員ら16人が「野党自民党からは擁立しないことを提案する」との動議を提出。「我々のほとんどは自民党員。候補を立てるべきだ」との反対論も出たが、「与党だから自民党と付き合ってきた。民主党から擁立する方が大義名分も立つ」などの意見も出され、結局、出席した77人中、50人が賛成して可決した。
高嶺氏の擁立自体をやめるか、民主党からの立候補を求めるかは今後、検討する。
日歯連は1955年の自民党結党当初から、参院全国区、比例区に党公認で組織代表を擁立してきた。同党の有力な資金提供源でもあり、04年には旧橋本派への1億円ヤミ献金事件が発覚した。
診療報酬改定をめぐる汚職事件で元会長が逮捕された影響で、04年参院選では擁立を自粛。07年は元日本歯科医師会常務理事の石井みどり氏が当選している。

医療行為の「価格」に当たる10年度診療報酬改定のヤマ場を年末に控え、日本歯科医師会の大久保満男会長は今月10、11両日の代議員会で「民主党と信頼関係を築きながら政策提言を続ける」との方針を表明している。

【asahi.com】




朝日新聞の1面です。
たんに歯科界だけの問題だけでなく、政界の今後の流れを作る決定になるかもしれません。308議席までとは予想しなくても、この政権交代に至ること予想は出来なかったのでしょうか。衆議院選挙終盤8月21日での臨時評議員会での決定だっただけに疑問が残ります。
by kura0412 | 2009-09-19 08:14 | 歯科医療政策 | Comments(2)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412

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ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

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