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未来投資会議、歯科の一文も

シニア転職、環境整備 未来投資会議
首相、「70歳就業」へ具体化指示

政府は22日、未来投資会議(議長、安倍晋三首相)を開き、「人生100年時代」を踏まえた雇用制度の改革案を議論した。大企業の中途採用比率を開示するなどで中途市場の拡大を後押しし、1つの会社で勤め上げる日本の雇用慣行の見直しにつなげる。高齢になっても能力に応じた就業機会を得られるよう、仕事の内容で評価される賃金制度の浸透を目指す。

安倍首相は「70歳までの就業機会を確保する」と表明した。2019年夏までに改革の具体策を固め、厚生労働省の審議会で細部を詰めた上で「早急に法律案を提出する方向で検討する」と述べた。首相が掲げる全世代型社会保障への改革第1弾との位置づけになる。
日本は大企業で働く人を中心に、新卒で就職した企業で定年まで勤め上げることが多い。こうした慣行は中途採用市場を狭め、成長企業への人材移動が進まない要因にもなっている。
人生100年時代には産業の盛衰などに対応し、複数の企業を渡り歩く働き方を選択しやすくする必要があると政府はみている。
このため中途採用に取り組む企業を増やす。大企業に中途採用比率の情報公開を求める対応を検討するほか、中途採用に積極的な上場企業を集めた協議会を今年11月に設置。先進事例を全国に発信して終身雇用を変える機運を高める。
総務省の労働力調査によると、17年の転職者数は311万人と5年前に比べて約1割増えた。ただ年齢別にみると、40歳代半ばまでに比べ、高年齢層の転職が少ない。首相が打ち出した「70歳就業」を実現するにはシニア層を含めた中途市場の拡大が必要だ。
転職を拡大させるには「入社してから何年」という年功要素によらない、実力主義の評価・賃金制度を持つ企業を増やす必要がある。このため仕事の内容に応じて報酬を支払う制度の導入を企業に促す。
こうした評価制度は高齢者の働く意欲を高める効果も期待できる。今の65歳までの継続雇用制度では、60歳定年後の再雇用で給与が減額になる企業が多い。同じ仕事を続けているのに給与水準が下がると、働き続けるよりも引退を選ぶ人も少なくないとみられる。

一方、企業に一律で70歳までの雇用確保を義務付けることは、コスト負担の増加を嫌う経済界からの反発が強い。高齢になるほど健康状態の個人差も広がり、仕事の能力差も大きくなるためだ。
65歳までの継続雇用を企業に義務付ける今の高年齢者雇用安定法は、(1)定年の延長(2)定年制の廃止(3)嘱託などの再雇用――のいずれかの措置を企業に求めている。政府は65~70歳の就業確保について3つの措置に限定せず、企業側にもっと自由度がある選択肢を検討していく方針を示した。
内閣府の調査によると65~69歳の高齢者の約65%は「仕事をしたい」と感じているが、労働力調査によると、実際にこの年齢層で就業している人の割合は約44%にとどまる。改革によって希望する高齢者が意欲的に働くことができる環境づくりを目指す。
会議では「70歳就業」に伴う年金制度の対応策も議論した。政府は65歳となっている支給開始年齢は引き上げず、年金をもらい始める年齢を高齢者が自分で選択できる範囲を広げることを検討する方針を示した。

(日経新聞)



厚労省提出の会議資料の中に「歯科健診や保健指導の充実を図り、歯科医療機関への受診を促すなど、全身の健康にもつながる歯周病等の歯科疾患対策強化」の一文が記載されるなど、健康寿命の延伸が目標の一つとなっています。
さて、これをどうゆう政策をもって流れを導くか。
by kura0412 | 2018-10-23 09:33 | 歯科医療政策 | Comments(0)

生涯現役社会のの中で歯科はどう関わるか

安倍首相が力込める「生涯現役社会」の現実味
課題は高齢者雇用と健康寿命延伸の2つ

安倍晋三首相は9月20日に自民党総裁に3選された。自民党総裁選中から、安倍首相は次なる社会保障改革の焦点として、「生涯現役社会」の実現を挙げていた。生涯現役社会の実現とは、いくつになっても意欲さえあれば働ける環境を整えることを意図している。

2015年9月の総裁再選時に安倍首相は「アベノミクス第2ステージ」と題して、「希望を生み出す強い経済」、「夢を紡ぐ子育て支援」、「安心につながる社会保障」という、「新たな3本の矢」の政策を示し、その実行によって「1億総活躍社会」を目指すことを掲げた。その背景は本連載の拙稿「『アベノミクス第2ステージ』成功の条件とは」で記したところである。
それを踏まえ、2015年10月に一億総活躍国民会議を立ち上げて、2016年6月に「ニッポン一億総活躍プラン」を取りまとめた。これを受けて、働き方改革は一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジと位置づけ、同年9月に働き方改革実現会議を立ち上げ、2017年3月に「働き方改革実行計画」を取りまとめた。それを踏まえて、働き方改革関連法案が国会で審議され、一部修正のうえ成立した。

働き方改革第2弾は「生涯現役社会」
さらに一億総活躍社会実現のために、人生100年時代を見据えた経済社会のあり方を構想すべく、2017年9月に人生100年時代構想会議を立ち上げ、2018年6月に「人づくり革命 基本構想」を取りまとめた。こうして安倍首相は2期目の自民党総裁任期を終えた。
安倍首相の自民党総裁の新任期では、いわば働き方改革の第2弾として、「生涯現役社会」の実現を掲げた。「アベノミクス第3ステージ」とは称していないが、その意味では改革論議の継続性を持たせている。人生100年時代の到来に備えて、長生きしても充実した生活が送れる社会にする取組みが求められている。
生涯現役という言葉は、巷間でもよく使われている。が、多くの人が生涯現役でいられるわけではないのが、現状だ。ましてや、生涯現役でいたいとは思わず、静かに余生を楽しみたいと思う人もいるだろう。
ただ、これから政府が議論の俎上に乗せたいことは、働きたくない高齢者に無理やり働かせるわけではないし、高齢者になっても働かなければ老後の生活が維持できないような改革を進めるわけでもない。
目下、わが国で支障をきたしているところとして、働きたい高齢者が働く機会に恵まれないことや、健康な状態を長く維持できないことで高齢でも活躍できる期間が限られていることがあり、それをどう打開するかが焦点となっている。

高齢者の8割が70歳以降も働くことを希望
現に高齢者の8割が70歳以降も働くことを希望している。他方、働く高齢者ほど健康な状態である人が多く、医療・介護費が低い。こうした現状を踏まえて、高齢者雇用のさらなる促進や健康寿命の延伸などに向けた、具体策が検討されることになる。
今のところ、この検討は「未来投資会議」が中心的な役割を果たすことになるが、その知恵出しは、経済産業大臣の諮問機関である産業構造審議会に設けられた「2050経済社会構造部会」が担うことになる。
高齢者雇用のさらなる促進による恩恵は、1つに、働く高齢者ほど医療・介護費が低いことが挙げられる。医療・介護費が低いことは、財政面の恩恵にとどまらない。医療・介護費が多いと、比例的に医療や介護の自己負担も多く必要となるから、高齢者の家計を圧迫する。
長寿化する中で、医療や介護の自己負担が多くかさむとなると、若い現役時代から多めに貯蓄をしておかなければならなくなる。健康であることで、医療・介護費が低くなることは、まずは本人のためだ。
働く高齢者が増えれば、社会保障の支え手側に回る高齢者も増える。少子高齢化が進み、支え手となる就業者が減ることで、わが国の社会保障が維持できなくなると懸念されている。
支えられる高齢者を65歳以上と定義すると、2012年には1人の高齢者を3人弱で支える”騎馬戦”型の社会だったのが、支え手の減少によって、2017年には1人の高齢者を2.1人で支える状態になり、2050年には1人がほぼ1人を支える”肩車”型の社会になるといわれている。
しかし、支えられる高齢者を75歳以上とし、支え手を74歳以下と定義すると、2017年には1人の高齢者を5.1人で支える状態で、支え手の減少でその比率は低下するものの、2050年には1人を2.7人が支える程度にとどまる。
この比率は、65歳以上を高齢者と定義した場合の今の状況より、支え手が多い人口構成であるといえる。これが産業構造審議会の2050経済社会構造部会の第1回会合資料で示された。74歳以下を支え手とできれば、1人当たりの社会保障負担も軽くできる。その意味でも高齢者雇用の促進は重要といえる。
高齢者雇用をさらに促進するには、高齢者継続雇用制度の見直しや中途採用の拡大が必要となる。だが、言うは易く行うは難しで、克服すべき課題も多い。65歳以上へ継続雇用年齢を引き上げるには、人事評価や報酬体系の整備を進める必要がある。
適材適所でない形で高齢者を雇用することを企業に無理強いするわけにはいかない。政府主導の政策誘導だけでなく、民間主導のコンセンサス形成も求められる。

インセンティブ措置を強化する必要がある
もう1つ、健康年齢を延ばせるようにするには、現役世代も含め、予防・健康へのインセンティブ措置を強化する必要があろう。そこで、2050経済社会構造部会の第1回会合で出たアイデアに、「ナッジ」がある。
ナッジとは行動経済学で使われる用語で、ちょっとした工夫で個人に気づきを与え、よりよい選択ができるように支援する手法を指す。第1回会合で紹介された事例では、食塩中の塩分を徐々に減らしても、人は味の変化に気づかないことを利用し、イギリスで食品メーカーの協力の下、5年間で加工食品中の塩分を40%低減させ、塩分摂取量が15%減少した結果、生活習慣病(虚血性心疾患・脳卒中)の患者数が約4割減ったという。
今後、日本で予防・健康への動機づけのために、ナッジが使える可能性が大いにあろう。検診案内を自分の健康に関心を持ってもらうようなデザインにして受診を促すことや、拙稿「『健康スコアリング』が問う、社員の心と身体」で紹介した「健康スコアリングレポート」で経営者に従業員の健康について気づきを与えたりすることが考えられる。
こうした検討を深め、2019年夏までに成果を反映させる方針だ。負担増の議論は来年の参議院選挙後になりそうなだけに、選挙前は「生涯現役社会」の実現に向けた活発な議論に期待したい。

(東洋経済ONLINE 土居丈朗)



この論文の中には、これからの日本の社会に歯科が大きく関与する、しなければならないヒントがあるようです。
by kura0412 | 2018-10-01 11:14 | 歯科医療政策 | Comments(0)

リビングウィル」、ACP

終末期医療あり方提言 厚労省会議、情報サイト開設など

厚生労働省の有識者会議は23日、終末期の医療のあり方について、延命治療を受けるかどうかなどを患者や家族、医師らが繰り返し話し合うことが重要とした報告書を大筋で了承した。国に対して情報サイトの開設を提言。企業には社員の退職時などに啓発を行うよう求めた。
厚労省の2017年度の調査では、終末期に望む医療をまとめる「事前指示書」の作成率は8.1%にとどまった。報告書では家族らが話し合うことが「生活に浸透することが必要」と強調した。
報告書は国に対して情報サイトの開設のほか、患者が家族や医師らと事前に繰り返し話し合う「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」の国民になじみやすい名称の検討を提言した。
民間企業・団体に対しては、社員が介護休業を取得したり退職したりする際に、親と終末期の過ごし方を話し合うことの重要性を説明するセミナーの開催などを求めた。

(日経新聞)



終末期については、リビングウィル、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)など聞きなれない言葉が出始めてきていますが、終末期の方針決定の中に歯科医師が入らないで良いのでしょうか?
by kura0412 | 2018-03-26 15:39 | 歯科医療政策 | Comments(0)

歯学部にも臨床実習の新たな規定も?

医学生の臨床実習を明示 大学ごとのばらつき解消
厚労省、研修医の質高める狙い

厚生労働省は医学部の学生が臨床実習の際にできる「医行為」の内容を見直す。
学部段階で経験することが望ましい診察、治療などの内容を明示し、実習への導入を促して質の高い医師の養成につなげる。現状では実習メニューなどが大学によって異なり、研修医が独り立ちするまでに時間がかかる一因になっていると指摘されていた。

医行為は、医師の医学的判断や技術なしに行うと人体に危害を及ぼす恐れのある行為。厚労省は3月末までに各大学の臨床実習の内容などを調査して課題を洗い出し、具体的にどんな医行為を実習中に経験させるのが適当か検討する。
医学生は6年間の学部教育で講義や臨床実習などを受け、国家試験で医師免許の取得をめざす。取得後は大学病院などで研修医として臨床研修などを受ける仕組みで、医学部にいる間に基本的な医療技術や経験を身に付けることが求められる。
とくに医師不足が深刻な地方の医療機関は、地域間の医師の偏在が大きくなる中、研修医を即戦力として活用している。
ただ、学部での臨床実習の内容は明確に定められていないため大学によって期間などにばらつきがある。医学生が実習中に患者を傷つけた場合には賠償責任などが発生する。このため臨床実習で医行為をほとんどさせず、見学にとどめる医学部もあるという。
十分な臨床経験を積んでいないと、卒業後の臨床研修で指導医が改めて一から教育する必要があり、ただちに医療現場の戦力となることが難しい。こうした課題を踏まえ、同省は医学部で経験すべき医行為を明確に定めることにした。

具体的には、臨床実習で許される医行為を例示した旧厚生省の検討委員会の最終報告書を改訂する。1991年にまとめられた「前川リポート」と呼ばれる報告書で、医学生が行う医行為を「実施が許容されるもの」「状況によって許容されるもの」「介助または見学にとどめるもの」の3つに分類。見直しでは、こうした表現を再検討する。
「許容される」を「実施すべき」「実施が望ましい」などと改め、臨床実習への導入を促すと同時に、実習内容の共通化をめざす。厚労省の担当者は「医学生の医行為を明確化して臨床実習の充実につなげ、医師の質向上などにつなげたい」と話している。

(日経新聞)




国試の合格発表があり64.5%とおこと。新たに2039名の歯科医師が誕生しました。聞くところ最近は実習を減らして予備校化している大学もあるとのこと。当然歯学部においてもこの記事のように病院実習の新たな規定が定まれるかはずです。研修制度と相まって、どんな動きになるのでしょうか。
by kura0412 | 2018-03-20 11:20 | 歯科医療政策 | Comments(0)

日歯・診療報酬・介護報酬改定について見解を示す

日歯、臨時記者会見を開催
平成30年度診療報酬・介護報酬改定について見解を示す

さる2月7日(水)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、堀 憲郎会長)による臨時記者会見が開催された。本会見は、同日に開催された中央社会保険医療協議会(中医協)総会において、平成30年度診療報酬改定の点数案が中医協より答申され、また、さる1月26日(金)に開催された第158回社会保障審議会介護給付費分科会において、平成30年度介護報酬改定について答申されたことによるもの。

会見の中で堀会長は、今回の改定において(1)口腔機能の維持・向上を図る歯科医療(在宅歯科医療の推進、医科歯科連携の推進、多職種連携の推進を含む)(2)歯科医療技術の評価への問題提起(初・再診料の医科歯科格差の解消)――の2点を重点項目に掲げて対応してきたことに触れながら日歯の見解を述べた。
具体的には「口腔機能の維持・向上」に資する歯科医療の充実に関して、「周術期」「高齢期」の口腔管理はもとより、日歯としては乳幼児期から生涯にわたる口腔健康管理の重要性について認識してきたとし、今改定では「周術期の口腔機能管理」の拡大に加え、小児期の口腔機能発達不全への対応が導入されたことについて評価した。「かかりつけ歯科医機能」については、前改定からの継続的な管理に加え、地域連携の役割を担う視点で議論され、「かかりつけ歯科医」と「在宅療養支援歯科診療所」の棲み分けについても明確化されたと言及。「医科歯科連携の推進」に関しては、診療情報の共有に対して評価されたことや、在宅歯科医療についてより専門性の高い議論がなされたことを挙げた。「技術料評価」については60項目を超える既存技術の評価・見直しがなされたことで、国民により安心安全な歯科医療が提供されることへ期待を寄せるとともに、初・再診料の引き上げについても一定の評価を示した。最後に、今回の改定は日本歯科医学会ならびに歯科産業界の積極的な取り組みによって「歯科界の活性化を実感できる内容となっている」と総括した。

介護報酬改定については、今改定の議論を通じて保健・医療・福祉の関係者の間で口腔衛生管理の理解が進んだことを評価する一方で、デイサービスにおける歯科医療の実施や、介護保険部会への歯科医師の参加など、さらなる課題についても対応していきたいとした。
その後、中医協委員である遠藤秀樹常務理事より診療報酬改定の個別改定項目について補足説明がなされ、社会保障審議会介護給付費分科会委員である佐藤 保副会長より介護報酬改定の概要について解説がなされた。

(メールマガジンクイント)



これらの項目が改定率+0.69%の中でどう配分されているか。算定要件なども大きく影響を及ぼしそうです。
by kura0412 | 2018-02-15 11:40 | 歯科医療政策 | Comments(0)

タイ・マレーシアでオーラルヘルスセミナー開催

オーラルヘルスケアセミナー2018を開催します~初めてとなる官民の取組をタイ・マレーシアで実施~

本件の概要
経済産業省は、タイ及びマレーシアにおいて、オーラルヘルスケアセミナーを開催します。本イベントでは、日本の歯科専門家から、QOL(生活の質)向上のためのオーラルヘルスケアの重要性を伝えるとともに、日本製オーラルケア製品の紹介を行います。あわせて、歯科関係者や学生を対象としたセミナーも行い、日本と両国のオーラルヘルスケア分野における協力を深めてまいります。

1.背景
人口の高齢化・長寿化にあたっては、QOL(Quality of Life 生活の質)向上のためのオーラルヘルスケアの重要性が高まっています。日本においては、1989年に開始した8020運動によって、80歳で20本以上の歯を保つ人は2016年に50%を超えました。日本のオーラルケア製品は、消費者の高い関心と品質要求に鍛えられ、歯周病やむし歯の予防などの機能も優れています。こうした日本のオーラルヘルスケアの取組をアジア各国に共有することは、アジア各国のQOLを高めるとともに、日本の優れたオーラルケア技術の国際展開にも非常に有効であると考えます。

2.取組
現地保健省、歯科医療関係者、流通関係者、メディアなどを招待し、日本からは、歯科医・歯科衛生士、オーラルヘルスケア製品メーカー、厚生労働省、経済産業省が参加し、日本におけるオーラルヘルスケア意識の高さとそれを支える製品の紹介を行うセミナー・交流会を実施します。
また、現地の歯科衛生士など歯科関係者に対して、日本のオーラルヘルスケアの活動を紹介します。こうした取組を通じ、オーラルケアの必要性・日本製品の優位性について、消費者への浸透を図ります。

参考:各セミナーの概要
オーラルヘルスケアセミナー2018(タイ)
2018年 1月16日(火曜日)14時30分~17時30分 (場所:在タイ大使公邸)
開会挨拶 在タイ大使館
来賓挨拶 タイ保健省 Deputy Permanent Secretary Dr. Opart Karnkawinpong
講演 深井保健科学研究所所長・公財8020推進財団理事 深井穫博先生
「日本における8020運動と健康長寿 -エビデンスと健康政策-」 
参加企業によるプレゼンテーション・交流会

オーラルヘルスケアセミナー2018(タイ デンタルナースカレッジ)
(1)2018年1月15日(月曜日)13時30分~15時00分 (Sirindhorn College of Public Health Suphanburi)
(2)2018年1月17日(水曜日)10時30分~12時00分 (Sirindhorn College of Public Health Chombri)
開会挨拶 Sirindhorn College of Public Health ・経済産業省
講演 厚生労働省歯科保健課 岩田真紀代歯科医療専門官 「日本の歯科政策」
講演 日本歯科衛生士会会長 武井典子先生 「ヘルシーエージングのためのオーラルヘルスケア」
参加企業によるプレゼンテーション

オーラルヘルスケアセミナー2018(マレーシア)
2018年 1月18日(木曜日)14時30分~17時30分 (場所:在マレーシア大使公邸)
開会挨拶 在マレーシア大使館
共催者挨拶 Datin. Dr. Rashidah Esa, President, Malaysian Association of Dental Public Health Specialists
講演 Dr. Siti Zaleha Bt Hamzah,Specialists in Special Needs Dentistry, Unit of Special Needs Dentistry, Hospital Kajang. ‘Oral Healthcare for Malaysians towards Healthy Aging’
講演 厚生労働省歯科保健課岩田真紀代歯科医療専門官 「日本の歯科政策」
講演 深井保健科学研究所所長・公財8020推進財団理事 深井穫博先生「日本における8020運動と健康長寿 -エビデンスと健康政策-」
交流会

ヘルシーエージングのためのオーラルヘルスケア日本セミナー2018(マレーシア)
2018年 1月19日(金曜日)10時00分~12時30分 (場所: Berjaya Times Square Hotel)
主催者挨拶 Ms Fatimah Rahman, President of Malaysian Dental Therapists’ Association・経済産業省
来賓挨拶 YBhg Datuk Dr Noor Aliyah Ismail, Principal Director, Ministry of Health Malaysia
講演 厚生労働省歯科保健課岩田真紀代歯科医療専門官 「日本の歯科政策」
講演 日本歯科衛生士会会長 武井典子先生 「日本の歯科衛生士の役割・ヘルシーエージングのためのオーラルヘルスケア」

参考:本事業の体制
主催:経済産業省(技術協力活用型・新興国市場開拓事業(制度・事業環境整備))
共催:日本歯磨工業会
実施機関:一般財団法人 海外産業人材育成協会(AOTS)
参加企業(五十音順):花王㈱、㈱サンギ(タイのみ)、サンスター㈱、日本ゼトック㈱、ライオン㈱
担当
商務情報政策局商務・サービスグループ 
生物多様性・生物兵器対策室長 小出
担当者:生物化学産業課 関
電話:03-3501-1511(内線 3741~4)
03-3501-8625(直通)
03-3501-0197(FAX)
公表日
平成30年1月15日(月)

(経済産業省HP)



既に東南アジアへの取り組みが進められようとしています。この事業は8020財団が関与しているのでしょうか。
by kura0412 | 2018-01-15 17:08 | 歯科医療政策 | Comments(0)

サンスターと富士通が仕掛ける新サービス

自宅での歯みがき、歯科衛生士に“丸見え”に
サンスターと富士通が仕掛ける新サービス

「1日に何回、どのように歯を磨いているか。患者の自宅での歯みがき状況を歯科衛生士が把握できれば、患者に適切な指導をすることができる」(日吉歯科診療所に勤める歯科衛生士)。そんなニーズに対応するサービスを、サンスターと富士通がタッグを組んで開始する。2017年12月25日に開催した記者会見で発表した。

サンスターグループ オーラルケアカンパニーが手掛けるIoTスマートハブラシ「G・U・M PLAY」と、富士通が開発した歯科医院向けクラウドサービスを連携させたサービスである。具体的には、G・U・M PLAYに蓄積された毎日の歯みがき情報と、歯科医院向けクラウドサービスに集約された患者の口腔情報を連動することができる。これによって、歯科医師や歯科衛生士は患者の自宅での歯みがき状況を確認することができ、より適切な歯科指導が可能になる。
2017年12月25日から予約を受け付け、2018年1月31日に製品の提供を開始するという。2020年までに500の歯科医院へ導入することを目指す。

磨き残しが多い部分をアプリに表示
サンスターグループが手掛けるG・U・M PLAYは、患者が正しい歯みがきを行えるようにするための製品である。2016年4月に発売した。歯ブラシに3軸加速度センサーとBluetooth通信モジュールを搭載したアタッチメントを装着することで、スマートフォンアプリで歯みがきを可視化できる(関連記事)。
どの歯を何秒磨いたか、磨き残しがないかなどをアプリで確認することが可能である。アタッチメントには、歯科衛生士が患者の口腔状況に合わせた磨き方を登録でき、正しい磨き方と自分の磨き方がどれだけ違うのか確認できる。
今回のサービス提供に合わせて、「MOUTH STATUS」という新しい機能も搭載した。歯科医院での検診結果を基に、歯1本ごとのプラーク(歯垢)残存レベルを設定する機能で、磨き残しが多い部分をアプリに表示できるようにした。
一方、富士通が手掛ける歯科医院向けクラウドサービスでは、レントゲン写真や検査結果などの医療情報を“歯の健康ファイル”として患者のスマートフォンやパソコンに共有し、家で治療の経過が確認できる。現在、50の診療所に導入されているという。

サービスを導入する現場の期待は…
記者会見には、今回のサービスを導入する日吉歯科診療所 理事長の熊谷崇氏が登壇した。同氏は、医療情報を見ればきちんと治療が行われたか確認できることから「医師の治療が患者に評価されることで歯科医療の質を高められれば」と期待を述べた。
口腔の健康は全身の健康に大きな影響を与えることが分かっている。例えば、成人の約8割の人が患っているとされる歯周病は、「骨粗鬆症や動脈硬化、糖尿病と関連がある」(サンスターグループ オーラルケアカンパニー マーケティング部 統括部長の淡島史浩氏)。今回のサービスは、「口腔と全身の健康状態の関係についてエビデンスを構築することにも活用できるのではないか」と熊谷氏は見る。
記者会見で熊谷氏は、今の日本の歯科医療についても言及した。日本人の口腔状態の特徴としては、「若い時に治療した歯は何度も治療する傾向にある。虫歯や歯周病になると、“削って詰めて”を繰り返す」と同氏は説明する。状態が悪くなってから歯科医院に行くことも特徴的で、定期的なメンテナンスに通う人は少ないため、「日本では後期高齢者の9割が入れ歯を利用する状況」と同氏は話す。
これからは、「歯科衛生士による定期的な口腔ケアやメンテナンスを行い、必要があれば医師が治療を行う歯科医療を目指したい」と熊谷氏は話す。定期的にメンテナンスを行うことで歯を失いにくいことが分かっており、海外の研究では初診時の年齢が若いほど30年後の失歯数が少ないと示されているという。つまり、「継続的なメンテナンスなしでは口腔の健康を保つことが難しい」(同氏)というわけだ。

(日経デジタルヘルス)



いよいよ歯科にもこの種の話題が、具体的な事例として出てきました。
15年前にあるメーカーの関係者に、「もう歯ブラシや歯磨剤を売るだけの時代は終わったよ」と話したことを思い出します。
by kura0412 | 2017-12-27 14:12 | 歯科医療政策 | Comments(0)

歯周病撲滅に向けて「京都宣言」

■平成29年度日本歯周病学会60周年記念京都大会が盛大に開催
「伝統と革新 歯周病撲滅に向けて!」をテーマに約4,000名が参集

さる12月16日(土)、17日(日)の両日、国立京都国際会館(京都府)において、平成29年度日本歯周病学会60周年記念京都大会(栗原英見大会長、理事長)が「伝統と革新 歯周病撲滅に向けて!」を大会テーマに、約4,000名の参加者を得て盛大に開催された。
60周年記念大会ということもあってか、一般演題はポスターのみで、話題の腸内細菌に焦点をあてた小川 順氏(京大教授)の講演と、大会長(理事長)の栗原氏ら同学会の新旧の重鎮と造詣の深いDr. Thomas E Van Dyke(米・Forsyth Institute)とDr. Gregory J Seymour(オーストラリア・Queensland大)を招聘した特別講演2題、Periodontal Medicine系のタイトルがめだった医科歯科連携シンポジウム4題、歯周病専門医の育成から超高齢社会における歯周病予防・治療、歯周病患者に対するインプラント治療、歯周組織再生療法までが語られたシンポジウム6題、アジア、韓国、中国、米国、ユーロと日本歯周病学会との密な関係が披露された国際シンポジウム、Sunstar Young Investigator Award口演、ランチョンセミナー12題、歯科衛生士セミナー、歯科衛生士プログラム、歯科衛生士スイーツセミナーなどが盛大に開催された。

最終日の午後には、本大会のメインともいえる「60周年記念講演」、「京都宣言」が行われた。
厚生労働省、日本医師会、日本歯科医師会、日本歯科医学会の要職4名が登壇した60周年記念講演では、「歯科医療を取り巻く環境の変化―医療・医学の視点から―」と題して超高齢社会となった今後の各方面の取り組みと考え方が披露された。その後、「京都宣言」に向けて本学会の要職3名、日本臨床歯周病学会理事長、日本口腔衛生学会理事長、日本歯科衛生士会会長、日本歯科商工協会会長が登壇発言を行い、分子疫学的手法によるPeriodontal Medicineのよりいっそうのエビデンスの構築をはじめとして、歯周病撲滅に向けた伝統と革新の「京都宣言」の運びとなり、サテライトの部屋が設けられるなど、賑わいを見せた。

(メールマガジンクインント)
by kura0412 | 2017-12-22 17:43 | 歯科医療政策 | Comments(0)

最期までの健康を実現するには、歯磨きは10分以上かける

高齢になったら夫婦で海外旅行には行くな

「最期まで健康」を実現する術を満載
来るべき超高齢化社会には、多くの課題が待ち受けている。それらはどれも複雑な要素を含んでおり、ひとつの学問でそれらに対処し、解決するのは難しい。そこで求められるのが、医学、看護学、経済学、倫理学など、さまざまな分野を横断し、知を結集させた新しい学問体系だ。それを構築するべく、2009年、東京大学に設置されたのが、高齢社会総合研究機構である。
「東大中の学部から約40人の先生が集まって、研究を始めました。創設時から手がけているのが、東大のキャンパスがある千葉県柏市の住宅団地をモデルにした、高齢社会対応の街づくりです。さらに学生や市民の学習のため、高齢社会に関する基礎知識をまとめた『東大がつくった高齢社会の教科書』をつくりました」(機構長・大方潤一郎氏)

高齢化が進むにつれて、注目されるようになった概念に「健康寿命」がある。
ただ長生きするのではなく、最期まで健康で楽しく人生を生き抜こう、という発想である。これを定年後の世代に実現してもらうため、具体的な生活ノウハウを盛り込んだ指南書として『東大が考える100歳までの人生設計』も出版した。
「健康寿命を延ばすには、体幹の腸腰筋を鍛えることがポイントです。ここが衰えると歩く姿勢が悪くなって、腰痛や膝痛が生じたり、転倒骨折しやすくなり、運動障害から要介護・寝た切りとなるわけです。正しい『食う・寝る・遊ぶ』、つまり適切な食事と運動と休養によって、腸腰筋を維持し、血管の老化を防げば、運動障害・脳卒中・認知症の『要介護3大リスク』を避けることができます」(同)
筋肉を維持するには、「食う」ことでタンパク質を十分に摂ることが不可欠だ。しかし質の悪い肉は脂肪過多になりやすいため、大方氏は、牧草を食べて育った牛肉か羊肉、魚の摂取を勧める。
そして健康を維持するためには十分な休養が必要で、そのためには安眠すること。昼寝は避け、量を控えた夕食を早めに摂り、寝床で考えごとをしないように心がける。
運動も筋肉の維持に効果的だ。電車通勤をしている間は、自然と体を動かすので筋力はそれほど衰えない。注意すべきは、退職後だという。
「65歳ぐらいになると、毎年5~10%ずつ筋力が落ちていく。膝や腰が傷みやすくなっても、すぐ薬に頼ってはいけません。普段からの運動で、コンディションを整えておきましょう。といっても毎日1万歩歩くなど無理な目標を立てるのではなく、仲間と楽しみながら長く続けることが大切。頭と心の運動も重要で、それを私は『遊ぶ』と表現しています」(同)
健康寿命を延ばすための方法は、これだけに留まらない。研究機構が推奨する、10のトピックを紹介しよう。

最期まで健康に生きるための“東大流”メソッド
▼夫婦で海外旅行には行かない
高齢になってからは、夫婦での海外旅行は避けるべき。妻は旅先でも夫の身の回りの世話をし、食事も口に合わないうえ、ホテル代、飲食代が高くつきストレスになる。代わりに、造り酒屋探訪や蕎麦屋めぐりなど自分なりのテーマを持って全国を旅して回るのがよい。
▼マッサージに頼るな
四十肩、五十腰をはじめ加齢による肩、腰、膝の痛みは薬やマッサージでは治らない。肥満を改善し、筋肉を増やすための食事と、筋力のバランスを回復するための運動でケアする。疲労をためないよう休養もとる。運動は、ジムや施設で専門家の指導を受けて行う。
▼姿見で全身を眺めよう
下着姿になって鏡に全身を映し、姿勢と腹の出具合をチェック。姿勢が左右に傾いていたり、猫背になったりしていないか見る。美しく健康的な姿勢を保つには、腰から太もものあたりを支える大腰筋と腸骨筋を鍛えることが重要。腰痛や肩こり、肥満が改善される。
▼まめにはがきを送る
友人や知人とのコミュニケーションには、メールよりも人間味のある、手紙や絵はがきを送るべき。特に用事がなくても、ふとした想いを伝えること。美術展に行ったときなどに気に入った絵はがきを買い、自宅に常備する。1セットだけだと送るのが惜しくなるので、複数のセットを購入したい。
▼蕎麦を食べるゆでるときは大鍋で
アミノ酸バランスがよく、ビタミン、ミネラル、食物繊維も豊富な蕎麦は完全食品。もりそばを1日に5枚食べれば、必要なタンパク質を摂ることができる。ゆでるときは、麺がこすれて痩せないようにゆるゆると沸騰させ、ゆであがりは氷水で10度程度に冷やす。大きい鍋でゆでるとおいしくなる。
▼夫婦の寝室は別々に
リビングなどの家族と一緒に過ごす場と個人の場を別に確保する。定年後は家にいる時間が長くなるため、四六時中夫婦で一緒にいるとストレスがたまる。また、連れ合いのいびきや夜中のトイレにより安眠が妨げられるのを防ぐため、夫婦の寝室は別室にする。
▼ペットを飼って癒やされる
ペットとの暮らしは、血圧やコレステロール値を下げる。さらに散歩をすることで足腰が鍛えられることも。だが、ペットの医療費は10万円単位の出費となる可能性もあるのでペット保険に加入する。自分が先に逝く場合に備え、「ペット信託(R)」を検討するのもよい。
▼乗るべきは小さな高級車
加齢とともに面倒になる車の運転。視野が狭まり、動体視力も衰え、動作に移すまでの時間がかかるようになる。お勧めは、質のいい、小さな高級車。小さくて軽い分だけ燃費もよく、税金も安い。遠出の際にはレンタカーやカーシェアリングなどを利用する手もある。
歯磨きは10分以上かける
歯と歯茎の不調は命に関わる。特に歯周病を予防するため、ブラッシングは歯周ポケットのゴミをかき出すことがコツ。歯ブラシは毛が細くて柔らかく、ブラシの部分が小さいものを選ぼう。歯間ブラシ、マウスウオッシュを併用し、朝と寝る前に10分以上かけて手入れをする。
▼モテるために、聞き役に回る
生きている喜びを感じるためにトキメクことも大切。妻と月1回はデートをして、独り身の場合は異性との出会いを探す。モテるためには、相手の話をよく聴く。話す時間は、相手が8割、こちらは2割が目安。髪や歯、爪の手入れをして清潔感を保つこともポイント。

(PRESIDENT ONLINE)



こんな観点から展望を考えて一大プロジェクトとして取り組めば、歯科にも流れが生まれるはずなのですが・・・
by kura0412 | 2017-12-11 09:12 | 歯科医療政策 | Comments(0)

口のケアできる人材増やす研修制度・厚労省

口のケアできる人材増やす 厚労省が研修制度

お年寄りらの口腔(こうくう)ケアをするスタッフへの新たな研修制度を厚生労働省は創設する。
歯科医師や歯科衛生士がいない現場でも専門的なケアができるよう、病院や介護施設の看護師や介護スタッフに学んでもらう。最期まで口から食べることの支援や誤嚥(ごえん)性肺炎を減らすことにつなげる狙いがある。

「高齢者こそ肉食を」 貧血防ぐ食事の注意点は
研修は、歯科医師や歯科衛生士が講師を務める。患者らが自分でうまく出せないたんを専用のジェルを使って除去する、食事や会話が続けられるよう器具を使い口の周囲の筋肉を鍛える、といったケアの方法を教える。病気ごとにケアをする際の注意点を伝えることも想定する。
厚労省は来年度、この研修に約1億円を充て、実施する自治体に経費の半額を補助する方針。厚労省によると、2014年時点で歯科の診療科がある病院は全国で約2割。介護施設などを訪問する歯科医師や歯科衛生士のニーズは高まっているが、その数は追い付いていない。新たな研修制度によって適切なケアができる施設を増やしていく。
口の中には多数の常在菌がいて、唾液(だえき)にまじって気管内に入ると、誤嚥性肺炎の原因になる。要介護者への口腔ケアは、肺炎の発症を抑えることがわかっている。また、口腔ケアが入院期間を短縮させるという報告もある。歯科医師らによる専門的なケアを受けた患者と一般的なケアを受けた患者を比べると、専門的なケアを受けた患者は10~20%程度、入院日数が短かった。

(朝日新聞)



この制度が導入されること自体は非常に有用です。しかしながら、その次の展開に描く構想がどんなものかによっては、逆に歯科ははいよされる恐れがあります。その考えを知りたいです。
by kura0412 | 2017-12-09 09:02 | 歯科医療政策 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412

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ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

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