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18年の出生数91.8万人、最低を更新 出生率は1.42

厚生労働省が7日に発表した人口動態統計によると、2018年に生まれた子どもの数(出生数)は91万8397人で過去最低を更新した。3年連続で100万人を割った。1人の女性が生涯に産む子どもの数にあたる合計特殊出生率は1.42と、17年から0.01ポイント下がった。低下は3年連続だ。晩産化や結婚をしない人が増えている影響が大きい。
出生数は17年から2万7668人減少した。最も出生数が多かったのは1949年の269万人で、18年は3割強にとどまった。比較可能な1947年以降で過去最低だった。
出生率は05年に最低の1.26を記録してから緩やかに回復し、ここ3年は1.4近辺で推移する。

出生率がほぼ横ばい圏だったのに出生数が大きく減ったのは、出産適齢期とされる女性の人口が減ったためだ。15~49歳の女性は前年に比べ1.4%減の2463万人だった。
子どもを産んだ女性を年齢別にみると、44歳以下の全ての年齢層で出産が減った。30~34歳は1万人以上減り33万4906人となったほか、25~29歳でも約7000人減の23万3754人となった。
第2次ベビーブームの1971~74年に生まれた「団塊ジュニア」世代が40歳代半ばになり、出産が減っている。第1子の出産年齢が上がっていることも影響している。
第1子を産んだ時の母親の平均年齢は30.7歳と、4年連続で過去最高水準を記録した。平均初婚年齢も夫が31.1歳、妻が29.4歳と高くなっている。結婚する年齢が上がったことで晩産化が進み、第2子、第3子を産む人も少なくなっているもようだ。
都道府県別の出生率では最も低い東京都が0.01ポイント低下し、1.20となった。神奈川県や大阪府などの大都市圏は全国平均を下回る1.3台で推移した。最も高いのは沖縄県の1.89だった。

政府は25年度までに子どもを欲しいと考える夫婦らの希望がすべてかなった場合の出生率「希望出生率」を1.8にする目標を掲げる。共働き世帯が増えるなか、出産・育児と仕事が両立しやすい環境を整えないと、出生率は上昇しない。
出生数から死亡数を引いた人口の自然増減は44万4085人減で、過去最大の減少幅だった。人口減は当面続くため、社会保障やインフラを人口減を前提にして作り直す必要が出ている。

(日経新聞)



ベストセラー・未来の年表から借りれば、まさに「静からなる有事」進行中です。
by kura0412 | 2019-06-07 16:24 | 社会 | Comments(0)

出生率0.98%、韓国

【時論】韓国、出生率0.98人ショック…「人口非常事態」宣言せよ

韓国の2018年度合計特殊出生率が史上最低となる0.98人を記録した。出生率が1.0人以下まで落ちたのは初めてのことだ。2016年(1.17人)から3年連続の下落だ。人口絶壁の大災難がまさにいま進行中という意味だ。
女性1人が生涯に産むと予想される平均出生児数を意味する合計特殊出生率は2.1人水準を守ってこそ現在の人口水準を維持することができる。このような点で出生率1人以下は人口非常事態を宣言するくらいの水準だ。未来経済・社会発展に対する最高の警告音として耳を傾けなくてはならない。

専門家は経済・社会的不均衡と両性不平等を出生率低下の主要因とみて韓国社会全体システムの問題だと指摘する。出生率低下の最も大きな原因である青年たちの結婚忌避現象は劣悪な社会・経済環境で発生した青年たちの生存戦略だとみることもできる。韓国社会の就職難、硬直して強度が高い労働条件、競争的教育環境と高費用の結婚文化などが結婚を忌避ないし延期させている。これらのことが婚姻率の急減と女性の初産年齢の高齢化現象、既婚者出生率低下の原因になっている。
2005年度の出生率が1.08人を記録して韓国社会に衝撃を与えた後、「低出産・高齢社会基本法」が制定された。大統領が委員長を務めて「低出産・高齢社会委員会」が活動を始めた。この法は出産力(人口の生物学的な可妊能力)を高めて高齢社会対応策を樹立することに目的がある。政府は少子化問題が経済活動人口の減少とこれによる未来世代の老齢人口扶養の相対的負担を解消するという次元で少子高齢化をひとまとめにして管理してきた。
だが、今後は少子化と高齢社会問題を分離して考えなければならない。老齢人口が増加するという意味は否定的なことではなく社会先進化にともなう自然な現象であるためだ。

少子化問題は違う。社会政策と文化全般に新しいパラダイムを導入しなければならない至難の課題だ。
政府は2006年以降、これまで5年単位で3回にわたって基本計画を推進している。2020年までに「合計特殊出生率1.5人達成」を目標にしている。13年という歳月が流れ、140兆ウォン(約13兆円7800億円)を超える天文学的な予算が注ぎ込まれた。結果はみじめな今日の成績表が教えてくれている。基本計画は達成できそうにないのに、誰も責任を負わないでいる。
大統領がトップの委員会は、そろそろ汎政府的に中央と地方自治団体で進行される事案の実効性を判断して、調査研究より今後の具体的な行動計画を提示しなければならない。実効性がない現金散布式のばらまき政策をやめなければならない。長期的な見識でアプローチするべきだ。
労働力を心配しながらも新しい成長動力である女性の足を引っ張っている経歴断絶問題、出産休暇の改善など家父長的文化は労働現場から率先して解消するべきだ。これは仕事と家庭を両立する「ワークライフバランス」のために経済社会労働委員会が大統領と一緒に議論するべき課題だ。また、婚姻率を高めることだけができることではなく、誰でも赤ちゃんを産んで落ち着いた環境で育てることができる社会文化が造成されるべきだ。非婚女性の出産を社会的に包容できない韓国文化の閉鎖性と、まだ海外養子縁組が存在する恥ずかしい二重性も克服しなければならない課題だ。
スウェーデンの場合、積極的労働市場政策が女性の経歴断絶を予防し、社会が子育ての責任を負った結果、今日の出生率(2018年1.76人)を安定させた。最も高い水準の両性平等と家族単位の「階層移動のはしご」を作ったスウェーデンの歴史的経験を深く知る必要もある。
今後、少子化問題は、中央と地方政府がともに国家存亡がかかった事案という問題意識を共有する地点から再びスタートしなければならない。汎政府的意志決定と伝達体系の整備、雇用および福祉政策の果敢な改革、包容的社会教育の強化などが統合的になされなければならない。

(中央日報/中央日報日本語版)



日本の出生率低下も大問題ですが、韓国の1%切った数字への危機感は、この記事読んでも危機感が感じられません。
by kura0412 | 2019-03-19 11:51 | 社会 | Comments(0)

歯科界の嫌韓ネタ

「同意なく7本抜歯」と国提訴
強制退去命じられた入管収容者

強制退去を命じられ大阪入国管理局に収容中の韓国人男性(35)が施設外の歯科医院(大阪市住之江区)で2016年に治療を受けた際、同意なく7本以上抜歯され、精神的苦痛を受けたなどとして国と歯科医院に計約1100万円の損害賠償を求め大阪地裁に提訴したことが19日分かった。
歯科医院は、男性は同意しており口内の状態が悪化していて抜歯しなければ命の危険もあったと反論している。提訴は昨年12月28日付。
法務省は「訴訟にかかわるため回答を差し控える」とした。
入管収容者に十分な医療が提供されていないと指摘される中、国に加え外部医療機関の在り方も問われる訴訟となった。

(共同通信)



日本の嫌韓ムードを増長させる事件が目白押しですが、この記事を読む限り歯科界にもありました。
またこの事件は、働き方改革での対応の必要性を歯科界でも議論、対応する必要性を感じさせてくれます。
by kura0412 | 2019-01-24 11:08 | 社会 | Comments(0)
「70歳以上まで働く」3割に 老後に不安77% 日経調査

日本経済新聞社が初めて実施した郵送世論調査で、70歳を過ぎても働く意欲を持っている人が3割を占めた。働いている人に限定すると37%に上る。2017年の70歳以上就業率(15%)を上回り、高齢者就労を促進する政府の取り組みにあわせて労働参加が進みそうだ。一方で8割近くが老後に不安を感じている。社会保障の負担増や給付減に備え、長く働いて収入を確保しようとする様子がうかがえる。

何歳まで働くつもりかを聞くと平均66.6歳だった。
高年齢者雇用安定法では希望者全員を65歳まで雇うよう義務づけているが、これを上回った。60歳代に限ると平均は69.2歳に上がり、70歳以上まで働く意欲のある人が45%を占めた。

就労と密接な関係にある公的年金の支給開始年齢は現在、原則として65歳だ。基礎年金(国民年金)は20~59歳が保険料の支払期間で、60~64歳は支払わないが原則支給もない。一定のセーフティーネットを維持しつつ、働く意欲のある高齢者には働いてもらえるような社会保障改革の議論が急務になっている。
雇用形態別で見るとパート・派遣社員らで70歳以上まで働くと答えた人は34%だった。年収別では低いほど70歳以上まで働く意欲のある人が多い傾向があった。300万円以上500万円未満の人は32%、300万円未満は36%に上った。収入に不安があるほど長く働く必要性を感じるとみられる。

老後に不安を感じている人は77%を占めた。
30~50歳代で8割を超えており、この世代では不安を感じる理由(複数回答)で最も多いのはいずれも「生活資金など経済面」だった。全体では健康への不安が71%で最も多く、生活資金など経済面が69%で続いた。
老後に向けて準備していること(複数回答)を聞くと「生活費など資金計画」が46%で最多。続いて「健康づくりなど予防活動」が41%で、「具体的な貯蓄・資産運用」をあげる人も33%いた。
将来の生活に必要なお金を得るための取り組み(複数回答)として、最も多かったのは「預貯金」で59%。「長く働くための技能向上」も13%に上っており、生涯現役を見据えてスキルアップに意欲を示す傾向が強まりそうだ。

一方、社会保障制度のあり方を巡っては意見が割れた。「中福祉・中負担」と、財政状況から現実味の乏しい「高福祉・低負担」がそれぞれ3割で拮抗した。年収別でみると、高所得者は「中福祉・中負担」を支持する一方、所得が低くなるほど「高福祉・低負担」の支持が高い傾向にあった。
安倍政権が実施した社会保障改革は介護保険料の引き上げなど高収入の会社員らの負担が増える施策が目立つ。社会保障制度の持続性を高めるには、対象の多い低所得者層の負担や給付の見直しが欠かせないが、改革の難しさがうかがえる。
いま幸福かどうかを10点満点で聞いたところ、平均は6.4点。既婚者で子どもが小さい世帯ほど点数が高かった。10年後の点数について「現在と同程度」を5点として尋ねると、平均5.5点と現状よりやや高い結果だった。

調査は日経リサーチが18年10~11月に、全国の18歳以上の男女を無作為に抽出して郵送で実施。1673件の回答を得た。回収率は55.8%。

(日経新聞)



先生方は何歳まで働く予定ですか?需給問題にも大きく影響するだけはありません。
by kura0412 | 2019-01-21 09:13 | 社会 | Comments(0)
人口減に健全な危機感をもっと(社説)

アベノミクスの5年はいくつかの点で日本経済を大きく好転させた。日経平均株価は2万2千円台に上がり、労働市場は完全雇用を達成してあまりある。来日客数は3千万人乗せが時間の問題だ。
米国、中国などが先導する世界経済の拡大に助けられた面はあるが、企業経営者はおしなべて自信を取り戻したと言ってよかろう。
だがその陰で日本の経済社会をむしばむ構造問題には、ほとんど手がついていない。人口減少である。人口減への健全な危機感を個人、企業、政府・地方自治体が三位一体になって強めるべきだ。

和歌山県が毎年消滅
歴史人口学をひもとくと、20世紀初めに4400万人弱だった日本の総人口は1967年に節目の1億人を突破し、今世紀初めに1億2800万人の頂点に達した。
仮に、男女の年齢別生存率と合計特殊出生率が2004年の水準のまま推移し、かつ移民を受け入れないとすれば、22世紀初めの総人口は4100万人台に減る。過去1世紀の増加分が帳消しだ。
出生数が死亡数を下回る自然減はすでに定着している。戦後ベビーブーム期に生を受けた団塊の世代のすべてが後期高齢者になる25年を、安倍政権は財政と社会保障の難所と位置づける。しかし本当に苦しくなるのは、それ以降だ。
国立社会保障・人口問題研究所は40年からの20年間に総人口が1808万人減ると推計する(17年推計)。単純平均すると年間の減少数は90万人強だ。たとえれば和歌山県ほどの自治体が毎年一つずつ消滅するほどの衝撃である。
少子高齢化を伴いながら人口減少が加速することは、今世紀に入る前からわかっていた。その間、日本の人口政策はぶれ続けた。
昭和初期にかけては産児制限運動が盛んになった。政府は移民送り出しを奨励し、毎年2万人ほどが南米などへ渡った。日米開戦を前にした1941年には逆に「産めよ殖やせよ」の号令の下、60年までに総人口1億を達成させる人口政策確立要綱を閣議決定した。
過剰論が再び台頭したのは敗戦後だ。48年の優生保護法成立を経て、経済的理由による人工妊娠中絶の合法化が出生率低下のきっかけの一つになった。74年の日本人口会議は「子供は2人まで」と、大会宣言にうたった。
70年代前半の第2次ベビーブーム期を過ぎ、出生率は行きつ戻りつしながらも緩やかに降下した。89年にはついに1.57に下がり、66年丙午(ひのえうま)の1.58を下回った。バブル景気のまっただ中、経済への負の影響を心配する声はかき消されがちだった。
今や年間出生数は百万人の大台を下回っている。かたや子供を2人以上もちたいと考える夫婦は少なくない。厚生労働省の成年者縦断調査(16年)の結果によると、この4年間に第1子をもった夫婦は夫の79%、妻の72%が第2子、第3子をもちたいと考えている。
産むか否かは各人の選択だ。政府が督励するのは論外である。望んでも授からない人もいる。一方で、調査が浮き彫りにした潜在的な希望をかなえる策は不可欠だ。
着目すべきは医療・介護や年金制度が内包する世代間格差だ。学習院大の鈴木亘教授が一定の前提をおいて試算したところ、1945年生まれは3制度合計の生涯収支が3370万円の黒字に対し、2010年生まれは3650万円の赤字になる結果が導かれた。

若い男女の後押しを
負担・受益の両面で高齢層が有利な状況はある程度は致し方ないが、これだけの格差の放置は将来世代への責任放棄ではないか。
3点、提案したい。
まず社会保障改革の断行だ。
たとえば医療の窓口負担は、年齢で差をつけるやり方から収入・資産をもとに決める方式に変えるべきだ。巨費をかけてマイナンバーを導入したのは、そうした用途に使うためではなかったか。
次に子育て支援の強化だ。
政府・自治体や経済界を挙げて待機児童を減らすのは当然として、とくに企業経営者は従業員が暮らしと仕事を無理なく両立させられる環境づくりに意を用いてほしい。
最後にこれから生まれてくる世代への支援だ。
夫婦が出産を諦める理由のひとつに晩婚化がある。結婚を望む若い男女を後押しするには、就労支援などを通じて出産の機会費用を下げるのが有効だ。
振り返れば、私たちの暮らしを豊かにし、社会を安定させる原動力として人口政策をとらえる発想は乏しかった。人は言うまでもなく国力の源泉である。望む親が2人、3人――と、無理なく子供を増やせる環境を整えてゆきたい。

(日経新聞)


関係ないとはいいませんが、人口減と社会保障改革、特に窓口負担は?
by kura0412 | 2017-12-27 11:26 | 社会 | Comments(0)

弁護士と歯科医師

弁護士が「真面目に働く人ほど食えない」仕事になった理由

収入が激減し、資金繰りに困るがあまりに顧客のカネに手を付ける――最近、年配の弁護士を中心に、カネがらみの悪事で懲戒処分を受ける例が目立っている。

食えない弁護士たちがお客のカネに手をつける
「昔なら、預かり金に手をつけたところで、仕事はバンバン入って来た。だから短い時間であれば、何とか埋め合わせもできた。それに銀行に行けばカネも簡単に借りられた。でも、今は違う。仕事はないし、カネを貸してくれるところもない」
弁護士を廃業、引退した70代男性は、こう語る。仕事がなく、食えない――。最難関資格試験を突破したエリート集団であるはずの弁護士たちに、かつてならあり得なかったような苦境が訪れているのだ。
そのせいか、カネがらみの悪事に手を染めて懲戒処分になる弁護士が目立つようになった。2017年3月に発表された日本弁護士連合会(日弁連)の「弁護士懲戒処理数集計」によると、16年の弁護士懲戒件数は集計を取り始めた1950年以来、最多の114件を数えた。
この懲戒処分のうち、もっとも重い「除名処分」を受けた2人の処分理由は「依頼者からの預かり金を返さない」というものである。次に重い「退会命令」を受けた1人は「弁護士会費の滞納」というものだった。いずれもカネにまつわる非行だ。
前出の70代元弁護士の廃業理由も、ひとえに「収入がままならなかった」ことに尽きる。現在は、親が遺してくれた貸しアパートの賃料収入と年金で暮らしているという。
彼によると、少なくとも1990年代半ばくらいまでの時期であれば、「よほどうるさい依頼者」がいない限り、預かり金を流用しても、それが発覚することはなかったという。
当時は今と違い、弁護士報酬の支払いは現金一括払いが当たり前だった。依頼者から預かり金の返金を求められても、「いついつまでに振り込んでおきます」と言っておけば、1ヵ月程度なら約束の期限を過ぎても文句を言われることもなかったという。弁護士という職業への信頼からである。
「もし、今の時代なら、間違いなく懲戒処分モノ、除名だったでしょうね。それが避けられただけでも幸せかもしれません」(70代の元弁護士)
また当時は独立後も、かつてのボス弁に「なんかお手伝いできることありますか?」と聞けば業務を分けてもらえた。預かり金を一時流用しても、返せなくなるような事態に陥ることがなかったのだ。
しかし、今では仕事が不足していることに加えて、社会から弁護士に寄せられていた信頼も下降気味となり、こうしたドンブリ勘定は“アウト”となった。

弁護士は「清貧」であるべきなのか?
若い弁護士の苦境ばかりがクローズアップされるが、懲戒に関していえば、実は年配弁護士が多い。懲戒処分時の年齢を見ると、70歳以上がもっとも多く、以下、60歳~69歳、50歳~59歳、40歳~49歳と続いている。
業界環境が激変し、収入が大きく減少しても、生活水準はそうそう下げられるものではない。そうして資金繰りに困って廃業を選んだり、投資に手を出して失敗し、余計に資金繰りを悪化させてお客のカネに手をつけた、というようなケースも弁護士業界では、ちょくちょく耳にする話だという。
「法律家としての最後の矜持から、廃業を選びました。もし、そのまま弁護士を続けていたら、預かり金の横領発覚で、私も処分を受けていたでしょう。やはり、バッジには傷をつけたくなかった」(同前)

こうしたオールドスタイルの年長弁護士たちと対照的なのが、アディーレやMIRAIOのような、過払いバブルで大儲けをした新興弁護士事務所だ。
14年、兵庫県弁護士会所属の30代元弁護士が、顧客からの預かり金4000万円を着服したことが発覚し、懲戒処分を受けた。着服した元弁護士と法科大学院で同窓だったという若手弁護士は言う。
「カネもないのにイソ弁と美人のパラリーガルを何人も雇い、広告も派手に打っていた。しかし弁護士経験のない新人イソ弁では仕事は廻らない。ただ人件費と広告費だけが嵩む。結局、収入が支出を上回ることはなかったと聞いています」
もしかすると、先進的なイメージをアピールし、広告をバンバン打って多重債務者を集めたアディーレやMIRAIOのような“成功モデル”を真似しようとしたのかもしれない。
「弁護士は儲けていい仕事ではない!」。そう断言する弁護士もいるほど、オールドスタイルの弁護士たちは、金儲けよりも「正義」を強調する。一方、新興弁護士事務所の多くは、債務者の相談に時間をかけて乗るようなことをせず、ただ機械的に過払い業務をこなして儲けた。善悪を別にすれば、極めて効率の良い仕事ぶりである。
前出の、元弁護士の70代男性も、オールドスタイルの典型例だ。彼はこう話す。
「弁護士の仕事は機械的にできるものではありません。離婚調停ひとつとっても、そこには依頼者の思いがあり、また相手方の思いもある。それを最大限汲み取るとなると、時間が掛かる。しかし、2回、3回程度の調停で終わっても、10回調停をしても、報酬は同じですから」
また弁護士としてやりたいこともある。冤罪事件や医療過誤訴訟といった、個人ではとても弁護士費用が賄えない事件があれば、法律家の矜持にかけて、手弁当ででも駆けつけたい。ただ、こうした仕事をやればやるほど、収入からは遠のいていく。

食えない弁護士増加で弁護士自治に綻び
「書面の書き方とか法廷戦術とか、弁護士業務に関することはイソ弁時代に教えてもらえます。でも、個人事業主としての経営手腕とか資金繰りとか、そういうことは誰も教えてくれません」(同前)
法律家として腕を磨くことが最優先、金儲けは二の次――。一見、美しい矜持ではあるが、弁護士の数が少なく、それなりに食えていた時代だからこそ通用した話である。下の図を見ていただきたい。10年前と比べて弁護士数は約1.6倍。一方、弁護士の主な「食い扶持」である民事事件件数を見てみると、過払い返還バブル中の07~11年あたりは大きく増えたものの、現在はすでにバブルが弾けており、10年前と同水準にまで減少している。

いよいよ食えない弁護士が増えたからか、弁護士自治にも綻びの兆しが見えている。関西の「単位会」と呼ばれる都道府県弁護士会で副会長経験のある弁護士は、「懲戒処分を軽く見る弁護士が増えてきた印象がある」と指摘する。
懲戒処分には、実質的に弁護士の身分を失う「除名」や「退会命令」といった重いものから、「業務停止」や「戒告」といった、軽めのものまである。そして、弁護士の身分を失わない業務停止、戒告といった処分は、「ペナルティとして機能していない」(懲戒処分を受けた経験のある50代弁護士)ところがあるのだという。
たとえば、先のアディーレ事件で下された業務停止処分は、その期間中には弁護士業務が行えず、処分が明けてからも、弁護士会や地方自治体主催の相談会に3年間は呼んでもらえない。さらに、所属弁護士会のある裁判所、検察庁にも知らされる。戒告も同様で、弁護士会主催の相談会に3年間は呼んでもらえない。また、弁護士会の役員選挙への出馬も「遠慮しなければならない」(前出の弁護士)。
しかし、「弁護士会で行っている委員会活動とか、役員選挙とか、そういうのに興味なければ別に困ることはありません。無料相談会に呼ばれなくても、自分で仕事を取ってくる弁護士なら、これによる不都合はない。収入のある弁護士なら痛くもかゆくもありませんよ」(同)

弁護士会も不要!?不満をためる弁護士たち
さらにラディカルな弁護士になると、「性犯罪や横領はもちろんNGですが、顧客のために敢えてルールを冒した、というような懲戒なら、むしろ“勲章”ですよ」と話す。この弁護士は懲戒処分歴が2回あるが、処分理由をきちんと顧客に伝えたことで、逆に顧客が増えたのだという。
過去の事例を見てみれば、たとえば、訴訟時に相手方に暴言を吐いたなど、「依頼人のために無理をした」がための懲戒処分例も、確かに見受けられる。
今後も、自力で顧客を開拓できる、言わば「経営センス」のある弁護士を中心に、既存のルールにとらわれない動きがますます増えていくだろう。そして、前出の50代弁護士は、「もはや、弁護士会など意味をなさない」とし、次のように語った。
「もう弁護士会などなくして、弁護士は国に直接登録制にしてしまえばいい。弁護士会は強制加入ではなく任意団体とすれば、処分などはなくなります。確かに横領はよくないですよ。でも、その横領をした弁護士も含めて年配の弁護士ほど、実は、依頼者と向き合ってきたのが事実です。重すぎる弁護士の権威を崩したほうが、実は、市民に寄り添った司法が実現できるのではないでしょうか」
金儲けを軽視し、ひたすら依頼人のためを貫くという「弁護士ムラの掟」に従えば、確実に食えなくなる――そんな不満の矛先が、弁護士会や弁護士自治に向いているのだ。
そもそも弁護士自治とは、戦前の暗い時代、国にとって都合の悪いことを言う弁護士に対して、国が監督権を振りかざして縛ったという、苦い経験の反省から生まれたものだ。それを否定する弁護士が多数登場すれば、現行の司法のあり方は崩壊してしまうだろう。
そしてもし、司法が悪しき方向に変わっていけば、戦前のように、私たち市民の権利が時として守られないという恐ろしい事態にもなりかねない。
食えない弁護士の急増は、日本の司法を揺るがすほどの大問題に発展する可能性を秘めているのだ。

(DAIAMOND ONLINE)



需要と供給のバランスが極端に崩れるとこうなるのですね。どこかの世界も同じです。
by kura0412 | 2017-12-14 12:22 | 社会 | Comments(0)

「公務員定年を65歳に」

公務員定年を65歳に 政府検討、19年度から段階的に

政府は現在60歳の国家公務員と地方公務員の定年を65歳に延長する検討に入った。2019年度から段階的に引き上げる案を軸に調整する。公務員の総人件費を抑制するための総合策もあわせてつくる。少子高齢化が加速するなか、労働人口を確保する。政府が率先して取り組むことで、企業への波及効果も狙う。

今夏に内閣人事局や人事院、総務省の局長級計10人程度からなる関係省庁会議を設置し、具体策の検討を始めた。年度内にとりまとめ、18年の通常国会に国家公務員法改正案の提出を目指す。
国家公務員の定年は国家公務員法で原則60歳と規定している。業務に重大な支障を及ぼす場合などには最長3年の勤務延長が可能だが、多くが60歳にとどまっている。地方公務員も各自治体が国の制度を基準に条例で定めており、事実上、60歳が定年だ。
65歳への引き上げを軸とするのは、公務員の年金制度にあわせるためだ。支給開始の年齢は13年度から25年度にかけて65歳に段階的に引き上げる予定だ。定年が60歳のままだと定年後に年金を受けとることができない人が多く出る恐れがある。

引き上げにあたっては、国家公務員法で62歳と定める省庁の事務方トップの事務次官の定年延長も議論する。事務次官の年齢があがると局長や課長などの年次で構成する霞が関の官庁の人事制度全体も修正が避けられなくなる。

課題は公務員の総人件費への対応。
単に定年を延長するだけでは、公務員の全体数が増えて総人件費が膨張する。この事態を避けるため、人件費抑制に向けた総合対策もつくる。
職員全体に占める割合が年々増えている中高年層の給与の減額案が中心となる。60歳以降は管理職から外す「役職定年制」の導入で60歳以降の給与水準を下げたり、中高年層の給与水準を全体的に低く抑えたりする手法が浮上している。
定年延長には、民間への影響も計算する。高齢者雇用安定法は企業に65歳までの雇用確保を見据え企業に定年廃止、定年延長、再雇用の3つの選択肢を求めている。
現時点では再雇用を選択する企業が大半。厚生労働省の調査によると、定年を65歳以上としているのは16%、定年制を廃止しているのは2.7%にとどまっていた。
25年度に団塊の世代がすべて75歳以上になると、国内の労働人口の目減りはさらに加速しかねない。政府は働き方改革や生産性の向上を進めることで人手不足を補おうとしてきた。労働力を効果的に増やすには、定年延長もあわせて考える必要が指摘されていた。

(日経新聞)



人口構造の概念を大きく変えることになるかもしれません。
by kura0412 | 2017-09-01 09:07 | 社会 | Comments(0)
日本の人口、7年連続減 「東京一極集中」止まらず
減少幅最大の27万人

総務省が13日発表した住民基本台帳に基づく今年1月1日時点の人口動態調査によると、国内に住む日本人の人口は1億2589万1742人で7年続けて減少した。前年から27万1834人減り、調査を始めた1968年以降で最大の減少数だった。生まれる人より亡くなる人の伸びが大きかったためだ。総人口が減るなか、東京への一極集中は進んでいる。

日本人の出生数は6492人増の101万46人と2年ぶりに前年を上回った。しかし、死亡者数が2万5833人増の129万6144人と出生数を上回るペースで増えたため、人口減に歯止めはかからなかった。
総人口は減っているにもかかわらず、東京を中心とする首都圏に住む人は増えた。東京、千葉、埼玉、神奈川の各都県を合わせた人口は前年に比べて11万人近い増加となった。特に東京は8.6万人増の約1297万人に達し、初の1300万人台が目前だ。
都市部に人が集まる傾向は年々強まっている。働く場や商業施設が多く、住みやすい環境を求めて人が集まってくるためだ。都道府県別で人口が増えたのは東京、千葉、埼玉、神奈川、愛知、沖縄の6都県だけだった。
三大都市圏を比べると、明暗もある。関西圏(京都・大阪・兵庫・奈良)と名古屋圏(岐阜・愛知・三重)はともに減少傾向が続く。工場の移転が相次ぐ関西圏などから首都圏に人が流れている実態が浮かぶ。
都道府県別で人口減少が最も多かったのは、北海道の3.2万人だった。市区町村別では、市区の77%、町村の88%で人口が減った。

政府が東京から地方に人の流れを反転させる地方創生を掲げるなか、3年続けて人口が増えた市区町村は209あった。都市近郊が多いが、独自の取り組みで人を呼び込むことに成功したところもある。
石川県能美市は、クリエーターやカフェなどで起業しようとしている人に仕事場として使える住居の取得を補助する事業を2013年に始めた。これまでの利用件数は11件。18歳までの医療費無料化にも取り組んでおり、人口は直近の3年間で107人増えて4万9050人になった。
日本海に浮かぶ粟島にある人口363人の新潟県粟島浦村は、村内の小中学校で学ぶ子どもを募る留学制度を13年度から実施している。15年度は10人を受け入れた。
日本に住む外国人は増えている。16年1月1日時点の外国人数は217万4469人で、前年比で11万1562人増だった。統計がある13年以降では最多だ。

【日経新聞】




人口減少、少子化問題が喫緊の課題であり、経済再生の源であることを、なぜ気づかないのでしょうか。
by kura0412 | 2016-07-14 17:35 | 社会 | Comments(0)

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by kura0412