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日本の歯科界を診る(ブログ版)

カテゴリ:歯科( 1448 )

Fラン歯学部

Fラン歯・薬学部バカ高学費でも食えない

卒業後に国家試験を取得すれば十分に安定した収入が見込まれる歯学部・薬学部の学生。ところが、昨今は“定員割れ校”や“Fラン校”の存在が指摘され、高い学費を投入したにもかかわらず国家試験に合格できない学生も多い。「歯科医師、薬剤師の数が過剰でいずれ食べていけなくなる者が出るリスクもある」と医師の筒井冨美氏は語る。獣医学部を含む医療系ライセンス学部の将来展望やいかに――。

30倍の人気 加計学園・獣医学部の学生の「暗雲」
3月に入り、2018年の医療系国家試験の合格発表があった。
●医師国家試験の合格率は90.1%、学校別合格率は77~99%
●歯科医師国家試験の合格率は64.5%、学校別合格率は24~95%
●獣医師国家試験の合格率は88.3%、学校別新卒者合格率は94~100%
(薬剤師国家試験の発表は3月27日)

2018年2月、大騒動の末に認可された、岡山理科大学獣医学部(愛媛県今治市)の初年度一般入試が行われた。いわゆるモリカケ騒動の加計学園のほうである。「利権まみれの田舎の私大」「どうせFランでしょ」といった下馬評をよそに、推薦入試が約30倍、一般入試が21.5倍という超人気ぶりだった。
マンガ『動物のお医者さん』の大ヒットや、近年の資格取得の実学志向を反映して、獣医学科の人気は高く、国公立大学だとセンター試験の得点率が80%以上でないと合格できない難関である(センター試験全体の平均は例年60%強、医学部は85%程度と言われる)。
私大でも6年間で1200万~1500万円という高額の学費にもかかわらず偏差値60以上のまま高止まりしており、岡山理科大獣医学部の入試偏差値も同レベルになると予想されている。
獣医学部は30年以上の間、政策的によって毎年の国内総定員を930名に固定されてきた。文部科学省も農林水産省も長らく「獣医の中でも家畜臨床や公衆衛生分野は人手不足が深刻だが、都市部の小動物臨床(いわゆるペット用動物病院)は余っている」として「総数は足りている」「偏在しているだけなので定員増は不必要」という判断で、学生数を抑制していた。獣医師界も定員抑制政策に協力しており、獣医学部の新設についても2010年に日本獣医師会として公式に反対声明を出している。

▼「偏差値60」でも高待遇の職はない可能性大
しかし、加計学園獣医学部の入試倍率を見る限り、少なくとも獣医師を目指す若者にとって930名は少なすぎであり、受験生にとっては朗報だったと言えよう。とはいえ、難関入試を突破したからと言って、卒業後も前途洋々かというとそうではない。
愛媛県に開設されたのは「獣医学部のない四国に新設すれば、四国の獣医が増えるから」と説明されているが、「地方に医大を作っても、医者の待遇が悪ければ卒業後に(都市部へ)去ってしまう」ことは、医学部(医師)ですでに証明されている。地方の獣医師不足も同様であり、偏差値60以上の難関大修士を卒業して国家資格を持った若者がわざわざ赴任したくなるような待遇の仕事が不足したままなのである。
せっかく獣医師免許を持っているのに、ITや商社など好待遇の他分野に就職するケースも目立つ(特に東京大学の学生)。また、犬猫の飼育頭数は日本の15歳未満の人口を優に超え、都市部のペットクリニックは大変盛業中である。動物眼科専門クリニックや、犬の心臓手術を行う病院からフリーランス獣医麻酔科医まで、近年めざましい発展を遂げており、若い獣医師を惹きつけることは想像に難くない。
四国の家畜臨床や公衆衛生の関係者は、獣医学部が新設されたことに安住せず、若手獣医師が長期的に就職したくなる「待遇」を、是非とも今後6年間のうちに整備していただきたいと思う。

総学費1億でも歯科医師国家試験に不合格のFラン【歯学部】
医学部の人気ぶりとそれに伴う受験の難化はすでに広く知られている(中流家庭でも余裕「医学部入学」の奥の手)。ここでは、主に歯学部、特に私大歯学部について述べる。
日本歯科医師会は2014年の時点で「歯科医師需給問題の経緯と今後への見解」を公表し、「新規歯科医師数は年1500人程度が上限」と主張している。だが2017年度の歯学部の定員総数は約2500人だ。すでに過剰感があり、「5人に1人は年収300万以下」といった報道も多い。
こうした歯科医師過剰問題を受けて、文部科学省は歯学部定員をピーク時の約3400人から現在の2500人に減らしたが、削減したのは主に国公立大であり、総学費2000万~4000万円の私立歯科大における定員削減は大学経営に直結するために進まなかった。
そこで厚生労働省は“出口調整”することにした。すなわち国家試験を難化させることで過剰問題に対応したのだ。歯科医師国家試験は2003年の合格率91.4%をピークに難化の一途をたどり、ここ数年間の合格率は63~65%で推移している。

▼Fラン歯大 1年次は「ノートのとり方」から学ぶ
国家試験合格率は公表され、大学の格付けや人気に直結するため、どの私立歯科大学も必死で合格率の数字を上げる対策をしている。例えば、明らかに合格しそうにない学生を留年・休学・卒業保留などの手段で母数から排除するのだ。その結果、「浪人、留年、卒業保留、国家試験浪人を繰り返して、計1億円近くの学費を使ったのに無職のまま三十路に突入」するような悲惨なケースが、下位私大では多数発生している。
しかも、歯科大の場合、卒業したものの国家試験に合格できない学生が選択できる別の進路が極めて少なく、社会の眼も厳しい。
現在も複数校存在する国家試験合格率4割未満と囁かれる「定員割れ校」「Fラン歯大」は、「初年度1000万円+毎年500万円」の学費を払えば(事実上)誰でも入学できるといわれる。1年次のカリキュラムは「一次方程式」「ノートの採り方」のような授業で始まり、ストレートで6年制になれる確率は半分、最終学年を1回で終了できる確率はさらに半分なのだそうだ。たとえば、国家試験合格率24%のある歯大は、「入学定員96名、新卒受験者25名、合格者9名」という結果だったが、受験者が一定数いるからか今のところ閉校の動きはない。

薬剤師過剰なのに粗製乱造で凋落する私大薬学部【薬学部】
薬学部は、同じくライセンス系の6年制学部なのに、なかなか新設されない獣医学部と異なり、あちこちに増え続けている。特に私立薬学部は、2003年からの6年間で29校から57校と、ほとんど倍増した。また、2006年から4年制から6年制になったこともあり、私立薬科大の総学費は900万~1400万円と高騰している。
その結果、薬学部の中には「定員割れ校」「Fラン薬科大」「薬剤師国家試験合格率4割未満」「6年間ストレート合格率2割未満」と囁かれる学校が出現している。
しかしながら文科省はさらに薬学部を増やすつもりらしく、2018年4月には山口東京理科大学薬学部が開設予定であり、2019年には岐阜医療科学大薬学部が、2021年には和歌山県立医大薬学部が開設準備中である。
医師不足や医師集団辞職のニュースは今なお見かけるが、薬剤師不足を訴えるニュースは少ない。しかし、「総数は足りている、偏在しているだけ」という医学部や獣医学部で繰り返された行政の言い訳は、なぜか薬学部に関してはなかった。
厚労省は「医者を増やし過ぎると医療費が増加する」と警告するが、「薬剤師を増やし過ぎるのも医療費を増やす」という主張はしない。調剤費の総額(医療費に占める割合)は、2000年の2.8兆円(9.5%)から2016年の7.5兆円(18%)と、急増しているのにもかかわらず……である。
現在も、薬剤師の求人そのものは非常に活況である。医療用医薬品(いわゆる処方箋薬)は、薬剤師による対面販売が法律で義務化されているからである。また、厚労省は医薬分業を推進しており、薬局の数は増加の一途で、今やコンビニの店舗数よりも多くなり、それらが全て薬剤師を必要としているからである。
対面販売は、「薬剤師が対面で薬の説明をしてくれる」「複数の病院からもらった薬を、かかりつけ薬局で過剰投薬にならないようチェックする」「薬害を予防する」といったメリットが公にはアピールされている。
しかし「説明がかえって鬱陶しい」「(体調が悪く、薬局までの)移動がしんどい、昔みたいに病院で薬をもらいたい」「調剤って単なる袋詰め」「そもそも薬害は院外薬局だから防止できるものではない」といった反論も少なくない。

▼やっと薬剤師免許を取得しても、職を得られない可能性
薬剤師求人の活況とは、本質的な不足というよりも、医薬分業や通信販売禁止などの規制によって人為的に需要過多になっている要因が大きい。2018年の診療報酬改定では、特に大規模薬局に厳しい調剤報酬の引き下げが行われ、現在のような大手薬局チェーンの盛業が長くないことが示唆された。今後、オンライン説明や薬品ネット通販が解禁されることになれば、その需給バランスが一気に崩れることが予想できる。
つまり、せっかく高額な学費を払い薬学部で学び、薬剤師免許を取得しても、職を得られなかったり追われたりして、食っていけない者が大量生産される可能性があるということだ。もっと言えば、粗製乱造の薬学部に合格したものの、卒業できず、親が捻出するお金はドブに捨てられたのも同然となることさえある。
獣医学部一校で、あんなにうるさい野党やマスコミも、今後の破綻が懸念されるFラン薬科大や歯科大についての責任を追及する動きはなさそうだ。

「次に大量閉校するのは薬科大ではないか」
獣医学部は入試段階では大人気だが、合格後の就職先は公務員獣医師など比較的安定はしているものの高収入とは言い難い。
私立歯科大は人気凋落を反映してか、全体的な学費値下げや奨学金制度を設けて挽回をはかる動きが目立つ。職人的な仕事が多いので、ITに置き換わるリスクは内科医師よりも少ないだろう。国家試験を突破できる基礎学力があり手先が器用な学生には、世間で思われているよりも将来は明るいかもしれない。
薬科大はすでに過剰の兆しがあるにもかかわらず、さらなる新設が控えている。合格後の待遇は今のところ安定しているが、医療のIT化や社会保障費の見直しが進めば、近い将来に調剤費も大ナタが振るわれるだろう。
医療系ではないが、2000年代のピーク時に74校あった法科大学院はその後、半数近くが閉校した。次に大量閉校するのは薬科大ではないかと、筆者は推測している。好きで選ぶならばよいが、単に「安定して給料もよさそう」という理由での薬科大進学は、今後はあまりお勧めできないのが筆者の見解である。

(PRESIDENT ONLINE)



他の学部は別として歯学部に関してはこのような話を聞くことがあります。数字だけの語呂合わせ?の感じもしています。
by kura0412 | 2018-03-27 08:45 | 歯科 | Comments(0)

一つの一審は有罪判決

日歯連の迂回献金事件 元副理事長に有罪判決

日本歯科医師連盟を巡る迂回(うかい)献金事件で、政治資金規正法違反の罪に問われていた会計責任者だった男に対し、東京地裁は執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。
日歯連の元副理事長で会計責任者だった村田憙信被告(73)は、2010年と2013年の参議院選挙を巡り、支援する候補者の後援団体に別の団体を迂回させるなどの手口で法律の上限を超える献金をして、収支報告書に嘘の記載をした罪に問われていました。22日の判決で、東京地裁は「村田被告は違法性を認識していたことが認められる」と指摘し、執行猶予3年の付いた禁錮2年の判決を言い渡しました。この事件を巡っては前会長ら2人も起訴され、裁判が続いています。

(ANN NEWS)




この件についての裁判は、今回とは別にもう一つの裁判で争われています。
by kura0412 | 2018-01-22 18:14 | 歯科 | Comments(0)

再生医療、臨床現場で開業医はどう取り組む?
幹細胞研究の専門家らが方向性提示

開業医が日常の臨床の中で再生医療をどう取り扱っていけばいいのか―。日本再生医療学会(澤芳樹理事長)のシンポジウムが14日、東大伊藤国際学術研究センターであり、乳歯歯髄幹細胞研究の第一人者の上田実・名古屋大名誉教授らが骨再生などの医療技術の現状と方向性、医療者の教育・支援体制構築の重要性を訴えた。

ES細胞(胚性幹細胞)などを用いる再生医療をめぐっては、研究の進展に伴い、臨床現場への導入が進んでいる。特に歯科の領域では多血小板血漿(PRP)による再生医療が成果を上げており、再生医療を提供する医療機関が増えている。ただ、国に必要な届け出をしないまま再生医療を行うケースも出てきており、医療者への教育や補償制度の拡充が求められている。
こうした現状を踏まえ、今回のシンポジウムでは、最新の臨床研究・医療技術だけでなく、患者の安全・安心を確保するために必要な取り組みや開業医らの教育、自由診療に対応した保険などをテーマに取り上げた。

歯科領域における研究や療法に関しては、上田名誉教授が幹細胞の培養上清の研究・活用事例を紹介。培養上清による歯骨再生の症例が積み上がってきたことなどに触れ、「歯科は再生医療のフロントランナーになり得る」とした。
吉江弘正・新潟大大学院医歯学総合研究科教授は、歯周組織の再生療法について、先進医療として取り扱われたり、細胞シートが使われたりしている現状を説明した。
また、春日井昇平・東京医科歯科大教授は、医薬品や医療機器の承認が欧米より遅れるドラッグラグ・デバイスラグを取り上げ、日本国内では患者にとってベストな治療を行えないとし、承認の仕組みを改善することが急務とした。
病院やクリニックに再生医療を普及させる取り組みについては、井上肇・聖マリアンナ医科大特任教授が解説。同大で培ってきた再生医療技術を普及させるために「細胞応用技術研究所」を設立したことに触れ、申請の手続きなどが煩雑な再生医療の業務を外部にアウトソーシングすることを選択肢の一つとして挙げた。

再生医療に関わる医療者の教育に関しては、大阪大医学部附属病院未来医療センターの江副幸子・臨床開発部門・製剤・CPC部主任が、「一部で不法な行為をされている方がいるだけで、再生医療そのものが実際に止まってしまうことがある」と指摘。危険性のある治療が行われない環境を作るためには、しっかりと現場の情報を把握した上で、医療者への教育に当たる必要があるとした。
自由診療で行われる再生医療を支援する体制の拡充も急務だ。古川和親・日本再生医療学会幹事は、再生医療の臨床研究については賠償などに備えた保険がある一方、自由診療は保険の対象外となっていることを指摘。今年7月から始まる「再生医療サポート保険(自由診療)」が、従来の医師賠償保険と異なり、再生医療安全確保法で義務付けられていない患者への補償にも対応していることを取り上げ、患者の安心・安全を確保する観点からも、このような支援体制を整える必要性を訴えた。

(キャリアブレイン)
by kura0412 | 2017-05-16 10:21 | 歯科 | Comments(0)

厚生労働省は、配食事業に関するガイドラインを公表した。このガイドラインは、在宅の療養者や施設の高齢者らに配食サービスを提供する事業者を対象にしたもので、かかりつけ医との連携や摂食嚥下機能が低下した人への対応も検討するよう促している。

在宅の高齢者を対象にした配食事業をめぐっては、カロリーや塩分、栄養バランスを考慮した病院食を届ける医療機関がある一方、民間の業者によってはカロリー計算を行わずに調理したり、利用者が腸管出血性大腸菌O157などによる食中毒になったりするケースも報告されている。また、医師の栄養食事指導を受けている高齢者に食事を提供できる業者が、地域によってはほとんどないといった課題もあった。
ガイドラインでは、こうした問題点や課題を理解するよう事業者に要望している。具体的には、高齢者の中には、摂食嚥下機能が低下した者もみられる。と指摘。このような人への配食に関しては、調整食の提供が重要になるとし、対応を検討する必要性を挙げている。
咀嚼(そしゃく)機能が低下した人にも通常の形態の食事が提供されているケースが少なくないことなどを挙げ、
身体活動レベルや摂食嚥下機能などを含む身体状況
食の嗜好
摂取量を含む食事の状況-を把握するよう求めている。
医師の栄養食事指導を受けてから長時間が経過している利用者に関しては、かかりつけ医に相談し、調整が必要かを確認した上で注文することを推奨。業者に対しても、利用者が医師に相談したかを確認してから注文を受け付けるよう求めている。



(キャリブレイン)





この記事の中にはかかりつ医とだけありますが、ガイドラインの中にはかかりつけ歯科医との明記がありました。


by kura0412 | 2017-04-10 17:21 | 歯科 | Comments(0)

高齢者の口腔・摂食嚥下の機能支援には、多職種連携による取り組みが必要―厚労省

厚生労働省は、1月24日、自治体による高齢者の口腔・摂食嚥下の機能支援について調査報告書を公表した。
高齢者の口腔・摂食嚥下の機能の低下は、誤嚥性肺炎や窒息事故の発生につながるが、全国的に機能の維持・向上の必要性が広く認識されているとはいいがたく、口腔ケア指導などの早期導入も実現していない。また、在宅や施設で介護サービスを受けている重度の要介護高齢者などの摂食嚥下障害の支援に向け、介護サービスの担い手と歯科分野をはじめ多職種が連携したサポート体制をいかに構築していくかも課題となっている。
そうした課題の解決に向け、高齢者の口腔・摂食嚥下の機能支援において先進的な取り組みを行っている5自治体(東京都大田区、同新宿区、千葉県柏市、富山県南砺市、岡山県鏡野町)を対象に調査を実施。その結果、これらの自治体では、歯科医師会、歯科衛生士、管理栄養士など多職種の専門職と連携し、次の取り組みを実施していることが明らかになった。

○介護予防事業で、高齢者が口腔と摂食嚥下の機能の重要性と機能の低下などに対する予防方法について学ぶ機会を提供
○重症化予防のため、自治体の主導で在宅の要介護高齢者や介護保険施設入所者への歯科医療サービスの提供体制を構築
○多職種の専門職が「食べること」 の支援ネットワークを構築できるよう、連携ツールや地域研修会を通じ、支援に伴う課題とノウハウを共有
調査結果の報告書では、それぞれの自治体の取り組みを詳細に紹介している。厚労省は、今後、全国の自治体の歯科保健担当部署に情報提供するなどし、広く取り組みの推進を図っていく。

【ケアマネジメントオンライン】



オーラルフレイルに対してのモデルケースでの実践報告です。この輪をいかにして広げていくか。
by kura0412 | 2017-02-02 10:13 | 歯科 | Comments(0)

歯科衛生士の不足、介護に影 高齢者ケアに重要な役割
訪問診療まで手回らず

口内のケアを担う歯科衛生士の不足感が強まっている。様々な病気の予防にもつながるケアは特に高齢者に対して重要だ。衛生士の不足は健康や医療の先行きに暗い影を落とす。
千葉県市川市のある歯科医院は2014年から、歯科衛生士がいない。治療と予防歯科を担当するのは院長(57)1人だけ。「ハローワークなどを通じて求人しているが、勤務条件に合う人材が集まらない」と嘆く。
歯科衛生士は歯の掃除など口腔(こうくう)ケアと呼ばれる業務を担当する。治療行為はできないが、受け付けや歯科医師の診療の補佐的な役割のみをする歯科助手と異なり、国家資格が必要となる。
一般に1医院で最低2人の衛生士が必要だといわれるが、14年時点の全国平均は約1.5人にとどまっている。

■有資格者の就業5割未満
歯科医院の間で衛生士の奪い合いが起きていることが大きな要因だ。歯科医院の数は全国で約7万カ所とコンビニエンスストア(約5万店)より多く、競合が激化している。歯科衛生士の数自体も増えてはいるが、患者数が多く厚待遇を提示できる歯科医院に人気が集まる傾向にある。その結果、5人以上抱える医院がある一方、ゼロか1人だけのところも出てくるなど、衛生士の偏在が進んでいる。
衛生士を取り巻く労働環境も厳しい。大都市圏では平日20時以降まで、さらには週末も開く医院が目立つ。厚生労働省の調査では、常勤の女性衛生士の残業を除く労働時間は看護師より月9時間長い。そのため出産・育児を機に離職する人が多く、25万人以上いる有資格者のうち、実際に働く人は5割に満たない。

衛生士の不足感が高まることで特に影響が懸念されるのが介護が必要な高齢者だ。
高齢になると飲み込む力が低下し、細菌が唾液と共に誤って肺に流れ込み肺炎を起こすことが多い。これを防ぐには口腔ケアが効果的だ。口腔ケアに詳しい米山武義・歯科医師らの研究では、口腔ケアを受けた高齢者の肺炎の発症率は11%と、ケアしない高齢者(19%)より低かった。
口の中が汚れていると糖尿病や動脈硬化の危険も高まる。東京医科歯科大の品田佳世子教授らの研究では、40歳以上で歯周病が重度の患者の医療費の総額はそうでない人の1.5倍超に達した。口腔ケアが受けられない高齢者が増えると、医療費がさらに膨らんでいく可能性がある。
歯科への通院が難しい高齢者のため、介護施設や自宅に出向く訪問歯科の必要性は高まっている。厚労省によると、訪問歯科を実施する歯科医院1カ所あたりの14年の訪問件数は、病院や高齢者施設向けが月35件と3年前に比べ3割増加し、個人宅向けも月10件と同2割増えた。今後も増え続けていくのは確実だ。
にもかかわらず、歯科医院側は衛生士が集まらず、訪問歯科まで手が回らないところが多い。衛生士がいない市川市の院長は「うちの患者の高齢化が進んで訪問歯科が必要になっても、このままでは対応できない」と頭を抱える。
高齢者の保健に詳しい国立保健医療科学院の三浦宏子・国際協力研究部長は「訪問歯科の重要性は今後、ますます増していく。それに対応できるだけの衛生士が各地域に一定数いないと将来、医療費がさらに増えていく可能性がある」と警鐘を鳴らす。

■自治体と組む例も
危機感から自治体と組んで対策を進める例も出ている。東京都豊島区歯科医師会が運営する「あぜりあ歯科診療所」では12人の歯科衛生士が年間約3800人の訪問歯科を手掛ける。区の委託費などで運営され、産休など福利厚生も整備し衛生士を確保する。
高齢化社会の到来で、介護の人材不足ばかりに目が行きがちだ。しかし、歯科衛生士も、行政の後押しも含め、職場復帰しやすい環境を整えるなど人材確保の手を今から打っておかないと、日本の高齢者に対する福祉の未来はますます暗くなる。

■ネットをのぞくと「仕事は好きだけど……」
ツイッターでは歯科衛生士のつらさに関する声が多かった。「仕事は好きやけど今の職場とか忙しすぎやし人間関係も微妙やし、早く辞めたい」「看護師の方が絶対有利。歯科衛生士の寿命は短いから長く出来んし、若い子ばっかり増やしたがるけんな…何の得もない」などとつぶやかれていた。
一方で「やっぱり仕事楽しい」「あの人がいるからいこうかなって、思ってもらえる歯科衛生士でありたい」と意欲的な声も。「自信を持って歯科衛生士ですって言いたい。国家試験つらかったけど頑張って受かって仕事してんだから」と誇りがうかがえる書き込みもあった。調査はホットリンクの協力を得た。

■復職支援事業、活発に
離職した歯科衛生士を対象にした復職支援の動きが活発になっている。各地の歯科衛生士会が研修会を相次ぎ実施しているほか、国も復職支援事業に乗り出した。
2016年7~8月、東京都歯科衛生士会が開いた再就業支援の研修会に約20人が集まった。皆、出産・育児や転職などで衛生士の仕事から離れていた。離職者はブランクの期間が長いほど、自らの技能や最新設備の使い方などに対する不安が強い。研修を通じて自信を取り戻してもらうのが狙いだ。
同会では14年から研修会を始めた。5日間連続で歯科医療の最新知識や実技を習得する。神奈川県から参加した女性(49)は20年以上前、歯科医院で4~5年働いた。その後はアパレル店員などを経て、介護職に就いていた。「高齢者を介護していると、口の中の汚れが気になるようになり、衛生士に戻ろうと考えた。ただ技能に不安があったので受講した」という。研修後は都内の歯科医院に勤務する。
政府も動き出した。国として初めて、17年度予算案に復職支援事業を計上した。総額は約1億円で、主に衛生士を対象にした復職のためのガイドラインを作るほか、既存の歯科大学や衛生士養成学校を使った実技研修会を開催する。
中高年や育児中の人の場合、復職後、訪問歯科での活躍を期待されている。訪問先1軒あたりの所要時間は20~30分、往復の時間を合わせても1時間~1時間半で終わるため、育児中の人にとって柔軟な働き方ができる。また、中高年の衛生士は高齢者とのコミュニケーションの取り方がうまい人が多く、訪問歯科に向いていると言われる。
とはいえ、訪問歯科の場合、復職した人が必ずしも即戦力になれるわけではない。訪問先には衛生士が1人で訪ねる場合が多く、個人宅では口の中を照らす照明器具がないなど、口腔(こうくう)ケアをするのに不便さが伴うからだ。さらに脈拍や血圧などを測定し、医師や看護師に情報提供する役割も求められる。このため、各地の歯科衛生士会では、訪問歯科の研修会にも力を入れている。

【日経新聞】
by kura0412 | 2017-01-23 09:31 | 歯科 | Comments(0)

150点の為に

BP製剤使用の患者、リスクを考慮しつつ積極的な処置が必要
日本有病者歯科医療学会の25周年記念シンポジウムが1月14日、東京歯科大学・血脇記念ホールで、『薬剤関連顎骨壊死に関する医科・歯科連携コンセンサスミーティング』をテーマに開催された。

山王メディカルデンター・女性医療センターの太田博明センター長は、BP製剤と顎骨壊死の関連が2003年に初めて報告されてから今日に至るまでの経緯を解説。「2012年に発表された『BP関連顎骨壊死に対するポジションペーパー』の中で、〝休薬は抜歯の3ヶ月前、再開は抜歯の2ヶ月後〟という目安を示したところ、〝3ヶ月〟という点だけが一人歩きして正しい理解が進まないままBP製剤を使用する患者の歯科治療が敬遠されるようになった」と指摘。
ディスカッションに先立ち、東京歯科大学の柴原孝彦教授は「BP製剤を休薬することには根拠がない」とし、「顎骨壊死を怖れて感染部を有する患歯を抜歯しないのは誤りで、リスクを考慮しつつ積極的な処置が必要」と考えを示した。

【ikeipress】



リスクに対して細心の注意を払ってもBRONJ発症の可能性は捨てきれません。それで加算も何もなしで150点は?医科の先生は歯科の評価を知ったらどう反応するでしょうか?
by kura0412 | 2017-01-19 16:05 | 歯科 | Comments(0)

サンスター、歯磨き粉4万7千個超回収 自社の基準を上回る微生物検出

サンスターは12日、歯磨き粉「セッチマはみがきSP80g」で自社の基準を上回る微生物が検出されたとして、4万7760個を自主回収すると発表した。
対象は、昨年11月15日から12月22日までに製造された製品。サンスターは見つかった微生物について「自然界に広く存在するもので、重篤な健康被害が生じる恐れはない」としている。
材料を混ぜ合わせた後、次の工程に進む配管を洗浄した際、乾燥が十分でなかったため微生物が発生して増えた可能性.

【SANSPO.COM】
by kura0412 | 2017-01-13 10:16 | 歯科 | Comments(0)

日歯連前会長ら13日初公判 迂回献金事件

政治団体「日本歯科医師連盟」(日歯連)の迂回献金事件で、東京地裁は5日までに、政治資金規正法違反罪で起訴された前会長高木幹正被告(72)、元会長堤直文被告(74)と、団体としての日歯連の初公判を13日に開くと決めた。
起訴状によると、両被告は、それぞれ参院選があった2010年と13年、日歯連が組織内から擁立した候補に法定の上限を超す寄付をしたのに、これを隠すため一部は別団体を経由したように政治資金収支報告書に記入したとしている。
事件では元副理事長村田憙信被告(72)も同罪で起訴され、昨年12月の初公判で無罪を主張した。

【共同通信】
by kura0412 | 2017-01-06 15:14 | 歯科 | Comments(0)

三が日に餅のどに詰まらせ2人死亡 都内

ことしの元日から3日までの3日間に、都内では餅をのどに詰まらせて21人が病院に運ばれ、このうち、2人が死亡しました。引き続き餅を食べる機会が多いことから、東京消防庁は、餅を小さく切って食べるなど注意を呼びかけています。

東京消防庁によりますと、ことしの元日の午後1時すぎ、東京・板橋区の81歳の男性が自宅で雑煮の餅を食べた際にのどに詰まらせ、病院に運ばれましたが、その後、死亡しました。また同じ日に、北区でも60歳の男性が餅をのどに詰まらせて死亡しました。
都内では、元日から3日までの3日間に餅をのどに詰まらせて病院に運ばれた人は、28歳から91歳までの男女21人に上り、このうち65歳以上の高齢者は19人と、全体の9割を占めているということです。
引き続き餅を食べる機会が多いことから、東京消防庁は、餅を小さく切ってよくかんで食べるよう注意を呼びかけています。また、もし、のどに詰まらせた場合は、意識があるか周りの人が確かめたうえで、反応があれば、あごを支えてうつむかせ、背中を強くたたいて吐き出させるなどの対応を取るよう呼びかけています。

【NHKNEWSWEB】



毎年のことながらこの種の事故は減りません。摂食嚥下機能低下を知らずに食べている高齢者を確認することが必要です。
by kura0412 | 2017-01-04 16:16 | 歯科 | Comments(0)