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疼痛薬市場は成長率鈍化の見通し

2026年予測 慢性疼痛薬市場 19年に1500億円超え、成長率は鈍化の見通し

富士経済はこのほど、慢性疼痛治療薬の市場規模が2019年に1500億円を超えるものの、26年に向けて成長率は鈍化するとの市場予測をまとめた。高齢化の進展に伴い患者数の増加は見込まれるが、慢性疼痛薬トラムセット(一般名:トラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン)に18年12月に後発品が参入し、26年までにリリカ(同プレガバリン)やサインバルタ(同デュロキセチン)といった慢性疼痛の主要製品にも後発品が登場することで、市場の伸びは抑えられるとしている。
調査方法は同社専門調査員による参入企業や関連企業などへのヒアリングや文献調査などをもとにまとめたもの。調査期間は18年7月~10月。

慢性疼痛薬の17年の市場規模は1412億円、前年比13%増、18年見込は同1498億円、6%増と成長していた。しかし、19年~23年は毎年0~1%台の成長率にとどまると予測。24年と25年は2~3%程度で伸び、25年には1650億円近くに達するが、26年は一転、マイナス2%弱の成長率になるとしている。26年の市場規模は1613億円と予測した。
なお、市場予測に19年1月に承認された慢性疼痛の新薬タリージェ(同ミロガバリンベシル酸塩)も含まれる。タリージェはリリカと同じ作用機序の医薬品。ただ、年間売上が薬価ベースで900億円程度あるリリカなどの特許切れ時期は明かしていない。

■疼痛薬市場は縮小続く
慢性疼痛薬だけでなく、▽NSAIDs・解熱鎮痛薬▽ステロイド系消炎鎮痛薬▽外用消炎鎮痛薬▽麻酔用剤・筋弛緩剤・回復剤▽片頭痛治療薬――で構成する「疼痛薬」の市場は、市場縮小が続くと分析した。
疼痛薬の市場規模は17年の4779億円をピークに縮小し、26年には4286億円になると予測した。26年の市場規模は17年比で10%の縮小となる。同社は、「慢性疼痛治療薬では新薬の発売が予定されているが、そのほかの品目では後発品への切り替えが進むことから縮小する」としている。

(ミクスOnline)



薬剤の中で歯科でもっと関係深い鎮痛剤の話題です。
by kura0412 | 2019-02-05 16:59 | 医療全般 | Comments(0)

予防投与もいいけれどー高齢者施設のインフル対応

集団感染「予防投与」に遅れ 高齢者施設、インフル猛威

インフルエンザが猛威をふるう中、集団感染対策として有効とされる「予防投与」の遅れが高齢者施設などで目立っている。未発症の人に治療薬を使うことで感染リスクを抑える手法だが、職員の経験不足や病院との連携が不十分といった課題があるという。専門家は「集団感染の恐れがある施設は予防投与の備えを進めるべきだ」と指摘する。

「予防投与を実施した方がいいのではないか」。1月11日、兵庫県淡路市の養護老人ホーム「北淡荘」に立ち入り調査に入った県洲本健康福祉事務所の職員は、施設側に助言した。この時点で施設内で複数の人がインフルエンザを発症し、うち1人が死亡していた。
しかし職員らは入所者へ予防投与した経験がなく、「職員に投与するという指導」と受け止めたという。職員は抗インフルエンザ薬を使う一方、1週間後に再指導されるまで入所者へは投与しなかった。最終的に感染は74人に広がり、肺炎などで計7人が死亡した。県担当者は「速やかに予防投与していれば感染拡大を抑えられた可能性もある」とみる。
障害者支援施設「京都太陽の園」(京都府南丹市)でも1月、入所者が次々とインフルエンザを発症。施設には提携する医療機関がなく、嘱託の医師の診断を基に周辺の薬局を回ったが、連休と重なったこともあって治療薬は発症者分しか確保できなかった。感染は23人に拡大し、うち男性(66)が肺炎にかかり死亡した。
施設長の高屋光晴さん(46)は、予防投与できなかったことについて「これほど感染が広がるとは想定外だった。迅速に対応できるよう地域の病院と連携を強化したい」と悔やむ。
両施設ではいずれも職員と入所者全員が2018年中にインフルエンザのワクチン接種を受けていた。それでも多くの人が暮らす施設では食堂やリビングといった共同利用場所での接触が多く、感染が広がりやすい。特に高齢者が感染すると呼吸器や心臓の持病が悪化し、重症化するリスクがある。

日本感染症学会は12年の提言で、高齢者施設内で発症者が出た場合、12~24時間以内に他の入所者らへの予防投与を始めることを推奨。厚生労働省は高齢者施設向けの感染防止マニュアルで「適切なリスク評価のもと、早期の抗ウイルス薬予防投薬なども考慮されうる」と示している。
近畿大医学部付属病院(大阪府大阪狭山市)は複数の患者がいる病室で発症者が出た場合、遅くとも12年ごろから、同意を得たうえで同部屋の他の患者へ予防投与を行っている。感染対策室の吉田耕一郎教授は「集団感染を防ぐために必要な措置」と強調。費用は病院が負担するという。
国立がん研究センターの岩田敏・感染症部長は「高齢者らへの予防投与は効果的だが、実施するかどうかを迅速に判断するには相応の知見や体制が必要。職員間で感染症の知識を深め、いざという時に地域の医療機関と協力できる仕組みを整えることが重要だ」と指摘している。

▼予防投与 インフルエンザの集団感染などを防ぐため、発症していない人に抗インフルエンザ薬を投与する措置。原則として感染者と共同生活している高齢者や家族を対象に、治療に使う半分の量を倍の期間投与する。公的医療保険は適用されず費用は自己負担。国内でインフルエンザの予防投与が承認されている薬はタミフル、リレンザ、イナビル、タミフル後発薬の4種で、2018年発売のゾフルーザも予防投与の効果を確かめる臨床試験が進んでいる。

(日経新聞)



今、高齢者施設ではインフルエンザに対して敏感になっています。施設内に連鎖する心配は当然ながら、発生によって施設の評価が広がることへの心配もあります。
ゾフルーザの登場、タミフルのジェネリック発売などいろいろと話題満載の今シーズンのインフルエンザ流行ですが、もう少し現場での実情を加味した論議が必要のような気がします。
by kura0412 | 2019-02-02 10:38 | 医療全般 | Comments(0)

「iPS普及へ決意の転換 」

iPS普及へ決意の転換
山中教授が備蓄を公益法人に移管 研究と分離、安定供給狙う

京都大学iPS細胞研究所長の山中伸弥教授は再生医療用のiPS細胞の備蓄事業を、非営利の公益法人に移管する案を明らかにした。治療用細胞を製造・出荷する事業は研究と明らかに異なる。山中教授は事業の「公共性」を保つため大学で担うことにこだわってきたが、分離によって初めて再生医療の本格普及と産業化の基盤が整う。
「大きな決断ですね」。2018年12月、山中教授は文部科学省の作業部会で公益法人化を提案後、こう問われると「いや、まだこれからです」と言いながらも、吹っ切れた様子だった。

公共性を重視
多くの人の治療に使えるようiPS細胞を備蓄しておく京大の「iPS細胞ストック」事業に、山中教授は執念を燃やしてきた。根底にあるのが「iPS細胞による治療をできるだけ早く、多くの患者に届けたい」という強い思いだ。
iPS細胞は体のあらゆる細胞や組織に育つので、けがや病気で傷んだ臓器の働きを補う再生医療への応用が期待されている。ただ、患者本人からその都度作っていたのでは時間と費用がかかりすぎ、使いづらい。
そこで、拒絶反応を起こしにくい特殊な免疫タイプの人の血液からiPS細胞を作り、あらかじめ備蓄しておくのがiPS細胞ストックだ。再生医療普及の突破口になると期待される一方、京大が一手に担うのは無理があるとの声も以前から出ていた。17年、試薬容器のラベルはり違いがあったことが発覚し再生医療の臨床研究に遅れが出ると、批判は増えた。
「餅は餅屋。細胞製造は専門企業に任せ、山中先生は研究に集中してはどうか」。研究仲間からも公然とこんな声があがった。iPS細胞を生産・供給する米セルラー・ダイナミクス・インターナショナル(CDI)を傘下にもつ富士フイルムやスイスの細胞製造受託企業ロンザは、商機とみて接触してきた。
ところが、山中教授は自らストック事業の総責任者に就き、iPS細胞ストックは「公共インフラ」であり営利目的の企業に任せるべきではないと持論を展開した。CDIを通してiPS細胞の重要な製法特許を握る富士フイルムからライセンス料をふっかけられるのではないかと、疑心暗鬼になった。
iPS細胞ストックの事業費は、文科省が12年度から10年間に1100億円の拠出を決めた再生医療関連予算から出ており、年間10億円程度をあてている。残すところ約3年。そこで打ち止めになれば、ストックに依存する他大学などの再生医療計画は頓挫しかねず治療の普及が遠のく。
細胞の供給体制が中途半端なままでは国際競争も戦えない。山中教授は再生医療の事業化を急ぐ英国の旧知の研究者や、古くからの友人でもある世耕弘成経済産業相などにも打開策を相談したようだ。そして行き着いたのが公的な性格を帯びつつ民間の資金を入れて運営できる公益法人だ。
組織を京大から切り離せば、職員を期限付き雇用の不安定な状態から、公益法人の正職員という安定した地位に改善できる。人材確保や組織づくりの自由度も増す。iPS細胞研と緊密な連携を続けることで、最新の研究成果を活用できる。
官民の資金で研究と本格的な治療応用との橋渡しをする組織としては、英国の「細胞・遺伝子治療カタパルト」やカナダの「再生医療商業化センター」がある。組織の巨大化や高額設備の導入で費用が膨らむなど必ずしも順風満帆とはいえないが、京大にとってよいモデルになったようだ。

引き抜き激しく
もちろん、これですべて解決とはいかない。大手製薬企業などが再生医療研究を本格化し、人材の引き抜き合戦は激しい。それに負けない高額報酬を出すのは難しく、優秀な人材をつなぎとめられるかは不透明だ。施設・設備の維持管理や更新の費用もかさむ。
細胞の作製技術は急速に進化しており、備蓄細胞のニーズが予想通り増えるかはっきりしない。ただ、日本発の優れたiPS細胞技術を治療に最大限使うことに異を唱える人はいない。国はいま一度、長期的な再生医療の普及戦略を定め、山中教授の決断が無駄にならないようにすべきだ。

(日経新聞)



ケチな考えをもつ私なら一攫千金の夢を見るところですが山中先生は人間的なレベルが違います。自らの研究を具現化し、更に世界に広め普及させる一念でのこの動きだろうと推測します。
by kura0412 | 2019-01-17 10:43 | 医療全般 | Comments(0)

iPSで頭頚部のがん治療

iPSでがん治療 千葉大など 「頭頸部」患者治験へ

理化学研究所と千葉大学付属病院は2019年にも、iPS細胞からがんを攻撃する免疫細胞を作り、顔から首にかけてできるがんを治療する臨床試験(治験)を始める。免疫を活性化させることでがんの縮小を目指しており、公的保険の適用を見据えている。
治験は医師主導で手掛ける。対象となるのは鼻や口、舌、顎、のど、耳などにできるがんの総称である「頭頸(とうけい)部がん」。国内では、がん患者全体の約5%を占める。

早ければ今年秋にも治験計画を国に届け出る。計画では、他人のiPS細胞からナチュラルキラーT細胞(NKT細胞)という免疫細胞を大量に作り、患部付近に注入する。NKT細胞はがん細胞を攻撃するだけでなく、他の免疫細胞を活性化させて攻撃力を高める働きがある。
治験は、がんが再発して標準的な治療法では効果が見込めない患者3人で実施する。iPS細胞から作ったNKT細胞をまず3000万個注入、副作用などを勘案しながら計3回投与し、安全性や効果などを確かめる。
NKT細胞は血液1~10ミリリットルの中に1個ほどしかない。理研の古関明彦チームリーダーらは、無限に増やせるiPS細胞からNKT細胞を大量に作る手法を開発。マウスを使った実験で、がんの増殖を抑えるなどの効果を確認した。

(日経新聞)



学術的には無論朗報ですが、その費用はどの位になるのでしょうか。オブシーボの保険適用で歯科の医療費に組み入れられて共聞きます。歯科界としても考えを整理する必要があります。
by kura0412 | 2019-01-11 14:31 | 医療全般 | Comments(0)

今年のGW歯科は?

「通常のGWとは違う」 医師会、10連休に警鐘 課題に救急体制や在宅連携

今年の4月27日から5月6日までの10連休に現場で起こりうる課題について、日本医師会は9日の記者会見で、在宅での緊急対応やかかりつけ医への連絡、病院の救急医療体制の構築、介護施設の人員の確保などをあげた。

横倉義武会長は、「10連休が国民生活の支障とならぬよう、関係機関と連携してしっかりと対応していく」と述べた。
全国の都道府県医師会を対象として昨年末に実施したアンケート調査の結果(40医師会が回答)も公表。都道府県行政の危機意識が「低い、不十分」「極めて低い」と答えたところが63.2%にのぼったと報告した。病院の救急医療体制を尋ねると、「通常のゴールデンウィークと同様」との回答が64.9%だったという。
医師会は「通常のGWと違い長期。途中の平日はなく、国民・社会も慣れていない」「内外の多数の旅行者・レジャー客が国内を移動する」「後方医療機関の人員が限られていれば、救急の『出口問題』が深刻化する」などと指摘している。
会見で小玉弘之常任理事は、「救急医療などは体制を拡充しないといけない、と考えている。国や自治体にも働きかけていく」と話した。厚労省は今後、都道府県などに必要な準備を要請する通知を出す予定。

(JOINT)
by kura0412 | 2019-01-10 09:55 | 医療全般 | Comments(0)

「正確な医療情報 医師監修で発信 」

正確な医療情報 医師監修で発信
ネット上で事典公開広がる 患者の判断力向上も重要

医師が監修したインターネット上の医療事典を公開する動きが広がりつつある。医師と患者の間の知識の差を埋め、患者がネット上にあふれる不確かな情報に惑わされないようにするためだ。何人もの医師の目を通すことで、中立性や正確性の高さを担保する。何が本当に信じられる情報なのか。患者自身のリテラシーも求められる。

メドレー(東京・港)の作るオンライン医療事典「MEDLEY」は10人弱の医師を中心に作成。2016年から執筆や監修を担当する園田唯医師(38)はもともと呼吸器内科の臨床医。「患者と接するなかで医師と患者の持つ知識の差が大きく、うまくコミュニケーションがとれていないことが気になっていた」と話す。今も週2日は臨床の現場に出るという。

編集する上で心を砕くのは中立性と信頼性だ。
医療情報は医師によって採用する学説に差があり、結論や治療方針が異なることもある。メドレーでは専門外の項目は外部の臨床医数十人に執筆を依頼するほか、700人ほどが登録する協力医師が各項目のチェックにあたる。1カ月当たり、50項目以上が修正され続けているという。
結論が分かれる部分は両論を併記し、誤解を招く部分ははっきりと書くことにした。例えばB型肝炎の項目では「ジュースの回し飲みや共同入浴程度ではうつることはまずありません」などと記載されている。
現在、閲覧できる病名は1500ほどで、それぞれ1千~3万字程度。病名だけでなく、症状や薬名、病院名でも検索できる。風邪や糖尿病、がんなどのほか、「いじめ」などの項目もつくった。
園田医師は「患者の目線で分かりやすい言葉を心がけている。多くの医師の目線で修正していき、医師が作るウィキペディアを目指す」と話す。

米製薬大手メルクの日本法人MSD(東京・千代田)はインターネット上で無料で閲覧できる医療事典「MSDマニュアル」を公開している。
米国版の翻訳だが、米国では医師による8段階の審査を経るほか、翻訳の際にも国内の医療の専門家数十人がチェックにあたる。MSDマニュアルの担当者、大村雅之氏は「安心して使ってもらえるはず」と胸を張る。
インターネット上の医療情報の信ぴょう性が問題になったのは医療情報サイト「WELQ(ウェルク)」。画像の盗用や委託ライターによる安易な記事作成などが16年11月に表面化し、運営していたDeNAは計10サイトを閉鎖することになった。
その後の第三者委員会による報告書では、▽掲載されていた記事の内容に医師のチェックがなかった▽他のウェブサイトからの不正確な引用があった▽実際に健康被害があったとのクレームが相次いでいた――ことなどが指摘されている。

ヘルスリテラシーに詳しい聖路加国際大学(東京・中央)の中山和弘教授(看護情報学)は「本来ならば正確な医療情報は国など公の機関がまとめて出すべきだ」と指摘する。米国では最新の研究成果をまとめた国立の医学図書館があるほか、公の機関が市民向けにインターネットで医療情報を公開しているウェブサイトが多くある。
日本でも国立がん研究センターや医師がつくる学会などが同様の取り組みをしているものの、中山教授は「様々な病気を広く取り上げたウェブサイトは少なく、患者にとっては内容が難しいのが現状」という。
中山教授は、患者などが医療情報に接する際に注意してほしいのは(1)いつ書かれたのか(2)何のために書かれたのか(3)書いたのは誰か(4)元ネタは何か(5)違う情報と比べたか――の5つ。これらの最初の一文字をつないで「いなかもち」と覚えてほしいと求めている。
中山教授は「目の前にいる医師よりも週刊誌の記事を信じる患者もいる。自分の健康を守るため、患者自身も情報の確かさを自分で判断する力をつける必要がある」とアドバイスしている。

(日経新聞)
by kura0412 | 2019-01-07 11:09 | 医療全般 | Comments(0)

リハビリ担う専門職 養成課程見直し

療法士、養成課程見直し リハビリ担う専門職
在宅医療に対応、たん吸引必修

病院などで患者のリハビリを担う国家資格「理学療法士」と「作業療法士」について、厚生労働省は大学・専門学校での養成課程を見直す。医師や看護師と連携する「チーム医療」や高齢化の進展による在宅医療の増加に対応するのが狙い。コンピューター断層撮影装置(CT)画像の見方やたんの吸引を必修とする。2020年春の入学生から適用する。

理学療法士と作業療法士はリハビリを担当する専門職。理学療法士は「歩く」「動く」「座る」など基本動作機能の回復や維持、作業療法士は基本動作機能が回復した患者に食事や排せつ、入浴など日常生活に必要な動作の訓練をする。それぞれ医師の指示の下で、具体的なプログラムを作って実施する。
現行の課程に加え、新たにCTやレントゲンなどの画像から骨や腱(けん)の状態を分析する方法や、たんの吸引方法を学ぶ授業を必修化。両資格とも現在の93単位以上から101単位以上に増える。
たんの吸引は医療行為に当たり、現在は一定の研修を修了しないとできない。養成課程に組み込むことで、学校を卒業してすぐに現場で実践できるようになる。
新たに日帰りでリハビリを行う通所施設か訪問リハビリでの実習も義務付ける。病院や診療所など医療機関での実習に充てていた時間の一部を充てる。高齢化により在宅医療の需要が増えると見込まれるためだ。
近年は1人の患者に対し、医師を中心に様々な職種が連携して対応するチーム医療が浸透。理学療法士や作業療法士に求められる知識や技能は専門的になっており、より実践的な養成のあり方が求められている。
厚労省によると、両資格の従事者数は年々増えており、14年10月時点で理学療法士は02年比約3倍の約10万5千人に増加。作業療法士も02年比約3倍の約5万8千人になった。同省医事課は「養成課程の改定で高齢化社会に対応した質の高い人材を育成したい」と話している。

(日経新聞)



リハビリという概念を歯科領域でも考える時代が訪れており、養成課程を含め今一度検討すべき時が来ています。
by kura0412 | 2018-08-21 09:19 | 医療全般 | Comments(0)

「延命治療中止 医師葛藤 過酷な判断」

クローズアップ2018:延命治療中止 医師葛藤 過酷な判断

意識不明や認知症で、意思疎通ができない患者を受け入れる救命救急の現場。患者の意思確認を短時間で行うことは困難を極め、救急医は日々、過酷な判断を迫られている。国は今年3月に終末期医療の指針を初改定した。救命以外の現場でも延命治療取りやめの動きが広がるが、尊厳ある最期の迎え方を模索する医師らの葛藤は続いている。

◇患者家族の心も救う
全国最多の年間1万3000人超の救急搬送者を受け入れる湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)の救命救急センター。1日40台近い救急車が滑り込み、待ち受ける医師は死と隣り合わせの患者の治療に追われる。6割以上が高齢者だ。
「すごいスピードで高齢化の波が押し寄せている」。センター長で医師の大淵尚さん(54)の表情は険しい。回復が見込めない終末期患者の搬送も多く、延命治療を取りやめる機会が増えた。昨年中に取りやめた患者は約150人に上り、全員が高齢者だった。
「じいちゃんは『延命を望まない』と言っていた。治療はやめてください」。近年は患者の回復が見込める場合でも、こんな申し出をする家族も少なくないという。大淵さんは「全てが医者に任されていた時代と違う。今はどんな治療でも家族の同意が必要になるが、わずかな時間で動転する家族と信頼関係を築くのは難しい」と漏らす。
関東地方の別の救急医は数年前、耳を疑う相談を持ちかけられた。自殺を図り、心肺停止の状態で運ばれてきた男性の家族が、「死因は肺炎などの合併症ということにして、もう殺してくれ」と言うのだ。家族は家を新築したばかりで、多額のローンを抱えていた。自殺になれば、男性に掛けられた保険金が支払われないと懇願されたが、断った。

家族が経済的な思惑を優先しすぎていないかも見極める必要がある。
この救急医は「終末期の意思確認に関する教育なんて受けていないのに、『現場で判断しろ』と言われる。葛藤の連続だ」と悩む。
国や各医学会が公表する指針には、延命治療の中止が認められる基準が詳細に示されているわけではない。「指針に頼らず、医師が患者や家族と向き合って判断していくしかない」。大淵さんはそう考える。

大淵さんは4年前、重症肺炎で意識不明に陥った高齢女性の人工呼吸器を、家族と話し合って取り外した経験がある。女性はこのセンターに何度も搬送されていた。
呼吸器の取り外し行為は、過去に北海道や富山の病院で医師が刑事責任を問われかけ、その懸念から今でも慎重な医療機関が多い。呼吸器を外せば患者は短時間で亡くなるため、医師の精神的な負担が大きいとされる。それでも、大淵さんは呼吸器を外すことも選択肢から外さない。毎日新聞のアンケートに対しても、「みとりを積極的に行うべきだ」「法的に責任を問われる可能性がある」など、各病院の意見は割れた。
高齢化が進む中、無理に機械で延命される患者は苦しみ、介護を迫られる家族も経済的な重荷を背負わないか。「患者家族の心を救うのも医療のはずだ」。大淵さんは自らの信念や倫理観を信じるが、正解はどこにもない。
治療の取りやめも決断し、「みとり」も担うようになった救急医。誰にも最期が訪れるからこそ訴える。「自分は、家族は、どう生きたいのか。全ての人に考えてほしい」

◇改定指針、現場任せ
厚生労働省が2007年に策定した終末期医療の指針は、医療側を「規制」する意味合いが強かった。延命治療の取りやめは患者本人の決定が基本だとし、医師や看護師など多職種によるチームで判断することを柱としていた。
その後の10年あまりで社会状況は変化し、患者にとって「尊厳ある最期」をいかに迎えるかという観点で終末期医療のあり方が議論されるようになった。厚労省の17年度の調査では、心臓や呼吸が止まった場合に、心臓マッサージや人工呼吸器などを望まない国民は7割に上っており、各医学会は既に独自の指針を策定している。終末期には延命治療が必ずしも患者のためにならないとの考え方があるからだ。年間の死者数は40年には168万人にまで増える見通しで、医療機関が延命治療に関する判断を迫られるケースは今後も増えると予想される。

厚労省は終末期医療の実態は把握していないが、17年6月に日本透析医学会で発表された調査結果では、回答した人工透析施設の47%が終末期患者らへの透析をしなかった経験がある。毎日新聞が政令市などの全国74消防機関から回答を得た調査では、うち16機関で心肺蘇生を中止した実例があった。延命治療取りやめは、救命救急センター以外の医療現場でも広がっているとみられる。
厚労省が3月末に指針を改定し、患者と家族、医師らに繰り返し話し合うよう求めたのは、延命治療の取りやめの判断はそれぞれにとって重いためだ。新指針では、話し合いの結果を文書に残す必要性も強調した。4月に改定された診療報酬は、みとりなどの報酬算定要件に「指針を踏まえた対応」を追加し、医療機関に取り組みを促してもいる。
ただ、延命を取りやめて患者が死亡した場合、刑事責任を問われる可能性については、指針の「解説編」で「法的側面は引き続き検討する必要がある」としているのみ。尊厳死を認める議員立法の動きも中断しており、医療側が懸念をぬぐえない要因になっている。

◇延命治療
重い疾患で死が差し迫り、回復の見込みがない患者に対する延命を目的とした治療。気管に入れたチューブで酸素を送り込み、心肺機能の維持を図る人工呼吸器の取り付けがよく知られている。腎機能の低下で血液中にたまった老廃物などを取り除く人工透析や昇圧剤の投与も含まれるとされるが、明確な定義はない。

(毎日新聞)



このような瞬時の判断を迫られることは少ないですが、摂食嚥下の分野でも終末期での治療の選択に苦慮するケースは増えてきています。
by kura0412 | 2018-06-01 09:31 | 医療全般 | Comments(0)

VSED

終末期「飲食拒否」3割 専門医に診察経験調査
「苦痛、死んで逃れたい」   

終末期医療に携わる医師の約3割が、患者が自らの意思で飲食せず死を早めようとする行為(VSED)に直面した経験があることが、日本緩和医療学会の専門家グループによる初の実態調査で分かった。VSEDは苦痛から逃れたいとの思いが原因とみられるが、どこまで患者の意思を尊重するか、欧米に比べ日本では議論が進んでいないという。

VSED(Voluntarily Stopping Eating and Drinkingの略)は、自力で食べることが可能にもかかわらず、点滴や飲食を拒む行為。
調査は2016年9月から11月、同学会と日本在宅医学会の専門医計914人に質問票を郵送する形で実施し、571人が回答した。
VSEDという言葉を知っていると答えたのは301人(53%)。このうち185人(回答者の32%)がVSEDの終末期患者を実際に診たことがあった。経験したVSED患者の数は「1~5人」が168人、「6~9人」が8人、「10人以上」が9人だった。
調査を主導した緩和ケア専門の「しんじょう医院」(神戸市)の新城拓也院長は「こんなに経験者がいるとは驚きだ」と話す。
米国看護師協会は17年、患者にはVSEDの権利があり、その意思を尊重すべきだとの声明を発表した。欧米では医師がVSEDを容認すべきか、安楽死とともに倫理的な観点などから議論されているが、医師がVSEDを容認した場合、違法性があるかなど結論は出ていないという。
新城院長によると、日本ではVSEDについて医療界でもあまり認識されておらず、議論が進んでいない。新城院長は「日本でも患者の『死ぬ権利』にどう向き合い、何ができるか議論を重ねる必要がある」と強調する。

(日経新聞)
by kura0412 | 2018-02-02 14:32 | 医療全般 | Comments(0)

オンライン診療システム提供開始

オンライン診療システム「YaDoc」提供開始、インテグリティ・ヘルスケア

インテグリティ・ヘルスケアは2018年1月9日、医療機関向けオンライン診療システム「YaDoc(ヤードック)」の提供を開始した。初期費用は無料で、月額利用料は3万円。利用の申し込みは、同社への直接申込か、YaDoc パートナー(販売代理店)を通じて受け付ける(プレスリリース)。

YaDocは、通常の診療ではとらえにくかった情報を集積し、通院診療が困難な患者の対面診療を補完したり、かかりつけ医の機能強化・診療の質向上を図ったりするシステム。
福岡市の事業である「ICTを活用した『かかりつけ医』機能強化事業」として、同市医師会の全面協力の下で2017年4月に市内の医療機関で試験運用を始め、有用性と安全性の検証を行ってきた。その結果、通院が困難な外来患者や在宅患者への有用性が評価されたという。

機能は主に3つ
YaDocの主な機能は、「モニタリング」「オンライン問診」「オンライン診察」の3つ。

モニタリングは、疾患ごとにセットされた患者のバイタルサインや生活情報、疾患の内容、運動量を医師の画面で経時的な状態変化として確認できる機能。患者もこれらの情報をスマートフォンから日々モニタリングできる。
オンライン問診は、疾患ごとに設定される診療ガイドラインに沿った定型問診を診察前に患者がタブレットで入力する機能。問診の回答結果はスコアで表示・記録されるため、患者の主訴を医師はもれなく把握することができる。
オンライン診察は、遠隔の患者とビデオチャットを通じて表情や声色などにより患者状態を把握しながら診察できる機能。予約枠の設定は、医師の診療スタイルに合わせて柔軟に設定をすることが可能でき、患者は電話応対するようなイメージで、高齢者でもストレスなく診察を受けることができるという。

福岡市での実証の評価は…
前出の福岡市で実施した実証実験では、導入した医師からは次のような評価を得たとしている。「YaDocでオンライン診察を実施してみると、密度の濃い診察ができることに気づいた」「患者の皮膚の腫れ方や傷の情報を見ながら、適切な薬を選択するなどの診断が行えた。視覚情報が増えることで、医療の質は格段に上がることを実感した」。
一方、参加した患者からは「オンライン問診では伝える内容がチェック項目なので漏れがなく伝えられたと感じる」(60代、外来患者)、「YaDocを通じて顔を見て話を聞いてもらえる安心感や家から先生に相談ができるという相談のしやすさには助けられた」(50代、在宅患者家族)などの声があったという。
インテグリティ・ヘルスケアでは今後、「対面診療を補完するオンライン診療システムとして全国への普及を図り、地域医療を担うかかりつけ医師のより良い医療の実現に貢献したい」としている。

(日経デジタルヘルス)



歯科もこの流れが進むのでしょうか。
by kura0412 | 2018-01-09 15:38 | 医療全般 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

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