日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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カテゴリ:医療政策全般( 748 )

電子請求件数、歯科も僅かがら増加に

医科の電子請求件数が8割超え―支払基金

社会保険診療報酬支払基金は5月13日、医科医療機関からの請求に占めるオンライン請求か電子媒体による請求の「電子レセプト請求」の割合が、4月請求分は件数ベースで81.7%だったと発表した。前月から3.3ポイント増え、8割を上回った。

これを施設別に見ると、400床以上の病院99.2%、400床未満の病院96.9%、診療所76.0%。病院はほとんどがオンライン請求だが、診療所ではこのうち半数以上が電子媒体による請求だった。
このほか、歯科が前月から1.6ポイント増の4.6%、調剤が0.3ポイント減の99.6%だった。

■施設数ベースで5割超える
一方、施設数ベースでは、医科、歯科、調剤を合わせた全体の51.5%が電子レセプト請求だった。前月から1.9ポイント増え、5割を超えた。
医科の65.1%、歯科の3.7%、調剤の91.1%が電子レセプト請求だった。医科を施設別に見ると、400床以上の病院が98.2%、400床未満の病院が94.2%、診療所が62.2%。

【キャリアブレイン】



歯科も僅かながら増加してきました。
しかし、医科、薬価に比べ極端に少ないこの結果は、歯科の診療報酬の点数の細分化、適応欄記載の多さ、また多種多彩な疑似解釈などが理由であることは、中々知られていません。
by kura0412 | 2010-05-14 14:08 | 医療政策全般 | Comments(0)

独立法人も健保組合でした

独法28法人、職員の健保料優遇 本人負担低く抑える

独立行政法人(独法)のうち28法人がそれぞれ加入する健康保険組合で、職員が月給から払う保険料の割合が、多くの会社員の半分から3分の2程度になっていることがわかった。会社員の多くや公務員などは本人と雇用先が半分ずつ保険料を出しているが、独法が多く払って職員の負担を軽くしているためだ。独法は国から補助金などを受けており、長妻昭厚生労働相は負担割合の見直しを求める。

厚労省の内部資料によると、104の独法のうち健保組合には33法人が入り、他は国家公務員の共済組合や会社員が加入する「協会けんぽ」などに入っている。33法人のうち28法人が入る健保組合で独法が多く負担し、職員が払う保険料の割合が協会けんぽや国家公務員より低かった。
職員の保険料は25法人が月給の3%未満、3法人が4%未満だった。なかでも都市再生機構健保組合は月給の2%余りで、協会けんぽの半分に満たない。月給から引かれる保険料が低いため、加入者の平均年収は同機構が約910万円、協会けんぽが約385万円なのに、この場合の年間の保険料はそれぞれ約19万円、約18万円とほとんど変わらなくなっている。
職員の保険料が低いのは、同機構が払う保険料を月給の4%近くにして、多く払っているからだ。協会けんぽのように本人と会社が半分ずつ保険料を払えば、職員約4千人の同機構は年間約3億円の支出を削ることができる。
独法が払う割合が最も大きいのは、厚労省が監督する雇用・能力開発機構健保組合で、給与の5%相当を払っている。約41万円の平均月給をもらう職員の場合、毎月約2万1千円を同機構が払い、職員は約1万4千円ですむ。
協会けんぽや公務員の共済組合などは保険料を本人と会社などの雇用先が半分ずつ払う原則になっている。ただ、大手企業などがそれぞれ作っている健保組合は従業員と会社の話し合いで従業員の保険料を低くできる。

独法にくわしい日本医師会総合政策研究機構の前田由美子・主席研究員は「独法は基本的に国などからの公金で運営され、コスト意識が低いのだろう。だが、年収も高く、独法と職員が半々で保険料を出さないと国民の理解は得られない」と指摘する。
こうした批判を意識し、長妻厚労相は13日、厚労省が監督する9独法が入る7健保組合の保険料の割合を公表し、独法が多く払う4健保組合(6独法加入)に「保険料負担を折半にするよう求める」と発表した。

【asahi.com】



独法の健保組合の存在、また健保組合では従業員の保険料を低く抑えることが出来るなど、こうゆうニュースをみると、医療側では分からないし支払い側のからくりも分かってきます。
by kura0412 | 2010-05-14 09:01 | 医療政策全般 | Comments(0)

ジェネリックの行方

普及進むジェネリック医薬品

国民医療費の増加に歯止めがかからない。高齢化が進む日本では、薬価改定による薬剤費の引き下げだけでは、医療費の削減が進まない。そこで厚生労働省は、特許切れの先発薬と同成分・同じ効果で、かつ薬代が軽減できる「ジェネリック(=後発、以下GE)医薬品)」の普及促進を図っている。
一方、GE医薬品の普及に伴い、先発医薬品メーカーは世界的に需要拡大が見込める大型医薬品の開発に力を入れている。その一角を担っているのがバイオ医薬品だ。

◆GE医薬品の「2010年問題」
国民が1年間に医療機関等で傷病の治療に要した医療費は2007年度で、34兆1,360億円にのぼる。前年度に比べ1兆84億円、3.0%の増加である。
このうち、国内の医療用医薬品は5兆8,280億円と前年度に比べ245億円、0.4%増加した。2年に1度の薬価引下げもあり、この5年間の平均伸び率は1.3%程度にとどまり、安定成長業界とは言い難い。

また、2010年前後は大手製薬メーカーの主力医薬品が軒並み特許切れとなる、大変な時期である。この前後5-6年の間にピーク時には世界で3000-5000億円の売り上げがあった主力医薬品が特許切れになり、価格の安いGE医薬品が大量に市場に出回ることになる。これを業界では「2010年問題」と呼んでいる。
しかし、他の先進国に比べて日本ではGE医薬品の普及が進んでいない。普及を妨げる理由にはGE医薬品に対する医師・薬剤師の信頼不足と、安定供給がなかなか難しいというGE医薬品メーカーの問題などがある。

GE医薬品の普及は米国、英国、ドイツ、フランスなど先進各国で進んでいる。
主要国の普及率(数量ベース)は、米国67%、英国61%、ドイツ64%、フランス40%であるのに対し、日本は20%に過ぎない。
医薬品は10年程の開発期間と発売後データの蓄積があり、安全性には定評がある。GE医薬品は、先発薬と同じ成分を使ったほぼ同等の医薬品といわれるが、医師・薬剤師の多くがこの“ほぼ”に引っかかるらしい。安全性を確信できない医薬品を患者に処方できないのはもっともだが、偏見もあるようだ。

◆政府主導で積極生産へシフト
現在、日本でも医療費抑制のため厚生労働省主導でGE医薬品の普及が進められている。

具体的な動きとして、2008年4月より処方箋の書式が変更になり「病気に対して処方できるGE医薬品がない」「患者が新薬を望んでいる」など、特別な事情がない限りGE薬が処方されるようになった。
この動きに合わせて、医薬品メーカー各社はGE医薬品の積極生産へシフトしつつある。
2010年4月の診療報酬改定では、薬局における調剤基本料の「後発医薬品調剤体制加算」について、2008年改定の4点(1点10円)から、要件を変更した上で、最大17点に引き上げた。

今までは8割以上の薬局が処方箋ベースでGE医薬品調剤率30%以上を満たしているが、数量ベースでGE医薬品割合20%以上を調剤する薬局は3割程度に過ぎない。数量ベースの多寡に、インセンチブが無いのが原因とされる。
今回の改定では、数量ベースで20%未満は加算点数をゼロとし、30%以上を17点、25%以上を13点、20%以上を6点とした。
改定以前では30%以上の薬局は1割程度だったと推測されているが、全体の9割の薬局はGE医薬品の使用割合を上げて、積極的に加算点数の獲得に動くとみられる。現にあるGE医薬品専業メーカーは、4月以降の出荷に手応えが感じられるとアナリストの取材に答えている。

◆医薬品企業のみならず調剤薬局にも注目
関連企業にはGE医薬品専業メーカーはもとより、GE医薬品調剤に積極的な薬局もあげられる。GE医薬品の対極にある新薬開発に特化したバイオ医薬品ベンチャーも注目されよう。
今後の医薬品産業はGE医薬品企業と画期的新薬開発企業に分かれていくとみられるからだ。

【読売新聞】



GE薬品については、歯科の調剤という観点よりも、医療費全体への影響ということで今後も注視しなければ行けない問題です。世界的にみると、日本のトップ企業である武田薬品でも中位であり、今後の新薬開発にどのように影響するかもGE薬品の促進での注目点のようです。
この記事にもあるように、2010年問題がどのように推移するでしょうか。
by kura0412 | 2010-05-13 15:41 | 医療政策全般 | Comments(0)

レセプト完全オンライン化は先送りになっても

共通番号制のシステム整備 新IT戦略を決定

政府の情報技術(IT)分野の基本計画を議論するIT戦略本部(本部長・鳩山由紀夫首相)は11日、官邸で会合を開き、政府が検討している税と社会保障の共通番号制度導入に伴うシステム整備を柱とした新たなIT戦略を決定した。6月にまとめる政府の成長戦略に盛り込む。

鳩山首相は「情報通信を使って(行政サービスなどを)国民本位の使い勝手の良いものにするため、最大の努力をしたい」と述べた。
電力を効率的に供給する次世代送電網(スマートグリッド)の推進や、インターネットを使った行政や医療サービスの向上策も提唱した。
共通番号制度は所得の正確な把握やきめ細かな社会保障給付に不可欠とされる。ITを利用して、個人情報を保護しながら円滑に制度を構築することを目指す。
IT戦略本部は自民党政権時代に発足。今回は鳩山政権として初のIT戦略となる。

【共同通信】



レセプト完全オンライン化は先送りとなりましたが、民主党政権でも医療へのIT化は着実に進みます。日歯でもこれについての検討が進められようとしていますが、そのスピードはIT並みに加速的に進みそうです。
by kura0412 | 2010-05-12 14:11 | 医療政策全般 | Comments(0)

「今改定の二つの変革~」

検証・診療報酬改定2010
今改定の二つの「変革」が次期改定の礎に
嘉山孝正・国立がん研究センター理事長が診療報酬改定で講演

中医協委員で、国立がん研究センター理事長の嘉山孝正氏は5月8日、神奈川県保険医協会で「今次診療報酬改定と日本の医療の課題」と題して講演、今回の改定が「プリンシプルの改変」「中医協での議論の変革」という2点で特徴的だったと説明。これらの変革が次期改定につながるという観点から、今改定を捉える重要性を強調した。

「プリンシプルの改変」の一つが、小泉政権下での社会保障費削減からの転換。昨秋に野田佳彦・財務副大臣は「3%のマイナス」を掲げていたものの、最終的には全体では10年ぶりのネットでプラス0.19%が実現したとし、「額の多寡も大切だが、額が1円でも増やす方向、『増加の原則』に変換したことが重要」と嘉山氏は指摘した。
一方、「中医協での議論の変革」について、「従来は、舞台裏で改定内容が決まっており、中医協の議論はセレモニーだった。私が昨秋に足立信也・政務官から中医協委員を依頼された際、『根本的な議論をしてほしい』とのことだったので引き受けた。今回の中医協では、厚労省の提出したデータに疑問があれば指摘するとともに、我々がデータを出し、議論を進めたことが特徴」と嘉山氏は説明。「誤った情報を出すと、『医師が儲けているのではないか』などと思われてしまう。正確な情報を国民の前に出し、最後は政治マターとして、国民が決める。正確な情報を基に判断してもらうことは、自分で責任を取るということ。それであれば国民も納得する」と述べ、エビデンスに基づく議論の重要性を強調した。

さらに嘉山氏は、改定の各論について、地域医療貢献加算と明細書発行義務化についても言及した。「地域医療貢献加算に関して中医協では、24時間対応は無理であり、1週間のうち1日でも、2日でも患者の時間外の相談に対応する、といったゆるい制度として議論が終わった。しかし、その後の厚生労働省の通知で24時間対応となった。その後、また見直しされているが、それでも現場で混乱していることがあれば、中医協で議論していく」(嘉山氏)。

明細書発行について、嘉山氏は、「情報開示は重要だが、様々な問題が起きることが想定されたので、それに伴う責任は国が取るような制度設計を中医協で求めた。100万人に1人でも、(明細書発行によるがん告知などが問題になり)自殺者が出て、それをマスメディアが取り上げれば大きな問題になる。それにより、99万9999人が健全な医療が受けられなくなるくらい今の日本の医療は危うい状況にある。また、明細書発行義務化の理由として薬害の発生を防ぐことが挙げられたが、薬害は複合的な要因で起こるものであり、明細書の発行で防げる問題ではない」と説明(『明細書の無料発行の原則義務化が決定』を参照)。
その上で、嘉山氏は、明細書発行に賛成した理由と現状認識を次のように続けた。「明細書発行は、『衆愚の社会での無駄あり無駄なし』だと思う。衆愚、つまり一つの理念だけで物事を決定しようとする人々は、多くの犠牲を払って、くだらないことをやってみないと納得しない。これは衆愚社会では致し方ないこと。結局、私が明細書発行の義務化に賛成したのは、医療側、患者側ともに益がない要求だと分かることが重要だと思ったからだ。現状では、明細書の発行は、医療者側にとってはそれほど大きな負担ではなく、患者側も感心がない人が大半。これで衆愚には発言権がない、となってほしいが」(嘉山氏)。

「長者番付の残像除去のためにも、医師の正しい技術評価が必要」

約90分にわたった嘉山氏の講演内容は、今回の診療報酬改定にとどまらず、日本の医療の課題、医学教育にまで及んだ。

まず中医協の議論における「プリンシプルの改変」として挙げたのが、(1)社会保障費削減からの転換のほか、(2)再診料、外来管理加算、入院基本料などの基本的技術料についての根本的議論の萌芽、(3)ドクターフィー議論の継続審議化、(4)地域特性の導入、の4点。

特に時間を割いて説明したのが、ドクターフィーのあり方だ。「現場の若い勤務医のモチベーション維持のためには、ドクターフィーの議論が必要。診療科によって、時間的、またリスクの面でも相違があるのは事実。金額の問題も重要だが、『社会が医師の労に報いている』ことを形にするのが、ドクターフィー。医師の不遇感の解消、さらには医師の診療科による偏在を解消するのが狙い」と嘉山氏は説明。

今改定では、難易度が高い手術料は30~50%増の大幅アップになった。この基となったのが、外保連(外科系学会社会保険委員会連合)の試案だ(「外保連試案の採用は画期的、質評価の第一歩 - 安達秀樹・京都府医師会副会長に聞く」を参照)。「内科医の技術は、ナレッジ(knowledge)で評価すべきであり、これは我々外科医にとってはスキルに相当する。正しい診断・治療ができれば、患者のメリットになる上、医療費は下がるはず。中医協委員の安達秀樹・京都府医師会副会長には、こうしたエビデンスも出してほしいとお願いしている」と嘉山氏は述べ、今秋以降の中医協では内科系の技術評価の議論にも発展するとした。
「一般の社会人と同様、我々医療人が健全に生活できるようでなければ、医療は続かない。いまだ日本人の頭に、『長者番付』に医師が入っていた時代の悪いイメージがある。その残像を除去し、医師の時間給の実態や、医師の適切な技術料評価について、日本国民に認知してもらうことが必要」(嘉山氏)。

「舛添ビジョン」会議から議論のあり方が変化

「中医協での議論の変革」の骨子は、(1)厚労省の説明、データへの疑問点の噴出、(2)物と技術料を勘案した診療報酬の考え方の創出、(3)エビデンスベースの議論(積算方式)の創出、の3点。

嘉山氏は、自らも委員を務めた舛添要一・前厚生労働大臣の「安心と希望の医療確保ビジョン具体化に関する検討会」を挙げ、「この会議から議論のあり方が変わり、生の声が厚労省に届くようになった。また役人が書くのではなく、委員らが自分たちの手で報告書を書く時代になってきた」との見方を示した(『「医療界が元気になる」vs.「医療者の欲望」』を参照)。
今回の中医協での議論でも、厚労省のデータ等に問題があれば強く疑義を呈したという。物と技術料の評価に当たっても、すべてデータ、エビデンスが基となるとし、「我々医師は悪いことをしていない。これが一番のエビデンス。とんでもない収入をもらっているわけでもない。ごく一部に悪徳医師がいるのかもしれないが、99%以上は真っ当な医療をやっている。だから中医協の議論でも、問題があれば、絶対に意見を譲らない。ただし、我々医療界は、国民に対する説得力に欠けていた」と、嘉山氏はエビデンスに基づく議論の重要性を繰り返し強調した。

「低医療費、質の高い医療がなぜ実現できたか」の検証を

さらに、日本の医療の現状について嘉山氏は、「OECDのHealth Data2009では、日本の医療は総合1位。世界最低レベルの医療費と高等教育費で、世界一の医学、医療制度をなぜ維持しているのか。それをなぜ検証しないのか。なぜそれを壊そうとしているのか。国民も、国会議員も、マスメディアも、いまだに(1983年に当時の厚生省保険局長の吉村仁氏が提唱した)『医療費亡国論』の亡霊に悩んでいる」と問題提起した。

低医療費政策下で質の高い医療を支えてきたのは、モノではなくヒト、つまり、医師、医療者であるとし、屋根瓦方式の教育体制と、専門性を持った診療所医師がこれまでの医療を支えてきたとした。しかし、2004年度に必修化された臨床研修制度、現在検討されている総合医構想でこれらが崩れつつある上、「ゆとり教育」で、医学部入学者の学力レベルの低下も懸念される状況にあるという。
山形大学では、2009年1月から、「Student doctor」制度を導入した。これは臨床実習を行うに当たって必要な知識・技術を有すると判定した医学生に「認定証」を与えた上で、医学生に認められる医行為などを臨床実習する制度。1年間の実績を踏まえ、嘉山氏は「卒後臨床研修の獲得目標の大半は、医学生でも実施が可能。卒後臨床研修で同じ繰り返すことはムダであり、臨床研修制度は早く改めるべき。ただし、そのためには大学がしっかりすることが必要」と語る。

最後に嘉山氏は、現状のままでは「基礎研究、高度先進医療、医学教育、医療産業の崩壊」が進む懸念があると指摘、今後の課題として、(1)教育を国家戦略の根本に置く、(2)医療、医学では、大学人が自浄、自律、自立する、(3)日本医師会は、医療費のことではなく、『医学とは、医療とは』などを提言する組織にする、(4)正確な情報を国民に提供する、という4点を挙げ講演を締めくくった。

【m3.com】



昨日のこのブログで紹介した更に詳しい内容を見つけました。
大局的な見地も踏まえ、今後の医療全体を見据えた意見だと思います。全てこの意見で包括されるわけではなりませんが、果たして歯科は、この中でどう展望し、動かなければならないにょうでしょうか。
by kura0412 | 2010-05-11 17:27 | 医療政策全般 | Comments(0)

「再診料などは最低限の技術料」

嘉山委員「原則の改変があった」―診療報酬改定で講演

中央社会保険医療協議会(中医協)の嘉山孝正委員(国立がん研究センター理事長)は5月8日、「今次診療報酬改定と日本医療の課題」をテーマに横浜市内で講演した。4月の診療報酬改定に向けた議論を振り返り、再診料や入院基本料の根本的な議論など「プリンシプル(原則)の改変があった」と評価した。一方、医学教育を課題の一つに挙げ、「大学の責任は大きい」と述べた。

嘉山委員は講演で、中医協委員を引き受けた経緯について、「世間では大学はお金を持っていると思われているが、全国の国立大学病院の多くが赤字。医療はすべてがワンセットで、一つでも壊れたら駄目になる。僕が入らないと駄目だと思った」と説明。「日本医師会が(厚生労働省)保険局と、だいたい裏で説明していた従来の中医協とは変えよう、ということでやった」とした上で、「プリンシプルの改変としては、議論の中身が変わってきた」との認識を示した。
また、社会保障費の年間2200億円の削減政策の転換があったと指摘し、「額の大小よりも、1円だろうと(増加に)転換したことに意味があった」と述べた。さらに再診料、外来加算料、入院基本料は「弁護士の相談料に相当するもので、われわれ医師の最低限の技術料。これを動かすことはできない」とした上で、これまでは点数のみが議論されていたが、「根本的な議論の萌芽(ほうが)があった」と評価した。
医師の技術を診療報酬で評価する「ドクターフィー」の導入を主張した理由については、「社会が(技術を)認めていることを形にすることで、科の偏在の解消を目指した」と説明した。

■卒後臨床研修制度で「屋根瓦式」が崩壊する
一方、日本の医療の課題としては、医学教育の劣化を指摘。少子化でたじろいだ大学が、受験者数の確保を優先して受験科目を減らしたことなどを原因に挙げ、「教育をちゃんとしておけば良い医者も育つ。大学の責任は大きい」と述べた。
2年間で複数の科の研修を受ける卒後臨床研修制度については、「自分のところに来るとなると一生懸命教育するが、2年たってどこに行くか分からないとなると、どうしても見学型になってしまう」と指摘。これまで日本の医療を支えてきた、教授が准教授を育て、准教授が講師を育てる「屋根瓦式」の教育が崩壊するとした。

【キャリアブレイン 】



再診料などが「最低限の技術料」。まさにその通りで、今後、嘉山先生の意見を歯科でも積極的に支持しなければなりません。
by kura0412 | 2010-05-10 15:29 | 医療政策全般 | Comments(0)

共同提案出来るのでしょうか

自民・民主共同で「口腔保健法」(仮称)提出の見通し(日歯連)

堤 直文会長は,会見の前日(22日)に原中勝征日本医師会会長を訪問したが,参院選の対応に関しては「現時点での活動内容を説明したのみで,日医と具体的な話はしていない」とした.

日本歯科医師連盟は4月23日,常任理事会終了後に定例記者会見を行った.冒頭の堤 直文会長による挨拶では,参院選で使用される配布物等の準備が整い,選挙戦への対応がようやく本格化してきたとの認識を示し,西村まさみ候補が全国で選挙活動を積極的に展開していることなどの紹介がなされた.また,日本医師会連盟役員が選出されたことにあわせて,会見の前日(22日),原中勝征日本医師会会長を訪問した際に,日医が公益社団法人への移行のため連盟と分離することに関して日歯連盟の意見を求められたことについても触れた.
懸案である口腔保健法(仮称)については,自民党と民主党の間ですり合わせが行われており,両党の共同提案で議員立法として参議院に提出される見込み.しかし民主党案には日歯が関わっていなかったため,三塚憲二副会長が文言の追加や日歯の草案に関して民主党に説明を行っているという.法案の名称に“口腔”を含むかどうかなどについては,まとまり次第,改めて会見で発表するとした.

【ヒョーロンニュース】



両党に機運が盛り上がっているだけに成立への期待は大きいのですが、果たしてこの政治状況で共同提案という形で実現できるのでしょうか。
by kura0412 | 2010-05-07 11:21 | 医療政策全般 | Comments(0)

「薬物偏重」

うつ治療「薬物偏重」と精神科診療所の7割

国内の患者数が100万人を超えたうつ病の治療について、読売新聞が3~4月、全国の精神科診療所にアンケート調査を行ったところ、7割が「日本のうつ病治療は薬物に偏っている」との認識を示した。
多すぎる薬の服用による副作用や、薬だけでは治りにくい患者の増加など、近年指摘されている課題が反映された形だ。

調査は日本精神神経科診療所協会加盟の1477施設に行い、119施設から回答を得た。日本のうつ病治療の多くは薬物治療中心だが、調査では、薬物偏重の傾向があると「強く思う」が19%、「ややそう思う」が54%と、7割が懸念を示した。
最近増えたとされる軽症患者に行う最初の治療は、「薬物治療だとは思わない」が41%。優先すべき治療として、患者の話を聞いて問題解決を図る精神療法や、仕事を減らしたりする「環境調整」も多く挙がった。英国の診療指針では、軽症者の最初の治療は、カウンセリングなどを勧めている。
一方、抗うつ薬を何種類も服用すると、無気力やイライラなどの副作用が強くなる恐れがあり、処方は1種類が基本。しかし、「患者の過半数に複数の抗うつ薬を処方している」との回答が14%に上った。
大野裕・慶応大保健管理センター教授(精神科医)は「悲観的になりがちな患者の考え方や行動を変える認知行動療法など、治療の選択肢を増やすことが重要だ」と話す。

【読売新聞】



この記事にある精神療法などの点数がどの程度なのか分かりませんが、本来ならばカウンセリングに十分な時間を割けたいところを、数をこなさなければいけない医院環境もあるかもしれません。
このような問題もある保険点数を、効率、時間だけを軸にした議論で進めることがいかに難しいかを改めて感じます。
by kura0412 | 2010-05-04 10:04 | 医療政策全般 | Comments(0)

政府も、保険外併用療養の範囲拡大へ

保険外併用療養の範囲拡大で交渉へ-規制・制度改革分科会

政府の行政刷新会議(議長=鳩山由紀夫首相)は4月30日、規制・制度改革に関する分科会を開き、ライフイノベーションなど3つのワーキンググループ(WG)やサブグループから報告された規制改革事項の対処方針を了承した。今後、5月の連休明けにも各省庁との交渉に入り、6月をめどに分科会としての最終報告をまとめる予定だ。

ライフイノベーションWGが担当する医療分野の規制改革に関する検討項目は、▽保険外併用療養の範囲拡大▽一般用医薬品のインターネット等販売規制の緩和▽医行為の範囲の明確化(診療看護師資格の新設)―など19項目。

この日示された対処方針によると、「保険外併用療養の範囲拡大」では、倫理審査委員会の設置などの要件を満たす医療機関について、事前規制から事後チェックへ転換し、実施する保険外併用療養の一部を届出制に変更することを前提に範囲拡大を検討、今年度内に結論を得るとしている。
 「一般用医薬品のインターネット等販売規制の緩和」では、販売履歴の管理や購入量の制限など、一定の安全性を確保しながらインターネットなどで医薬品を販売するためのルール制定に向けた検討に着手する。今年度内に結論を出し、来年5月までに措置を講じる。
「医行為の範囲の明確化(診療看護師資格の新設)」では、「特定看護師」(仮称)の制度化に向けたモデル事業を早急に実施し、特定看護師の業務範囲、自立的な判断が可能な範囲などについて並行して検討する。また、これとは別に、医師と協働、連携して医療行為の一部を担う「診療看護師」(仮称)の資格創設に向け、特定看護師のモデル事業を踏まえつつ検討に着手するとした。

分科会長の大塚耕平内閣府副大臣は、会合後の記者会見で、「担当省庁や各方面からの意見を踏まえて対処方針そのものが変わっていく可能性はもちろんある」と述べた。また、各省庁との交渉などの結果、対応が決定するものもあれば、論点整理でとどめるものも出てくるとの認識を示した。

【キャリアブレイン 】



参議院選挙での民主党の公約に加え、政府でも保険外併用療養制度の範囲拡大を考えています。
歯科界は、この動きに対して、どんな動きをすれば良いのでしょうか。
by kura0412 | 2010-05-01 08:49 | 医療政策全般 | Comments(0)

「流行は終わったのではなく小康状態」

低かった日本の死亡率 「第2波必ず来る」 「新型インフル発生1年」

現在、新型インフルエンザの国内の患者発生数は低いレベルで推移、全国の定点医療機関から1週間に報告される患者数は1施設当たり1人以下の状態が続く。だが、専門家からは「流行が終息したのではなく小康期だ」との声が上がる。

日本で全国的な流行が始まったのは昨年8月。毎年流行する季節性インフルエンザに比べ4~5カ月も早い流行入りだった。爆発的な増加はなかったものの、感染は徐々に拡大。患者数は11月下旬にピークを迎えた後、減少傾向となった。米国では春と秋の2回、流行の「山」があったが、日本は1回だけだった。
政府は「感染拡大を防ぎ、基礎疾患(持病)を持つ人などを守る」との目標を掲げ、対策に取り組んだ。「重症化、死亡を減らす点では成功だった」と、政府の専門家諮問委員会委員長を務める尾身茂(おみ・しげる)自治医大教授は振り返る。

今回の国内における流行の大きな特徴は、専門家が首をかしげるほど他国に比べて死亡率が低かったことだ。
算出方法の違いがあり単純比較は難しいが、米国の人口10万人当たりの死亡率は3・96人、カナダは1・32人、メキシコは1・05人、オーストラリアは0・93人、英国は0・76人。一方、日本は3月23日現在の死亡者が198人で、死亡率は0・15人。重症化や死亡のリスクが高いとされた妊婦も、国内では死亡者がゼロだった。
死亡率が低かったのは患者が若年層に集中し、死亡リスクが高い高齢者が比較的少なかったことが要因とみられる。また、広範囲な学校閉鎖、タミフルなど治療薬の幅広い投与、医療へのアクセスの良さなどが功を奏したとの見方が多い。

一方で問題点も続出した。発生初期に空港で実施された機内検疫などの水際対策は実効性に疑問の声が上がり、国内対策の遅れにつながったとの指摘も。ワクチンの接種回数や時期の変更でも現場が混乱した。政府レベルでこうした点を検証する作業が始まった。
「秋には第2波が必ず来る」と警戒するのはインフルエンザに詳しいけいゆう病院(横浜市)の菅谷憲夫(すがや・のりお)小児科部長。過去の世界的大流行(パンデミック)でも、第1波の数カ月後に次の流行が起きた。菅谷さんは、人口の半分程度が免疫を持てば大規模な流行には結び付かず、パンデミックは終息するとみる。
国内の推定感染者数は2千万人を超えたが、まだ感染していない人が多く、終息にはもう一度大きな流行を経験しなければならない。「第1波では子どもが多くかかったが、第2波では中高年が相当気を付けなければならない」と警告する。
新型とは別に、海外では病原性の高い鳥インフルエンザH5N1型の人への感染が続き、状況は変わっていない。第2波の到来とともに、鳥インフルエンザの動向にも注意する必要がある。

【共同通信】



あれだけ大騒ぎになったのに、もうすっかり忘れられた感のある新型インフルエンザですが、この記事にあるように、流行が終わったのではなく小康状態であることを再確認しなければなりません。
そして、改めて対応を協議しなければいけないのは、やはり忘れられている鳥インフルエンザへの対応です。
ワクチンがある今、歯科医療従事者は新型の予防接種は必要のようです。
by kura0412 | 2010-04-27 12:04 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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