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日本の歯科界を診る(ブログ版)

カテゴリ:経済( 60 )

ライオン、4年連続の営業最高益に 17年12月期

ライオンの2017年12月期の連結営業利益は前期比12%増の275億円程度になりそうだ。従来予想(270億円)を上回り、4年連続で最高益を更新する。8月に発売した口臭予防効果のある歯磨きや洗口液が若年層に人気で、2月に刷新した子供向けの歯ブラシなども想定以上に好調だ。機能をアピールした単価の高い製品が売り上げを伸ばし、利益率が改善し続けている。

売上高は4%増の4100億円程度になりそうだ。従来予想の4050億円をわずかに上回る。
主力の国内消費財事業が利益をけん引している。特に8月に発売した口腔(こうくう)ケアの新ブランド「NONIO(ノニオ)」は口臭予防効果をアピールし、20代から30代前半の顧客層を掘り起こしている。11月までの売り上げは同社計画の1.5倍に達したようだ。歯磨きと併用する洗口液も伸びている。
既存ブランドの販売も好調だ。16年9月に発売し、保湿成分が肌に残るボディーソープ「ハダカラ」は新しい香りの商品を投入するなどテコ入れを続けている。その効果で発売から1年が過ぎても売上高は前年を上回っている。機能を訴求できる高単価品の販売増により、原材料価格の上昇や販促費の増加を吸収している。国内日用品事業の売上高営業利益率は16年12月期実績の5.5%を上回ったもようだ。
売上高の3割を占める海外では中国やタイ、韓国などで販売が好調だった。中国では電子商取引(EC)で「クリニカ」の販売が伸びている。韓国では体脂肪の削減効果を見込める健康食品「ラクトフェリン」を販売し始め、新規の顧客を開拓した。
18年12月期も機能をアピールした高単価品の販売に力を入れ、増収増益となりそうだ。口腔ケア製品の生産拠点、明石工場(兵庫県明石市)では洗口液などの生産能力を増強し、国内外の需要増に対応し始めている。

(日経新聞)



この流れに乗ってメーカーとコラボするのは結構なことですが、動きが悪いと一方的に進めらることもありそうです。まぁ、それで歯科界が活性化するならば「良し」ですが。
by kura0412 | 2017-12-30 09:11 | 経済 | Comments(0)

米ドラッグ店CVS、医療保険大手を7.7兆円で買収

米ドラッグストアチェーン大手のCVSヘルスは3日、米医療保険大手のエトナを690億ドル(約7兆7800億円)で買収することで合意したと発表した。薬局と医療保険の一体化で、製薬会社への価格交渉力を高める狙いがある。

ネット通販最大手アマゾン・ドット・コムが処方薬の販売に乗り出すとの観測も、大型買収を後押ししたとみられる。
統合完了は2018年後半を予定する。17年に明らかになった企業買収で最大規模とみられる。
CVSは米国内に約9700店舗を持ち、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスと並ぶ2大ドラッグストアとして知られる。店舗では食品や生活必需品とともに、処方薬の調剤も受け付けている。アマゾンの参入が噂されるなか、足場を固める必要があった。

一方のエトナは規模を拡大するため、15年7月に同業のヒューマナの買収計画を発表していた。しかし、市場の寡占化が進み、消費者の利益につながらないとして独占禁止当局から承認を得られず、17年に入って計画の破棄で合意していた。
エトナなど米医療保険会社は10年に成立した医療保険制度改革(オバマケア)によって健康状態の悪い加入者が増え、利益率が低下。保険会社どうしの合併によるコスト削減を模索していたが、エトナは薬局との「垂直統合」に戦略を切り替えた。トランプ米大統領はオバマケアの大幅見直しを模索している。
CVSによるエトナの買収交渉は今年10月に米メディアの報道で明らかになった。3日発表した1株当たりの買収額は報道前から約3割高い水準の207ドルで合意した。

(日経新聞)



アメリカですね。ドラッグストアと医療保険のコラボではなく、医療介護での違う分野でのコラボは日本でもあるかもしれません。
by kura0412 | 2017-12-04 12:30 | 経済 | Comments(0)

フレネミー

フレネミーを知ってますか(一目均衡)

ソニーの吉田憲一郎副社長によると、米ビジネス界の今の流行語は「フレネミー」だという。似たような趣旨で「コペティション」という言葉もよく使われるそうだ。この2つの単語がどんな意味か、察しがつくだろうか。
フレネミー(frenemy)とは友達(friend)と敵(enemy)を合成した言葉で、ビジネスの文脈では、競争相手でありながら同時にパートナーでもある関係性を指す。コペティション(coopetition)も同様に競争(competition)と協力(cooperation)を結びつけた言葉で、やはり競争しつつも協力もするという多面的な関係を意味する。

ソニーにとってのフレネミーは誰か。吉田副社長によると、例えばネット動画配信の米ネットフリックスがそれに当たる。ソニー傘下にドラマ製作のソニー・ピクチャーズ・テレビジョンという会社があり、そこの最大顧客の一つが自社ブランドコンテンツの作製に膨大な予算を注ぎ込むネットフリックスだ。同社の配信で世界的にヒットした連続ドラマの『ハウスオブカード』や『ザ・クラウン』を実際につくったのは、実はソニーだ。
一方で両社は競合関係にもある。ソニーはゲーム機の「プレイステーション4」経由で、お茶の間のテレビに映画やアニメを届ける有料サービスを展開しているが、これはネットフリックスの牙城の動画配信市場への挑戦に他ならない。
目を凝らせば、フレネミー関係はビジネス界のいたるところで観察できる。世界最大級のフレネミーは米アップルと韓国サムスン電子だろう。両社はスマートフォン市場で激しくぶつかる一方で、薄型パネルやメモリーなどの部品では相互依存の関係にある。自動運転技術をめぐっては、自動車とIT(情報技術)の世界を代表するトヨタ自動車やグーグルの間にもフレネミー的関係が形成されるかもしれない。

直接の接点がないフレネミーもある。国内のタクシー業界は、米ウーバーテクノロジーズなどが展開するライドシェアサービスの「日本上陸絶対阻止」を掲げ、街頭デモに繰り出さんばかりの勢いだ。
その一方でライドシェアが打ち出した新機軸を取り入れ、同じ方向にいく見知らぬ客同士が1台のタクシーを利用する「相乗りサービス」の実用化に動き始めた。タクシー業界の敵視するライドシェアサービスは、実はタクシーの進化の方向を示してくれる「友人」ないし「教師」のような存在かもしれない。
フレネミー時代に必要なのは、他社との関係を適切にマネジメントする能力だ。どの領域で相手の力を借り、どの領域で競争するかを分かりやすく定義し、自社の強みを最大限発揮できるような「関係性の網の目」をつくる。それが経営者の役割である。

(日経新聞)



歯科でのフレネミーとなると医科、調剤となるのでしょうか。
by kura0412 | 2017-11-07 09:36 | 経済 | Comments(0)

社会保障負担 先送り鮮明 国民負担率を抑制
来年度42.5%、欧州は5割超 次世代にツケ

財務省は10日、国民所得に占める税と社会保障負担の割合を示す国民負担率が2017年度に42.5%になるとの試算を発表した。前年度から横ばいとなり、5割を超える国が多い欧州と比べるとなお低い水準にある。国の借金残高は過去最高を更新。増え続ける社会保障費を現在の高齢者や現役世代では賄えず、将来世代に先送りする構図が鮮明になっている。

国民負担率は国民がどれだけ公的な負担をしているかを表し、一般に負担率が高ければ高福祉高負担の国であることを示す傾向がある。
17年度は消費税や住民税など国と地方を合わせた税の負担率は25.1%で前年度に比べて0.1ポイント上昇する見通し。一部の高所得の会社員は所得税が増税になることなどが主因だ。現役世代が社会保障のために支払う保険料などの負担率は17.4%と0.1ポイント下がる。雇用保険料率が下がることなどが影響する。
税と社会保障の負担は全体ではわずかに増える一方、雇用環境の改善などで国民所得も微増となり、国民負担率は前年度と同水準となる。
17年度の国民負担率は過去最高だった15年度実績に次ぐ水準となるが、日本の比率は欧州と比べると低い。国や自治体が充実した福祉サービスを提供し、高福祉国として知られるスウェーデンの国民負担率は56%。フランスは68.2%、ドイツも52.5%に達する。経済協力開発機構(OECD)に加盟する34カ国の中で日本は28位だ。
欧州では日本の消費税にあたる付加価値税の標準税率はスウェーデンの25%、フランスの20%など日本を大きく上回る国が大半だ。高齢者や若年世代が社会保障費などの多くを負担していることを示している。
これに対し、欧州よりも少子高齢化が進む日本では、高齢者の年金や医療に使う支出が増え続けているにもかかわらず、現在の高齢者や現役世代の負担が相対的に低く抑えられている。
日本の消費税率を段階的に25%に引き上げれば、国民負担率はドイツ並みの53%に上昇するという試算もある。安倍晋三政権は2度にわたって消費増税を延期しており、その分の負担が将来世代に回っていることになる。将来世代の国民負担になる財政赤字も加味した「潜在的国民負担率」は49.4%で、過去最高に近い水準で推移している。

【日経新聞】




負担を少なくして保障を確保しているにも関わらず、なんかおかしな理論を展開しています。
by kura0412 | 2017-02-13 16:09 | 経済 | Comments(0)

「AI医療に投資」 ソフトバンク10兆円ファンドで孫氏

ソフトバンクグループの孫正義社長は8日、決算発表の席上で、サウジアラビアと計画している10兆円規模の投資ファンドが近く発足する見通しになったと明らかにした。同ファンドを通じて医療など新事業に投資先を広げる可能性を示した。「戦略や志を共有する新しい結合体を作っていく」と述べ、投資先との連携を通じて事業拡大を目指す考えだ。
「世界中のベンチャーキャピタル(の運用額)が合計で650億ドル。ソフトバンク(が設立するファンド)は1000億ドルだ。経済界の新しい歴史を作る」。孫社長はこう意気込んだ。
新ファンドはソフトバンクが今後5年で250億ドル以上、サウジの政府系ファンドが450億ドルを拠出する。そのほかにも中東政府系ファンドなどが参加する見込みで、総額1000億ドル超を目指す。

孫社長は投資ファンドを作った背景として、人工知能(AI)が人類の知能の総和を超える「シンギュラリティー」がいずれ到来するとの見方を示した。そうなれば「すべての産業が再定義される」ことになり、「新たなビジネスチャンスが生まれる」と話した。
インターネットと通信に集中していたこれまでの投資先を広げる考えも示した。例に挙げたのが医療だ。孫社長は「今まではバイオ技術が中心だったが、これからは(AIによる)ディープラーニングを使ったものになる。DNAを解析したり病気を予知したりして治療に役立てる。これは情報革命の延長線上にある」と説明した。
一方、国内事業で、格安スマホ業者である日本通信に回線の貸し出しを渋ったとされる問題については「ソフトバンクが守りに入ったというのは違う」と述べ「世界中で攻め続けている」と強調した。

【日経新聞】
by kura0412 | 2017-02-09 09:23 | 経済 | Comments(0)

25年度より後の財政・社会保障の姿示せ

日本の財政は先進国で最悪の状態にある。政府は2020年度に、国と地方をあわせた基礎的財政収支を黒字にする財政健全化目標を掲げているが、日本経済が実力よりかなり高い成長率を実現しても達成は難しい。政府は厳しい現実を直視し、真剣に対応策を考えねばならない。
内閣府が中長期の財政試算をまとめた。それによると、仮に中長期の経済成長率が物価変動の影響を除いた実質で2%以上、名目で3%以上で推移しても、20年度の基礎的財政収支は8.3兆円の赤字になるという。
赤字額は昨年7月時点の前回試算より2.8兆円増えた。円高で16年度の法人税収が落ち込み、収支改善が遅れるからだ。消費増税を2度延期した影響もある。
経済の成長力を高めて税収を増やそうという発想は正しいが、円相場しだいで企業収益やそれに伴う税収は増えたり減ったりする。しかも高い成長率が実現するとは限らない。やはり税収増に過度に頼った財政健全化策は危うい。

まず社会保障費を軸とする歳出の削減・抑制が急務だ。18年度は診療報酬と介護報酬の同時改定を控える。政府は直ちに社会保障の抜本改革の議論に入るべきだ。
同時に、19年10月に消費税率を10%に上げられる環境をつくる努力も必要だ。社会保障と税の一体改革を含め、財政健全化計画をゼロからつくり直してはどうか。
20年度に基礎的収支を黒字にする目標を堅持するのは当然だ。しかし、それは財政健全化の通過点にすぎない。中長期でみた国と地方の債務残高(借金)の国内総生産(GDP)比を着実に引き下げ、財政を持続可能な状態にしなければならない。
30年にかけて、75歳以上の後期高齢者の人口は15年比で約4割増える。放置すれば医療や介護を中心に社会保障費が急増し、財政がさらに悪化するリスクがある。
ところが、20年代後半から30年にかけての大事な時期の財政試算を内閣府は示していない。今回の試算は25年度までにとどまる。その後の超高齢化時代を日本が乗り切れるか否かを検証する材料を示さない対応は不十分だ。
日本人の間で財政や社会保障への将来不安は高まり、足元の個人消費が伸び悩む一因にもなっている。超長期の財政や社会保障の姿を試算することを、不安解消策を考える一歩とすべきだ。

【日経新聞】
by kura0412 | 2017-01-27 15:48 | 経済 | Comments(0)

“過激”な委員が集結した「規制改革推進会議」

構造改革を進めるうえでカギを握る会議
国の規制の具体的な見直しを議論する政府の「規制改革推進会議」が本格的に動き始めた。安倍官邸に設置された会議体は「経済財政諮問会議」「働き方改革実現会議」「未来投資会議」など乱立しているが、その中で最も“改革色”が強いのがこの会議。具体的な成果が見えないと批判されるアベノミクスの構造改革で、どれだけ実効性を上げられるかはこの会議にかかっていると言えそうだ。
いくつもの会議体がある中で、その時々で重要な役割を担う会議がある。小泉純一郎内閣から第1次安倍晋三内閣にかけては、「改革の司令塔」としての役割を担ったのは経済財政諮問会議だった。首相が議長を務め、民間人議員も加わった会議体をフル活用することで、首相のリーダーシップを発揮する場となった。毎年6月に「骨太の方針」を示すことで、改革を進めた。

経済財政諮問会議からは、大胆な改革案が出にくくなった
経済財政諮問会議が主導する改革は霞が関の各省庁の権限を抑え込むことになることから、官僚組織からは敵視されてきた。徐々に包囲網が作られ、大胆な改革プランがなかなか出しにくくなった。
第2次安倍内閣以降は、民間人議員の発言力が大きい「産業競争力会議」(議長・安倍首相)が設置され、改革の司令塔の役割を担ってきた。毎年6月に出される「成長戦略」を策定するのが主要な役割だが、そこに改革プランを盛り込むことで各省庁を動かした。
6月には「成長戦略」と、経済財政諮問会議が出す「骨太の方針」、規制改革推進会議の前身である規制改革会議がまとめた「規制改革実施計画」の3つが同時に閣議決定されるパターンが定着していた。
今年の夏はこうした官邸の会議が大きく模様替えされた。産業競争力会議は休止されて未来投資会議に衣替えされたほか、規制改革会議は規制改革推進会議として新装開店した。

医療、農業、雇用分野を「岩盤規制」だと名指し
安倍首相は「アベノミクスの一丁目一番地は規制改革だ」と繰り返し述べている。さらに医療、農業、雇用分野を「岩盤規制」だと名指しして、その改革を強調してきた。岩盤規制については「国家戦略特区」を使って穴を空ける試みが繰り返されてきたが、全国一律の規制改革はなかなか進んでいない。背景には従来の規制改革会議が非力だったからだ、という指摘もある。主要会議体の中で規制改革会議だけが首相が議長を務めていないことから、政治のリーダーシップを発揮しにくいという事情もあった。
そんな中、9月12日に初会合を開いた新生「規制改革推進会議」は改革派が名を連ねた。大田弘子・政策研究大学院大学教授を議長に、総勢14人の民間人で構成した。大田氏は第1次安倍内閣時代に民間人閣僚として入閣、経済財政担当相を務めた。当然、安倍首相の信任も厚い。従来、この手の会議は財界人がトップを務めてきたが、学者の大田氏を据えたのは安倍首相とのつながりを重視した結果とも言える。
ナンバー2の議長代理には金丸恭文・フューチャー会長兼社長を据えた。菅義偉官房長官とのパイプが太く、安倍首相にも信頼されている。金丸氏は前身の規制改革会議のメンバーで農業ワーキング・グループの座長を務めた。JA全中(全国農業協同組合中央会)の改革案を取りまとめるなど、強い農業の再生に向けた農協改革で手腕を発揮。足下では生乳の生産・流通に関する規制の改革に力を注いでいる。
金丸氏は自民党農林部会長の小泉進次郎・衆議院議員とも緊密に連携している。金丸氏のこうした人脈ネットワークの広さによって、難題だった農業改革に切り込むことを可能にした。

【磯山友幸・日経ビジネス】
by kura0412 | 2016-11-04 11:54 | 経済 | Comments(0)

デフレに逆戻り。経済に魔法なんかありません。

黒田日銀による金融超緩和政策によってデフレから脱却すると言ってももう誰も信用しなくなりました。総務省が28日発表した9月の全国消費者物価指数は、生鮮食品を除く総合が99.6で7ヶ月連続の下落となりました。
デフレを脱却すれば、経済の成長を取り戻せるという魔法の言葉をマスコミは信じたのか、まるでテレビジャックしたようにリフレ派の経済学者の人たちが登場した時期もありましたが、実体経済が変わらないのに、金融政策だけでデフレ脱却、めでたく経済成長というのは眉唾ものだ感じていた方が多かったのではないでしょうか。経済界も信用しておらず、積極的な投資や賃上げを見送り、結局は円安で得た利益は、安倍内閣が強く要請したにもかかわらず、内部留保に回りました。
振り返ってみると、リフレ派の学者よりも普通の人たちの考えかたや感触のほうがあっていたということです。それにしても金融緩和に疑問を唱えると、まるで魔女刈りのように非難していた学者さんがいたことも気になったところです。
結局は、経済に魔法はなく、産業構造を変えつつ、サービス産業の生産性を高めていく王道でしか日本の経済再生の道はないということでしょう。そのためにはなにに重点を置き、どんな姿を実現するのかの新鮮なビジョンを打ち出すことでしょうが、自民党も種切れ、野党第一党の民進党からも共感できるビジョンがでてきません。
きっと目指しているのが、新しい価値観やビジョンで競うことではなく、個々の政策の対案づくりで競うというレベルに置いていることが致命的なのでしょう。
新しい発想がでないというのなら、腰をすえて、教育投資世界一なり、人材づくりと海外からの人材誘致を目指せばいいのですが、政治と官僚とスポーツ界がつるんで、人よりは箱モノという古い体質を東京オリンピックでも見せてしまいました。

地方主権の促進や、とくに首都圏一極体制から脱却し、産業の地域多極化をはかることが、働き方革命を促進し、また豊かな多様性を生み出すことにつながり、生産性のアップの有効な切り札になってくるはずです。それを促進するには、まずは国民のコンセンサスづくりから始まりますが、それは政治の役割なので、政治家のみなさまには頑張ってもらいたいものです。
そういえば地方といえば、業種がITだからでしょうか、沖縄宜野座村から企業誘致の案内をいただきましたが、大阪でも充分にローカルのメリットがあります。
周りを見渡せば、民間は頑張っていると感じます。というか、成長意欲の高い企業の方から問い合わせがくる仕事なので、バイアスがあるかもしれませんが、創意工夫で再び来たデフレ時代を切り抜けていこうという意欲がもしかすると日本を衰退から救うのではないでしょうか。

【大西 宏・マーケティング・エッセンス】
by kura0412 | 2016-11-04 11:49 | 経済 | Comments(0)

「食」が「学問」になる日
立命館大学が食科学部設置構想を推進

2018年4月、立命館大学は食科学部の新設を構想中だ。食を総合的に研究し、教育する学部が日本にできるのはこれが初めて。世界的に見てもほとんど例のない画期的な学部になる見込みだ。少子化の時代に新学部を開設するのは立命館大学にとっても大きなチャレンジ。食の安全や飢餓が人類史的な問題となっている中で、食について高度で専門的な知見やマネジメントスキルを持つ人材を育てることは、グローバルに見ても大きな意義がある。このチャレンジングな取り組みには、国内はもとより海外からも大きな注目と期待が寄せられている。
食を総合的に研究・教育する

「今、世界は食をめぐる大きな問題に直面しています」
食科学部開設の目的を問うと、立命館大学経済学部の井澤裕司教授はそう話し始めた。行動経済学の研究者として知られる井澤教授は、食科学部設置委員会の事務局長も兼務している。
「かつては食の問題といえば、量だけの単純な問題でした。けれども今は飢餓と肥満の問題が併存し、食の安全、流通、あるいは食文化などが複雑に絡み合っています。もはや一つの学問分野だけでは解決不能ですし、従来からの価値観やツールだけでも解くことはできません。食科学部の開設には、そういう社会問題を解決したいという強い思いが前提としてあります」
食べることは、人間生存の本質にかかわること。人類はどこで何をどう食べてきたのか、食べることの倫理、哲学はどう変容してきたのか、そうした深い教養がなければ食の問題は解決できないし、一方では科学や技術に関する深く専門的な知識も必要になる。
「だから食科学部では、フードマネジメント、フードカルチャー、フードテクノロジーを総合的に研究し、教育します。海外には食科学系の大学や学部がすでにありますが、ここまでトータルに食をとらえた高等教育機関はほかにありません」
特に重視しているのが、複雑な問題を解決する能力としてのマネジメントスキルだ。
「日本のサービス産業は生産性が低いという弱点があります。サービス産業のかなりの部分が食関連産業であり、その生産性を上げるために何よりも必要なのが教育です。マネジメントできる人材を育てることは、食科学部の大きな目標の一つです」

グローバル志向も特徴の一つ
こうした動きを産業界はどう評価しているのか。外食大手のロイヤルホールディングスの代表取締役会長兼CEOで、日本フードサービス協会の会長も務める菊地唯夫氏が外食産業界を代表してこう語る。
「食科学部設置の計画を知ったときには、日本でもようやくこういう動きが出てきたかという思いがしました。海外には食やホスピタリティの学校がたくさんあるのに、日本ではなぜ食というと農学や栄養学などに限定されているのだろうかと長年思っていたからです。外食産業界は、業界全体を俯瞰してみることのできる人材を必要としており、フードマネジメントを総合的に教育する学部ができることは、業界としても大歓迎です」
もう一つ、食科学部が重視するのはグローバル志向だ。食といっても和食だけに価値を見出すのではなくグローバルに食をとらえ、グローバルな観点で問題解決に寄与できる人材を育てる。そのために食科学部では「語学教育にも特徴を持たせる予定だ」と井澤教授は言う。
「英語教育のレベルは立命館大学でもトップクラスにします。学生には、ビジネスに使える、発信力のある英語を身に付けさせます。授業時間は本学の文学部や国際関係学部と同等。近年は英語専修の流れが強い中、あえてイタリア語等の第二外国語も必修です」

ル・コルドン・ブルーと提携
ここで注目すべきなのが、ル・コルドン・ブルーとの提携だ。
立命館大学は、文化と料理の関係を考察するガストロノミーやホスピタリティ、マネジメントの世界的な教育機関であるル・コルドン・ブルー・インターナショナルとの大型提携を進めていこうとしているのだ。ル・コルドン・ブルーは世界でこれまでに約30余の大学や専門教育機関とパートナーシップを結んでいるが、日本の大学では立命館大学が初めての本格的な提携大学となる。この提携について、ル・コルドン・ブルー・インターナショナルのアジア代表兼ビジネスディベロップメント・ディレクター、シャルル・コアントロ氏は次のように述べている。
「数年前からパートナーとなる日本の大学を模索していました。立命館大学とは何度も話し合った結果、未来志向のビジョンで多くの意見が一致しました。食科学部のキャンパスにル・コルドン・ブルーの教育施設を設けることも検討しています。日本では2020年に向けて海外からの観光客が急増しています。しかしそれに対応するホテルや飲食店のスタッフのレベルが追いついていません。エデュケーションプロバイダーとして私たちの役割、責任を果たしていくうえでも、立命館大学とパートナーシップを結ぶことは大きな意義があると考えています。食文化やホスピタリティの高等教育機関として食科学部は間違いなくワールドクラスのキャンパスになるでしょう」
一方、立命館大学は、日本の文化人類学研究の中心的存在である国立民族学博物館とも協力関係を結んでいる。文化人類学は食文化や食の研究をしてきた長い歴史があり、食科学の研究は文化人類学の領域とも密接なつながりを持つ。そのため立命館大学は国立民族学博物館と食文化の共同研究を推進するための学術交流協定を締結しているのだ。2014年には国立民族学博物館と共催で国際シンポジウム「世界の食文化研究と博物館」も行っている。

LE CORDON BLEU
世界20カ国で35校を展開する
エデュケーションプロバイダー
ル・コルドン・ブルーは、1895年、フランス料理の学校としてスタートした教育機関。現在は食文化やホスピタリティなどについて教育する学校を20カ国で35校以上展開している。生徒の国籍は約130カ国に及び、東京と神戸にも学校がある。日本の学校ではアジアをはじめとする日本以外の国々からの入学生が増えているため、授業は日本語、英語、中国語の3カ国語で行っている。各国に複数のキャンパスがあるため、たとえば東京校で料理の基礎コースを学んだら、その次はカナダのオタワ校で別のコースを学ぶということも可能だ。

食が学問になることを立証する
その国立民族学博物館の名誉教授で、現在は立命館大学経済学部教授・国際食文化研究センター長の朝倉敏夫氏は「食というのは人間にとって大きなテーマ」と指摘する。
「食は文化人類学の基本テーマであり、食文化を学ぶことは人間を学ぶことにほかなりません。しかも食というのは、農学や栄養学、さらには経済学、地理学、民俗学などすべての学問につながります。ただ日本では、食というのは極めて身近な個人的な行為とみなされがちなため、食が学問として扱われることがあまりありませんでした。しかし今は食の安全や流通などが人類史的な問題となっており、食を学問として確立しなければいけない時代になっています。食が学問になることを立証するのも、食科学部の大きな使命だと考えています」
計画では、食科学部は立命館大学の「びわこ・くさつキャンパス(BKC)」に設置されることになっている。BKCには、理工学部、情報理工学部、生命科学部、薬学部などの理系学部が集まっており、総合科学である食科学の研究・教育拠点を置くには学術環境として最適といえる。食科学部が開設されれば文化人類学など人文系の研究者も数多く参集することが予想される。
「本当の意味での総合大学の教育を高いレベルで提供できるベースがBKCにはあります。立命館大学の食科学部は、世界一の学部になりえる可能性を十分持っています」(井澤教授)
2年後、食科学部が産声を上げる。食が学問として確立される取り組みがそこから始まる。そしてそれはまた立命館大学が世界一に挑む壮大な挑戦の始まりにもなる。

国も高く評価し支援する
サービス産業は国内総生産(GDP)及び雇用の約7割を占めています。政府はGDPを600兆円にする目標を打ち出していますが、それを達成するためには、GDPや雇用の太宗を占めるサービス産業の生産性向上が不可欠、特に経営の質の向上が必要です。そのため経済産業省は今後のサービス産業の生産性向上を担う経営人材を育成する施策として、平成27年度から「産学連携サービス経営人材育成事業」を行っています。産学共同による経営人材育成に資するカリキュラム開発を支援する事業で、立命館大学の食科学部設立に向けた取り組みは2年連続で補助事業に採択されました。非常に専門的、実践的で、かつ大きな取り組みというところが評価され、平成27年度末の事業報告会では特別賞も受賞しました。
食科学部設立に向けた取り組みは他大学の刺激にもなりますし、他地域の大学と連携すれば全国的な広がりが出てくることも考えられます。海外の大学や教育機関と連携すれば、「立命館」の名がさらに世界的に知られるようにもなるでしょう。
井澤裕司先生には何度かお会いしましたが、大変な熱意を感じました。井澤先生のような存在も、原動力になっているのではないでしょうか。食科学部ができて5年後、10年後、優秀なマネジメント人材が輩出されサービス産業の生産性が向上し、さらに魅力ある産業に発展していくことを期待しています。世界のトップを走る学部にぜひなってほしいと思います。
 
事業モデルの転換を図る外食産業
日本の外食産業は、狭義で24兆円、広義だと30兆円の市場規模を持つ巨大産業です。しかしその外食産業が今、大きな転換期を迎えています。多店舗化による成長モデルの見直しが必要になってきたからです。
人口減少時代を迎え、外食産業界では労働力不足が深刻になりつつあります。昨年は人手が確保できずに閉店したお店もありました。今は募集しても応募者が集まらない状況が続いています。私はこれを、供給制約の時代と規定しています。労働力の供給制約が産業のあり方まで変えるほどシビアになってきているのです。
労働人口が減少しても、すべての産業が同じように厳しくなるわけではありません。魅力のある産業には、人が集まります。つまり外食産業は事業モデルのあり方を変えるとともに、魅力ある産業に転換しなければならないのです。そのためには付加価値を上げて生産性を高めていくことが不可欠です。そしてそれを実現するために必要なのが、優秀なマネジメント人材なのです。
実はロイヤルホールディングスも既存店の売り上げは前年割れが続いていました。しかし直近では4期連続の増収増益を実現しています。そこにはいろいろな要因がありますが、社員教育の効果も大きかったと考えています。「経営塾」という教育研修の制度を設け、財務諸表の見方や経済・経営の専門知識を教え、自社の経営を客観的に見られる力を養うようにしてきた効果が表れ始めたのです。
そういう意味で立命館大学の食科学部設置構想は、まさに我が意を得たりという思いがします。持続的な成長モデルを自分たちで考えないといけないときに、学問的なサポートが得られれば非常に心強いですし、食をトータルに学び、マネジメント力を身に付けた優秀な人材が輩出されれば、頼もしい限りです。日本の食のすばらしさを海外にもっと発信していくためにも、外食産業界は立命館大学食科学部に協力を惜しみません。
 
by kura0412 | 2016-10-31 12:43 | 経済 | Comments(0)

インフレ知らず悲観的…物価2%、ゆとり世代が壁
消費より貯蓄優先

1990年代後半以降のデフレ下で育ってきた若者の消費がさえない。収入があっても貯蓄にお金を回しがちで、中高年が夢中になった自動車やステレオなど見向きもしない。日銀の物価2%目標のメドがいっこうに立たないのは、そんな「ゆとり世代」の冷めた物価観や消費行動が一因かもしれない。

記者は1993年生まれの23歳。バブル経済もインフレも経験したことがない。物心ついたころには街中に100円ショップが立ち並び、軒先に「飲み放題」を掲げた居酒屋にサラリーマンが吸い込まれていく姿はありふれた光景だった。
確かに物欲は乏しい。夕食もコンビニ弁当が多い。ただ日本の消費に占める30歳未満の比率は1割強程度とされる。若者だけがお金を使わないと決めつけるのは、少し無理がある。
総務省によると1999年から2014年にかけて30歳未満の消費支出は14.6%減少した。ほかの年代も似たり寄ったりで支出の減少幅は平均で約12%。30~39歳に限れば25.8%も減った。
若者が消費低迷のやり玉にあがるのは、稼いだ額に見合うお金を使っていない面があるからだ。
可処分所得は多くの年代で減少したが、30歳未満では99年から14年の間に逆に2%増えた。一方で消費が減った結果、貯蓄率は15.7%から30.9%へとほぼ2倍に高まった。全年齢平均の貯蓄率の上昇幅は5.8ポイントなので、若者がお金をため込んでいるように映る。

デフレ時代に育った私たちは「日本は少子高齢化で大変なことになる」と聞かされ続けた。「社会保障への不安から、将来に備えお金をためようという発想が強い」(日本総合研究所の下田裕介氏)のは否定できない。
インフレを知らないからお金を寝かしておくリスクにも実感がわかない。
野村証券の試算によると29歳以下の若者の1年後の物価上昇予想(期待インフレ率)は1.9%だ。全世代平均は2.1%で、インフレを知らない若年層の物価上昇「期待」は一貫して低めだ。
日銀の黒田東彦総裁は21日、「デフレが長く続いたため、人々の予想物価上昇率が過去の物価上昇率に強く引きずられる傾向がある」と発言。日銀は物価目標に関し、実績ベースで「2%超を見るまで緩和を続ける」と約束して「期待」を刺激しようとしているが、“低体温”の若年層がカベになる可能性がある。

若者がお金をためるのは魅力的な「モノ」がない裏返しではないか。
若者の音楽離れが指摘されるが、音楽ライブの年間売上高はこの5年で2倍以上に増加した。モノから、イベントや旅行といった「コト」への消費シフトが進み、ハロウィーン市場は今やバレンタイン関連を抜いた。
テレビなど民生用機器の出荷額は15年までの5年間で7割近く減ったが、スマートフォン(スマホ)の普及率は約7割に高まった。SNS(交流サイト)の広がりもあり、人とほどよいつながりを求めるのが若者流だ。
人手不足もあって、モノの値段が下がり続ける中でもサービス価格は上昇中だ。若者消費が熱を帯びれば経済の体温も少しずつ上がるだろう。「デフレから脱却できるかは若者の動向が大きなカギを握る」(野村証券の木下智夫氏)。インフレを知らない世代が、インフレをもたらす日はそう遠くないかもしれない。

【日経新聞】
by kura0412 | 2016-10-31 10:15 | 経済 | Comments(0)