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日本の歯科界を診る

2020年度診療報酬改定が2月7日に答申されたのを受け、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の三師会は同日、厚生労働省内で記者会見をした。

【日本歯科医師会会長の堀 憲郎氏】


日歯会長の堀憲郎氏は、「課題が残るものの、目指す方向性への理解が得られ、国民のための診療報酬改定にすることができたと評価をしている」と述べ、その具体例として歯周病を含む歯科疾患への長期継続管理加算の新設、歯周病重症化予防治療、周術期等口腔機能管理における医科歯科連携の推進の評価などを挙げた。
 
今改定は、限られた財源の中で、今、歯科に寄せられている期待に応えるために、中医協、社会保障審議会でも、日本歯科医師会の考えを示しながら、対応してきた。結果として幾つか課題が残るものの、目指す方向性への理解が得られ、国民のための診療報酬改定にすることができたと評価をしている。

今改定で掲げてきた課題は、前改定からの継続課題も含め、第一に重症化予防、全身の健康との関わり、健康寿命の延伸に向けたかかりつけ歯科医機能の充実、具体的には長期継続管理の評価、在宅歯科医療の推進、口腔機能低下への対応があった。第二に、全身の疾患に関わる歯周病の予防の推進。第三に、評価の低い歯科の初再診料の見直し、国際的にも低評価である歯科固有の既存の技術評価の見直し、入院日数の削減等、医療ニーズの総量の縮減に資する周術期等口腔機能管理の推進とそれに関する医科歯科連携の強化――を課題として挙げてきた。

議論の結果としての今日の答申としては、次のように総括している。まず重症化予防、全身の健康との関わりについては、理解が得られ、一定の評価があったことを成果と考えている。具体的には、歯周病を含む歯科疾患への長期継続管理加算が新設された。これは目指す方向への一つの大きなポイントと受け止めている。在宅歯科医療の推進の視点では、小児在宅患者、非経口摂食患者への対応等、これは生涯を通じて患者に寄り添う方向性や、他職種との連携が評価されたということで、重要な成果だと思っている。歯周病の予防の推進は、歯周病重症化予防治療が新設された。これにより、ある程度軽い軽度の歯周病についても、継続な管理が行えるため、全身の疾患についての影響からも重要なポイントだと考えている。初再診料については、評価の引き上げがなされた。また歯科固有の技術料も約50項目の引き上げが行われた。これは評価をする一方で、まだ決して十分ではなく、今後も適切な評価を求めていきたい。入院日数の削減など、医療ニーズの総量の縮減に資する周術期口腔機能管理の推進、医科歯科連携の強化についても周術期患者の医科からの予約に対する加算の新設など、推進に向けての方向性が共有されたと認識している。

メタルフリー、パラジウムフリーの材料、医療技術について、今回はメタルフリーの材料である、CAD/CAM冠の適応拡大が認められ、一歩進んだ形になったと受け止めている。また今改定では評価がなかったが、医療技術提案としては、評価すべき技術とされた複数のメタルフリー技術がある。改定後も継続して議論していきたい。

課題としてきたもう一つの臨床の医療を窮屈にしている算定ルールの見直しも、撤廃も含め幾つかの点で是正が図られたと評価をしている。

最後に今後の課題だが、一つは歯科衛生士の配置、これを施設基準としていることの見直しを求めてきた。これについては、問題意識は共有できたものの、今改定では一部の見直しにとどまった。初再診料、既存技術の評価ともに今回の引き上げではまだ十分ではない。これらを次期改定に向けた課題として引き続き取り組んでいきたい。


(m3.com)


by kura0412 | 2020-02-08 14:58 | 医療政策全般 | Comments(0)