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日本の歯科界を診る

政策実現 ロビー活動で
企業・団体、陳情から対話型へ 「派閥中心」から変化

企業や団体が要望を政策として実現するために、国会議員や官僚に働きかける手法が変わってきた。これまではその業界に詳しい議員や役所に個々の担当者が足を運ぶ「陳情」が主だったが、ロビー団体などを介して社会課題として訴える「対話型」が広がっている。自民党議員らを集めた勉強会を活用する例もある。派閥を中心とする伝統的な政策決定システムが変わってきた。

自民党の中堅・若手議員約10人が6日、議員会館の会議室で「脱炭素による経済成長促進を後押しする議員懇談会」の初会合を開いた。発起人は環境政務官などを務めた鬼木誠衆院議員だ。
慶応大大学院の岩本隆特任教授がガソリンに代えてバイオエタノールを輸送燃料に使うことで、環境負荷が大きく軽減されるとの研究リポートを説明。議員からは「バイオ燃料は自動車以外にも活用できるのか」「二酸化炭素(CO2)削減効果はどの程度か」といった質問が出た。
会の冒頭、ロビー団体と銘打って2月に発足した「日本パブリックアフェアーズ協会」(代表理事・増田寛也元総務相)の担当者があいさつした。同協会は環境問題に関心の高い企業などの要望を受けて岩本氏のリポート作成の支援にあたった経緯がある。
ロビー活動は日本ではまだなじみの薄い概念だが、欧米では政治の重要な要素だ。企業や団体が政治に直接働きかける陳情と異なり、同じ社会課題を共有する者同士が学者などの知見を借りて政治に訴えかける仲介役になる。議員の勉強会などにも関与し、最終的に国の政策へ反映をめざす。
ロビー団体は国会担当者を置かない外資系や新興企業、中小企業にとってハードルが高い霞が関の官僚や有力政治家への働きかけを主導する役目を担う。
2月27日、日本パブリックアフェアーズ協会が都内で開いた勉強会に、内閣官房IT総合戦略室の八山幸司参事官が招かれた。金融、電機、サービスなど幅広い分野の企業担当者が集まり、政府の新たなIT(情報技術)戦略について説明を受けた。勉強会はすでに20回近く開いており、政策立案に関わる政治家や役人と直接意見交換できる場になっている。

今夏に参院選があることもロビー活動の広がりに拍車をかける。自民党は公約作りのまっただ中だ。付き合いのある企業や団体向けの懇親会などに力を入れる一方、新興ベンチャーや中小企業の意見聴取にも力を入れる。ロビー団体が橋渡しして党の部会や議員の勉強会で情報を集め、要望作りに反映させることも増えてきた。
実際に法案策定に結びついた例もある。2018年の臨時国会で成立した改正漁業法は乱獲を防ぐための資源管理の強化や養殖業への民間企業の参入促進が柱。漁業への民間参入を求める企業などの要望を受けて実現した。
公共政策コンサルティング会社のGR Japan(東京・千代田)は16~18年にかけて、国会議員や企業担当者を集めた漁業改革の勉強会を複数回開催。石破茂元幹事長や水産庁長官による国際シンポジウムなども企画し、持続可能な漁業制度を見据えた法改正の必要性を議論した。
同社のヤコブ・エドバーグ社長は「政策は多くの組織が納得しないと動かない。社会の共通認識を作ることが必要だ」とロビー団体の役割を説明する。「ロビー活動は選挙や法改正を見据えて動く」とも語る。
こうした活動が日本で広がったのは09年に民主党政権が誕生し、自民党とパイプを持つ企業や業界が活動手段を失ったのがきっかけだった。自民党が政権復帰した後も慣習は残り、官邸主導で政策が決まるなかで個々の議員に陳情するよりも社会課題として訴えかける方が効果的だとの見方もある。
かつて自民党は田中派が「総合病院」と呼ばれるなど派閥が陳情の受け入れ機能を一手に担っていた。「対話型」の政策実現は派閥や政治システムの変容を映している。

(日経新聞)



近年歯科はこのスタイルで進めています。
by kura0412 | 2019-03-08 11:45 | 政治 | Comments(0)