2018年 10月 29日 ( 1 )

更に進む病院の病床数の区分、歯科も対応が必要

「重症対応病院」実績で選別
厚労省、手術・救急医療の新基準 地域の病床再編を後押し

厚生労働省は高度な手術実績などがないにもかかわらず「重症患者への対応」を標榜する病院の解消に動き出す。2018年度中に手術や救急医療の実績など定量的な新基準を都道府県単位で導入する。基準に該当しない病院には高度医療を担う届け出をできないようにする。各地域で実態に合った病床への再編を後押しし、効率的な医療体制の構築につなげる。

病院の機能には、重症患者向けの「高度急性期」と「急性期」、リハビリなどを通じて在宅復帰を目指す「回復期」、長期の療養を目的とした「慢性期」がある。
国は団塊の世代が75歳以上になる2025年を目標に、急性期の病院ベッド(病床)を減らし、高齢化で需要が増す回復期病床を手厚くする「地域医療構想」を進めている。構想の必要病床数をみると、急性期・高度急性期は15年度に比べ約30%減らす必要がある。
ただ、病院側にとっては、手厚い医療の体制を敷く急性期病床は支払われる診療報酬が高い。「高度な医療を担っている」とのイメージも強く、名乗りたがる傾向がある。厚労省の調査によると、実態がないことが疑われる急性期病棟は全国に約3千棟、全体の14%に達するとされる。新基準で急性期病棟を絞り込む効果を見込んでいる。
厚労省が実態把握で活用するのが、地域ごとの病床の分布を把握する「病床機能報告」と呼ばれる制度だ。実際の病棟には様々な患者が入院していることを踏まえ、最も多く手掛けている医療機能を報告する。
いまは機能ごとの基準が厳密に定義づけられておらず、各病院の判断に委ねられている。同じような機能を担っていても病院によって「急性期」と報告したり「回復期」と称したりと異なるケースがある。

そこで厚労省は、病床数あたりの手術の実施数など、定量的な基準を導入して病床の機能を正確に把握することを都道府県に求める。基準を満たしていない病院は急性期などと報告できないようになり、正確な現状把握につながるとみている。
病床機能報告の内容は個別の病院ごとに自治体が公表している。定量的な基準の導入は患者側に正確な病院の役割を伝える効果もある。
具体的な基準は全国一律ではなく、各都道府県で決めるようにする。地域ごとの実情に合わせたものにするほか、先行して基準を定めている自治体の取り組みを後押しする狙いもある。例えば、奈良県では、急性期と報告する病棟について「50床あたりの手術と救急入院件数が計1日2件」などの独自基準を設けている。
新基準で病床数の実態が把握できれば、地域医療構想で定めている機能別の病床数計画が実際の需要に合っているかの点検にも役立つ。実態と異なる病床数を前提に計画が作られていれば、25年の時点で、必要以上に急性期病床が削減されていたり、回復期病床が逆に足りなくなったりする事態が生じかねない。厚労省は新基準をテコに地域実態に合わせた病床再編を促進したい考えだ。

(日経新聞)




この病院区分における病床数の変化を周術期等口腔機能管理などの歯科の施策を押し進める時考慮する必要があります。
by kura0412 | 2018-10-29 15:34 | 医療政策全般 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412

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ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

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