総務省、医療情報をクラウドで一元管理 20年度メド

全国の診療所や病院が持つ医療情報などをクラウドで一元管理するシステム構築を目指し、総務省が全国各地で実証実験を始める。マイナンバーカードを活用し、遠く離れた病院間で個人の電子カルテをやりとりするほか、患者が加入している保険の確認などもできるようにし、患者の利便性を向上させる狙いだ。実現へのハードルは高いが、2020年度の稼働を目指す。

国内のあらゆる病院、診療所、処方箋を受け付ける薬局などをクラウドでつなぎ、一元管理する。まずは群馬大学医学部付属病院(前橋市)と山形県酒田市の日本海総合病院を結び、実験を始める。マイナンバーを活用し、通院歴のある患者に実際に使ってもらう。
その際に電子カルテの共通化も進める。総務省によるといまの電子カルテは病院や地域によって形式やシステムがまちまちなうえ、診療所などではまだ電子化できていないところもある。
仕様を統一しつつ、全国の病院や診療所で電子カルテを見られるようにすれば、患者がかかりつけの病院を変えた場合に、新規の医師がそれまでの電子カルテ情報を簡単に得られる。医師は患者の状態を正確かつ即座に把握できる。
また、患者が病院や診療所で受診した際の会計や加入している保険の確認といった病院側の管理コストも下げられる。
医師が出す処方箋も電子化し、診療所と薬局が電子データを共有すれば患者が薬を受け取る際の待ち時間の短縮のほか、薬の受け渡しミスの防止などが期待できる。
さらに高齢化や過疎化を見据え、遠隔診療や先端の医療研究にも活用する。遠隔診療では患者の表情や患部をみるため、高精細な画像のやり取りが必要になる。
病院が独自にシステム投資するには大きな負担がかかるため、クラウドに「4K」「8K」といった高精細・大容量のデータを伝送できるようなネットワークを整備する。実証実験には東京大学と京都大学が協力する。
クラウドで収集した医療情報を人工知能(AI)を活用して解析する。そのデータを活用し、大学や研究機関とともに創薬や新たな医療技術の開発にもつなげていく考えだ。

今回は8億円を投じて実証実験をするが、課題は少なくない。
まずは診療所や中小規模の病院を経営する開業医らへの理解を促せるか。電子カルテなどは病院の規模が大きいほど導入効果が高まるが小規模な医療機関はコストとの見合いで尻込みしがち。新システムは医療機関や患者にどのようなメリットがあるのか、日本医師会などの協力も得ながら啓発を進める必要がある。
そして個人の医療情報はプライバシーの観点から情報を共有しにくい分野だ。今回は患者のマイナンバーを活用してセキュリティーを確保するが、情報漏れを防ぐ措置はさらに必要となる。20年度の実用化にむけ、クリアすべき課題は多い。

(日経新聞)



総務省が進めていることがポイントです。ですからレセプトにはますは直結はしないのかもしれません。
by kura0412 | 2017-08-12 15:35 | 医療政策全般 | Comments(0)