2015年 11月 17日 ( 1 )

介護事業に陰りも

ニチイ学館、介護最大手が赤字転落する理由
中堅中小事業者の倒産は過去最高に

介護事業で最大手、ニチイ学館が今期業績予想を大幅に下方修正した。11月10日に発表した2016年3月期の連結決算予想によると、通期の経常利益は、従来の61億円の黒字から、24億円の赤字へと転落する。同社の連結経常赤字は、2001年3月期以来、何と15年ぶりのことである。

中国事業の本格稼働遅れの影響もあるが、最大の要因は、人手不足による、主力である介護事業の不振だ。高齢化によって介護需要の増加が続く中、今期は介護人材の不足によって利用者数の減少が続くという、異例の事態となっていた。今年4月、支店体制の見直しによる人材確保策を打ったが、その効果発現が想定より遅れたため、今回の下方修正につながった。
人手不足は業界全体の課題になっている。が、上場企業の介護事業大手で赤字転落となるのは、ニチイ学館だけ。なぜ同社だけがここまで厳しいのだろうか。

訪問介護が主力ゆえのハンデ
一つの理由は、他社が有料老人ホームなどの施設系やデイサービスなどの通所系を主力としているのに対し、ニチイ学館が訪問介護を中心としている点にある。
施設系や通所系なら、未経験の新人介護職員でも、先輩のサポートを受けながら即戦力になりやすい。だが、利用者宅内で、1人で介護サービスを行うことも多々ある訪問介護では、より熟練した人材が求められる。そのため、人材確保のハードルがより高くなる。

もう一つ、大きな理由がある。それは、自社の介護資格講座の受講生を人材の供給元としていたが、この受講生が昨今、大幅な減少となっていたことだ。
きっかけは2013年4月に実施された、介護資格の制度変更である。従来の介護資格の入り口となるホームヘルパー(2級)が、初任者研修というものに代わった。受講の総時間は変わらないが、学ぶ内容が高度になったほか、試験に受からないと資格取得も不可能になった。これに伴って、介護資格講座のコストもアップし、受講費用が従来の10万円弱から約16万円に値上がり。その途端、受講生の減少が始まった。
業績悪化を受けて、ニチイ学館は2015年8月~10月末、初任者研修講座の受講費用の半額キャンペーンを断行。受講生は増加に転じたという。加えて、今春に行った、支店における資格講座事業と介護事業の統合の効果も手伝い、「第4四半期をメドに、介護事業の収益は底を打つ見込み」(ニチイ学館)だ。

大手の赤字転落は珍しいが、中堅中小介護事業者の倒産は増えている。
東京商工リサーチによると、2015年1~9月の介護事業者の倒産件数は、57件にも上り、2014年を上回って過去最高となった。その最大の要因は、ニチイ学館と同じく、介護人材不足による業績悪化だ。
さらに、2015年4月に行われた3年に1度の介護報酬改定は、9年ぶりにマイナスの改定率となったが、その影響も否定できない。
もともと労働市場における、介護職の地位向上を目指して、資格制度の拡充を行った厚生労働省。だが、皮肉にもそれが介護資格受講者の減少につながった。安倍晋三政権の掲げる、「介護離職ゼロ」目標にも、今や逆風となりつつある。

【東洋経済ONLINE】




訪問介護が収益落ちるなら、訪問診療はどうなのでしょうか。
by kura0412 | 2015-11-17 11:14 | 介護 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

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