2015年 09月 07日 ( 2 )

『電子カルテ「クラウド化」推進』

電子カルテ「クラウド化」推進…情報共有で費用減

厚生労働省は来年度、電子カルテの情報をインターネット上で管理する仕組み作りを推進する。
病院や診療所が、外部のコンピューターにある電子カルテシステムを共同利用することで費用負担を減らし、巨大地震などによる情報喪失も防げるようにする。政府が成長戦略で掲げる、大病院の電子カルテ普及率を現行の60%から90%に引き上げる目標の達成につなげる。
インターネット上のコンピューターでデータを管理する仕組みは「クラウド」と呼ばれる。医療機関が別々に電子カルテを導入するよりも、クラウドを利用した電子カルテシステムを共同で使う方が費用を抑えられる。

厚労省は来年度、このような電子カルテシステムを地域内やグループ内の複数の医療機関で共同利用する5~7のモデル事業に助成する。病院や診療科が異なると、医師がカルテに入力する診療情報は異なるため、共同利用しやすいシステムをサービス提供企業と開発してもらう。開発されたシステムの内容を公開し、全国での利用を促す。同省は予算の概算要求に約4億円を盛り込んだ。
電子カルテが普及し、情報共有も進めば、医療機関の重複受診や薬の重複投与の解消を図れる。カルテに書かれた治療効果に関する大量の情報を分析すれば、新薬開発にも役立つ。

【読売新聞】




従来はカルテは診療所、病院個々で管理するという規定であったはずです。もし、この報道が事実ならばこの点も大きな変化になります。
by kura0412 | 2015-09-07 18:02 | 医療政策全般 | Comments(0)

ケアプランも自己負担

ケアプランに自己負担 介護給付抑制へ厚労省検討

厚生労働省は高齢者らの介護サービス計画を作る在宅介護支援(ケアマネジメント)で一部自己負担を求める検討を始める。
今は全額介護保険でまかなっている。介護給付費の膨張を抑えるため、1割を自己負担にする案が浮上している。対象は介護保険利用者のほぼ半数で300万人を超える見通し。2018年度の介護報酬改定に合わせて導入を目指す。
厚労省は10月、介護報酬改定に向けた基礎調査を始める。介護保険法の改正も必要になるため、年明けから介護保険部会で議論する。

介護保険は要支援や要介護の認定を受けると、入浴やトイレ、食事などのサービスを原則1割(一部は2割)の自己負担で受けられる。そのために、ケアプランと呼ぶ計画を作って自治体に届け出る必要がある。自分で作ってもよいが、多くは専門家であるケアマネジャーに依頼している。
ケアマネジメントにかかる費用は1人当たり平均で月1万3800円。1割の自己負担だと1300円程度となる。国全体で見るとケアマネジメントにかかる支出は14年度に4022億円。介護サービス全体の5%を占める。単純計算だが、1割の自己負担で約400億円の削減効果となる。
要支援・要介護の認定を受けた人は14年度末時点で606万人と1年前に比べ22万人増えた。国民のほぼ20人に1人にあたる。
高齢化に伴い、介護が必要な人はさらに増える見通しだ。財務省によると、団塊世代が全て75歳以上になる25年度の介護給付費は19.8兆円と12年度の2.3倍に増える。利用者負担の導入は膨らむ介護費用を抑制する狙いだ。
厚労省は介護保険財政が改善することに加え、サービスの質が高まると期待する。利用者が自らお金を出すようになれば、より慎重にケアマネジャーを選ぶようになり、事業者がサービスを競うようになるためだ。
新たな負担増は利用者に反対意見が多く、事業者の間でも賛否は分かれそうだ。ケアプランを自分で作る人が増えれば、介護サービスの利用が急増して、かえって給付が増えるとの懸念もある。
自らプランを作って市役所などで毎月の給付の申請をするのは大きな手間だ。厚労省は「ケアマネジメントを利用しなくなる人はほとんど出ない」(幹部)とみている。

【日経新聞】



ケアプラン作成も自己負担となると、介護保険利用にどう影響するのか。結果的には目先の抑制を狙うあまりマイナスに働く予感がするのですが。
by kura0412 | 2015-09-07 14:50 | 介護 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412

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ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

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