全医科大学に老年医学講座を- 日本学術会議が「これからの医療」提言

日本学術会議の臨床医学委員会老化分科会(委員長=大島伸一・国立長寿医療研究センター名誉総長)は、「超高齢社会のフロントランナー日本:これからの日本の医学・医療のあり方」と題する提言をまとめた。臓器単位の治療を中心とするこれまでの「治す医療」から、生活の質(QOL)の最大化を目指す「治し支える医療」への転換を求め、具体策として全医科大学における老年医学講座の設置や、後期高齢者の治療・予防の研究推進などを訴えている。

提言では、今後も進行する高齢化に対応するため、老年医学の専門家の育成について、必要性を強調。その理由として、高齢者と若年者では医療の考え方が根本的に異なることを説明している。
具体的には、若年者は一臓器、一障害という病態を取ることが一般的であり、健常な成人における臓器機能の平均値や臓器の形を「正常」ととらえる。一方で高齢者は、複数の臓器の機能低下がみられる場合が多く、「正常」を定義するのが難しい。
合併症や加齢による原因不明の症状も多く、治療法や治療薬の開発には「多面的病因論」「複雑病因論」に基づくアプローチが必要だとしている。骨粗しょう症、認知症、動脈硬化性疾患、感染症など高齢者に多い「老年疾患」は、回復が遅く、患者の自立を妨げ、QOLを大きく下げるという特徴もあり予防が重要になってくるが、エビデンスに基づいた予防法は確立されていないという。

現状の改善には、高齢者の診断や治療に精通し、多職種と連携する能力を持った「老年病専門医」の養成が不可欠だが、現状では全国の医科大学のうち高齢者医療・教育に特化した部門を持つ大学は3割ほどしかなく、この分野の教育を全く行っていない大学が多数。在宅・老年の専門看護師も60人しかいない。提言では、全医科大学への老年医学講座の設置のほか、老年病専門医が地域の中核病院でかかりつけ医などへの教育を行う卒後教育の仕組みの整備、出産や育児で離職した女性のこの分野での復帰促進などを提示している。
研究分野でも、複数の疾患を持つようになる75歳以上の後期高齢者に焦点を当てた疾患の解明や、診断法、治療法、治療薬、予防法の開発が重要だと指摘。このほか、「治す医療」から「治し支える医療」への転換を、医学界をはじめ、国民に啓発する必要性なども強調している。

【キャリアブレイン】




歯科もこの中に加えていただきたいものです。
ところで歯学部で老年歯科学講座はある大学は何校あるのでしょうか。名称ははともかく、この輪の中に加わる為にも必要です。
by kura0412 | 2014-10-01 17:53 | 歯科 | Comments(0)

『分厚い中間層の復活』

『分厚い中間層の復活』

東京タワーができたのは昭和33年。東京オリンピックの開催は昭和39年でした。この頃の世相を感動的に描いた「3丁目の夕日」は、私の大好きな映画です。当時は今に比べればまだまだ貧しい時代でしたが、堤真一演じる鈴木オートの社長も、堀北真希演じる集団就職で上京してきた女の子も誰もが「今日より明日は良くなる」との思いを抱き、懸命に頑張っていました。そして、わが国は「1億総中流意識」の時代を、一時的ではありますが実現させることができました。

ところが、現在は、若い人たちは、学んだ後に仕事につけるかどうか不安に思っています。働いている女性たちは、子どもを産み、預けることができる社会なのか、子育てに不安を持っています。そして、誰もがいまだに老後に対する不安を抱いています。こうした不安を取り除き、「分厚い中間層」を復活させることが、民主党の目指す政治です。
だから、民主党政権時には、雇用創造と並び、賃金引上げ、非正規と正規の格差是正を進め、生活を底上げすることを重視しました。有期契約の更新を制限し、正規雇用に切り替える法改正を行ったり、非正規と正規雇用の待遇の格差の是正に向けてパート労働法を改正したのは、そうした趣旨からです。
失業や病気などにより、ひとたび中間層から外れると、元に戻れなくなるとの不安もじわじわと広がっています。だから、生活保護から脱却するための就労支援・自立支援、生活保護には至らない生活困窮者への支援の拡大に努めてきました。
子どもの貧困率が高くなっていることに対しては、高校授業料無償化の導入・継続、奨学金の拡充など教育の機会を提供し、貧困の連鎖を断ち切ることを重視してきました。

野党になりましたが、「分厚い中間層の復活」という旗は、高く掲げ続けて参ります。
国民生活の全体的な底上げこそが、消費を活性化させ、経済成長が期待できるからです。そして、中間層の再生こそ、経済的理由で結婚できない、子どもを持てないという人を減らす、究極の少子化対策になると思います。
安倍政権の下、デフレ脱却だ、経済再生だと自己宣伝していますが、極端な金融政策の結果、大幅な円安で物価が上がる一方、賃金の上昇はそれに見合ったものになっていないため、実質賃金は低下しています。株などの資産を持たざる者は置き去りにされ、中間層が痛めつけられているのが実態ではないでしょうか。
9月29日から臨時国会が始まります。「分厚い中間層の復活」という民主党の立ち位置を明確にさせ、不安が顕在化しつつある安倍政権の経済運営を厳しく糾していきたいと思います。

【野田佳彦衆議院議員ブログ】



説得力ある論評です。
最初から野田首相であればこんな短命の民主党政権にはならなかったのかもしれません。
数合わせでなく、政策による安倍政権との対峙をもっと明確にして地道な政治活動を積み重ねることが日本の政治全体を底上げするような気がします。
by kura0412 | 2014-10-01 12:07 | 政治 | Comments(0)