2014年 06月 10日 ( 2 )

『患者申出療養(仮称)』

混合診療、大幅拡大へ…患者・医師合意で

政府は9日、公的な医療保険を使うことが認められる医療と、認められない医療を併用する混合診療を受けやすくするため、「患者申出療養」(仮称)を来年度にも創設する方針を固めた。

混合診療について〈1〉患者の希望に応じ、幅広い分野の医療を受けられるようにする〈2〉受診できる病院数を全国的に増やす〈3〉申請から2~6週間以内に受診可能にする――ことが柱。政府は今月決まる新成長戦略に盛り込み、来年の通常国会に関連法案を提出する。
安倍首相が10日、田村厚生労働相、稲田行政改革相と調整し、東京都内の病院を視察した後、こうした方針を表明する。
現在の混合診療は、国があらかじめ決めた「先進医療」や「差額ベッド」など17種類しか認められていない。受診までの審査期間も、過去に治療例がない場合は6~7か月程度かかる。
一方、新制度は、患者が申し出て、医師が同意した治療内容であれば、混合診療の対象となりうる。

【読売新聞】



この趣旨ならば歯科も認められる治療例はあるはずなのですが・・・
by kura0412 | 2014-06-10 14:25 | 医療政策全般 | Comments(0)

混合診療拡大となっても医科は

混合診療1000拠点に拡大 規制緩和、成長戦略の柱に ・難病患者の選択肢広げる  

政府は公的保険が使える診療と保険外の診療を併用する「混合診療」を拡大し、患者が希望すれば利用できるよう規制を緩和する。一部のがん治療など先端医療は主に全国15カ所の中核病院に限るが、リスクの低い治療なら診療所も含め1千超の医療機関で受けられるようにする。月内に決める新たな成長戦略の柱とする。今後検討する運用の仕組みによっては対象となる治療が限られる可能性もある。

10日、安倍晋三首相が都内の大学病院を視察し、混合診療の拡大を表明する。
厚生労働省は関連法案を2015年の通常国会に出し、16年度にも導入する方針だ。がんなどの難病患者には未承認薬が使いやすくなるなど治療の選択肢が広がる。
混合診療の拡大は医療分野の規制緩和の目玉策として、政府の規制改革会議などで議論していた。厚労省は慎重だったが、先端医療とリスクの低い治療とで混合診療が利用できる医療機関を分けることで、新制度の導入に同意した。

現行の混合診療は、がんの重粒子線治療など約100種類にとどまっている。新薬や医療機器の研究目的に限られ、医師側が希望しなければ認められない。今回の規制緩和は、患者側が希望すれば未承認の新薬や医療機器などを幅広く使えるようにするのが特徴だ。患者の希望を受けて国の専門家会議が審査し、安全性や有効性が確認できれば受けられる。
混合診療の拡大は2通りある。
国内で初めて行う治療の場合には、慶大病院や東大病院など臨床研究で実績のある全国15カ所の中核病院を対象とする。15病院と研究などで協力する連携病院でも実施できるようにする。患者が要望すると、専門家会議が原則6週間をかけて、安全性や有効性を審査する。現行制度では審査に3~6カ月かかるが、半分以下に短縮して患者が早く治療を受けられるようにする。
治療が国内2例目以降なら、幅広い医療機関で混合診療が利用できるようになる。
中核病院が認めれば、例えば体内に埋め込まない機器による検査や、目の手術などといった比較的リスクが低い治療では、専門のクリニックでも受けられるようにする。実施医療機関の数は100超から、最大1千超の15カ所の中核病院で混合診療を受ける場合は国の専門家会議が、2例目以降の場合は中核病院がそれぞれ治療が安全かどうか審査して可否を判断する。審査が厳しすぎれば混合診療が広がらない可能性もあり、患者が受けるメリットと安全維持とのバランスが重要になる。幅で広がる可能性がある。

今後は運用面の制度設計が課題となる。
混合診療の拡大は「岩盤」といわれてきた医療分野の規制に風穴を開ける可能性がある。患者の利便性が高まり新薬や医療機器などの市場が広がれば、経済成長にもつながるとみられている。

▼混合診療 
公的保険が使える保険診療と、保険が使えず患者が全額を負担する自由診療を組み合わせること。日本では一部を除いて原則禁止しており、一緒に受けると保険診療も含めた全額が自己負担になる。
厚労省や医師会は「混合診療を解禁すれば保険が使えない治療が増えて、所得の低い人が医療を受けられなくなる」と慎重だった。規制改革会議などは「保険料を払っているのに、混合診療になると保険の給付を受けられないのは不合理だ」と批判する。

【日経新聞】



日医、厚労省は一応慎重の姿勢をみせていますが、ひょっとするとこの案なら保険外併用療養を進める医科は拡大路線に繋がるのかもしれません。
ちなみに歯科では歯の矯正が、美容整形と共に「そのほかの自由診療」という括りにされそうです。
by kura0412 | 2014-06-10 09:38 | 医療政策全般 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

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