「問題は医師偏在」と改めて強調―必要医師数調査受け日医

日本医師会は10月6日、厚生労働省が実施した必要医師数の実態調査結果を受けて、医師不足と偏在解消に向けての日医の見解を発表した。見解では、これまでの既存医学部の定員増によって、今後必要な医師数は徐々に充足されるため、医学部を新設するという「拙速な対応」は避けるべきとの認識を示した上で、「むしろ問題は医師の偏在にある」と改めて強調している。同日記者会見した中川俊男副会長は、現在執行部で地域間・診療科間の偏在解消策を検討しており、「今年中か、遅くとも今年度中に(提言する)」と述べた。

見解では、厚労省の調査結果と2008年に日医が行った調査結果を基に、「マクロで見れば現状の1.1倍以上の医師数が必要とされている」ものの、地域間・診療科間の偏在はより深刻だと指摘している。
一方、近年の医学部入学定員数について、07年度から10年度にかけて1221人増加しており、「新設大医学部の定員数を100人と仮定すると、約12大学分に相当する」と指摘。さらに、▽今後医師数が年1%増加する▽今後10年間の医学部定員が今年度(8846人)と同水準である―と仮定して人口推計を加味すると、20年には人口1000人当たり医師数が現状の1.2倍に当たる2.6人になるとの推計を示した。
見解ではまた、医学部新設に反対する姿勢を改めて強調。病院を経営しているところが主体となって医学部を新設すれば、それらの病院への医師供給は充足されるが、「地域の医師不足、ましてや医師偏在が解消されるわけではない」と指摘した。
さらに、医師養成数の増加が文部科学省主導で行われていることに強い危惧を表明し、「厚労省主導により、あるべき医療を踏まえて検討を進めるべき」と主張している。

中川副会長は、細川律夫厚生労働相が1日の記者会見で、医学部の新設について「文部科学省の所管でもある」などと述べ、具体策に言及しなかったことについて、「医師不足、医師偏在は厚労省の重要な課題だ。文科省の所管だからという表現はいかがなものか」と問題視した。
 一方、必要医師数については「変化するので、継続的に見直すべきだ」と述べた上で、「既存医学部の定員数を調整するのは可能だと思うが、医学部を新設して、その医学部をやめてもらうのはまず無理だ」と強調した。

【キャリアブレイン】



反面教師として歯科医師の問題を目のあたりにしていれば、日医が医師増加に対して神経質になるのは分かります。
確かに、増えすぎたことを考えれば、新設することよりも定員増の方が、将来的には調節が可能です。これも、歯学部の現状をみれば、新設する問題点が浮き上がります。
by kura0412 | 2010-10-07 08:58 | Comments(0)