2010年 05月 19日 ( 3 )

「イメージも変わりつつある」・一般の視点でのコラム

「イメージも変わりつつある」

「あそこは全然痛くない」「ブラッシング指導が丁寧で親切」-。歯科医にかかった人からそんな評判を耳にすることが増えた。かつては治療時に鳥肌が立つような金属音を連想しがちだった歯医者さんのイメージも変わりつつある。

そんな中で最近、相次いで載った歯科医院(デンタルクリニック)開院の新聞広告が目に留まった。「夜7時半まで/土・日は昼1時まで診療」や「全室個室で診療/歯科用CT完備」などの文字が躍る。昼すぎまでだが、祝日も診る所も。働く人が来やすい時間帯の診療も目立ってきた。

昨今はどの産業も厳しく、加えて少子化と人口減少傾向が多方面に影を落としている。この世界も例外でないらしい。歯科医過剰と過敏に反応してか、歯学部が定員割れの大学もあるようで、独自サービスと利便性向上に努めるのも無理なからぬところ。厳しい時を頑張って乗り切りたい。

20年前、山形県は3歳児の虫歯罹患(りかん)率が全国ワースト1になったことがある。今は改善傾向にあるが、代わって要介護者の口腔(こうくう)ケアや歯周病予防に関心が高まる。サービスを競うのは苦労を伴うが、何歳になってもおいしく丈夫な歯で-。そんな県民の願いに結び付く動きであってほしい。

【山形新聞コラム】



一般の視点からの歯科界の現状を洞察しているなかなかのコラムです。
by kura0412 | 2010-05-19 16:51 | 歯科 | Comments(0)

発言できるチャンスなのですが

保険外併用療養、事前規制から事後チェックへ
規制・制度改革分科会、関係省庁と協議の上、6月をめどに結論

4月30日、規制・制度改革分科会の大塚耕平会長(内閣府副大臣)は、分科会の「中間段階の検討状況」を発表した。検討項目の候補に選定された67項目のうち、医療関連分野は19項目で、主な項目は「保険外併用療養の範囲拡大」「一般用医薬品のインターネット等販売規制の緩和」「「内外に開かれた医療先進国・日本」にかかる査証(ビザ)発給要件等の緩和・外国人医師の国内診療等」など。分科会は各項目について規制改革要望、基本的考え方、検討・結論を得る時期を提示しており、ゴールデンウィーク後から関係省庁と事務・政務レベルでの協議を実施、6月をめどに最終報告をまとめる予定。

保険外併用療養について、医療分野を担当するライフイノベーションワーキンググループ(以下、「WG」)は、「倫理審査委員会を設置している」など、一定の要件を満たす医療機関における保険外併用療養費の給付範囲拡大について検討し、2010年度中に結論を得るよう提案。また、他に代替治療の存在しない重篤な患者において、治験または臨床研究中の療法を一定の要件のもとで選択できるよう、コンパッショネートユース(人道的使用)の制度化についても2010年度中に検討・結論を得るよう求めた。

WGは、規制緩和への基本的考え方として、「患者主権の医療を推進するためには、患者が受けたい医療を受けられないという状況を可能な限り解消すべき」である一方、「日進月歩で医療が高度化する中、患者の切実な要望に対し、すべての保険外併用療養を迅速かつ的確に当局が示すことには限界がある」と説明。保険外併用療養の範囲拡大の要件とする「倫理審査委員会の設置」については、GCP 省令(「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」または「医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令」)における治験審査委員会の構成要件を満たすものとすることを想定。また、同委員会で承認された療養については、事前規制から事後チェックへ転換し、実施する保険外併用療養の一部を届出制に変更すべきであるとした。

届出の範囲は、高度医療を含む評価療養と選定療養のうち直接的な医療技術、医薬品、機器に限定する(差額ベッド代や時間外診療、紹介状なしの初診料などは従来通りとし当面対象外)ことを想定。その際、患者に対して保険外の負担を求めることが一般化しないよう、(1)保険外併用療養に関しては、現行通り必ず患者への情報提供を行い、同意書を取り付ける、(2)差額ベッド代など診療内容と直接関係のない費用(いわゆるアメニティにかかる費用)の徴収基準は、当面の間現行の選定療養から拡大しない、(3)届出によっても保険外併用療養を認められない事例を定め、モニタリングを強化して患者保護に努める、などの措置を講じることを提案した。

医薬品のコンパッショネートユースについては、新たな医療技術や画期的な新薬等を公的保険に組み入れようとするインセンティブが働きにくくなるとの指摘も存在することから、国内未承認の医薬品等や新たな医療技術等については、保険外併用療養のモニタリング結果も参考に、従来通り安全性、有効性のエビデンスが得られた段階で速やかに保険収載する仕組みを維持し、当該制度改革により新規保険収載が遅れることがないようにすることを提案。また、医薬品、医療機器のメーカーが保険収載の申請をしない懸念も存在することから、必要に応じて、申請がなくとも患者や学会からの要請があれば保険収載する仕組みも検討すべきだとした。
保険外併用療養については、検討のスタート当初は「原則解禁とすべき」との意見も出ていたが、今回はこの方針は取らず、「範囲拡大」とする提案にとどめることとなった。小田克起・規制・制度改革担当事務局審議は、欧米で標準的治療として定着している国内未承認薬の使用や抗がん剤の適用外使用などを例に挙げ、「現に困っている人が助かる分野に限定するとの考え方」と説明した。

一般用医薬品のインターネット等販売規制の緩和については、「これまで何ら問題となっていない販売形態が規制された」と問題視し、郵便等販売の薬害発生状況なども踏まえつつ、販売履歴の管理、購入量の制限など、一定の安全性を確保しながらインターネット等で医薬品を販売するためのルール制定に向けた検討に着手することを要望。現在離島などを対象に行われている経過措置の期限が切れる2011年5月までに結論を得るべきとしている。

「医療ツーリズム」に関しては、外国人が来日し、健診・治療を受ける際の「医療ビザ(仮称)」の発行について、2010年度中に具体的措置を講じることを提案。現在、健診・治療を目的とする外国人は、観光または商用目的の短期滞在ビザで来日していることが多いとされ、希望者にとって、申請が可能か否かが分かりづらいこと、短期滞在ビザの期間内(最大90 日)では対応できない可能性があることを踏まえたもの。また、患者に随行する人へのビザ発給についても、柔軟に発行すべきとしている。

日本の医師免許を持たない外国人医師の国内診療については、現在明確に制度化されているのは技術・技能習得を目的とする場合を想定した「臨床修練制度」のみであることから、教授目的で来日する外国人医師についての制度整備を要望。教授目的の事例については、現行の運用では2年の滞在年限が設けられており、この見直しと制度の明確化、手続きの簡素化などについて、2010年度中に検討・結論を得ることを求めている。また、EPAに基づく外国人看護師・介護福祉士候補者については、早急な制度・運用見直しに向け、受け入れ施設へのアンケート等を実施しつつ、漢字への振り仮名記載等、調査結果を踏まえた試験問題作成、受験機会の拡大など、2010年度中に具体的措置を行うべきとした。

【m3.com】



この議論の中には歯科の現状、特殊事情は眼中にないような雰囲気です。
保険外併用療養制度拡充で歯科が発言出来る大きなチャンスなのでですが。
by kura0412 | 2010-05-19 11:54 | 歯科医療政策 | Comments(0)

コーディネーターも困りそう

医療・介護保険外サービスを創出―産業構造ビジョン骨子案

経済産業省は5月18日の「産業構造審議会産業競争力部会」(部会長=伊藤元重・東大大学院経済学研究科教授)に、日本経済の再生に向けた「産業構造ビジョン」の骨子案を示した。同案では、官民が一体となって取り組むべき今後の戦略産業分野として、「医療・介護・健康・子育てサービス」など5つを位置付けた。また、法人税の実効税率を国際的な水準まで引き下げることも盛り込まれている。政府が6月に取りまとめる新成長戦略に反映させたい考え。

骨子案では、医療・介護分野の目指すべき方向性として、「公的保険外の健康関連産業の創出」「ニーズに対応した多様なサービスの提供」「医療機関と民間事業者の連携による総合サービス」の3点を列挙。施策のポイントとして、▽公的保険サービスと公的保険外サービスを調整するコーディネーター機能の強化▽医行為の範囲の整理▽看護・介護事業者についての開業や人員配置に関する基準の見直し▽サービス事業者の品質保証制度の整備―などを挙げた。

また、世界的に拡大傾向にある「医療ツーリズム」の推進を掲げている。具体的な取り組み策としては、▽医療滞在ビザの創設▽医療言語に精通した通訳の育成▽国内外の医療機関のネットワーク化―などを挙げた。
このほか、医薬品や医療機器、介護ロボット分野での世界市場獲得を目指すとして、▽医薬品・医療機器の審査の迅速化▽臨床研究での未承認医療機器の薬事法適用範囲の明確化▽介護ロボット実用化に向けた安全・臨床評価手法の確立―などの戦略を示した。

【キャリアブレイン 】



公的保険サービスと公的保険外サービスを調整するコーディネーター機能の強化ですか。その線引きが不明確な歯科の対応にはコーディネーターも苦慮すると思います。
閉塞感のある歯科界も、こうゆう流れに乗ることも一考の余地ありです。
by kura0412 | 2010-05-19 08:17 | 医療政策全般 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412

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ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

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