日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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予算基本方針、『医療』忘れていませんか?

子育て支援や雇用など重点、予算基本方針決定
政府は15日午前の閣議で、2010年度予算編成の基本方針を決定した。

新規国債の発行額を「約44兆円以内に抑える」と明記、一応の数値目標を設定した。財政規律を維持する姿勢を示す一方、「約」を付けることで、柔軟な対応もできるようにしたとみられる。
重点項目としては、子育て支援や雇用確保、成長分野と期待する地球温暖化対策や科学技術分野を掲げた。10年度予算を「国民生活に安心と活力をもたらす第一歩」と位置付け、国民の将来不安の解消や新しい経済成長の確保に取り組むことを強調した。政府は予算編成作業を年内に終えたい考えだが、社民党、国民新党は95兆円の予算規模を求めており、今後、与党内の調整が難航する可能性もある。

10年度は09年度に続いて税収の低迷が確実で、政府は特別会計について「聖域なき見直しを断行した上で税外収入を確保」するとし、「埋蔵金」と呼ばれる特別会計の余剰資金を最大限に活用することにした。予算の無駄遣いを洗い出す「事業仕分け」の判定結果も重視し、「厳格な反映によって歳出削減を行う」とした。
一方、政府は15日、財政支出7兆2013億円の追加経済対策を含む09年度第2次補正予算案を閣議決定した。新規国債を9兆3420億円発行して財源を手当てする結果、09年度の新規国債発行額は53兆4550億円となり、初めて50兆円を突破する。

【 読売新聞】




この基本方針の中には、基本理念として、「コンクリートから人へ、医療・介護をはじめとする社会保障への投資は、幅広い雇用の受け皿を国民に提供するだけでなく、中期的には高い投資効果が期待できる。」となります。
しかしながら、22年度予算の重点分野として「新政権、人間のための経済を目指す。何よりもいのちを大切にし、国民の生活を守る政治を行う。国民の暮らしを犠牲にしても経済合理性を追求するという発想をたらず、国民の暮らしての豊かさに力点を置いた経済・社会に転換していく。」と述べながら、「子育て、雇用、環境、科学・技術に特に重点を置く。」に留まっています。
おかしな論法です。『医療』忘れてませんか?
by kura0412 | 2009-12-16 14:36 | 政治 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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