職業魅力の向上への施策の必要性

昨日の私のブログに対して、先生方からいろいろコメント頂いております。
その中で、私立歯科大学協会の意見書での、国立大学の合理化、削減の考え方についての異論のあるご意見がありました。本来ならば意見書の全文を掲載してばよかったのですが、ニュースを引用しただけなので誤解も多かったかもしれません。

私がこの意見書で最も注目したのは、この変化した需給問題の最大のポイントである、現在の日本の歯科医療が既に社会の目が見ても魅力のない世界に映ってきている、意見書にある「職業魅力の向上への施策の必要性」について言及したことでした。
誰がみてもこれ抜きにしての日本の歯科医療のレベルアップは図れないはずです。

受験者数の実数が前年度比で4割減というのは、いくら少子化であっても尋常の数字ではありません。この問題が、小手先で改善出来るようなことでないのは、その教育課程の経験ある先生方が一番お分かりのことと思います。

もっと危機感をもって日本の歯科界全体が抜本的にこの問題に取り組まなければ、本当に日本の歯科医療は取り返しのつかないどうにもならない状況に陥ります。
by kura0412 | 2009-04-24 15:38 | 歯科医療政策 | Comments(11)
Commented by がお~ at 2009-04-24 15:48 x
私歯大協の意見書もそうなんですが
私が常に感じていることは、反省がないと言うことです。
「前向き」と言えば聞こえは良いのですが、過去の評価や反省なしに自らは責任が無いかのように書いているのです。
歯科界のみならず日本全体がそうなのかもしれませんが(マスコミや行政も評価・反省しないですね)
客観的な評価を真摯に受け止めてこそ、効果的な改革が実現するのではないでしょうか?
歯科医師濫造だけでなく、歯科技工問題、歯科衛生士問題、海外技工問題など、私たち自身に責任があるはずです。もちろん私もです。
それを反省した上で改善策を提示しないと信用されません。
飯塚氏らが書いていますが歯科の現状は「不正請求もしくは手抜き診療のどちらかしかありえない」とのことですが、それを正直に公表せずに、小手先やその場限りの対応でやってきたからこんな惨状になってしまったのだと思います。

ここは思い切った舵取りをしないと絶対に歯科丸は浮上できません。ソフトランディングはもはやありえないところまで来てしまっています。肉を切らせて骨を切る覚悟が無ければ、確実に沈んでいくことは間違いないでしょう。
Commented by 今年4割減なら! at 2009-04-24 21:33 x
今年4割減なら!来年は5割り減ですね。2007年から
急速に、歯科大へ志望者が激減していますから。
Commented by がお~ at 2009-04-25 01:12 x
「肉を切らせて骨を切る」じゃあダメですね(笑
骨で立たないと!
Commented by Kanonenvogel at 2009-04-25 09:14 x
「受験者数の実数が前年度比で4割減」が「職業魅力の向上への施策」によって改善され、それが「日本の歯科界全体が抜本的にこの問題に取り組」むべきであるとのご意見と受け取りましたが、それで宜しいでしょうか?
 そして、「歯科医師過剰による職業魅力の低下に言及することは、まさに問題のすり替えであ」るという中原氏のご意見に鞍立先生も賛成であると受け止めて宜しいでしょうか?
  上述の「がおー」氏の意見を待つまでもなく、現在の市中に有り余る歯科医院とワーキングプアの歯科医師と低偏差値大学のさらなる低偏差値化を見て「職業的魅力」を感じる若者はかなり奇特な方と言うことになります。この原因が私立歯科大学の過剰であると感じない方は無理にご自分の意見を特定の方向に合わせていると言わざるを得ません。「歯科医師過剰」が「問題のすりかえ」という考えを「強弁」とあえて言わせていただきたいと思います。
Commented by Kanonenvogel at 2009-04-25 09:15 x
 大久保日本歯科医師会会長も大学の過剰問題には積極的な姿勢がないことは私も知っております。それを上述のような方法で乗り切ろうとしていることも知っています。しかしながら、これを支持する市中の歯科医師がどれほどいるのでしょう?ご自分が裸の王様だと言うことに気付くべきではないでしょうか。裸ではないと言う意見を「強弁」というのだと思います。
 もう一点、この不況下で、お金のない家庭のご子弟を受け入れる国立大学をさらに減らして庶民には考えられないような学費を必要とする私立歯科大学、さらに低偏差値化の加速状況がある、をそのままにしようとして「歯科医師の職業的魅力」というのも論理の逆立ちではないでしょうか。
  
Commented by Kanonenvogel at 2009-04-25 09:16 x
 歯科医師会や大学同窓会というイドラを捨て去って、素直な心でこの歯科会の惨状を眺め見れば、私立歯科大学の大幅な人為的削減、さらに将来を見れば減りすぎないようにコントロールすること、そして歯科における国立大学の比率はもう少し上昇させるのというのが通常の考え方ではないでしょうか。
 
 今まで私立歯科大学の果たした役割は十分わかっております。ここまでお作りになったこともわかっております。だからといって、この中原先生のような論法を受け入れよと言われても、おそらく当の大学の同窓生たちすら受け入れないでしょう。もちろん公的な場では王様は裸だと言う勇気も持ち合わせていないのが歯科医師であるというのも残念な現実ですが。
 
 願わくば鞍立先生のような方が諫言していただくことこそが日本の歯科界いや、国民のための歯科医療を立て直すきっかけになると信じております。ご活躍期待しております。
Commented by 職業魅力 at 2009-04-25 09:47 x
職業魅力を増す分かりやすい方法は、歯科医の供給量・収入・待遇を少しでも医師並みに近づけることでしょうが、国公立大学出身者主導の医師と違って、私立歯科大学主導の歯科医師では、私立大学の温存が最優先となってしまいます。結果、医師に比べ、さらに職業魅力が低下するという悪循環に陥っていると思います。
Commented by 山麓 at 2009-04-25 15:56 x
歯科においては私立大学がそのリーダーシップをとり、重要な役割
を果たしていると主張するのならば、「歯科医師という職業の魅力の向上」の為に自ら血を流し、その模範を示すべきと思います。
歯科医師という職業の魅力の低下はその不適正な数が大きな
要因であることは、誰の目にも明らかでしょう。
意見書の中にも「国立大学法人歯学部こそ、合理化・定員削減・統廃合・大学院特化等を喫緊の課題として捉えるべきであり、早急に実施するべき。」とあるのは、「歯科医師は過剰である」と認めているわけで、まずは私立大学が定員削減を実行し、自らの血を流し
国民歯科医療システムの再構築に向けての気概を見せるべきと
思います。

Commented by X at 2009-04-25 19:12 x
そうなんですよね。
明らかに歯科大の自己保身ミエミエで呆れますね。
私立歯科大の論理は意見書の中でもすでに破綻しているのに、それに気づかないのか、気づいているけどやはり「じしょの引き方・・・」なのかも。
もうダメポ
Commented by X at 2009-04-27 08:31 x
このブログ主はコラムニストを自称しているが
結局は日歯の提灯屋でしょうか?
都合の悪いことにはコメントなし?
Commented by 私立歯科大学の整理統合を at 2009-04-29 01:03 x
まず、私立大学は非営利の学校法人だと
いうことを認識すべき。
非営利のため税優遇を受けている組織が税金が
どうだ、国立がどうだと批判するのは筋違い。
私立大学は民間企業ではないことを肝に銘じて
いただきいたい。
社会的に必要がないものは退場していく
それが自然の摂理。
歯科医師過剰の世にこれほど多くの私立歯科大学
は不要であり、維持しようとするのがそもそもの
間違い。同窓会ゴッコ、政治家ゴッコをしている
場合ではない


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

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