堪忍袋の緒が切れた・私立歯科大学協会が文科省に意見書を提出

4月21日、日本私立歯科大学協会(中原泉会長)は、1月30日付の「歯学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議の第1次報告」や2月4日開催の全国歯科大学学長・歯学部長・附属病院長会議の内容(デンタルタイムス21/2月5日号参照)に鑑み、「歯科医師養成に対する理念と展望が不十分である」として『意見書』をまとめたことを明らかにした。尚、同意見書は3月11日に文部科学省高等教育局医学教育課長に手渡されている。
 
意見書では、私立歯科大学・歯学部が果たしてきた役割、平成10年10月26日付大学審議会答申等に触れた上で、要旨以下のとおり考え方を示した。
■6年間の教育課程において培われた優れた人間性・高度の技能及び能力を備えた歯科医師が、その力を十分に発揮できる国民歯科医療システムの再構築こそが国としての最も重要な施策である。
■この施策実施こそが歯科医師としての職業魅力の向上に資することが明白であるにもかかわらず、これらについては何ら付言せず、歯科医師過剰による職業魅力の低下に言及することは、まさに問題のすり替えであり、本末転倒であると断定せざるを得ない。
■歯科医師過剰による職業魅力の低下が、事実だとするならば、行政改革の最中、膨大な税金を投入している国立大学法人歯学部こそ、合理化・定員削減・統廃合・大学院特化等を喫緊の課題として捉えるべきであり、早急に実施するべき。

詳細はデンタルタイムス21/4月25日号に掲載。

【IndepenDent Net】


本来文科省から指導を受ける立場の大学側からの意見書は異例だと思います。じっと我慢していたけれど堪忍袋の尾が切れた感じです。

「歯科医師が、その力を十分に発揮できる国民歯科医療システムの再構築こそが国としても最も重要な施策である。」
まさにその通りです。
Commented by Kanonenvogel at 2009-04-23 13:33 x
「国立大学法人歯学部こそ、合理化・定員削減・統廃合・大学院特化等を喫緊の課題として捉えるべきであり、早急に実施するべき。
」ということは、私立大学はこのさいそういったことはしなくて良いということですか?そのように中原さんはお考えなのですか?私立大学はそれで、国にケンカを売る、そう言う態度を鞍立先生は支持なさるのですか?そうやってケンカを売って役人得意の「江戸の敵を長崎で」っていうのが歯科全体に来ることだって、ありうるわけでしょう。「異例の意見書」を出してケンカをするに足る立派な内容なのでしょうか?
 「国民歯科医療システムの再構築」にとって努力することは、国にもありますがこちらの歯科界にもたくさんあるはずです。その最大のものが私立大学の削減ではないでしょうか?そこをすっとばしての論法には当の歯科医師たちすら同意はしないと思います。
Commented by Kanonenvogel at 2009-04-23 13:34 x
よろしくお願いします。
Commented by がお~ at 2009-04-23 14:35 x
私も私立大学経営の利益追求ばかりで、形だけの理念を並べ立てる歯科大経営者およびその系列議員たちのかつての行動には、いささか呆れるものがあります。
歯科の惨状の原因には、行政もありますが多くは歯科自身にもあるはずです。反省も出来ない歯科医達が多く、これでは今後の歯科界は堕ちるしかないと思わざるを得ないところです。
小松秀樹先生もしばしば言っていますが、医療界の自浄作用も必要であるとのことですが、歯科界に反省と自浄という文字はほとんど見当たらず、単に愚痴を言うだけで行動すらロクにしていないと思います。
悪いことばかり書いてしまいましたが、国民から信頼されることこそが今の歯科には必要であり、そのためには「医療」であることを再認識し、金持ち相手しかしないようなアメニティ歯科医を排除し、真の医療人を育てるよう学生数を絞って精鋭を作るべきです。
そのためにはお金が無くとも優秀な学生を集めるためには国立を減らすのではなく(増やせとも言いませんが)私立歯科大学を統廃合して少数精鋭で行くべきだと思います。そして評価が上がり、国民から歯科医を増やすべきだと言われてから徐々に価値を下げない程度に増やすべきだと思います。
Commented by 累卵 at 2009-04-23 15:42 x
お二人のご意見に大賛成です。
自然淘汰を恐れている私立歯科大学協会の意見書こそ、本末転倒です。
Commented by 累卵 at 2009-04-24 08:00 x
24日の日経メディカルオンラインに掲載されている下記のコンテンツが参考になるのではないでしょうか。

「医療不況の新たなる象徴?―私立歯大の定員割れと総合診療部の統廃合」
 このような現象の背後には、歯科医の増加による過当競争があるように思われます。他の学部に比べて高額な学費を払って入学し、卒業して国家試験に合格しても、競争が厳しく開業も困難。また開業しても診療報酬は伸びず、医療機器の減価償却も大変でワーキングプアになる可能性が大であれば、受験しようという気持ちになれないのも当然です。
 しかし一方で、超高齢化社会を迎え、歯科医療だけでなく、口腔ケアも非常に重要になってきています。歯科医を志す若者が減ってしまったら、これまた非常に困った事態に陥ります。人材のいないところで、いくら口腔ケアが重要と唱えても実践は困難です。
Commented by がお~ at 2009-04-24 09:24 x
口腔ケアは大事です。
これを国民から早く要望してもらえるよう努力すべきですね。それなしに勝手に拡大を図っても、単なる利益誘導にしか思われないでしょう。
また、レベルの低い歯科医を量産したところで、どんな分野にも使えません。
やはりまず最初に行うべきは歯科医療を学生からみて魅力ある職業にするよう評価を上げることであり、そうすれば自然と優秀な学生が集まり、歯科の活躍範囲は広がっていくものと思います。

量より質はどの世界でも言うまでもありませんね。
Commented by もう借金がない爺さんは at 2009-04-28 21:48 x
借金が終わったじーさんは良いかもしれないが
若手の身にもなれよ
ここにいたってまだ私立は定員削減をしないと?

私立大学が主導した業界の末路だな
医科との違いは国立が主導したか、私立が
主導したかの違いだろう
こんな状況でも口を開けば国立が削減しろとは

反省のかけらもない
Commented by 何年たっても気づかない at 2009-04-29 18:03 x
これ以上国立の定員減らして
アホを量産してどうするんですかね?
国民はもう私立歯学部の自己改革の無さに呆れてますよ
by kura0412 | 2009-04-23 11:58 | 歯科医療政策 | Comments(8)

コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412