日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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需給問題も新たな展開へ

日歯 塩谷文科大臣に要望書

日本歯科医師会の大久保満男会長・箱崎守男副会長と日本歯科医師連盟の蒲生洵副会長は11月5日、塩谷立文部科学大臣(静岡8区)を訪れ、平成18年8月31日に文部科学大臣及び厚生労働大臣の間で取り交わされた確認書を踏まえた3項目の要望書を手渡し、対応を強く要請した。10月18日の東海信越地区歯科医師会役員連絡協議会で、塩谷大臣が歯科医師需給問題等の解決に向け積極的な姿勢を示したことを受け、箱崎副会長が「文科省と日本語で対話ができるようになったのは、ここ2〜3年のこと。それまでは歯科が何をいっても、文科省に通じることはなかった。今日、塩谷大臣から入り口の部分を課題にして文書を持ってきてほしいとの要請があった。日歯として責任を持って大臣にお届けしたい」と話していた。今回の要望書は、日歯がこれに即座に対応したもの。要望書は以下のとおり。

【要望書】
歯科医師過剰問題、歯科医師国家試験合格率の低下等により、近年、歯科大学(歯学部)の入学希望者が減少している。さらに、私立歯科大学(歯学部)の一部に定員割れが生じている。このような状況が継続すれば、歯科医師の資質の低下を招くおそれがある。国民に対して良質の歯科医療を提供するという責務を達成するために、平成18年8月31日に文部科学大臣及び厚生労働大臣の間で取り交わされた確認書を踏まえ、下記のとおり要望する。


㈰大学院重点化を行った国立大学歯学部が、学部学生入学定員の削減を行い、研究中心の強化を図ることを要望する。また、大学院重点化を行っていない国立大学歯学部が、近隣の国立大学歯学部と相互に連携・協力し、歯科医師養成あるいは卒後研修教育を中心とする等の機能分化を図ることを要望する。

㈪医師不足対策のための医師養成数の増を図るために、私立大学の歯学部定員の医学部定員への変更を認めることが、平成20年8月に通知されたが、国立大学においても、私立大学と同様の施策を講ずることを要望する。

㈫歯科医師の資質の向上の観点から、入学者の質を確保するための入学定員削減は重要な課題である。私立歯科大学(歯学部)においては、経営上の問題が大きな障害となっているので、財政的支援を含む入学定員削減の促進策を要望する。

【デンタルタイムス21速報 :2008年11月7日】



需給対策が従来の歯学部定員定員削減一辺倒から、新たな目標に向って大きく変化してきた一つの表れです。特に、今回は、可能性のある具体的な要望をしたのが特徴です。

また、今回の文科大臣への要望書提出は、連盟でのデンタルミーティングに大臣が参加して、先の確認書の存在を知らないことが分かったのが事の発端で、日々の連盟活動の大切さも感じる今回の要望書提出です。そしてこれは大学サイドだけで進められる話ではありません。
by kura0412 | 2008-11-08 12:06 | 歯科 | Comments(3)
Commented by 累卵 at 2008-11-10 09:30 x
国立大学歯学部への要望内容には首を傾げます。
需給と歯科医師の資質向上などの問題は、私立歯科大学(歯学部)の自然淘汰により改善されるのではないでしょうか。
私立歯科大学(歯学部)への財政支援はあり得ないのでは・・・・
Commented by 通行人 at 2009-01-24 09:18 x
私立歯科大の経営支援をしろ
私立歯科大が入学定員割れをおこしている深刻だ。

だから国立大歯の入学定員削減しろ。

という内容ですね。 なんか本末転倒。
私立歯科大学じゃなくて歯科医師全体のことを考えないといけない。
 議論がかみ合わないと思っているのは厚生労働省のほうでは?
Commented by 通行人 at 2010-09-07 23:57 x
私立歯科大学の方たちってホントにバカなんですね なんか自分たちの都合のよいことばかりを要求して、どこかの将軍様の国を連想しちゃいました
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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