市場原理が働けば

新たなメンバーで再開した経済財政諮問会議でも市場原理の導入し、医療介護に規制緩和を謳っています。
市場原理というのは供給と需要のバランスでより効率化を図ることを意味していると思います。
となれば、現在の歯科医師の過剰、これの行く末も当然市場原理が働き、法律で保険点数を割引くとは出来なくても、例えば、レーザー治療のように自由診療であってもよいものが、そのチヤージを取らないような診療行為の中でダンピング競争を呈しているわけです。
確かに、もし歯科医師の数が現在の三分の一だったとすれば、歯科の診療報酬全体の取り分が増えるだけでなく、価格の設定も売り手市場になり、ある程度われわれのコントロール下にもなれるわけです。
と考えると、市場原理が働く現在の需給バランスの悪化は、経済的にみれば患者の為になっていると考えることもできます。
それに加え、混合診療の導入、あるいは現行の自由診療が更に拡大すれば、当然需要と供給の関係で市場原理が働き、価格競争も発生してきて患者、国民は安価な医療を受けることが可能となるかもしれません。
これだけ考えれば、諮問会議の委員の意見は国民も大いに歓迎するところですが、医療の場合は、そこから溢れる人が出ていることが忘れています。それが医療の難しさであり、医療経済とい分野が独自に存在する所以でもあります。
もしこの考えが否定され、混合診療の拡大が推し進められるされるならば、止めることの出来ない歯科医療はとんでもない方向に突っ走り、いつしか日本の歯科医療はぐちゃぐちゃになります。問題はその後で、後始末をするのはその現場でしか生きていけない歯科界の人間です。
Commented by 佐藤 at 2006-10-16 14:25 x
こんにちは。ご無沙汰しております。
この市場原理を導入するにあたっての論理は経済学的な一貫性があるのか、甚だ疑問です。
マーケットで需給を調整するという新古典派経済学の前提は売り手・買い手双方が当該商品についての情報を完全に持っていなければ成り立たないわけです。しかし、医療については情報の非対称性の存在が経済学者においても共通認識のはずです。そのために政府が市場に介入する必要があると解釈しているはずです。なのに、なぜ???
Commented by 佐藤 at 2006-10-16 14:34 x
しかも、混合診療導入論拠の1つは、明らかに医療技術の認可(薬の認可も含めて)問題ではないでしょうか?つまり、どんどん認可して保険適用を認めれば混合診療は必要ないわけです。にもかかわらず混合診療が議論されるのは、当然、財政の制約があるからですよね。どうも、論理が一環していない気がしてならないのですが。。。。
Commented by 佐藤 at 2006-10-16 14:41 x
また、認可されないのは、その医学的な効果についての評価が定まっていないとするならば、専門家すら評価が定まっていない医療技術を素人の患者が評価できるわけありませんよね。という商品(医療技術)をマーケットで取引させよう混合診療とは???
また、意見交換させて下さい。では。
Commented by kura0412 at 2006-10-16 14:55
佐藤先生、専門的な見地からのコメントありがとうございます。
またいろいろとご示唆ください。
Commented by 半身不随 at 2006-10-16 15:31 x
市場原理を議論する前に、政府は先ず国民に自由診療、混合診療とは何であるかを理解させる努力をするべきです。
例えば、歯科治療に代表される自由診療は100%自己負担のため、貧富の差により受けられる治療に差が生じることや、混合診療では、がん患者が使用する未承認薬の問題などもあります。
しかし、佐藤・日本総研研究員のご指摘の通り、一番の問題は今の自由診療は野放し状態であり、安全性や有効性の確認されていない治療法や医薬品・医療材料があり、根拠に乏しい安全性・有効性が担保されていない医療を受ける危険性があることです。
厚労省は速やかに自由診療を「一定水準以上の医療機関を対象とすべきもの」「すでに一般に広く行われ、安全・有効性が確認されているもの」「安全性・有効性に疑問があるもの」に分類し、広くHP上などで最新の情報を国民に提供すべきです。
Commented by 千葉県 池田 at 2006-10-16 23:32 x
諮問会議は市場の失敗の範疇にある医療を市場に流すしかないのでしょうね。そして市場の失敗を注意深く見ながら、流れに応じて公的規制をと考えているのでしょうね。これは短期を想定に考える経済学者とロングスパンで考えなくてはならなかった医療とのズレを感じます。ただ規制改革民間開放推進会議の方には、混合診療導入、株式参入の延長上に皆保険は存在しないと話されているメンバーもいるそうです。その会議から鞍替えの八代氏には注目しますが、歯科のがんじがらめの規制状態を八代氏に話してみたい気もします。
by kura0412 | 2006-10-16 13:30 | 歯科 | Comments(6)

コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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