慎重な検討が必要な入り口の選択

7月12日の中医協で提示された歯科の特定療養費の区分けで、選定療養の快適性。利便性に係わるものに振り分けられていた前歯部の材料差額、金属床総義歯の提示が、その後開催された25日の中医協では、いずれも小児にう蝕治療後の継続管理と同様に、選択療養の医療行為等の選択に係わるへ変更になりました。
これは決定ではなく、9月までに議論の上更に振り分けを決定するようです。
保険者側は当然、従来のような快適性・利便性を多くしてその増加を、患者負担増、あるいはその価格を抑えたい目論見が議論の中では見え隠れしています。
このあたりの議論は混合診療の入り口の部分ですが、その入り口の選択を間違えると、ふくろう小路に行く可能性もあり、慎重にも慎重の検討、選択が必要です。
by kura0412 | 2006-08-08 11:48 | 歯科 | Comments(8)
Commented by 半身不随 at 2006-08-08 13:35 x
7月25日、同案のA~Eの分け方については、診療側委員から「選定療養の中で、Cは理解できるが、DとEの区別がわかりにくい」との意見があり、厚労省が最終的に出す告示上では、評価療養と選定療養の区別は行うものの、 A~Eの分類は記載しない方向で意見が一致と聞いております。
尚、8月9日開催の中医協総会に最終決定を委ねる形で了承されました。
明日は日歯・社保委員会が午後開催されるそうですが、日歯の社保委員や広報委員は中医協を傍聴したことがあるのでしょうか。中医協の雰囲気や歯科に対する関心度などを肌で感じて方策を講ずるべきであり、それすらできなければ、歯科は袋小路どころか、蚊帳の外のままではないでしょうか。
Commented by 千葉県 池田 at 2006-08-08 23:05 x
日歯の社保委員、県歯の社保理事、何人かは傍聴されていましたよ。

ただ、IT化に関して言えば、もう決まった計画ができていて、そのための大道路が地下には出来上がっている。われわれ一般歯科医師には見えません。気が付いたときにはもう従うしかない状態で、乗り遅れた歯科医師は消え去るしかないというのが、いまの医療制度改革なんだろうと思います。
Commented by 半身不随 at 2006-08-09 10:17 x
熱心な方が個人的に傍聴するのではなく、日歯・社保委員会として傍聴し研鑽を積むべきです。
また、日歯・広報委員会も重要な情報等はその日の内にHPに掲載するべきであると思うのは私一人だけでしょうか。
少なくとも、日歯関連等の情報は業界紙より早くHPに掲載し、会員に伝える必要があると思います。
Commented by 千葉県 池田 at 2006-08-09 11:45 x
現在の状況で、歯科が相手にされていないならば、会を飛び越えて、むしろ中医協が一般医療機関に広報伝達すれば、その不条理に気づくことができるのかもしれませんね。保険診療においては何で千葉県が目の敵にされるのか?そんなのありですかねえ。半身不随さま。がんばります。
Commented by 半身不随 at 2006-08-09 12:08 x
池田先生
保険診療の規則運用に統一性がなく、都道府県でその解釈がマチマチなことが原因でしょう。千葉県歯さんが独自のレセコン・ソフトを開発したことと、満更関係がないとは言えないのではないでしょうか。
統一性のなさが日歯・社保委員や都道府県歯・社保担当者などが活躍する場を作り、レセコン業者を潤しているのでしょう。
Commented by ポッチ at 2006-08-09 15:30 x
通称青本(点数表の解釈)は武家諸法度に似たところがあります。
武家諸法度は諸大名を統制するために定めた法令とされておりますが、様々な縛りがあり、それを守ることにのみに力を使い果たし、幕府への不満を纏っては口に出せない仕組みでした。しかも、最後に「何事も幕府の決めた掟の通りに従わなくてはならぬ」とあります。
青本にも様々な縛りが記載されており、そちらに注意を向けることにより、医療制度への不満を(歯科)医師が考えないようにする仕組みです。解釈は時には学問を重視せず「何事も厚労省等の定めた通りに従わねばならない」となります。
しかし、本年1月11日の中医協で、医科の委員が「青本と呼ばれる診療報酬を書いた本が非常に難解であるというところに問題があり、それを改善せずに明細書を出せとおっしゃるのは非常に難しい問題」と述べております。
医療維新も近いでしょう。歯科医療に維新はあるのでしょうか?
Commented by 千葉県 池田 at 2006-08-09 17:03 x
現場の医師、歯科医師が難解な点数事務にかかわるのをやめさせて、医院の事務がこれにかわって行う理事長要件の緩和が進んでいます。税務会計のわかる医師・歯科医師、医療のわかる税理会計士を育てる講習会が立ち上げられていますが、経産省の後援をうけているようです。その実地経験を積む医療施設にちばけんのK病院が手をあげました。歯科医院も大型のセンターでなければ、これに対応できません。方向性がみえつつありますが、そうなることには抵抗したい気持ちでいっぱいです。
Commented by ポッチ at 2006-08-09 19:11 x
明治維新はアメリカ合衆国のペリー率いる黒船来航が引き金となっており、今の医療維新前夜は幕末に酷似しております。
聖徳太子は十七条憲法の中で「私利私欲を捨てて、上下結束しなさい。そうでなければ、大きな問題は決して解決できない」と言われています。(歯科界も結束すべき時ですが・・・)この教えは、「五箇条の御誓文」にも取り入れられ、明治維新での江戸城の無血開城や勝海舟など多くの幕臣が明治政府で活躍したことなどは、外国人には到底理解のできないことでした。
第二次世界大戦の敗戦などには、例外なく結束はなく、そこには一部の人々の独断専行が必ず見られたと言います。
尚、寝食も忘れて最大限の努力をしても、たった一つのことを身につけていなければすべてを失うといいます。そのたった一つは十七条憲法にある「贈収賄などは、絶対にしてはならない」です。一連の事件は過去のものではありません。(政治力という幻想に裏切られること十数年、歯科界の結束は如何に!)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

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