上手く行きそうには感じません

診療所の都市偏在を是正、在宅医療の拠点化も 厚労省

厚生労働省は診療所の新設が都市部に集中する状況を是正する。
過去5年間で増えた診療所のうち6割強は東京などの5大都市部に集中し、医療を受けられる機会に偏りがある。厚労省は医師が多い地域での開業には在宅医療や休日・夜間の診療などを担うことを求める。条件を厳しくして地方での開業を促すとともに、都市部では高齢化に対応できる医療の拡充をめざす。

厚労省によると全国の診療所は2017年時点で10万1471カ所ある。過去5年間の増加数は1319カ所で、その前の5年間の約2倍に増えた。増加が目立つのは人口が多く、多くの患者が見込める都市部だ。
東京23区と大阪市、名古屋市の5年間の増加数は計683カ所だった。札幌市と福岡市も合わせると計850カ所で、増加分の6割強を占めた。
厚労省は全国を335の医療圏に分け、人口構成や患者の移動などを考慮した人口10万人あたりの外来医師の数を集計した。その結果、全国平均の105人に対し、東京の都心部は192人、大阪市は129人、福岡市とその周辺は144人にのぼった。一方、福島県や香川県などでは50人を切る地域もある。
診療所や医師が偏ると、過疎地などで患者が必要なとき必要な医療を受けられなくなる恐れがある。都市部も集中して過剰になると、患者の奪い合いで経営が非効率になる。入院用のベッドがある病院の場合は過剰な地域では増床できない。一方、ベッドがない診療所はこうした規制がない。

厚労省は偏在の是正に乗り出す。
まず全国の335の医療圏について、医師が多い上位3分の1の医療圏を「多数区域」とする。この地域で診療所を新設する医師には、(1)在宅医療(2)休日・夜間診療といった初期救急(3)学校医など公衆衛生――のうち、都道府県が必要とする機能を担うよう求める。20年度から実施する。
厚労省はこうした機能を担えない診療所が郊外や地方などで開業を選べば、医師の偏在の是正につながるとみる。
診療所の機能を高めて医療費を抑える効果も見込む。
入院を減らして医師が患者を訪問する在宅医療が広がれば、全体で医療費の伸びを抑えられる。病院への救急搬送では比較的、対応が容易な軽症の場合も多い。診療所で対応することで大病院の負担を軽減できる。
日本の医療費は増加が続いており、17年度の概算で42.2兆円と過去最高を更新した。今後も増え続け国の財政を圧迫する見通しだ。厚労省は医療費抑制策の一環として診療所の配置の適正化に取り組む。

(日経新聞)



これからの医療はやはり医療圏が大きな基準です。
但し、方向性としては理解できても、なんとなく上手く行きそうな感じはしません。そして歯科は野放しですか?
by kura0412 | 2019-05-24 09:41 | 医療政策全般 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

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