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日本の歯科界を診る

高齢者のインプラント

高齢者のインプラント、歯科医とかかりつけ医の連携重要
 
歯科のインプラント治療を受ける場合、埋め込んだインプラントや人工歯をなるべく良好な状態で長持ちさせることが重要です。年齢を重ねて介護が必要な状態になると、歯科治療を受ける条件も変わってきます。インプラント治療を受ける時と受けた後、どのようなことに注意をすればよいのか。高齢者のインプラント治療に詳しい日本大学歯学部付属歯科病院の萩原芳幸・歯科インプラント科長(58)に聞きました。

――インプラント治療とはどのようなものですか。
歯がなくなった場合の治療法としては、義歯(入れ歯)、ブリッジ、インプラントという三つの選択肢があります。義歯は多数の歯が欠損した場合や、両隣に支えとなる歯がない場合に用いる治療法です。ブリッジは少数の歯がなくなった場合に欠損部の両隣にある歯を削って土台(橋げた)とし、そこに橋をかけるように人工の歯をかぶせる治療法です。
インプラントは、歯がなくなった部分のあごの骨の中にインプラント(人工歯根)を埋め込みます。素材は一般的にはチタンが使われます。その上に人工歯の土台となるアバットメントと呼ばれる部品を取り付け、さらにその上に人工歯を装着します。人工歯の装着はネジで固定する方法とセメントで固定する方法があります。人工歯の素材はさまざまで、金属のほか、硬いプラスチックのレジン、セラミックなどがあります。形態も単独の冠から、取り外しできる義歯を磁石やクリップでインプラントに固定するインプラントオーバーデンチャー、複数のインプラントを土台にして人工歯を橋のように連ねる固定性ブリッジまであります。

――インプラント治療を受ける場合に、どのようなことに気をつけたらよいでしょうか。
高齢者に対するインプラント治療では、手術をする時と、治療をしてから一定の期間を経た時で、別々の課題があると言われています。手術を受ける時から将来への備えが大切です。
手術を行う際には患者さんの持病や服用している薬についてまず確認します。手術のリスクが高くないかどうかを評価する必要があるからです。日本口腔(こうくう)インプラント学会では、高血圧症や心臓、呼吸器などの病気、血液を固まりにくくする薬の服用の有無など、患者さんの全身状態をあらかじめ把握するためのチェックリストを作成し、医療安全への配慮を呼びかけています。過去にはインプラント手術に伴う死亡事故も起きていますから、歯科医師からインプラント治療を勧められた時には、その歯科医師が自分のかかりつけの医師と連携して持病や服薬状況を把握しようとしているかどうか確かめてください。

――治療を受けた後には、どのようなことに気をつけたら良いでしょうか。
インプラント治療を受けた後は、インプラントをなるべく良好な状態で長持ちさせるために口の中の衛生状態を清潔に保つことが必要です。しかし、インプラントに限らず、義歯や歯のかぶせ物は基本的に消耗品です。減ったり欠けたりすることは避けられません。ですから、インプラントの手術を受ける時から、年を取って体が衰え、通院や意思疎通が難しくなる場合への備えをしておいた方がよいと思います。
一つは、人工歯のインプラントへの固定にネジを用いることです。見た目にはセメント固定のほうがきれいですが、機能の面で両者に差はありません。清掃のしやすさや、破損した場合の修理のしやすさを考えると、特に高齢者の場合は、外したいときに外せないセメント固定よりネジ固定のほうが対応しやすいのです。

――そのほかに気を付けることはありますか。
インプラントを埋める場所も重要です。口の中の粘膜は大きく分けて、歯肉と可動粘膜(頰粘膜)の二つがあります.歯肉は歯の周囲にある粘膜で、抜歯で歯を失ったり、歯周病などで歯の周りにある歯槽骨を失ったりしていない限り、歯槽骨と強く結合していて動きません。一方、話したり、食べ物をかみ砕いたりする時に動くのが可動粘膜です。歯を失うと歯の周囲にあった歯肉が退縮して可動粘膜が伸びてくることがあります。
インプラントが可動粘膜に近い場所に埋め込まれていると、歯みがきの時に痛くてきちんとみがけなかったり、アバットメントやインプラントが破損して粘膜の炎症や痛みを起こしやすかったりします。インプラントを埋め込む位置は、骨の支えと量が十分にあり、周囲の歯肉の状態が良いことが条件です。
インプラント治療を受ける際にはこうしたことを主治医によく説明してもらい、将来起こり得ることも考えて治療方法を決めることが大事です。


――介護が必要になった場合にどのようなことに注意すればよいでしょうか。

患者さんと家族、歯科医が今後起こり得るさまざまな状況を想定しながら、インプラントへの対応や口腔内の衛生状態の維持、介護体制などについて、具体的に決めておくことが求められます。
実際にどのように歯科医師が介入するかはケース・バイ・ケースとなりますが、通院が不可能になる前や、訪問診療において積極的な歯科治療が可能な時期に、インプラントに対して、何らかの予防措置を行うことが望ましいと思います。
具体的には、インプラントで支える義歯や人工歯を家族や介護者が清掃しやすい形態に改造することや、インプラントや人工歯が破損したり脱落したりした場合に備えて入れ歯や仮の歯などを作っておくことです。

(朝日新聞)



1番最後の部分はこれしかありませんが、非現実的に感じます。
by kura0412 | 2019-03-18 10:41 | 歯科 | Comments(0)