統計問題で厚労省再編論再然も

統計不適切調査、自民に危機感 批判矛先は厚労省 組織再編論再燃も

安倍晋三首相は31日の衆院本会議で、政府の各統計の対象や調査手法について「再発防止や統計の品質向上の観点から徹底した検証」をしたうえで「その結果を踏まえ、総合的な対策を講じていく」と強調した。
今後、総務省の統計委員会(西村清彦委員長)に設けた「点検検証部会」で政府統計の調査対象や方法が妥当かどうかを検証するとした。党内で広がる懸念の沈静化を狙った対応とみられる。

自民党各派が同日開いた総会では厚労省への批判が相次いだ。石破茂元幹事長は「国家の基盤たる統計が大丈夫なのか、国会議員の責任としてきちんと検証し、重要性を再認識しないといけない」と苦言を呈した。
二階派最高顧問の伊吹文明氏は「自民党が野党に下った引き金が年金管理の問題だった。閣僚がどう対応するかが一番大切だ」と指摘した。加藤勝信総務会長は竹下派の会合で「自分も1年以上にわたり厚労相の職にあった。非常に申し訳ない。政府がしっかりした説明をしてくれることを期待したい」と述べた。
自民党は統計の不適切調査が表面化した年明け以降、早期の実態解明を厚労省に求めてきた。しかし外部の弁護士らで構成する特別監察委が公表した報告書は作成に厚労省幹部が関わるなど客観性に欠くとの指摘を受け、追加調査に追い込まれた。事態収拾のメドを付けられないまま28日に通常国会が開会した。

自民党が敏感に反応するのは過去にも厚労省に足を引っ張られた記憶があるからだ。第1次安倍政権は当時の社会保険庁によるずさんな年金記録問題「消えた年金問題」で失速。2007年の参院選で惨敗し、政権を失うきっかけになった。
18年の通常国会では働き方改革関連法に盛り込む予定だった裁量労働制を巡り、対象拡大の根拠となるデータの不備で法案の一部を撤回した。
19年は消えた年金問題が起きた07年と同様、統一地方選と参院選が重なる「亥(い)年」だ。野党は2月4日から始まる予算委員会の審議で統計問題への追及を強める構えで、厚労省などの国会対応次第では一連の選挙で痛手となる。
二階俊博幹事長は歴代厚労相の報酬の一部返納などを念頭に「ペナルティーをかける必要はある」と指摘しており、吉田博美参院幹事長も同様の認識を示す。どこまで遡って罰則を設けるのかなど課題は多く、実現は難しいとの声はある。

厚労省の組織再編論も再燃している。
萩生田光一幹事長代行は31日のインターネット番組で「厚労省はでか過ぎて1人の大臣では目配りができないのではないか。少し分けないといけない」と述べた。同日の党厚労部会後には小泉進次郎部会長も「厚労省は回っていない。全体のガバナンス(統治)が効いていない。大変不安だ」と語った。
厚労省は01年の中央省庁再編で厚生省と労働省が統合して発足した。社会保障や労働問題など担当業務が多岐にわたることが、厚労省の不祥事を引き起こす一因との指摘は多い。
自民党は塩崎恭久元厚労相が本部長の行政改革推進本部で厚労省の再編について議論する方針だ。もっとも、これまで幾度も浮上した厚労省再編論を進めることは簡単ではない。行革本部は18年にも厚労省分割を含む省庁再々編を政府に提言したが、他省庁の再編にも波及しかねないなどの理由で本格的な議論を見送った経緯がある。
拙速な議論を進めると問題がかえって複雑になるとの懸念は出ている。専門性が高い統計部局ならではの特殊性の問題もある。首相周辺は「今はあまり厚労省の現場を追い込まない方がよい。そのほうが結果的に問題の円滑な解決につながる」と語る。

(日経新聞)



この問題が表面化後の推移を見て、厚労省再編問題の議論が加速するような気がしていました。当然そうなれば歯科界にも影響を及ぼします。それがプラスと働くか、あるいはマイナスを生むことになるのかは分かりません。但し、常にこの動きを留意しながら行政、政治と向き合うことは必要です。
by kura0412 | 2019-02-01 10:18 | 政治 | Comments(0)

コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412