高齢者負担増の嵐

医療介護費 高齢者負担増に壁 厚労省審議会、見直しに慎重

医療・介護保険制度の見直し議論が難航している。厚生労働省は12日、社会保障審議会の会合を開き、要介護度の軽い人への調理や掃除など生活援助サービスで自己負担を増やす案を議論したが、有識者からは慎重な意見が多く出た。医療では金融資産の多い人に負担を求める仕組みの導入も「時期尚早」と退けられた。社会保障費の膨張抑制に有効な手立てを打ち出せていない。
厚労省と財務省は社会保障支出の伸び抑制をめざし、医療や介護の給付費をどこまで抑えるかを年末まで協議する。厚労省は社保審で具体策を詰め、財務省や与党との調整を経て来年の通常国会に関連法案を提出する方針だ。一部は政令改正などにより2017年度から実施する。

12日の社保審介護保険部会では、調理や掃除など自宅での生活援助サービスの扱いを議論した。介護保険での自己負担は1割(一部は2割)。家事代行サービスに近い面があり、財務省は負担引き上げが妥当とみる。
厚労省は要介護度の低い人向けの生活援助サービスは保険給付の対象とするものの、自己負担率を引き上げる考えを提示。だが、負担率が下がるのを狙い要介護度を上げるよう求める利用者が出かねない。「(財政など)別の副作用が生じる」(土居丈朗慶大教授)と問題視する意見も出た。
仮に実現しない場合、厚労省は代替策として介護事業者の報酬を下げ、給付費を抑える案を検討する。具体策として生活援助サービスの人員基準を緩和し、事業者が低コストでサービスを提供できるようにする一方で、18年度の介護報酬改定で生活援助サービスの報酬を下げる。だが、この案にも「サービスの質が低下する」と危惧する声があがった。
介護給付費は約10兆円。25年度には20兆円に増える見通しだ。健康保険組合連合会の佐野雅宏副会長は「給付抑制をやらずに現役世代の負担増、次世代への負担先送りは避けるべきだ」と訴えた。車いすなど福祉用具の貸与では料金が過度に高くならないよう抑える方針を決めたが、抜本見直しへのハードルは高い。

12日の社保審医療保険部会では、患者の預貯金や投資信託など金融資産に応じて医療費を負担する仕組みが見送りになる公算が大きくなった。「タンス預金などがあり捕捉は難しい」との意見があり、「時期尚早」との意見が大勢を占めた。入院時の光熱費負担を上げるかどうかは引き続き検討する。
個人の負担増を巡っては、厚労省は医療費の月額に上限を定める高額療養費制度で、70歳以上の上限を引き上げる方向で調整している。高所得者中心に負担が増える見通しだ。所得が低い高齢者の負担増は与党内に慎重意見があり、後期高齢者制度で低所得者らの保険料を最大9割軽減している特例の廃止を17年度に予定通り実施できるか不透明だ。超高額薬のオプジーボは臨時で17年度に薬価を引き下げる。

【日経新聞】




高い壁ではなく、負担増の嵐です。
by kura0412 | 2016-10-14 12:19 | Comments(0)

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