日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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『粒子線がん治療、ついに保険適用へ』

粒子線がん治療、ついに保険適用へ
小児がんや骨軟部がん、「先進医療適用除外」から一転

2016年4月の診療報酬改定で、粒子線によるがん治療の一部症例に保険が適用される見通しとなった。
対象は小児がんに対する陽子線治療と、手術非適応の骨軟部がんに対する重粒子線治療。300万円前後と高額だった患者負担額が減ることで、粒子線治療の普及に弾みが付きそうだ。

2016年1月14日に厚生労働省が開いた先進医療会議で、意見がまとめられた。同会議では粒子線治療についてこれまで、先進医療の対象から外すことを含めた検討がなされてきた。
今回は一転、先進医療適用を維持し、一部症例には保険を適用する方向へ転じた。
小児がんについては、陽子線治療の有効性と安全性が「既存X線治療に比較して上回る」と評価。骨軟部がんについては、切除(手術)非適応例に限って「重粒子線治療は既存治療に比較して上回る有効性を示している」とした。一方、頭頸部の非扁平上皮がん、肝臓がんおよび肺がんについては、保険適用を見送った。
粒子線治療の先進医療にかかわる取り扱いについては、2つの方針を示した。
第1に、学会主導の統一された治療方針に規定された適応症については、学会から提案された新たな施設基準で「先進医療A」として実施する。
第2に、有効性・安全性などの観点から重点的な評価が必要な適応症については、「先進医療B」としてプロトコールを作成して実施する。

【日経デジタルヘルス】



この要件だと適応が少なく、財源の確保を考えないで良いのかもしれませんが大変換です。
by kura0412 | 2016-01-15 16:15 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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