日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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歯学部の定員削減は

医学部の定員削減、政府検討 医療費膨張防ぐ

政府は2020年度から医学部の定員を減らす検討に入った。将来の医師数が都市部などで過剰になると見込み、03年度以来17年ぶりに医学部生の削減にかじを切る。全体の定員は減らす一方で、地方の医療機関に就職する学生の枠を広げて医師不足に対応する。人口減少と病院ベッド数の削減を見据えて医師の数も抑える。医療費の膨張を防ぐ狙いだ。

厚生労働省が来月をめどに検討会を立ち上げ、中長期の医師の需要と供給の推計作りに着手する。16年をめどに全国と都道府県別の数字をまとめる。文部科学省が推計値をもとに20年度以降の定員数の方針を定める。
政府は国公立大と私大の医学部の入学定員を通じて医師数を管理する。
高度成長期には福祉の充実を目的に増員を重ねた。1973年に全都道府県に医学部を置く「1県1医大構想」を閣議決定し医学部の数も急増した。80年代には医師余りと医療費膨張への懸念が強まり、一転して入学者数の抑制方針を閣議決定した。定員は84年度の8280人をピークに03年度まで減らし続けた。
しかし妊婦のたらい回しが社会問題となり、「医療崩壊」との批判を受けて08年度に再び増員に転換。15年度は9134人と最高になった。政府は19年度まで増員を続ける方針を決めている。
医師の総数は12年時点で30.3万人と、10年前に比べ4.1万人増えた。医師として専門を持つには医学部6年と研修医2年の計8年かかる。27年度までは定員が増えた医学部生が現場に出るため、医師数の増加ペースに拍車がかかりそうだ。

一方で、医療サービスを多く受ける65歳以上の人口は42年をピークに急速に減る。政府は25年までに全国の病院ベッドを最大20万床減らして安易な入院を抑える方針で、全体としては医師の過剰感が強まる見通しだ。
ただ地方では医師不足に悩む医療機関が多い。人口10万人あたりの医師の数は東京都では314人いる一方で、茨城県(176人)、新潟県(195人)、青森県(196人)などは少ない。
そのため医学部定員の総数を削減しながらも、「地域枠」を広げることを検討する。
地域枠は卒業後にその地域の医療機関に就職したい学生を優遇する仕組みで、15年度は1500人強とみられる。例えば地域で9年ほど医師として働けば、都道府県から受け取った計1200万円ほどの奨学金の返済が免除される。
地域枠を導入した一部の大学を文科省が調べたところ、卒業生の89%が地元の医療機関で働いていた。一般枠の54%より高く、地方の医師不足の解消に一定の効果が見込める。地方の医師不足の解消に向けては17年度以降に地方の医療機関への補助金の拡大や、医療サービスの公定価格(診療報酬)の引き上げも検討する。

【日経新聞】



歯学部の定員削減も同時に実施するのでしょうか。
by kura0412 | 2015-09-14 11:28 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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