「外来時定額負担」が再び俎上か

骨太方針「外来時定額負担は国民に厳しい」-日医が改めて反対表明

日本医師会(日医)は1日、政府が6月30日に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)2015」に、医療費の適正化に向けた具体的な手段として、外来時の定額負担の検討が盛り込まれたことに対し、改めて反対する意見を表明した。
日医の横倉義武会長は「医療機関への受診抑制が狙い。医療を受けたい国民にとっては厳しい制度になる」と述べ、政府に対して導入を見送るよう働き掛けを続ける考えを示した。

日医は、骨太方針2015の素案の段階で検討項目に、「外来時の定額負担について検討する」との文言が加えられたことに対し、患者が重症化してから医療機関を受診することになり、かえって医療費が増えるなどとして反対していた。1日の記者会見で横倉会長は「患者の自己負担について現在、わが国は定率負担になっている。定率負担をそのままにして、定額負担の導入を検討することはあり得ない」と述べた。
また、日医は、骨太方針2015と同時に政府が閣議決定した「『日本再興戦略』改訂2015」に盛り込まれた、医療・介護・ヘルスケア産業の活性化・生産性の向上への施策として、外国人患者の受け入れに意欲と能力のある国内医療機関を「日本国際病院」(仮称)として海外に発信することについても、慎重に対応するよう求めた。
日本国際病院について横倉会長は、商業主義的な医療ツーリズムに対する日医の考え方が適用されると説明した上で、「営利目的で組織的に外国人患者を招致することは、医療の非営利原則や混合診療の禁止などの視点から問題があり、喧伝することは望ましいことではない」と述べた。
その一方で、訪日外国人が増えている現状を踏まえて横倉会長は、「訪日外国人の安全のみならず、地域医療の現場が混乱しないためにも、言語や宗教、慣習の違う外国人を受け入れることができる医療機関の整備は必要」との考えを示した。

【キャリアブレイン】



この時期に敢えて「外来時定額負担」導入反対を言明した意味は何か?
歯科界もどんな環境であっても、早々の対応が必要です。
by kura0412 | 2015-07-02 08:36 | 医療政策全般 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

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