日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28

連携すべき資源例として歯科医師会、歯科診療所が

病床機能の転換、人材確保などに新たな基金を充当
厚労省が医療・介護の総合確保方針の素案

厚生労働省は8月29日に「医療介護総合確保促進会議」を開き、総合確保方針の素案を提示した。
同方針は、地域における医療・介護を総合的に確保するための基本方針として厚労大臣が定めるもの。この方針に則り、各都道府県が医療と介護の連携強化に向け有効な提供体制改革の計画を立てて実行に移す場合、消費税増収分により創設された基金で手当てする。なお基金の充当は、2014年度は医療に対して、2015年度以降は医療・介護の両方を対象に行われる。

素案は大きく分けて、
(1)医療・介護の総合的な確保の意義と基本的な方向、
(2)医療計画、介護保険事業(支援)計画の整合性の確保、
(3)都道府県と市町村の計画における整合性の確保、
(4)基金を充てて実施する都道府県事業の基本的な事項、
(5)その他、医療・介護の総合確保に関する必要事項――の5つからなる。
医療・介護を総合的に確保する意義として、利用者の視点に立って切れ目のない医療・介護提供体制を構築し、国民の自立と尊厳を支えるケアを持続的に実現してくことを提示。
「効率的で質の高い医療提供体制と地域包括ケアシステムの構築」「地域の創意工夫を生かせる仕組みづくり」「質の高い医療・介護人材の確保と多職種連携の推進」「限りある資源の効率的・効果的活用」「情報通信技術(ICT)の活用」――を基本的な方向性として示した。

その上で、これまで別々に策定されてきた医療計画と介護保険事業(支援)計画の計画作成・見直しのサイクルを2018年以降一致させることを踏まえ、現在は設定圏域が異なる医療計画上の2次医療圏と、介護保険事業支援計画上の老人福祉圏域を統一する努力の必要性を掲げた。加えて、地理的条件や人口などから見て医療・介護を総合的に確保する地域単位として設ける「医療介護総合確保区域」も、2次医療圏と老人福祉圏域を念頭に設定することを要求。そのほか、自治体の保健・医療担当部局と介護・福祉担当部局が緊密に連携できる体制整備や、都道府県と市町村の部局の連携の重要性なども示した。

次回会議で総合確保方針を決定へ
基金を充てて実施する都道府県事業の範囲については、2015年度に各都道府県が策定する地域医療構想(ビジョン)の達成に向けた病床機能の転換や病院機能の分化、介護との連携を含む医療連携体制の構築、地域密着型サービスなどの地域に必要な提供体制の整備、医療・介護従事者の確保――などを提示。基金の投入を決定する際は、関係者の意見をしっかり反映させるほか、決定プロセスの透明性を要求した。
同日の会議では、「2次医療圏と老人福祉圏域のほか、医療介護総合確保区域も新設されると混乱が生じやすい。2次医療圏と老人福祉圏域は解消して、医療介護総合確保区域に統一してはどうか」「現在、地域包括支援センターなどがあるが、医療介護総合確保区域をコーディネートするのはどこになるのか。医師会を中心に行政と連携して進める仕組みなどを示すべき」「ICTの整備に伴って個人情報がより活用されることになるので、慎重な扱いを求めるべき」といった意見が出た。
厚労省は、会議で出た委員の意見を素案に盛り込み、9月8日に予定している次回会議で再度案を提示してまとめる方針。その後、総合確保方針に基づいて、各都道府県に基金を配分。同会議は12月ごろから基金の交付状況の報告を受け、その妥当性などを検証していく予定だ。

【日経ヘルスケア】



物凄いスビードです。
9月8日でほほ来年度以降の方向性が定まり、それに沿って今年年度の配分だけでなく、来年度の基金への流れも固まりそうです。
注目するは、委員である今村日医副会長の提出資料の中に連携すべき資源の例の中に、歯科医師会、歯科診療所が入っている点です。
by kura0412 | 2014-09-01 15:04 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
以前の記事
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
2005年 02月
2005年 01月
2004年 12月
2004年 11月
2004年 10月
2004年 09月
2004年 08月
2004年 07月
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧