日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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日本での普及には時間がかかるとの予想ですが

欧州医療大手、治療・健康管理をITでお助け
日本、普及には時間

欧州の大手医療関連企業がIT(情報技術)を活用し、治療や健康管理の効率化支援に乗り出す。フィリップス(オランダ)は患者がクラウドで画像診断結果を引き出せる仕組みをつくり、ノバルティス(スイス)は血糖値を測定するコンタクトレンズを開発する。
ヘルスケア分野は高齢化などに伴い需要拡大が見込まれる。ただ海外生まれの新たなサービスや機器は日本の法規制などへの適応が壁となり、普及には時間がかかる場合もありそうだ。

フィリップスは米国のクラウドサービス大手、セールスフォース・ドットコムと提携。フィリップスの磁気共鳴画像装置(MRI)などで診断した結果を患者個人がどこでも持ち運べるサービスを近く始める。
スマートフォン(スマホ)などの携帯端末で診断画像のデータを閲覧できる専用ソフトを提供。クラウドの利点を生かし、病院を問わず医師に確認してもらえるようにする。フィリップスのフランス・ファン・ホーテン社長は「緊急搬送時でもすぐに過去の診療結果がわかり、医療機関にもプラスになる」と話す。
産業界では、機器メーカーが供給先にITを使ったデータ処理などのサービスも提供して収益源にする動きが加速。この潮流が医療分野にも波及している。医療機器や薬品の研究開発に定評のある欧州勢は、米国のIT企業と組み既存事業との融合を狙っている。
ノバルティスは眼科の医療機器などを手がける傘下企業を通じて米グーグルの「スマートコンタクトレンズ」の関連技術の供与を受け、医療用コンタクトレンズを開発する。レンズで糖尿病患者の涙に含まれる血糖値を測定し、無線送信して健康状態を確認する。老眼の人のレンズの焦点を自動的に合わせる技術も想定。5年以内の実用化を目指す。
人工透析器などの医療機器大手、独フレゼニウスは傘下に置く独国内の病院の間で、ITを活用して患者の過去の診断結果などを共有。重複する検査を省くほか、自社機器の診療や治療現場での反応を新たな開発に役立てようとしている。

日本の医療機器大手もITの活用を加速している。
富士フイルムがコンピューター断層撮影装置(CT)などの大容量画像を管理するシステムの次世代版を開発中。内視鏡や超音波画像診断装置の画像や動画も一元管理できるようにする。年度内の発売を目指し、米国内の拠点で開発を急いでいる。
医療分野でのIT活用の背景には、病院の経営効率化ニーズや生活習慣病のような慢性疾患の患者の健康管理ニーズの拡大などがある。
ただノバルティスが開発するコンタクトレンズのように治療や診断に使う製品は、日本国内で販売するには日本の薬事法などに基づく承認が必要。ITシステムも医療や保険に関する様々な制度への適応が必要で、国内での本格普及には時間がかかりそうだ。

【日経新聞】


歯科にはどんなサービスが可能なのでしょうか。
by kura0412 | 2014-08-05 15:00 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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