日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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都道府県単位で抑制への圧力が

医療費抑制目標、都道府県ごとに 政府方針

政府は2016年度にも都道府県ごとに医療費の抑制目標を導入する方針だ。
地域差の大きい1人当たり医療費のデータを分析して目標を設定し、達成状況を公表することで医療費がかかり過ぎている都道府県に改善を促す。今のペースで医療費が増え続ければ、それを賄うために個人と企業が負担する税金と保険料が過大になる恐れがあると判断した。
社会保障制度改革推進本部(本部長・安倍晋三首相)が6月に有識者チームを立ち上げ、制度設計に入る。16年度をメドに具体的な目標を導入する方針だ。
地域別の目標は都道府県単位で運営する75歳以上の後期高齢者医療制度などで主に適用する。企業の健保組合、公務員の共済組合にもそれぞれ目標を設定し、合計で国の医療費抑制の目安とする。

1人当たり医療費は地域差が大きい。後期高齢者医療制度でみると、11年度の1人当たりの医療費は最も多い福岡県が115.3万円。最も少ない岩手県(73.3万円)の約1.6倍になる。政府は診療報酬明細書(レセプト)などの電子データを分析し、入院日数や薬剤の量、後発薬の使用状況などの地域差を調べる。人口や年齢構成など医療費を左右する要素を勘案したうえ、地域の医療費の適正水準を見極め、都道府県ごとに目標を設定する方針だ。
政府は各都道府県が目標に対し実際にどれだけ医療費を抑えたかを毎年公表する。
罰則は設けないが、目標を達成できなかった都道府県はほかの予算獲得などで不利な扱いを受ける可能性があるため、達成に向けて本腰を入れるとみている。
企業ごとにつくる健保組合にも医療費の抑制目標をつくる。
健保組合は後期高齢者の医療費の一部を肩代わりしている。目標を達成した健保組合は肩代わり負担を軽くし、達成できなければ負担を重くする方向だ。
医療費に上限目標を設ける仕組みは、フランスなどが導入して効果を上げている。フランスでは病院や開業医からの情報をもとに、国の医療費の支出目標を設定。開業医や私立病院、公立病院などの部門ごとに医療費の大枠を定め、それにあわせて診療単価なども決める。実際の支出が目標を上回ることもあるが、大幅に上回った場合は抑制策を検討する。

日本では小泉政権時代の06年に社会保障費全体の数値目標を掲げた。この時は「医療の質が低下する」などの批判を浴び、09年に撤回した。今回は一律の目標ではなく、平均より医療費を多く使っている地域に改善を促す仕組みとする。
社会保障費のなかでも医療費は伸びが大きい。自己負担分を除く、税金や保険料で賄った社会保障給付費は11年度に107.5兆円と前の年度に比べて2.7%増えた。このうち医療費は34.1兆円で同3.5%増と全体の伸びを上回った。14年度の国の予算(一般会計)で社会保障費は前年度を4.8%上回る30.5兆円となり、初めて30兆円を超えた。予算全体の3割以上を占め、財政を圧迫し続けている。

【日経新聞】



この考えに国保の都道府県への移行がリンクでします。
医療費抑制の圧力は手を変え品を変えて増すことはあって減ることはありません。
by kura0412 | 2014-05-26 17:31 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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