日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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『虫歯が65歳以上の男性における院外心停止に関連か』

虫歯が65歳以上の男性における院外心停止に関連か

う蝕は、特に65歳以上の男性における院外心停止に関連する可能性が示された。
集団を対象とした生態学的研究(ecological study)の成果で、福岡大心臓血管内科の末松保憲氏が、3月21~23日に東京で開催された日本循環器学会(JCR2014)のセッション「Late Breaking Cohort Studies」で発表した。

末松氏らは、都道府県単位の集団で、う蝕と院外心停止の関連を検討した。
院外心停止罹患率は、ウツタインレジストに2005~2011年に登録された78万5591件を用いて解析した。同レジストリの55.4%は心原性、44.6%非心原性の心停止が登録されている。一方、都道府県別のう蝕有病率は、厚生労働省の患者調査によるう蝕の治療件数を用いて解析した。
その結果、全心停止とう蝕、心原性心停止とう蝕において、それぞれの増加件数は正の相関を示した。
一方、非心原性心停止では有意な相関は認められなかった。ただし、心停止罹患率、う蝕有病率を年齢調整すると、全心停止、心原性心停止とう蝕の有意な相関は認められなくなった。ただし、年代・男女別に解析すると、65歳以上の男性で、全心停止(r=0.47、P<0.001)、心原性心停止(r=0.37、P=0.01)の罹患率と、う蝕有病率に有意な正の相関を認めた。
「口腔衛生は全年齢において院外心停止に関連するが、特に65歳以上の男性で強く関連する可能性が示された」と末松氏は語った。ただし、今回の解析はあくまで集団レベルでの解析であり、今後、個人レベルで検証する必要があるとした。

【日経メディカル】



歯周病と心臓疾患との関連はいわれていますが、これは歯科領域としては注目すべき報告です。
by kura0412 | 2014-03-26 14:10 | 歯科 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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