楽天・三木谷氏2題

楽天日本一 黒字球団のハードル高く(真相深層)

プロ野球、東北楽天ゴールデンイーグルスが球団創設9年で日本一に輝いた。「赤字は広告費」と割り切る球団が多いプロ野球界で、最後発の楽天は「黒字と優勝」の二兎(にと)を追ってきた。優勝を手にしたオーナーの三木谷浩史氏が次に目指すのは球団の「恒常的な黒字化」だ。社内公用語の英語化などで経営革新を進める三木谷氏は球団経営の常識をどこまで変えられるか。

■現場支えた二人
「今日は一人にしてくれ」。日本シリーズの最終戦。三木谷氏はベンチ裏の小部屋に閉じこもり、戦況を見つめていた。エース田中将大投手が最後のバッターを三振に打ち取って日本一が決まると部屋を飛び出し、二人の男とがっちり握手を交わした。
現球団社長の立花陽三氏と前球団社長で楽天常務執行役員の島田亨氏。「正しいマネジメントを持ち込めば、黒字と優勝を両立できる」。2004年の参入以来、そう言い続けてきた三木谷氏の考えを現場で支え続けた二人だ。
島田氏はリクルート出身で人材サービスのインテリジェンスを立ち上げた根っからの起業家。「プロ野球界の常識ではなくビジネスの常識に従う」ことで、球団経営の基礎を固めた。

たとえば球場で売るメガホンの原価はいくらで、流通マージンはいくらか。たいていの球団は代理店任せにしているが、島田氏は球界の古い商慣習にとらわれず、中間マージンの削減に着手。球場の所有者である宮城県と交渉し、球場改修費を負担する代わりに、球場での物販や広告で自由に稼ぐ権利も手に入れた。
立花氏の前職はメリルリンチ日本証券の執行役員。まだ42歳だが、三木谷氏はソロモン・ブラザーズ証券、ゴールドマン・サックス証券と渡り歩いてきた手腕を買った。
経営努力の積み重ねで、楽天球団は「恒常的な黒字化」まで、あと一歩のところにきている。
プロ野球の12球団で黒字が定着しているのは巨人、阪神、広島の3チーム。楽天の赤字は6億~14億円と他球団よりも低水準で、球場改修費の償却が終わる15年度以降は「恒常的な黒字」が実現する見通しだ。

ただ、黒字を追求し過ぎれば、多額の年俸が必要になる大胆な選手補強は難しくなる。
今シーズン、その戦力の差を埋めたのが「情報」だ。
楽天の選手たちはアップルのタブレット「iPad」を携えて長いシーズンを戦った。移動のバスの中でも、遠征先の宿舎でも、思いついたときに相手チームのデータを呼び出し、戦略を練れる。さらに今シーズンは地元東北出身の銀次選手など若手の生え抜きが活躍、一点豪華主義で獲得した現役メジャーリーガー、アンドリュー・ジョーンズ選手などの主軸とうまく融合した。

楽天が常勝軍団になれば、三木谷氏は「経営力で黒字と優勝の両立は可能」という自分の考え方を証明できる。
政府の産業競争力会議で「経営力の向上」を唱える三木谷氏にとって、二つの両立の意味は大きい。人気薄の弱小球団からの育成だけに価値がある。
順風満帆な三木谷氏にとって唯一の悩みは、「日本一」で選手の年俸が上がり黒字化のハードルが上がることだ。チームの強さと収益のバランス――。球団経営の難しさに直面することになる。メジャー行きが噂される田中投手を手放せば収支は改善するが、そうすると今度は連覇が難しくなる。思案のしどころだ。

■関心は海外に
日本シリーズ制覇で見えてきたもう一つのハードルがある。海外展開だ。楽天市場は国内市場では確たる地位を築いているが、海外は手薄。経営者としての三木谷氏の関心はすでに海外に向いている。米動画配信サービスのヴィキやカナダの電子書籍大手コボなど、最近、買収した企業の多くは海外企業だ。
球団が日本一になったこともあり、国内では「楽天」ブランドは十分に浸透した。三木谷氏が「日本一の次は世界一」と考えるなら、「楽天が米メジャー球団を買収する日」が遠からず訪れるかもしれない。

【日経新聞】



三木谷氏、政府会議の議員辞任へ…新ルール反発

楽天の三木谷浩史会長兼社長は6日、政府が発表した薬のインターネット販売の新ルールに反発し、政府の産業競争力会議の民間議員を辞任する意向を固めた。
同日午後にも、記者会見して発表する。
三木谷氏は、情報技術(IT)の新興企業などで作る「新経済連盟」(三木谷代表理事)の同日の記者会見で、「(新ルールによる)一律の規制は違憲であり、はなはだ遺憾だ」と述べた。さらに、「基本的には司法の場で戦う」とし、法案が成立した場合には提訴も辞さない考えを示した。

【読売新聞】



人気の野球の結果を通じて経済にも影響力が増加してくるかもしれません。
by kura0412 | 2013-11-06 16:21 | 経済 | Comments(0)

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by kura0412