「社会保障と税の一体改革を考える会」

されど自民税調 消費増税後、出番待つ6人

10日朝の自民党本部5階。野田毅、額賀福志郎ら自民党税制調査会の最高幹部が次々と現れた。「ひとまず投資減税の議論を進めよう」。「インナー」と呼ばれる非公式幹部会のメンバーが擦り合わせたのは、首相、安倍晋三が2014年4月からの消費増税を最終決断するまで、環境整備に徹することだった。

税にたずさわる人々の間で「インナー」は、ことのほか重みを持つ。かつて自民党単独政権時代には、党の税制大綱がそのまま、政府の税制大綱になった。党の決定こそが、税そのものだった。その中核で中身を詰める重要会議がインナーだ。
同じ自民税調幹部でも、このメンバーに入るか否かで発言力が大きく変わる。たとえば現在は6人構成だが、11人いる副会長はだれも入っていない。
中心は元大蔵官僚で自治相などを歴任した会長の野田と、元新聞記者で財務相などを務めた小委員長の額賀だ。この2人を元通産官僚の町村信孝、弁護士出身の高村正彦が顧問の立場から支える。町村、高村はいずれも外相などを経験したベテランであり、額賀とともに自民党3派閥の会長も務めている。
中堅から幹事の石田真敏、宮沢洋一が加わる。石田はかつて和歌山県海南市長を務め、財務副大臣を経験した。宮沢は野田と同じ元大蔵官僚で、今は政調会長代理だ。2人は年末の税制改正論議の最終盤で実際に大綱を書く仕事を請け負う。「ライター」と呼ばれるこの仕事は政策に通じたことの証しでもあり、その後、名をあげた政治家も多い。
10日のインナーには町村を除く5人が顔をそろえ、財務省主税局長の田中一穂、同局担当審議官の星野次彦、藤井健志らと協議し、段取りを決めた。11日にはそのシナリオに従って、正副会長会議と小委員会が相次いで開かれた。13日以降も投資減税の議論は続く。

「消費増税をやらなかったら株価は暴落する」。
9日、党本部7階で議員と秘書以外をシャットアウトして開いた小委員会では、幹事の山本幸三を筆頭に、消費増税を予定通り実施すべきだとの主張が相次いだ。ただ意見集約はせず、10日以降は消費増税そのものの議論をしなくなった。
「首相がご決断される前には材料を用意しておきます」。
11日、首相官邸で安倍と面会した野田は消費増税問題の扱いを安倍に任せ、成長戦略関連の減税など周辺整備に専念する考えを伝えた。安倍も「税制の果たす役割は大きい」と話した。
税制改正はかつて自民税調の聖域とされ、時の首相でさえ口をはさみにくかった。
それだけに1989年に消費税を導入した時には批判の対象ともなり、翌年の衆院選で自民税調のドン、山中貞則が落選した。山中が健在だったころですら厳しかった消費税ショックを、今の自民税調が政権の盾となって受け止めきれるはずもない。

かつてなら派閥領袖が税調に顔をそろえることも考えられなかった。いわば「専門職」である税調インナーと、派閥を率いることは明確に違う。
額賀や町村たちがインナーに顔をそろえているのは、自民党の派閥がもはや昔日の派閥とは変質してしまったことの証左でもある。
だが年末の税制改正に向けて業界団体や各省庁が持ち込む膨大な数の案件を処理していく場は、やはり自民税調しかない。「秋の陣」では官邸に主役を奪われた税調インナーの6人は消費増税問題が決着し、出番が回ってくる時を待っている。(敬称略)

【日経新聞】



昨日、日歯で「社会保障と税の一体改革を考える会」としてここに出ている野田自民党税調調査会長、社会保障制度改革国民会議の委員でもあった権丈善一慶大教授、大島伸一国立長寿医療研究センター総長との話を聞いてきました。
野田税調会長は自身が当選以来議員として携わってきた消費税と社会保障費の確保の関係についての正直な話は聞くものがありました。
その中で、この記事にあるような前日の安倍首相との話、税調のインナーとの議論についても言及がありました。また、軽減税率導入の難しさ、導入を主張する公明党とのすり合わせについても感想を述べていました。
権丈、大島両氏についての講演の感想はまた別の機会に。
by kura0412 | 2013-09-13 14:07 | 歯科医療政策 | Comments(0)