日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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『11月15日は口腔がん検診の日』

11月15日は口腔がん検診の日(東京都玉川歯科医師会)

東京都玉川歯科医師会は,近年増加傾向にある口腔がんに対して,2002年から独自事業として「口腔ガン撲滅キャンペーン」を行い,地域住民に向けてポスターやチラシなどによる口腔がんの啓発・注意喚起を行うとともに,全国に先駆け「玉川方式」と銘打ち,会員が各診療所において随時受け付ける「口腔がん検診」を実施している.

この「口腔がん検診」は,2009年6月より世田谷区の受託事業にもなっており,本事業によって2010年3月までの検診数908 例中,口腔がんと経過観察が必要な病変26 例の早期発見・早期治療につながっているという.こうしたことから,2009年には11 月15日を「口腔がん検診の日」に制定し,さらなる啓発を図ってきている.
しかし,2011年度の歯科医療に関する一般生活者意識調査によると,口の中にも「がん」ができることに対する認知度は64%であるが,その早期発見や予防のための検査があることに対する認知度は37%と低く,現状では口の中にも「がん」ができることは知っていても,どこに行ったら検診をしてもらえるのかが未だに周知されてはいない.
こうした現状から同歯科医師会では,「口腔がん検診の日」を前に各種メディアにパンフレットを送付し,口の中の「がん」に対する不安や検診の希望は“ かかりつけの歯科医院” で気軽に相談できることを呼びかけている.

【ヒョーロンニュース】




経過観察が必要と勧告さらた割合3%弱はけっして低い数字ではありません。こうゆう運動は歯科医療の裾野を広げるにも有効な手法です。あとは全国を視野に戦略と戦術を練って動きだすきっかけです。
by kura0412 | 2011-11-16 13:08 | 歯科医療政策 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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