野田政権が否定しても

保険との併用は拡大 TPPで"解禁"懸念も 「混合診療」

最高裁が適法と判断した混合診療の原則禁止。政府は既に「保険外併用療養」という枠組みで、先端医療と通常診療を組み合わせる場合などを対象に、例外として容認、拡大しつつある。ただ、環太平洋連携協定(TPP)の交渉入り問題を契機に混合診療にあらためて注目が集まっている。

▽先端医療
公的医療保険が適用される治療と適用されない「保険外」の治療を併用するのが混合診療。原則として、保険治療分も含めて治療費の全額が自費負担となるため、患者が開発されたばかりの薬や医療機器を使おうとすると、膨大な負担を求められることになる。海外で使用されている薬でも、日本で保険適用されなければ実質的には治療に用いることができない。
日本での保険適用までの期間が欧米よりも長いこともあって、患者側から「先進的な医療を受ける権利を妨げられている」などの批判が続出していた。
2004年に当時の小泉純一郎首相が混合診療の解禁を目指す考えを示したことをきっかけに検討が進み、06年に解禁ではなく混合診療を認める例外を拡大。将来の保険適用を目指す新しい医療(評価療養)、差額ベッド代など特別なサービス(選定療養)に整理された。
がん治療などでは、近年の技術革新で新しい薬や治療法が次々と開発されており、こうした先進的な医療が評価療養として次々と保険との併用を認められる方向にある。

▽患者主権
政権交代後もこうした拡大は継続。10年6月に菅内閣が閣議決定した成長戦略では、専門的医療機関で国内未承認の医薬品や機器を保険外併用で提供することを盛り込んだ。
行政刷新会議の分科会は同じ6月に「患者主権」を掲げ、混合診療の例外拡大に向けて「一定の要件を満たす医療機関については事後チェックに転換する」など手続きの柔軟、迅速化を求める報告書をまとめた。

▽外資参入
TPP交渉への参加の是非をめぐって、再び混合診療の解禁問題がクローズアップされることになった。日本医師会(日医)などが、医療分野でも米国側の圧力が強まり、全面解禁に道が開かれる可能性があると、強く反対。新薬や先進的な医療など、米国側が売り込みたい「保険外併用」で医療ビジネスが拡大すると警戒する。

日医幹部は「(先進医療を)併用で済ませられれば、医療給付費の拡大も抑えられる。財政再建に努める日本の財務省も乗り気になるのではないか」と懸念。一方、TPP交渉入りに前向きな野田政権側は「医療の規制撤廃につながるというのは違うと思う」(枝野幸男経済産業相)などと火消しに躍起だ。

【共同通信】




日本の政府が否定しても、アメリカはそれを許しません。それが今ままでのこの種の流れです。それとも強い外交姿勢を貫く覚悟が野田政権になるのでしょうか。
by kura0412 | 2011-10-27 09:09 | 政治 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

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