日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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補正予算案の与野党の相違

補正予算の内容を知ってますか

2011第一次補正予算について。
まず、政府案と自民党案の財源の違いを比較してみましょう。(億円)

政府案
子ども手当の上積みの見直し  2083
高速道路無料化実験一時凍結  1000
高速道路料金の割引見直し   2500
農業戸別所得補償見直し       0
年金臨時財源の活用    2兆4897
ODAの一部削減        501
公共事業直轄負担金       551
周辺地域整備資金の活用     500
経済予備費          8100
議員歳費削減           22
国債発行              0

合計           4兆0153億円

自民党案
子ども手当から児童手当へ 1兆3000
高速道路無料化完全撤回    1200
高速道路料金の割引見直し      0
農業戸別所得補償見直し    1000
年金臨時財源の活用         0
ODAの一部削減          0
公共事業直轄負担金         0
周辺地域整備資金の活用     500
経済予備費          8100
議員歳費削減           22
国債発行         2兆2891

合計           4兆6713億円
(追加事業6560億円を含む)

政府が子ども手当の上積み分をやめるのに対し、自民党は子ども手当の6月以降の支給を停止し、児童手当を復活させます。
高速道路無料化は一時凍結ではなく完全撤回。その代わり、高速道路の料金割引は維持します。
農家の戸別所得補償は見直します。
年金財源から2兆4897億円を流用することはしません。
公共事業の地方負担金を、この段階で、被災自治体を含む自治体に求めるべきではありません。
ODAの一部削減の対象は、国際機関向けの拠出金ですが、これは補正予算で毎年秋に処理していたものが多く、今後計上される予算をここでカットすることはつじつまがあいません。
二次補正、三次補正と補正予算が今後も見込まれ、そこでは国債発行が避けられないのに、一次補正では国債を出さないというパフォーマンスには意味がありません。

歳出は、政府案、自民党案共通で、

災害救助等関係経費     4830
災害廃棄物処理事業費    3520
災害対応公共事業関係費 1兆2020
施設費災害復旧費      4160
地方交付税         1200
その他震災経費     1兆4430

合計          4兆0150億円

自民党案は、これに追加して

就学援助金の支給             500
災害救助関係費の国庫負担率100%   1750
災害復旧等公共事業の国庫負担率100% 1200
電力需給対策               980
中小・小規模企業対策           900
災害臨時交付金             1130
消防基金の上積み             100

合計                  6560億円

被災した児童・生徒に対する一定の支援をするための基金を創設します。
厚生労働関係の災害救助費負担金や災害弔慰金などと国土交通関係の災害復旧等公共事業の国庫負担率100%として、被災した自治体が負担しなくて済むようにします。
この夏の電力不足対策として、自家発電設備の導入補助と業務用ビルへのガス冷房の導入補助を推進し、夏のピーク電力供給を上積みします。
中小企業の工場の復旧を支援します。
被災した自治体の財政が極端に悪化しないように災害臨時交付金を創設し、生活支援金の給付や消防基金の上積みなどができるように地方交付税で措置をします。

菅総理の原発対応がどうだったかということよりも、補正予算の内容がどうなのか、財源はどうすべきなのかという議論をもっと国会でやりましょう。その方が大切だと思います。

【河野太郎衆議院議員ブログ】



河野議員も指摘するように、今後は政局や感情論だけでの反対、賛成ではなく、このように予算内容、政策での論議、比較は非常に重要です。
by kura0412 | 2011-04-27 10:52 | 政治 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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