日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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歯科領域の顕在化してない需要とは何か

今朝の日経のコラムに、『現時点で顕在化していない需要が国内に潜んでいて、特に、医療、介護、保育を含む教育などの分野では、適切なサービスの提供がされていないために、未充足となっている潜在需要が存在する。』とあり、筆者独自の成長戦略について論じていました。

これを読んでふと感じたのが、歯科分野でこの顕在化していない需要には何があるだろうか?ということと、ミクロな部分だけでなく、マクロを含んだ具体的な需要拡大についての議論が殆どなかったように感じます。(あったとしても指令切れトンボ)

民主党政権も、来年度予算成立を待って、財政問題、経済戦略などの中期的な展望を論じようとしています。今こそ、その時期ではないでしょうか。
by kura0412 | 2010-02-24 17:33 | 歯科医療政策 | Comments(5)
Commented by 累卵 at 2010-02-24 23:19 x
 民主党政策集2009の「歯科医療改革」に、「現在、歯科検診は、・・・・寝たきりの高齢者や障がい者も含め、すべての国民が歯科検診を受けられるようにし、歯科疾患の予防法や治療についても研究調査を推進します。」とあります。
 平成17年度の調査で、諸外国ではすでに歯科医療の内容が、充填・補綴から予防へシフトし、さらに診断へと変化している国もあるのに、日本だけが、充填・補綴処置が過去10年間50%と変わらないという状況です。
歯の健康保持の推進をもって国民保健の向上に寄与するためには、歯科疾患の原因を元から絶つ一次予防の重視と、二次予防はう蝕も歯周病も「case finding⇒risk finding」への転換を図ることが必要です。
同時に、民主党の「歯の健康の保持の推進に関する法律案」第七条(国民は歯科疾患の予防方法、歯科に係る検診の意義・・・・・日常生活における適切な口腔のケア等により歯科疾患を予防するよう努めるとともに、定期的に歯科に係る検診を受けるよう努めなければならない。)に提示されているように、健康な生活を確保するための歯科保健医療の必要性を、国民に十分に認知させるための最大限の努力が歯科界に求められています。
Commented by 累卵 at 2010-02-24 23:19 x
しかし、歯の健康の保持に関する正しい知識は、歯科保健教育を様々な授業の中に取り入れるなど、若い頃から取り組まないと効果は期待できません。現在の学校歯科医などの資質向上のため、学校歯科医生涯研修制度の整備と推進を図り、学校歯科医などの一層の努力を「健康づくり」への指導、健診後のフォローに役立てるシステム構築が必要と考えます。
加えて、生涯研修の充実および必修化と歯科医師免許更新制度の導入、歯学教育改革とデンタルスクール構想などを早急に検討するべきと考えます。
具体的には、民主党の「歯の健康の保持の推進に関する法律」成立の前に、健診・リスク診断・予防などと、要介護者には「治す医療⇒支える医療」のためのドライマウス、摂食嚥下・発音など口腔機能障害に対する機能回復訓練までを身につける大学教育・生涯研修システムの充実を図ることが必要です。
その教育・研修基盤の元で、民主党の「歯の健康の保持の推進に関する法律」成立後に、国民のための「歯科予防医療の保険導入」を図るべきと考えます。
Commented by はと at 2010-02-25 00:19 x
例えば、
「VELscope」はどうでしょう?
ウィキペディアにも記事があります。
すべての歯科医院で導入し、定期的に利用すれば日本の口腔内
の悪性腫瘍での死亡率は有意に低下しますし、
スケーリングなどの定期的なメインテナンスと組み合わせれば
リピート率も向上し、歯科医院の利益と国民の口腔衛生の
向上につながるのではないでしょうか?

価格は7000ドルですが最大のネックは薬事を通っていない
事でしょうか
Commented by 累卵 at 2010-02-25 05:57 x
「はと」さん、その通りですね。
口腔内粘膜病変や口腔癌スクリーニングなどにおける「VELscopeシステム」の導入は、国民の口腔衛生向上と歯科を見る国民の目が変わる可能性もあります。
日本では厚生労働省の薬事法の認可を受けていないそうですが、アメリカ・カナダで認可されていますし、日本の学会での発表もありますので、認可されるのではないでしょうか。
選挙も大切でしょうが、学術団体としての日歯に期待してみましょう。
適切な保険点数で保険導入され、すべての歯科医院で定期的に利用できれば素晴らしいですね。
Commented by はと at 2010-02-25 21:31 x
累卵さん。

ニッチな話ではありますが、
歯科は歯だけという国民の認識にクサビが打てたらよいですよね。
医科歯科や大阪歯科の先生が学会で発表されている
ようですね。
googleで検索すると見切り発車で、3000円で自費診療として
やっている先生もいるようです。
こういうものは日歯が先導して欲しいですよね。

今日、桜井充先生のブログが久方ぶりに更新していました。
去年民主党から提出された
・歯科保健法案
・身体障害者福祉法改正案
の話はいまだにありません。
もう政権与党になって100日たつのだからそろそろ着手して
欲しいのですが。
着手する気があるのかなー?
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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