AI分析本格活用へ

AI分析、病を封じる 医療ビッグデータ本格活用へ

近い将来、医師の診療を受けたら激変ぶりに驚くかもしれない。従来なら見つけられなかった病気がわずかな兆候から早期に見つかったり、普段の生活習慣などから将来の病気のリスクを指摘されたり――。医療に関するビッグデータの本格活用が始まるからだ。カルテ(診療録)やコンピューター断層撮影装置(CT)画像、検査データを匿名で集めて分析し、サービスや新商品開発などに生かす。

「むかしは膵臓(すいぞう)がんの生存率は本当に低かったんですよ」。202X年、医師は早期に膵臓がんが見つかった患者のAさんに話しかけた。「でもAIのおかげでがらっと変わりました。頑張りましょう」

膵臓がんはいま発見3年後の生存率は15%程度。このパーセンテージが大幅に高まる可能性がある。膵臓がん患者の内視鏡やCTの画像を大量に集め、人工知能(AI)に学習させる。我々のCTや内視鏡の画像データをそのAIに分析させれば過去の事例をもとにがんの検出率が上がる。早期の発見・治療ができれば生存率の向上につながる。

「10年後に脳梗塞になる可能性が30%あります」。Bさんは健康診断後に医師から指摘された。磁気共鳴画像装置(MRI)の結果は「何も異常がない」だったから安心していたのに――。

「健康診断やMRIの結果から、脳梗塞の発生を分析する精度やスピードが上がるかも」。医療データの活用を目指すスタートアップ、MICIN(マイシン、東京・千代田)の担当者は話す。
同社はAIによるビッグデータ分析とオンライン診療を合わせたサービスを計画中だ。健康診断やMRIの結果で脳梗塞の発生を分析できるか研究している。MRIで異常が分からなくても、過去の脳梗塞患者の大量な医療データに共通の兆候があるかもしれない。ある検査値が5年以上、正常値を超えている人は発症率が高い、などだ。
マイシンは国立がん研究センターや東京女子医大、名古屋大などと個別に協議し、匿名データの提供を受ける。いまは各大学の倫理委員会の審査が必要だ。データ分析前に多大な労力や時間がかかる。新制度下でより大量のデータを取得できれば手間が省ける。AIの能力が高まり、病気の予見可能性が上がる。

深夜に交通事故で救急病院に運ばれたCさん。CT画像のデータからAIがすぐ最適な治療法を提案。早期の治療で回復も早かった。

AIを活用して医療画像の診断を支援する技術の開発を進めるエルピクセル(東京・千代田)。肺がんのCTなどのデータを使って研究開発をしている。島原佑基社長は新制度で新たに大量のビッグデータが出てくれば「サービス開発のラインアップをさらに広げられる」と期待する。
「世界中の企業を日本に呼び込むデータになる可能性もある」。みずほ銀行産業調査部の吉田篤弘氏は語る。
デンマークは政府主導で電子カルテの導入を進め、個人の遺伝情報も匿名化されて活用することができる。その結果、世界の製薬企業や医療機器メーカーが集まり、欧州最大級の医療産業集積地「メディコンバレー」が発展した。
医療制度が充実し、高齢化が進む日本には、大量の医療データが眠る。サービス向上だけでなく優れた薬が日本発で誕生する可能性もある。

▼医療のビッグデータ制度 政府は今年5月、医療データを匿名化して民間が利用できるようにする次世代医療基盤法を施行した。制度の核となるのは医療機関からデータを集めて匿名化し、企業や研究機関に有料で提供する「代理機関」だ。政府は今年、代理機関の成り手の募集を始めた。いまは日本医師会などが関心を示している。
代理機関は2019年中にも認定する見込みだが、いつどれだけの機関が認定を得るかは不透明だ。どのような形式でデータを集め、提供するかは代理機関の裁量が大きい。市場参入を狙う企業や研究機関は制度の詳細が明らかになるのを待つ状態だ。データを提供するか否かは医療機関の任意のため、大規模なデータが集まるには実際に運用が始まってから時間がかかる可能性がある。

(日経新聞)


将棋の世界のように、医療も人間がAIに負かされる時代が来ることもあるのかもしれません。侮ってはいけないし、ある意味この分野でも取り組みが遅れている歯科においても、検討を始める必要があります。
# by kura0412 | 2018-12-11 10:37 | 医療政策全般 | Comments(0)

経済誌にも口腔ケアの記事が

口腔ケアで肺炎激減、医療費削減効果も
歯科医と特養ホームの施設長、起業家が実証

医療費の増加が止まらない。2017年度の概算医療費は42兆2000億円と前年度に比べて2.3%増え、過去最高を更新した。中でも高齢者の医療費の伸びが大きく、75歳以上の後期高齢者の医療費だけで全体の38%に当たる16兆円(前年度比4.4%増)が使われた。その負担は、現役世代の健康保険料や国の財政支出に回るだけに、医療費の削減は喫緊の課題になっている。
そんな中、ユニークな取り組みが九州でスタートした。特別養護老人ホームなど施設に入所する高齢者に、歯磨きや歯茎のマッサージといった「口腔ケア」を定期的に行うことで、誤嚥性肺炎を大幅に減少させることに成功したのだ。施設から病院に入院する日数が減ることで、医療費の削減効果も出ているとみられる。

入院日数が減少し、介護施設の収入増加
20年ほど前から口腔ケアが誤嚥性肺炎を減少させるという論文はあったものの、口腔ケアの実施は施設任せで、データの蓄積もなく、因果関係は実証されてこなかった。この取り組みが全国に広がれば、高齢者医療費の削減につながる一助になりそうだ。
この取り組みを始めたのは若手歯科医師の瀧内博也氏(歯学博士)と起業家の浜俊壱氏(中小企業診断士)、特養施設長の小金丸誠氏らのグループ。小金丸氏は社会福祉法人さわら福祉会の特養ホーム「マナハウス」(福岡市西区)の施設長を務める。
瀧内氏は小金丸氏らの協力を得て、マナハウスなど福岡市内の6つの特養を2015年4月から1年間にわたって調査。入居定員100人当たり合計1706日の入院があり、そのうち569.5日を、誤嚥性肺炎を含む「肺炎」が占めていることが分かった。入院理由の3分の1が肺炎だったわけだ。しかも肺炎にかかって入院した施設入居者の多くが施設を退去して医療施設に移ったり、死亡したりしていた。
そこで瀧内氏らは、施設の協力を得て2017年9月から口腔ケアを実施した。介護職員にケアの方法を瀧内氏が指導し、週に2回、1回10分をメドに行った。その結果は驚くべきものだった。
口腔ケアをスタートする2年前の1年間の肺炎による入院は18回337日、1年前の1年間は25回545日だったものが、実施後1年間は10回144日に激減したのだ。「まさか、こんなに減るとは思わんかった」と施設長の小金丸氏も驚く。因果関係は解明できていないが、肺炎だけではなく、その他の疾病などによる入院も大きく減少した。2年前は年間1339日、1年前は年間1310日だった全体の入院日数は、口腔ケアの実施後の1年間は459日に減少したのだ。「明らかにインフルエンザにかかる率も下がった」と瀧内氏はいう。
実は、入院日数の減少は介護施設にとって大きなメリットがある。
入所者が病院に入院して施設を出た場合、介護保険から支払われる介護報酬の日額1万4000円が削減されるのだ。入院が減れば、その分収入が増えることになる。調査では入院が1年間で850日減少したので、施設の収入は1200万円アップしたことになる。マナハウスでは早速、職員のボーナスに上乗せした。施設の収入が増えれば、社会的に問題になっている介護職員の待遇改善に回すことができるわけだ。

介護施設職員のやりがい向上、離職も激減
従来、介護施設は収入を確保するために、入院して不在になった部屋をデイケアなどの受け入れで補っていたが、日々、利用者が入れ替わる場合、介護職員の負担が大きく増すという問題があった。入院が減ったことで、施設の稼働率は93.9%から97.5%へと大きく上昇した。「通常の施設では稼働率が95%なら上出来なのですが、97.5%というのは驚きの高さです」と小金丸氏は言う。
高齢者の入院が減ることで、当然、医療費も大きく減る。1日あたりの高齢者の入院医療費を仮に5万円とすると、1年間で850日の入院減少は、4250万円の削減に相当する。
さわら福祉会グループの4施設の合計では、口腔ケアがスタートした1年目で2750日の入院が減少。施設収入は3850万円アップし、医療費は1億3700万円削減された計算になる。「口腔ケアが全国の施設に広がるだけで、巨額の医療費が削減できる可能性がある」と瀧内氏は話す。
瀧内氏は九州大学歯学部を卒業後、2014年からは福岡歯科大学の高齢者歯科に勤務、2015年からは助教を務めていたが、大学勤務では口腔ケアを全国に広げることは難しいと、退職を決断した。半年ほど前に浜氏と出会ったのがきっかけになった。
2018年7月にクロスケアデンタルという株式会社を設立、CEO(最高経営責任者)に就いた。浜氏は1年半ほど前に西部ガスを辞めて、コンサルティング業務などを行っていたが、瀧内氏と出会って意気投合、クロスケアデンタルのCOO(最高執行責任者)に就いた。
同社の目標は、施設などに口腔ケアを広げること。入所者一人ひとりの口腔ケアの実施状況を把握するためのアプリの開発・販売や、介護職員の口腔ケア技術の教育や評価を行う支援素材の提供を行う。歯磨き(ブラッシング)や舌の清浄などに使う器具の開発・仕入販売なども行う。当初は自社で歯ブラシなどを一から開発することも考えたが、技術力の高い大手メーカーなどとのコラボに乗り出したい考えだ。

「口腔ケアはまだ全国で体系的に行われておらず、それを広げることに大きな社会的な意義がある」と浜氏は言う。「高齢者が肺炎で苦しむことが減り、施設も収益性が改善、介護職員の待遇も改善できる。さらに医療費も減る。皆が喜ぶ、誰も困る人のいない取り組みなので、一気に全国に広がるのではないか」と期待を膨らませる。
施設では予期しない副次効果が出た。
マナハウスで口腔ケアを始めると、介護職員の離職がほぼなくなったというのだ。「お金の問題もあるかもしれませんが、それよりも目に見えて効果が出ることに、職員がやりがいを感じるようになったのではないか」と小金丸氏。加齢に伴って徐々に衰えていく高齢者介護の現場では、職員が自ら行ったことの効果を実感できる場面がほとんどない、のだという。そんな中で、口腔ケアはやっただけの劇的な効果が目に見える。それがやりがいにつながったというわけだ。
クロスケアデンタルの取り組みは、早速、反響を呼んでいる。10月に行われた全国老人福祉施設研究会議で、「誤嚥性肺炎ゼロに向けての口腔ケアの取り組み 誤嚥性肺炎ゼロプロジェクト」というタイトルで発表を行い、最優秀賞を獲得したのだ。メディアにも取り上げられたことから、全国各地からの講演依頼などがあり、取り組みが広がる気配が見え始めている。
こうした取り組みが全国に広がることで、一歩一歩、高齢者医療費を削減していくことにつながるに違いない。

(磯山友幸・日経ビジネスオンライン)



経済誌に掲載されました。
介護施設だけでなく、病院でも口腔ケアへの取り組みが加速的に進んでいます。
# by kura0412 | 2018-12-07 09:22 | 医療政策全般 | Comments(0)

歯科が終末医療、看取りにどう関わるか

終末期医療に歯科医師も参加 口腔ケアで尊厳を守る

病院や在宅で、終末期のチーム医療に歯科医師が積極的に関わり始めた。口の中の衛生を保ち、口臭や感染症にかかるのを防ぐ。こうしたケアは、最期までその人らしく生きることにもつながっており、本人や家族の大きな支えとなっている。 

「お父さんよかったね。口をきれいにしてもらって安心したよね」
東京都八王子市の陵北病院。歯科衛生士が専門の器具を使って口の中の汚れを落とすと、既に意識がない男性(89)に、妻が声を掛けて涙ぐんだ。男性は脳梗塞の後遺症で要介護になり、誤嚥(ごえん)性肺炎で入院。口からでなく点滴で栄養を摂取するようになってからも、口腔(こうくう)ケアを受け続けた。意識があるころは「口で食べさせたい」との妻の強い希望もあり、数日間、歯科医師らが立ち会い、一日一回、くだいたゼリーを食べることができた。
終末期の口腔ケアは、口の中の乾燥を防いで臭いが出るのを抑えたり、粘膜を保護して感染症にかかりにくくしたりする効果がある。「人生の最終段階に歯科が関わると、患者が安楽な状態を保てることが分かってきた」。同病院副院長で歯科医師の阪口英夫さん(56)は言う。
在宅診療でも、歯科医師がみとりまで関わるケースが広がってきた。東京都世田谷区で開業している粟屋剛さん(40)は、脳梗塞で寝たきりとなり、経管栄養の男性=当時(73)=の訪問診療をしたことがある。
男性は重い嚥下(えんげ)障害で口の中の乾燥がひどく、舌の上や上あごなどにあかのような汚れがこびりつき、呼吸困難の原因にもなっていた。粟屋さんは男性が亡くなる三日前まで二週間に一度、歯科衛生士とともに訪問し、汚れを除去する処置をした。すると、男性は穏やかな表情になり、介護していた兄も男性に「ゆっくり眠れるね」などと声を掛け、安堵(あんど)した様子だったという。
「最期にいつもの口腔ケアを」と、病院での臨終場面で、頼まれたこともある。粟屋さんは、みとりに歯科医師がかかわるのは「最期まで人間らしく生きたいという思いをかなえること」と話す。

◆介護保険や歯科教育も対応
高齢者が穏やかに暮らすための介護・医療の多職種による「地域包括ケアシステム」では、歯科医師の関与が重視されている。
寝たきりになっても、食べる能力がどれだけ残っているかを診断し、誤嚥予防や食事の指導をするのは歯科医師の仕事。体調が悪化し、食べ物などをのみ下せなくなった後も、誤嚥性肺炎の防止や、穏やかな呼吸のために乾燥を防ぐなどの口腔ケアは不可欠だ。
介護保険でも口腔ケアは重視されている。医師や歯科医師、介護職、嚥下に問題がある人を支援する言語聴覚士(ST)らのチームが、施設の入所者の食事の様子を観察する「ミールラウンド」は、二〇一五年度の報酬改定で加算の要件になった。
大学教育での対応も進み始めた。大阪歯科大の高橋一也教授によると、歯学部のある国公私立大全部で老年歯科の講義があり、90%で口腔ケアや摂食嚥下リハビリなどの実習を実施している。高橋教授は「歯科医師の意識を、虫歯治療から口腔という消化器を守る仕事へシフトさせたい」と話す。

(東京新聞)



歯科が終末医療、看取りにどう関わるか。歯科界での議論と内外でのコンセンサスが必要です。
# by kura0412 | 2018-11-29 15:03 | 歯科 | Comments(0)

単身高齢者増加

単身高齢者、三大都市圏で1割超え 財政圧迫の懸念

一人暮らしの高齢者が大都市で急増している。日本経済新聞が国勢調査を分析したところ、三大都市圏(1都2府5県)は2000年以降の15年間で2.1倍の289万人に達し、15年に初めて世帯全体の1割を突破した。単身高齢者は介護や生活保護が必要な状態に陥りやすい。社会保障の財政運営が厳しくなる懸念が強まり、在宅を軸に自立した生活を支える「地域包括ケアシステム」の構築が急務となる。

最新の15年国勢調査によると、65歳以上の単身者は00年比9割増の593万人。長寿・未婚化の影響で00年時点の予測より5年ほど早い勢いで増え、一般世帯に占める割合は11.1%に達した。
日経新聞は単身高齢者の動向を探るため、全国1741市区町村のデータを独自に分析した。浮かんできたのは高齢化が先行した地方より、大都市での増え方が深刻になっている実態だ。

■横浜市、名古屋市で10万人突破
15年間で単身高齢者が2倍以上に増えた自治体は4割弱。三大都市圏を構成する関東1都3県、近畿2府1県、愛知県に集中していた。団塊世代が持ち家を求めた埼玉や千葉の郊外の多くが3倍強に膨らんだ。三大都市圏の単身高齢世帯比率は10.9%と4.8ポイント上昇した。
実数で最も増えたのは横浜市で、2.3倍の17万1千人となった。名古屋市は12万人に倍増し、東京23区全体は8割増の53万9千人となった。いずれも単身高齢世帯比率は1割を超えた。三大都市圏で1割を超す自治体は11倍の221市区町村となり、全体の6割を占めた。
都市は地域で助け合う基盤が弱く、一人暮らしを支える自治体の負担は地方より重くなる。

■要介護認定率は2~3倍に
顕著なのは大阪市だ。単身高齢者は05年に1割を超え、いまは最多の20万人強。介護保険課は「単身高齢者の増加が介護給付費の上昇につながっている」と断言する。
単身高齢者の17年の要介護認定率は36%で、同居人がいる場合の2倍強だ。介護サービス利用率も8割と高く、18~20年度の介護保険料は月8千円弱で1千円以上高くなった。横浜市も認定率に3倍近い開きがあった。
公共政策に詳しい一橋大の小塩隆士教授は「単身高齢世帯の1割超えは危険な兆候」と訴える。単身高齢者は低年金が多くて生活保護の対象になりやすく、影響は社会保険にとどまらないからだ。「対象は少数と想定した生活保護制度の財政基盤は脆弱だ」と語る。

■未婚化で変わる単身者の「質」
市町村決算や総務省のデータと重ねて分析すると、単身高齢者の増加は老人福祉費や生活保護費など扶助費の伸びと強い相関があり、自治体財政を圧迫していた。
大阪市は05年に財政改革を迫られ、人件費や公共投資のほか、新婚向け家賃補助や幼稚園の予算を削減した。「高齢者への義務的支出は簡単に減らせず、財政の硬直化は進んでいる」(財源課)。支出に占める扶助費の割合は当時の22%から18年度は32%に増えた。
国立社会保障・人口問題研究所によると、40年の単身高齢世帯比率は18%弱の見通し。みずほ情報総研の藤森克彦主席研究員は「単身高齢者の質が変わる」と、都市での未婚率上昇を注視する。「配偶者や子供がいない人が増え、想定以上に介護保険の需要が高まる」

■「ハコモノ」から在宅へのシフト急務
だが各市の介護保険事業計画をみると、特別養護老人ホームなど「ハコモノ」に重きを置く事例が目立つ。大型施設はサービスを効率化できるが、建設や修繕の費用負担が重い。都市部は適地も限られ、施設中心の政策は早晩行き詰まる。
限りある財源を在宅サービスにシフトする必要がある。その柱が住み慣れた場所で介護、医療、生活支援を継ぎ目なく提供する地域包括ケアだ。見守りや介護予防もまじえ、単身高齢者の自立を支えれば社会保障費の削減につながる。
千葉県柏市の豊四季台団地。単身高齢者の増加に危機感を抱いた市は14年に見回りなどのサービス付き高齢者住宅に建て替え、医療・介護施設を集約した。住民は訪問サービスを受け、入院しても再び自宅に戻れる。学童保育などで高齢者が働き、支え合う仕組みを取り入れた。埼玉県和光市は在宅型の介護予防や地域交流に注力し、要介護認定率を引き下げた。
ただ、こうした成功例は少ない。国は新たな定期巡回事業を介護保険に導入するなどして地域包括ケアを促すが、使い勝手が悪く、浸透しない。
介護を社会で支えるために00年に創設した介護保険。負担軽減を狙い給付ルール改定を繰り返すが、効果は薄く、むしろ利用者の実態からかけ離れていった。国の推計では40年度の介護分野の社会保障費は18年度比2.4倍の26兆円に膨らむ。
国や自治体は単身高齢者の実態と向き合った地域包括ケアの仕組みを築かなければ、社会保障制度は漂流したまま持続性を失ってしまう。

(日経新聞)




「単身高齢者」の対応もこれからの介護・医療のキーワードにようです。
# by kura0412 | 2018-11-26 16:55 | 介護 | Comments(0)

すべて院内処方すれば1兆7千億円の差額

薬局6万店 再編の風圧 手厚い報酬、問われる機能

今や社会のインフラともされるコンビニエンスストアを上回る業態が日本にある。医師の処方をもとに医薬品を出す「調剤薬局」だ。コンビニより多い6万店弱の薬局は地域医療を支えてきたものの、扱う医薬品は公定価格で競争は乏しい。厚生労働省は在宅医療などの新しい施策に対応できる薬局を育て、再編を促す方向にカジを切る。医療費の抑制に向け、薬のインフラも変革を迫られている。
病院で医師の診察を受け、受付で処方箋をもらう。スリッパから靴にはきかえて自動ドアが開くと、小さな「お薬屋さん」が何軒か目に飛び込んでくる。誰もが経験するこんな風景が今、批判にさらされている。

指導役機能せず
「期待されている役割を果たしていないのではないか」。8日に厚労省が開いた審議会で、薬剤師の代表に有識者からの厳しい指摘が続いた。この日のテーマは今後の薬局や薬剤師の役割をどう考えるか。関係者の脳裏には、病院のそばにある「門前薬局」が浮かぶ。
厚労省は1970年代から、もうけの誘惑にかられる医師の過剰な投薬を薬剤師にチェックさせる「医薬分業」を推進するため、院外処方を進めてきた。
日本薬剤師会の乾英夫副会長は「患者に適した処方が可能になり、いわゆる薬漬けは死語になった」と語る。国は調剤報酬を手厚くして院外処方を進め、できあがったのが門前薬局だ。
国内の薬局は2017年度末で約5万9千店ある。厚労省のサンプル調査では常勤換算の薬剤師が2人以下の薬局が半数弱にのぼる。17年度の薬局への技術料と薬剤料を合わせた「調剤医療費」は、処方箋1枚あたり9187円。半数以上の薬局は特定の病院の処方箋に頼り、少数の薬剤師が調剤して患者に渡すだけのビジネスが成り立った。
「薬局大国」の足元は危うい。
薬剤師に求められる役割は、患者のアレルギーや過去の副作用を把握したうえでの服薬指導だ。だが厚労省が調べたところ、電話などでの継続的な指導をしたことのある薬局は4割ほど。8割は必要性を感じていると答えたにもかかわらず、半数以上はできていない。
薬の値段は公定価格で院内でも院外でも変わらないが、院外は薬剤師の技術に対する報酬が手厚い。同じ薬を受け取るのに病院から薬局へ移動すると、健康保険に高い請求がまわる。負担するのは患者だ。日本医師会の中川俊男副会長によると「院内ですべて処方すれば、現状との差額は年1兆7千億円になる」。身内のはずの医師からも批判が出る。
厚労省は薬局にある矛盾の解消に動く。過去の診療報酬改定では、門前薬局への調剤報酬を下げてきた。次の一手が薬局の機能を高め、事実上の再編を促す施策だ。
厚労省は社会保障費の抑制に向け、お金がかかる入院を抑えて自宅で診療する「在宅医療」への移行を進めている。在宅を担う「かかりつけ医」にあたる仕組みとして、「地域密着型」の薬局をつくる。休日や夜間でも対応できるだけの薬剤師を持ち、患者を訪問して服薬を指導する。

質の良さで差
薬局に差も付ける。特殊な抗がん剤の副作用などについて適切な指導をできる薬局を「高度薬学管理型」とする。19年の通常国会に医薬品医療機器法の改正案を提出し、2つの薬局を法的に位置づける。
そのうえで、要件を満たす薬局は20年度にも調剤報酬を増やす方向で議論する。厚労省幹部は「しっかりコストをかけた質の良い薬局を作りたい」と話す。
調剤医療費は17年度に7兆6664億円と、5年前の12年度に比べて16%増えた。高齢化に伴って薬にかかるお金は増え続け、税や保険料を通じて国民の負担になっている。
コンビニは顧客のニーズを満たすことで市場を作り出してきた。街角の薬局は患者のニーズを満たしているかどうか。医薬分業がもたらした非効率を見直すには、ニーズを満たさない薬局には市場からの退出を迫るといった政策も必要になる。

(日経新聞)



調剤にとっては凄い流れが出来るかもしれません。
# by kura0412 | 2018-11-24 14:27 | 医療政策全般 | Comments(0)

医療内容の高度化、高密化が経営を悪化させる可能性

地域医療構想、医療の計画経済化がもたらす死角

2014年6月に成立した医療介護総合確保推進法により、「地域医療構想」が制度化された。地域医療構想とは、人口推計をもとに2025年に必要となる病床数(病床の必要量)を高度急性期病院、急性期病院、回復期病院、療養病院という4つの医療機能ごとに推計し、現在より効率的な医療提供体制を実現する取組みである。
地域医療構想は、その名称からいっても地域医療の話であり、病院の競争力を高めようといった視点はない。むしろ明確なのは病院の機能分化と、それに伴う医療費の削減である。
とりわけ前者の視点は、いままでブラックボックスとされていた病院内の医療の中身がデータによって透明化されたことによるものであり、医療の世界では画期的なこととされている。しかし、データに基づいて病院を区分できれば、計画的に医療サービスの供給体制を作ることができるのだろうか。

病院の区分の仕方には色々な考え方がある。わかりやすいのが大きさで区分する方法で、アジア諸国には、この方法が多い。一方、日本では大きさと無関係に医療機能で区分している。それが地域医療構想における高度急性期病院、急性期病院、回復期病院、療養病院である。最終的には、各病院の医療機能報告から得られたデータが示す医療機能によって区分を行おうとしている。

一方、診療報酬の面から病院を区分しているのが現行の DPC 制度である。当初、DPC 制度に病院の区分はなかったが、大学病院、大学病院に準じる群、その他の一般病院を「一群」「二群」「三群」に区分した。しかし、野球の1軍、2軍を想起させ、病院のランキングにもとられるためか、現在は、「大学病院本院群」「DPC 特定病院群」「DPC 標準群」という名称になっている。
医療をデータで透明化するDPC 制度は日本で独自の進化を遂げたとはいえ、もともと米国の制度である。したがって、この制度を厳格に適応すれば、平均在院日数の短縮化など、米国流の医療になることは明らかである。
日本では、病院での平均在院日数が長かったために、1日の医療密度は薄かった。病院を受診する患者や必要な治療は、病気を厳密に定義すれば世界でそんなに大きな差がないと思われるので、在宅医療やDPCなどで病院での在院日数を減らすように努力すればどうなるだろう。患者数が同じという前提であれば、回転数が上がった分だけ空きベッドが増えることになる。
そうなると、病院の医療従事者は減り、人件費も減る方向に進むはずだが、そうでもなさそうだ。大きく変わったのは、病院での医療の変化である。医療内容が高度化、高密度化したのだ。医療が高度化、高密度化することにより、病院の雇用必要者は増え、診療報酬の増加以上に人件費が増加し、経営状態が悪化(状況に応じては赤字化)する病院が増えたのだ。
東京商工リサーチによれば、2018年1-8月の病院・医院の倒産は32件と急増し、前年(27件)をすでに超えているという。このまま推移すれば、リーマン・ショックの影響を受けた2009年の年間59件に次ぐ多さになる可能性がある。

旧ソ連などの計画経済の失敗から生まれた反省は、計画する側は「事前に何が正しいのかわからない」という当たり前の謙虚さが持てなくなり、現場に創意工夫が生まれにくくなるということだろう。医療を行う現場である病院には、やはり創意工夫の余地を残した方がいいのではないか。
たとえば下記のような話がある。
日本赤十字社医療センター(東京)が「同じ効果、同じ副作用なら価格が安い抗がん剤を使う」との院内方針を決めたことが(2016年)7月21日、分かった。化学療法科の国頭英夫部長は「国民皆保険制度のもと、日本では高額薬であっても医師は価格を気にせず処方してきた」と指摘。海外では同様の決定が報じられた後に薬価引き下げにつながった例もあるが、薬価を比較した上で使用する薬を決めるのは国内で異例とみられる」(産経ニュース2016年7月22日付)
「地域医療構想」は医療の計画経済化を進めるもので、このような現場の創意工夫が生まれにくくなると思うが、いかがだろうか。

(真野俊樹・JCER)
# by kura0412 | 2018-11-22 10:08 | 医療政策全般 | Comments(0)

医療と介護の一体データ、20年度に外部提供

医療と介護の一体データ、20年度に外部提供 厚労省

厚生労働省はそれぞれ別々に集めている医療と介護のビッグデータを一体にして分析してもらおうと、2020年度から研究機関などに情報提供を始める。例えば病院での治療や処置の内容が、その後の要介護度にどう影響したかといった傾向がわかり、健康寿命の延伸のための分析などに役立つ。19年度に介護保険法などを改正する。

提供するのは、レセプト(診療報酬明細書)や特定健診の情報を集めた医療のデータベースと、要介護の区分や利用した介護サービスの種類を集めた介護のデータベース。いずれも個人の特定につながる情報が削除されたうえで厚労省が集めて保有しているが、別々に外部提供している。
データを一体にすれば、医療と介護の総費用をもとにした最適な医療・介護の提供体制のあり方などについて研究できるようになる。厚労省が設置した有識者会議が第三者提供への考え方を盛り込んだ報告書をまとめた。研究が公益目的に適しているかや、個人の特定につながらないかなどを厚労省が審査して提供の可否を決める。提供先から費用を請求することも可能とした。

(日経新聞)
# by kura0412 | 2018-11-19 10:40 | 医療政策全般 | Comments(0)

健保の破綻回避には「外国人」受け入れが必須

5年間で最大34万人の外国人人材を受け入れ
安倍晋三内閣は外国人労働者の受け入れ拡大を目指す出入国管理法改正案を2018年臨時国会に提出、本格的な議論が始まった。新設する「特定技能1号」「特定技能2号」の資格で、5年間で最大34万人の外国人材を受け入れるとしている。安倍首相はあくまで「移民政策ではない」として期間終了後は帰国させることが前提だとしているが、職場で常に多くの外国人が働くことが当たり前になっていくに違いない。
それでも新資格だけでは人手不足を賄うことは難しい。政府の試算では2019年度に不足する労働者は61万~62万人で、新資格で受け入れるのは3万3000~4万7000人としている。今まで労働者受け入れの「便法」として使われてきた「技能実習制度」や「留学生」を今後も大量に使い続けるのか、それとも新資格の枠を広げていくのか、注目されるところだ。
働く外国人が当たり前に社会に存在するようになる中で、様々な社会のセーフティーネットにどう外国人労働者を受け入れていくのかが、大きな課題になっていく。労災や失業に備えた労働保険や、年金、健康保険、生活保護といった枠組みだ。「しょせん出稼ぎなのだから、無保険で構わない」「日本のセーフティーネットを使わせるのはおかしい」といった声が存在するのは、安倍首相が「移民ではない」と言い張っていることが大きい。実際に、そうしたセーフティーネットの外側にいる外国人を増やせば、社会不安の種になり、先進各国が経験してきた「社会の分断」を生むことになる。
そんな中で、早急に対応が必要なのが、健康保険の制度設計の見直しだ。

会社員が対象の健康保険は現在、加入者本人に扶養される3親等内の親族にも適用される仕組みになっている。家族が日本国内に住んでいるか、海外に住んでいるかは関係ない。この仕組みをそのまま放置すれば、外国人労働者の母国にいる親族らが日本の健康保険でカバーされることになる。
報道によると、実際に、こうした親族らが母国や日本で医療を受けて健康保険を利用する事例が相次いでいるとされる。政府は2019年の通常国会に健康保険法改正案を提出し、保険加入者が扶養する親族が保険の適用を受けるためには、日本国内に居住していることを要件とすることなどを検討している。

健康保険組合の42%が赤字決算に
もちろん、不正利用を防ぐのが狙いだが、そうなると、日本人で海外に居住している留学中の子弟などをどうカバーしていくのかなど、制度設計に工夫が必要になる。本来、健康保険制度は、収入に応じて保険料を支払っている人とその扶養親族らが、等しく医療を受けられることが前提になっている。外国籍だからといって仕組みから排除していけば、保険そのものが成り立たなくなっていく。
そうでなくても健康保険の仕組みは窮地に立たされている。日本の健康保険制度の一翼を担ってきた大企業などの健康保険組合の解散が相次いでいるのだ。
世の中の関心を呼んだのは、加入者16万4000人の日生協健康保険組合と、加入者51万人の人材派遣健康保険組合が解散を決めたこと。人材派遣健保は国内3位の規模だ。そうした主要健保までが解散に追い込まれているのは、保険財政が急速に悪化しているのが理由だ。
健康保険組合連合会が2018年9月25日にまとめた1394組合の2017年度の収支状況によると、42%に当たる580組合が赤字決算だった。健康保険組合は、加入している社員の保険料で、社員やOBの医療費を賄うのが建前だが、国の制度で導入された、高齢者の医療費を賄うために拠出する「支援金」の負担が年々増加しているのだ。2017年度決算での全組合の「支援金」合計額は3兆5265億円と前年度に比べて7%も増えた。保険料の収入合計は8兆843億円なので、何と半分近い44%が支援金に回っている計算になる。
厚生労働省がまとめた2017年度の「概算医療費」は42兆2000億円と前年度比2.3%増え、過去最大となった。概算医療費は労災や全額自費の医療費を含んでいない速報値で、総額である「国民医療費」の98%に相当する。
概算医療費の増加が続く最大の要因は、75歳以上の医療費が大きく伸びていること。2017年度は4.4%も増加し、75歳未満の1.0%の伸びを大きく上回った。
これは、高齢者の数が増えているためばかりではない。高齢者ひとり当たりの医療費で見ても75歳以上は大きく増えている。2017年度は94万2000円と、前年度の93万円に比べて1万2000円も増えた。ちなみに75歳未満は22万1000円だ。75歳以上の高齢者が使う医療費が現役世代など若年層に重くのしかかっている。しかも、働く現役世代の人口はどんどん減っているので、そうなると若年層ひとり当たりの健康保険料負担はどんどん大きくなっていく。
同じ職場環境にある社員で組合を作り、その保険料で組合員の医療費を賄う健保組合の「相互扶助」の仕組みは、まさに保険の原理を使った効率的な仕組みだった。保険料は加入する社員と会社が折半で負担、企業が成長を続けていれば、若い健康な社員がたくさん入るため、医療費の負担も分散される格好になってきた。世界がうらやむ国民皆保険が成り立つ上で、企業の健保組合の果たした役割は大きい。

このままでは「国民皆保険」が瓦解しかねない
それが高齢者医療制度で「支援金」の負担が年々大きくなり、健保組合の財政は一気に赤字となった。赤字から脱するためには、保険料を引き上げるしかないが、それも限界に近づいている。健保組合が解散すれば、国の仕組みである国民健康保険(国保)や、中小企業などを対象とする「協会けんぽ」に加入することになる。これも自立運営が建前だが、財政は厳しく毎年1兆円以上の国庫補助などを受けている。
協会けんぽの保険料率はおおむね標準報酬月額の10%(労使合算)前後になっている。また、国保は保険料が高いことでも知られ、保険料が払えずに「無保険」状態に陥る人もたくさんいる。
このままでは「国民皆保険」が瓦解することになりかねない。上昇し続ける医療費を抑制することも重要だが、保険を構成する人口構造が、逆ピラミッドになってしまえば、仕組みそのものが成り立たない。負担する人よりもらう人が増えれば相互扶助は限界なのだ。
1つは健康保険財政を支えてくれる、若くて健康な働き手を増やしていくことが、国民皆保険を永続的な仕組みとする上でも不可欠だ。ズバリ、外国人労働者を積極的に受け入れ、その上で、彼らにきっちり保険料を負担してもらうことが必要なのである。日本の社会保障制度、セーフティーネットを支える一員になってもらうということだ。
ともすると、不正をして利益だけを得ようとするフリーライダー(タダ乗り)にばかり目が向きがちだ。だが、多くのまじめな外国人労働者は、きちんと税金を払い、社会保険料を負担して、日本社会の一員としての義務を果たそうとしている。
いや、日本社会の一員として、きちんと義務を果たしてもらう仕組みを整え、その恩恵として質の高い医療を受けられるようにしなければならない。外国人労働者を単なる労働力とだけ考えるのではなく、社会を構成する一員、生活者として受け入れる仕組みを早急に整えなければならない。
健康保険だけでなく、年金制度も同じだ。日本人でも米国勤務が一定以上の期間に及んだ人なら、米国から年金をもらっているという人も少なくない。日本できちんと働き、厚生年金を掛けた外国人には年金が支払われる仕組みを整えなければ、日本で長期にわたって働こうという外国人も出てこない。外国人受け入れ拡大を機に、社会保障制度を抜本から見直す必要がありそうだ。

(磯山友幸・日経ビジネス)



現在臨時国会で論議が進む出入国管理法案は、歯科においても他人事の問題ではありません。
# by kura0412 | 2018-11-16 10:31 | 医療政策全般 | Comments(0)

介護5年で最大6万人の外国人受け入れ

外国人労働者の受け入れ拡大に向けた出入国管理法改正案をめぐり、政府が2019年4月の法施行後に想定する外国人労働者の受け入れ規模がわかった。
対象になる14業種別に見通しを示した。介護では19年度から5年間で5万~6万人の受け入れを想定。全体で5年間で26万2700~34万5150人を見込む。

(日経新聞)

# by kura0412 | 2018-11-14 16:48 | 介護 | Comments(0)

入浴習慣ある高齢者は要介護リスク低くなる

千葉大学などの研究グループは、入浴が健康に与える影響を調べようと、全国18の市町村に住む要介護認定を受けていない高齢者およそ1万4000人を対象に、3年間かけて大規模な調査を行いました。
調査では、ふだん、どれくらいの頻度で風呂につかっているかなどを事前に調べたうえで、3年後の状態を確認し、そのデータを統計的な手法を使って分析しました。
その結果、冬場に週7回以上、風呂につかっている高齢者は、週2回以下の高齢者より介護が必要な状態になるリスクが29%低くなったということです。
研究グループは、高齢者の入浴は、事故や病気などに十分注意することを前提に、介護予防対策としてより活用すべきだとしています。
千葉大学附属病院の八木明男医師は「入浴が健康にいいことが学術的にも立証できた。1人暮らしの高齢者には、施設などでの入浴をうまく組み合わせて入浴を促すことが大切だ」と話しています。

(NHK NEWS WAVE)


この種の調査なら歯科で話題となる結果はいくらでも出るように感じるのですが。


# by kura0412 | 2018-11-12 11:13 | 介護

消費増税巡り医師会攻防 税還付を要求 財務省は「現制度で」

消費増税巡り医師会攻防 税還付を要求 財務省は「現制度で」

診察料などが非課税の医療界が2019年10月の消費増税で損失を被るとして、税制での対応を政府に求めている。病院は医療機器などの仕入れに課税されるため収支が悪化しやすい。日本医師会は「負担分は税で還付を」と新制度を要望。財務省は主に診察料の引き上げで増税分を補填する既存の制度で対応できるとの立場だ。双方の攻防は年末の予算編成・税制改正に向けて焦点の一つになっている。

「なんらかの新たな仕組みが必要だ」。31日に開かれた中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)。消費増税への対応が議論されるなか、医師会は抜本的な対策を改めて訴えた。
1989年に消費税が導入された時、保険証を使って医療を受ける費用は非課税とされた。病院は仕入れにかかる消費税を負担するが、診察料は公定価格で消費税を上乗せできない。
病院の収支が悪化する対策として、消費増税のたびに政府が全国一律で診察料を引き上げて病院の負担を補填する仕組みがとられてきた。ただ、個々の医療機関で収支の内訳は様々。大病院は高額な医療機器の仕入れで消費税の負担が膨らみやすい。医療界全体の数字上は十分に補填されたとしても、個別には十分でない例もあるという。医療界では補填不足を「損税」と呼び、医師会は長年不満を抱いてきた。
7月、その不満を噴出させる事態が起きた。消費税率が8%に上がった14年度の補填状況について、厚労省の調査結果に誤りが判明した。「十分に補填されている」とされた補填率(増税負担分に対する補填額の比率)が83%にとどまっていた。原因は単純な集計ミス。医師会の横倉義武会長は「大変な怒りを感じている」と断じた。
16年度の調査結果も補填率は85%で、補填不足の実態が露呈した。持ち出しは1病院あたり、年約300万円。医療界の全体で200億円規模の補填不足になったとの試算もある。医療界には「そもそも十分に補填されてこなかった」との不満が強かっただけに、抜本的な対策を求める声が強まっている。

医師会は主に診察料の引き上げで補填された分と、消費増税に伴う負担増の差額を病院ごとに集計し、補填が足りない分を税で還付を受ける仕組みを要望している。これなら補填不足が生じない。
ただ、財務省は従来と同様に「制度内で対応する」との立場だ。税制上、還付を受けるには診察料などを消費税の課税対象にする必要があるが、保険医療にはなじまない。医師会の要望通りに税制改正で対応するとしても、財源が明確でない限り実現のメドも立ちにくい。
政治力の強い医師会の訴えに対し、与党は17年12月に策定した18年度の税制改正大綱で「19年度の税制改正の際に総合的に検討し結論を得る」と明確な期限を切った。消費増税に間に合うぎりぎりのタイミングで決着がつく可能性がある。
いずれにしても増税分は患者も一部を負担することになる。だがそれを自覚している人は多くない。目に見えない形で増税される今の制度は「透明性に欠ける」(日本総合研究所の西沢和彦主席研究員)との指摘もある。

(日経新聞)



消費税増税がスケジュールに入っている中、小規模経営が殆どの歯科において日歯はどんな対応を考えているのでしょうか。
# by kura0412 | 2018-11-01 08:54 | 医療政策全般 | Comments(0)

更に進む病院の病床数の区分、歯科も対応が必要

「重症対応病院」実績で選別
厚労省、手術・救急医療の新基準 地域の病床再編を後押し

厚生労働省は高度な手術実績などがないにもかかわらず「重症患者への対応」を標榜する病院の解消に動き出す。2018年度中に手術や救急医療の実績など定量的な新基準を都道府県単位で導入する。基準に該当しない病院には高度医療を担う届け出をできないようにする。各地域で実態に合った病床への再編を後押しし、効率的な医療体制の構築につなげる。

病院の機能には、重症患者向けの「高度急性期」と「急性期」、リハビリなどを通じて在宅復帰を目指す「回復期」、長期の療養を目的とした「慢性期」がある。
国は団塊の世代が75歳以上になる2025年を目標に、急性期の病院ベッド(病床)を減らし、高齢化で需要が増す回復期病床を手厚くする「地域医療構想」を進めている。構想の必要病床数をみると、急性期・高度急性期は15年度に比べ約30%減らす必要がある。
ただ、病院側にとっては、手厚い医療の体制を敷く急性期病床は支払われる診療報酬が高い。「高度な医療を担っている」とのイメージも強く、名乗りたがる傾向がある。厚労省の調査によると、実態がないことが疑われる急性期病棟は全国に約3千棟、全体の14%に達するとされる。新基準で急性期病棟を絞り込む効果を見込んでいる。
厚労省が実態把握で活用するのが、地域ごとの病床の分布を把握する「病床機能報告」と呼ばれる制度だ。実際の病棟には様々な患者が入院していることを踏まえ、最も多く手掛けている医療機能を報告する。
いまは機能ごとの基準が厳密に定義づけられておらず、各病院の判断に委ねられている。同じような機能を担っていても病院によって「急性期」と報告したり「回復期」と称したりと異なるケースがある。

そこで厚労省は、病床数あたりの手術の実施数など、定量的な基準を導入して病床の機能を正確に把握することを都道府県に求める。基準を満たしていない病院は急性期などと報告できないようになり、正確な現状把握につながるとみている。
病床機能報告の内容は個別の病院ごとに自治体が公表している。定量的な基準の導入は患者側に正確な病院の役割を伝える効果もある。
具体的な基準は全国一律ではなく、各都道府県で決めるようにする。地域ごとの実情に合わせたものにするほか、先行して基準を定めている自治体の取り組みを後押しする狙いもある。例えば、奈良県では、急性期と報告する病棟について「50床あたりの手術と救急入院件数が計1日2件」などの独自基準を設けている。
新基準で病床数の実態が把握できれば、地域医療構想で定めている機能別の病床数計画が実際の需要に合っているかの点検にも役立つ。実態と異なる病床数を前提に計画が作られていれば、25年の時点で、必要以上に急性期病床が削減されていたり、回復期病床が逆に足りなくなったりする事態が生じかねない。厚労省は新基準をテコに地域実態に合わせた病床再編を促進したい考えだ。

(日経新聞)




この病院区分における病床数の変化を周術期等口腔機能管理などの歯科の施策を押し進める時考慮する必要があります。
# by kura0412 | 2018-10-29 15:34 | 医療政策全般 | Comments(0)

未来投資会議、歯科の一文も

シニア転職、環境整備 未来投資会議
首相、「70歳就業」へ具体化指示

政府は22日、未来投資会議(議長、安倍晋三首相)を開き、「人生100年時代」を踏まえた雇用制度の改革案を議論した。大企業の中途採用比率を開示するなどで中途市場の拡大を後押しし、1つの会社で勤め上げる日本の雇用慣行の見直しにつなげる。高齢になっても能力に応じた就業機会を得られるよう、仕事の内容で評価される賃金制度の浸透を目指す。

安倍首相は「70歳までの就業機会を確保する」と表明した。2019年夏までに改革の具体策を固め、厚生労働省の審議会で細部を詰めた上で「早急に法律案を提出する方向で検討する」と述べた。首相が掲げる全世代型社会保障への改革第1弾との位置づけになる。
日本は大企業で働く人を中心に、新卒で就職した企業で定年まで勤め上げることが多い。こうした慣行は中途採用市場を狭め、成長企業への人材移動が進まない要因にもなっている。
人生100年時代には産業の盛衰などに対応し、複数の企業を渡り歩く働き方を選択しやすくする必要があると政府はみている。
このため中途採用に取り組む企業を増やす。大企業に中途採用比率の情報公開を求める対応を検討するほか、中途採用に積極的な上場企業を集めた協議会を今年11月に設置。先進事例を全国に発信して終身雇用を変える機運を高める。
総務省の労働力調査によると、17年の転職者数は311万人と5年前に比べて約1割増えた。ただ年齢別にみると、40歳代半ばまでに比べ、高年齢層の転職が少ない。首相が打ち出した「70歳就業」を実現するにはシニア層を含めた中途市場の拡大が必要だ。
転職を拡大させるには「入社してから何年」という年功要素によらない、実力主義の評価・賃金制度を持つ企業を増やす必要がある。このため仕事の内容に応じて報酬を支払う制度の導入を企業に促す。
こうした評価制度は高齢者の働く意欲を高める効果も期待できる。今の65歳までの継続雇用制度では、60歳定年後の再雇用で給与が減額になる企業が多い。同じ仕事を続けているのに給与水準が下がると、働き続けるよりも引退を選ぶ人も少なくないとみられる。

一方、企業に一律で70歳までの雇用確保を義務付けることは、コスト負担の増加を嫌う経済界からの反発が強い。高齢になるほど健康状態の個人差も広がり、仕事の能力差も大きくなるためだ。
65歳までの継続雇用を企業に義務付ける今の高年齢者雇用安定法は、(1)定年の延長(2)定年制の廃止(3)嘱託などの再雇用――のいずれかの措置を企業に求めている。政府は65~70歳の就業確保について3つの措置に限定せず、企業側にもっと自由度がある選択肢を検討していく方針を示した。
内閣府の調査によると65~69歳の高齢者の約65%は「仕事をしたい」と感じているが、労働力調査によると、実際にこの年齢層で就業している人の割合は約44%にとどまる。改革によって希望する高齢者が意欲的に働くことができる環境づくりを目指す。
会議では「70歳就業」に伴う年金制度の対応策も議論した。政府は65歳となっている支給開始年齢は引き上げず、年金をもらい始める年齢を高齢者が自分で選択できる範囲を広げることを検討する方針を示した。

(日経新聞)



厚労省提出の会議資料の中に「歯科健診や保健指導の充実を図り、歯科医療機関への受診を促すなど、全身の健康にもつながる歯周病等の歯科疾患対策強化」の一文が記載されるなど、健康寿命の延伸が目標の一つとなっています。
さて、これをどうゆう政策をもって流れを導くか。
# by kura0412 | 2018-10-23 09:33 | 歯科医療政策 | Comments(0)

小泉進次郎氏が自民党厚生労働部会長に

根本厚労相「高齢者活躍、年齢より意欲」 継続雇用年齢上げ 一律義務は慎重

根本匠厚生労働相は15日、日本経済新聞などのインタビューに応じ、政府が検討している65歳以上の継続雇用年齢の引き上げについて、「働く意欲と能力のある高齢者が年齢に関わりなく活躍できる社会を実現する」と述べた。企業に一律の雇用義務を課すことには慎重な考えを示した。

政府は5日に安倍晋三首相を議長とする未来投資会議を開き、継続雇用年齢を65歳以上に引き上げる法改正の検討に着手した。現在は希望者全員に対し65歳までの雇用確保を義務付けている。
根本厚労相は「今後の話はまだ決めていない」としたが、「柔軟な対応が必要だ」とも述べた。
自民党の厚生労働部会長に小泉進次郎氏の就任が決まったことについては、「若い力に期待したい。ぜひ頑張ってほしい」と話した。

(日経新聞)



小泉議員自らこの職を希望したとの報道もありました。党内で働き改革、社会保障改革の提言を取りまとめた一人です。さて、どんな手腕を発揮できるのか。
# by kura0412 | 2018-10-16 08:48 | 政治 | Comments(0)

こうゆうサービスが増えてきそうです

住友生命、介護関連事業に参入 アクサと 施設紹介会社に出資

住友生命保険とアクサ生命保険は共同で、介護施設の紹介などを手掛ける事業を始める。10月中にも専用の事務所を設けて介護関連サービスの提携先の選定に乗り出すほか、介護施設を紹介する事業者などへの共同出資も検討する。高齢の契約者の増加を想定し、付帯サービスを強化する。
2日に両社が業務提携した。月内にも数人ずつ社員を派遣し、共同事務所を開く。まず主要都市で介護施設を紹介する業者などへの共同出資を検討する。
今後は既存の介護事業者に加え、介護関連のスタートアップ企業への出資や提携も視野に入れる。
こうした提携先との協業を通じ、サービスを両社の保険契約者やその家族に提供する。要介護状態になる前の予防段階から要介護状態になってからの施設紹介まで一括して手掛ける仕組みを共同で設けたい考えだ。
住友生命は約3万人の営業職員チャネルをもつ大手生保の一角で、個人向けの保険に強みを持つ。
一方、アクサは1994年に仏アクサグループの日本法人として設立された。2000年に日本団体生命と統合しており国内では中小企業向けの保険に強みを持つ。共同出資でコスト負担を減らしつつ、介護など新規分野での提携で相乗効果を生み出せると判断した。

(日経新聞)
# by kura0412 | 2018-10-09 10:13 | 介護 | Comments(0)

生涯現役社会のの中で歯科はどう関わるか

安倍首相が力込める「生涯現役社会」の現実味
課題は高齢者雇用と健康寿命延伸の2つ

安倍晋三首相は9月20日に自民党総裁に3選された。自民党総裁選中から、安倍首相は次なる社会保障改革の焦点として、「生涯現役社会」の実現を挙げていた。生涯現役社会の実現とは、いくつになっても意欲さえあれば働ける環境を整えることを意図している。

2015年9月の総裁再選時に安倍首相は「アベノミクス第2ステージ」と題して、「希望を生み出す強い経済」、「夢を紡ぐ子育て支援」、「安心につながる社会保障」という、「新たな3本の矢」の政策を示し、その実行によって「1億総活躍社会」を目指すことを掲げた。その背景は本連載の拙稿「『アベノミクス第2ステージ』成功の条件とは」で記したところである。
それを踏まえ、2015年10月に一億総活躍国民会議を立ち上げて、2016年6月に「ニッポン一億総活躍プラン」を取りまとめた。これを受けて、働き方改革は一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジと位置づけ、同年9月に働き方改革実現会議を立ち上げ、2017年3月に「働き方改革実行計画」を取りまとめた。それを踏まえて、働き方改革関連法案が国会で審議され、一部修正のうえ成立した。

働き方改革第2弾は「生涯現役社会」
さらに一億総活躍社会実現のために、人生100年時代を見据えた経済社会のあり方を構想すべく、2017年9月に人生100年時代構想会議を立ち上げ、2018年6月に「人づくり革命 基本構想」を取りまとめた。こうして安倍首相は2期目の自民党総裁任期を終えた。
安倍首相の自民党総裁の新任期では、いわば働き方改革の第2弾として、「生涯現役社会」の実現を掲げた。「アベノミクス第3ステージ」とは称していないが、その意味では改革論議の継続性を持たせている。人生100年時代の到来に備えて、長生きしても充実した生活が送れる社会にする取組みが求められている。
生涯現役という言葉は、巷間でもよく使われている。が、多くの人が生涯現役でいられるわけではないのが、現状だ。ましてや、生涯現役でいたいとは思わず、静かに余生を楽しみたいと思う人もいるだろう。
ただ、これから政府が議論の俎上に乗せたいことは、働きたくない高齢者に無理やり働かせるわけではないし、高齢者になっても働かなければ老後の生活が維持できないような改革を進めるわけでもない。
目下、わが国で支障をきたしているところとして、働きたい高齢者が働く機会に恵まれないことや、健康な状態を長く維持できないことで高齢でも活躍できる期間が限られていることがあり、それをどう打開するかが焦点となっている。

高齢者の8割が70歳以降も働くことを希望
現に高齢者の8割が70歳以降も働くことを希望している。他方、働く高齢者ほど健康な状態である人が多く、医療・介護費が低い。こうした現状を踏まえて、高齢者雇用のさらなる促進や健康寿命の延伸などに向けた、具体策が検討されることになる。
今のところ、この検討は「未来投資会議」が中心的な役割を果たすことになるが、その知恵出しは、経済産業大臣の諮問機関である産業構造審議会に設けられた「2050経済社会構造部会」が担うことになる。
高齢者雇用のさらなる促進による恩恵は、1つに、働く高齢者ほど医療・介護費が低いことが挙げられる。医療・介護費が低いことは、財政面の恩恵にとどまらない。医療・介護費が多いと、比例的に医療や介護の自己負担も多く必要となるから、高齢者の家計を圧迫する。
長寿化する中で、医療や介護の自己負担が多くかさむとなると、若い現役時代から多めに貯蓄をしておかなければならなくなる。健康であることで、医療・介護費が低くなることは、まずは本人のためだ。
働く高齢者が増えれば、社会保障の支え手側に回る高齢者も増える。少子高齢化が進み、支え手となる就業者が減ることで、わが国の社会保障が維持できなくなると懸念されている。
支えられる高齢者を65歳以上と定義すると、2012年には1人の高齢者を3人弱で支える”騎馬戦”型の社会だったのが、支え手の減少によって、2017年には1人の高齢者を2.1人で支える状態になり、2050年には1人がほぼ1人を支える”肩車”型の社会になるといわれている。
しかし、支えられる高齢者を75歳以上とし、支え手を74歳以下と定義すると、2017年には1人の高齢者を5.1人で支える状態で、支え手の減少でその比率は低下するものの、2050年には1人を2.7人が支える程度にとどまる。
この比率は、65歳以上を高齢者と定義した場合の今の状況より、支え手が多い人口構成であるといえる。これが産業構造審議会の2050経済社会構造部会の第1回会合資料で示された。74歳以下を支え手とできれば、1人当たりの社会保障負担も軽くできる。その意味でも高齢者雇用の促進は重要といえる。
高齢者雇用をさらに促進するには、高齢者継続雇用制度の見直しや中途採用の拡大が必要となる。だが、言うは易く行うは難しで、克服すべき課題も多い。65歳以上へ継続雇用年齢を引き上げるには、人事評価や報酬体系の整備を進める必要がある。
適材適所でない形で高齢者を雇用することを企業に無理強いするわけにはいかない。政府主導の政策誘導だけでなく、民間主導のコンセンサス形成も求められる。

インセンティブ措置を強化する必要がある
もう1つ、健康年齢を延ばせるようにするには、現役世代も含め、予防・健康へのインセンティブ措置を強化する必要があろう。そこで、2050経済社会構造部会の第1回会合で出たアイデアに、「ナッジ」がある。
ナッジとは行動経済学で使われる用語で、ちょっとした工夫で個人に気づきを与え、よりよい選択ができるように支援する手法を指す。第1回会合で紹介された事例では、食塩中の塩分を徐々に減らしても、人は味の変化に気づかないことを利用し、イギリスで食品メーカーの協力の下、5年間で加工食品中の塩分を40%低減させ、塩分摂取量が15%減少した結果、生活習慣病(虚血性心疾患・脳卒中)の患者数が約4割減ったという。
今後、日本で予防・健康への動機づけのために、ナッジが使える可能性が大いにあろう。検診案内を自分の健康に関心を持ってもらうようなデザインにして受診を促すことや、拙稿「『健康スコアリング』が問う、社員の心と身体」で紹介した「健康スコアリングレポート」で経営者に従業員の健康について気づきを与えたりすることが考えられる。
こうした検討を深め、2019年夏までに成果を反映させる方針だ。負担増の議論は来年の参議院選挙後になりそうなだけに、選挙前は「生涯現役社会」の実現に向けた活発な議論に期待したい。

(東洋経済ONLINE 土居丈朗)



この論文の中には、これからの日本の社会に歯科が大きく関与する、しなければならないヒントがあるようです。
# by kura0412 | 2018-10-01 11:14 | 歯科医療政策 | Comments(0)

「初・再診料の上げ検討 厚労省、来年10月消費増税時に」

初・再診料の上げ検討 厚労省、来年10月消費増税時に

厚生労働省は2019年10月に予定される消費税率の10%への引き上げに合わせて、病院や診療所で診察を受けた際に支払う初・再診料(総合2面きょうのことば)を引き上げる検討に入る。医療機関が医療の対価として受け取る診療報酬は非課税だが、医療機器などの仕入れには消費税が課税される。患者の窓口負担を引き上げて増税分を賄えるようにする。

上げ幅は年度内に固めるが、数十円程度で調整が進む見通しだ。現在は初診料が2820円、2回目以降の診察でかかる再診料が720円。実際に患者が窓口で支払う金額はこのうち1~3割になる。14年4月に消費税率を5%から8%に引き上げた際には、初診料を120円、再診料を30円引き上げている。
医療は国民生活への配慮から基本的に消費税が課税されない。ただ医療機関が医療機器や設備などを購入する際には消費税がかかるため、税負担が増すと医療機関の持ち出しが増えることになる。このため、厚労省は14年の増税時と同様に診療報酬に一定分を上乗せすることで医療機関の経営に配慮する。
過去の増税時は診療報酬の上乗せで病院の仕入れ費用の増加分がすべて補填できたわけではない。税負担の増加分をどれだけ賄えているかを示す補填率は病院全体で85%。高度医療を担う特定機能病院では約6割にとどまる。一方、診療所は100%を上回り「補填しすぎ」の状態だ。
このため厚労省は補填率にバラツキが生じる原因を分析し、税制上の措置なども含めて対応策を探る。初・再診料を含む「基本診療料」への上乗せを柱とし、入院基本料なども上げる方針だ。

(日経新聞)
# by kura0412 | 2018-09-15 08:22 | 医療政策全般 | Comments(0)

特養の事故、初の全国調査へ

特養や老健での事故、初の全国調査へ 厚労省

特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)で起きる事故の実態を把握するため、厚生労働省は初の全国調査を行う。今年度中に調査結果をまとめ、施設における事故防止対策を検討する。事故を防ぐために必要な体制や職員が身につけるべき知識などを盛り込む方針だ。

入居者が転んだり、食べ物以外のものをのみ込んだりした事故が起きた場合、国の運営基準で施設には自治体への報告義務がある。ただ、自治体から国には報告する必要がない。死亡事故も含めた事故件数や内容に関する全国的な統計はないのが実情だ。
厚労省の審議会で委員から「介護現場でのリスクマネジメントの状況はどうなっているのか」と問題提起があったが、現状では国として実態把握ができておらず、対策がとれないことから、調査の実施を決めた。
調査は9月以降、全国の特養約9700施設(16年時点)から2千施設以上、老健約4200施設(同)は全施設を対象に、事故の内容や自治体への報告状況を尋ねる。また、施設から自治体に報告する内容については運営基準に詳細な規定がないことから、今回の調査では全自治体に対し、施設にどの程度の事故について報告を求めているのかなどを尋ねる方針だ。

(朝日新聞)



このニュースでこの種の全国統計が今までなかったこと、食べ物による窒息は報告義務がないことを初めて知りました。
# by kura0412 | 2018-08-27 14:24 | 介護 | Comments(0)

リハビリ担う専門職 養成課程見直し

療法士、養成課程見直し リハビリ担う専門職
在宅医療に対応、たん吸引必修

病院などで患者のリハビリを担う国家資格「理学療法士」と「作業療法士」について、厚生労働省は大学・専門学校での養成課程を見直す。医師や看護師と連携する「チーム医療」や高齢化の進展による在宅医療の増加に対応するのが狙い。コンピューター断層撮影装置(CT)画像の見方やたんの吸引を必修とする。2020年春の入学生から適用する。

理学療法士と作業療法士はリハビリを担当する専門職。理学療法士は「歩く」「動く」「座る」など基本動作機能の回復や維持、作業療法士は基本動作機能が回復した患者に食事や排せつ、入浴など日常生活に必要な動作の訓練をする。それぞれ医師の指示の下で、具体的なプログラムを作って実施する。
現行の課程に加え、新たにCTやレントゲンなどの画像から骨や腱(けん)の状態を分析する方法や、たんの吸引方法を学ぶ授業を必修化。両資格とも現在の93単位以上から101単位以上に増える。
たんの吸引は医療行為に当たり、現在は一定の研修を修了しないとできない。養成課程に組み込むことで、学校を卒業してすぐに現場で実践できるようになる。
新たに日帰りでリハビリを行う通所施設か訪問リハビリでの実習も義務付ける。病院や診療所など医療機関での実習に充てていた時間の一部を充てる。高齢化により在宅医療の需要が増えると見込まれるためだ。
近年は1人の患者に対し、医師を中心に様々な職種が連携して対応するチーム医療が浸透。理学療法士や作業療法士に求められる知識や技能は専門的になっており、より実践的な養成のあり方が求められている。
厚労省によると、両資格の従事者数は年々増えており、14年10月時点で理学療法士は02年比約3倍の約10万5千人に増加。作業療法士も02年比約3倍の約5万8千人になった。同省医事課は「養成課程の改定で高齢化社会に対応した質の高い人材を育成したい」と話している。

(日経新聞)



リハビリという概念を歯科領域でも考える時代が訪れており、養成課程を含め今一度検討すべき時が来ています。
# by kura0412 | 2018-08-21 09:19 | 医療全般 | Comments(0)

自民・未来戦略研究会が2050年へ改革案をとりまとめ

自民・未来戦略研究会が2050年へ改革案をとりまとめ

自民党の岸田文雄政調会長の諮問機関「未来戦略研究会」が8日、報告書を取りまとめた。人口減少と超高齢化が予想される平成62(2050)年に向け教育や社会保障など8つの分野で抜本的な改革を求めた。
報告書は、格差のない持続可能な国家像を提起し、タイトルは「ポスト平成時代の『船中八策』」。教育格差の是正に向け、少人数の教育環境の整備や幼児教育の義務化を明記。雇用形態にかかわらず充実した社会保障が受けられる勤労者皆社会保険制度の創設も提示した。
岸田氏は報告書について「さまざまな可能性が秘められた内容。自分の政治活動や政策立案にも活用したい」と語った。

(産経新聞)

下記のアドレス(木原誠二衆議院議員HP)から原文見れます。
https://kiharaseiji.com/mirai



こんな将来が読めない時代こそ、若い世代が将来を展望することが必要なはずです。それは政治だけでなく歯科界でも。
# by kura0412 | 2018-08-18 10:28 | 政治 | Comments(0)

在宅医療

在宅医療 「終末期を自宅で」需要拡大

在宅医療に携わるのは医師だけではない。看護師や歯科医、薬剤師、介護職ら多くの職種が連携して取り組む。医師を支える立場の訪問看護師の役割は特に重要だ。在宅医療の拠点数が全国で最多の大阪府では、訪問看護師の体制が比較的整っており、医師が在宅医療に取り組みやすい環境になっている。
在宅療養支援病院と在宅療養支援診療所が拠点だが、通常の診療所が手掛ける例も少なくない。普及には24時間対応が壁となっており、若手医師への啓発活動を通じて担い手を増やしたり、「副主治医」制を採用して負担の軽減につなげたりする活動が進んできている。

(日経新聞)


在宅医療拠点 整備遅れ
4分の1の市町村「ゼロ」 入院費の抑制進まず

医療費の抑制に向け、政府が進める在宅医療の体制整備が遅れている。全国の4分の1にあたる452市町村で医師らを派遣する中核施設がなく、人口あたりの施設数は都道府県の間で最大4倍の格差がある。入院せずに自宅で過ごす在宅医療は患者のニーズも大きい。空白を埋めるには、一般の医療機関との連携といった運用面の対策を進める必要がある。

日本の医療は平均在院日数が約30日に達し、英国の7日や独仏の9~10日と大きな差がある。人口千人あたりのベッド数も米英の4倍を超え、医療費のうち4割近くは入院にかかる。政府は入院患者を在宅に移すことを医療費を抑える施策の一つに位置づけている。
在宅医療では、病気になって通院するのが難しい人が入院せずに自宅で医師の治療を受ける。政府は医師や看護師が24時間体制で往診や連絡をできる施設の整備を促しており、最新の資料で2016年3月末時点の状況を調べた。
在宅療養支援病院や在宅療養支援診療所と呼ぶ在宅医療の中核を担う施設が1カ所もないのは452市町村。医師や看護師を確保するのが難しいためだ。特に移動に時間がかかる広い自治体は採算が取りにくい。北海道は6割にあたる108市町村が空白地で、東北でも整備の遅れが目立つ。
千葉県でも銚子市など14の市町村で施設が存在しない。都市部でも医師が高齢化している地域は多く、夜間に往診するだけのスタッフがいない。都道府県別に見ると、65歳以上の人口10万人あたりの施設数が最も多いのは大阪の82.5カ所。東北各県は福島県を除くと、大阪の3分の1から4分の1程度だ。
同じような症状の治療で医療費を比べると、在宅は入院の3分の1にとどまるとの調査もある。日本では人生の終末期を自宅などで送りたいという人が6割にのぼる。患者の生活の質(QOL)への観点でも、在宅医療のニーズは高い。
ただ、中核施設は設置の要件が多い。足元の状況を調べると、千葉県は18年6月時点で依然として14の自治体が空白。北海道も18年4月時点で105市町村が空白で、2年前からわずかに減ったにすぎない。

施設を急に増やすことは難しいが、政府も運用の改善に動き出している。
厚労省は18年度の診療報酬改定で、通常の診療所が他の医療機関と連携して24時間の往診・連絡体制を構築した場合、報酬を加算する仕組みを新設。在宅医療の担い手を広げる狙いがある。
ニッセイ基礎研究所の三原岳准主任研究員は「訪問看護師や地域の医師会などと連携し、既存の体制をうまく使う体制整備が必要になる」と指摘している。
政府は団塊の世代の全員が後期高齢者入りする25年に向けて入院医療の改革を進めている。在宅医療の推進や重症患者向けの病院ベッドの削減により、25年の病床数を足元から5万~6万床ほど減らし、約119万床まで抑制する計画だ。

一方で在宅医療や介護施設には30万人規模の需要が追加で発生する見込みだ。10万人あたりの施設数が全国で最も多い大阪府でも「訪問診療を実施する医療機関の増加が必要」としており、在宅医療の担い手は全国的に不足している。
政府の試算では社会保障給付費は40年度に190兆円と18年度より6割増える。このうち医療費は68.5兆円と、75%増える見通しになっている。

(日経新聞)



この種の政策は、もっと総合的に地域の特性を考えきめ細かい積み重ねが必要です。全国一律では上手くいきません。
# by kura0412 | 2018-08-06 12:09 | 医療政策全般 | Comments(0)

高橋しんご氏推薦は44都道府県に

関東ブロック7都県の歯科医師連盟が高橋しんご氏推薦、推薦は44都道府県に

平成30年度関東地区歯科医師連盟役員連絡協議会が東京・飯田橋のホテルメトロポリタン・エドモントで開催された。
「次期参議院比例代表選挙の対応」をテーマに協議が行われたが、関東地区7都県の歯科医師連盟が全会一致で高橋しんご氏(兵庫県)を推薦することが決まった。歯科医師で県議会議員として政治活動に精通し、50歳という年齢から将来性への期待も理由として挙げられた。
日本歯科医師連盟の高橋英登会長は、関東ブロックの決定により高橋しんご氏を推薦する地区が44都道府県となったことを明らかにした。

(DENTAL VISION)
# by kura0412 | 2018-08-03 09:59 | 政治 | Comments(0)

自民党厚労省の分割検討

厚労省の分割検討 政府・自民、20年にも
生産性向上へ政策強化

自民党は今月にも厚生労働省の分割を念頭に置いた提言を安倍晋三首相に渡す。これを受け、政府は分割への検討を本格化する。2001年に誕生した厚労省は働き方改革など新たな政策需要に対応しきれていないと判断した。政策立案を強化し、生産性を高める。20年を目標に旧厚生省と旧労働省の業務の2分割による新体制を発足させる計画だ。

党行政改革推進本部(甘利明本部長)は01年の1府12省庁の中央省庁再編を検証し、月内にも首相に提言する。20年近くが経過して浮かび上がった問題点を洗い出し、課題を列挙する。
厚労省は07年に旧社会保険庁の年金記録を巡り、年金記録の持ち主が分からなくなった「消えた年金」問題が発覚。その後も年金の個人情報流出や支給漏れなどの不祥事が相次いだ。行革本部幹部は提言について「厚労省の現体制は限界に来ている」とのメッセージを送るのが主眼と説明する。
労働行政はかつては労働組合を意識した賃上げなど労働環境の改善に傾斜していた。今は働き方改革に象徴されるように日本全体に目配りした政策が求められる。厚労省分割構想の底流には生産性向上への期待がある。

国会の要因もある。
厚労省が国会に法案を提出しても審議する委員会は衆参厚生労働委員会だけ。答弁にあたる閣僚も1人しかいない。厚労省を分割すれば、閣僚も2人になり、委員会も2つになるので、法案審議を加速できる。
自民党内には総務省、経済産業省など複数の省にまたがる現在の情報通信行政の統合や総合的な通商戦略を担う「日本版通商代表部」を創設する案もある。政府内は厚労省に加え、内閣府や総務省、国土交通省などを創設した01年のような大がかりな再々編には否定的な意見が多い。
抜本的な省庁再々編に慎重なのは憲法改正や経済再生など看板政策と並行させるのは時間的に厳しいとの認識がある。
首相が9月の党総裁選で3選したとしても任期は21年9月までだからだ。厚労省分割などに限定した小幅な再編にとどまる公算が大きい。
政府は01年に厚生省と労働省を統合した際、その理由を「社会保障政策と労働政策を一体的に推進する」と主張した。
日本のように年金や医療、労働を一つの省で扱う国は世界では珍しい。米国は社会保障、年金、労働政策を複数の省庁で分担。英国やフランス、ドイツも複数に分けている。
政策研究大学院大学の竹中治堅教授は「厚労省は閣僚の守備範囲があまりに広く、分割すれば意思決定が早くなる利点がある」と評価する。半面「社会福祉問題と労働問題は密接に関連しており、単に省庁を切り離せば解決するというわけではない。国会改革も同時に進める必要がある」と話す。

(日経新聞)




厚生省と労働省が統合されて久しくなりましたが、人事の交流も少ないと聞きます。予算規模、仕事量いずれも肥大化しているだけにこのような意見が出てくるのは自然の流れでもあります。果たしてどんな動きとなりますか。
# by kura0412 | 2018-08-02 12:13 | 政治 | Comments(0)

「厚労省、介護予防の新たな枠組みを検討へ」

厚労省、介護予防の新たな枠組みを検討へ 医療保険と一体実施 通いの場など強化

高齢者の健康づくりを推進する厚生労働省が、介護保険の介護予防と医療保険の保健事業を一体的に実施する新たな枠組みの検討を本格的に開始する。異なる制度の下それぞれ展開している従来の縦割りを見直す。効率的でより高い成果の出る体制へ改良したいという。19日の社会保障審議会・医療保険部会で明らかにした。

近く有識者会議を立ち上げる。新たな事業のフレームワークをどう設計するか、現場ではどんな取り組みに力を入れてもらうか −− 。そうした論点を俎上に載せる。市町村と都道府県の役割分担、財源の負担の配分方法などが焦点だ。議論は法改正も視野に進めていく。年内には一定の方向性を示す。
社会参加、体操、専門職による口腔ケア、栄養指導、生活習慣病の予防といった一連のサービスを、身近な地域でトータルで受けられるようにする構想。例えば、介護保険の通いの場で保健師や栄養士に活躍してもらうことなどを想定している。既に一部で行われているが、横断的な制度として明確に位置づけて推進していく狙いがある。

75歳以上が加入する後期高齢者医療制度にはフレイル対策が含まれるが、実際に取り組んでいる自治体は少ないのが実情だ。一方、介護保険の通いの場は一昨年度の時点で全国の7万6492ヵ所まで広がるなど、着実に普及してきている。フレイル対策の充実も含め、専門職による支援を強化していくべきとの声が出ていた。政府も今年6月にまとめた「骨太方針」に、「高齢者の通いの場を中心とした介護予防・フレイル対策や生活習慣病などの疾病予防・重症化予防、就労・社会参加支援を一体的に実施する仕組みを検討する」と明記していた。

(JOINT)



ここにある有識者会議には日歯からも委員として選ばれそうです。果たしてどんな流れを導き出されるのか。
# by kura0412 | 2018-07-20 09:12 | 医療政策全般 | Comments(0)

特区を突破口に

ネット服薬指導 保険適用
厚労省、特区外へ法改正検討 医療費の抑制狙う

厚生労働省はスマートフォン(スマホ)などで薬剤師が薬の飲み方を指導するオンライン服薬指導について、公的医療保険を適用する。服薬指導の患者負担は費用の最大3割で済む。愛知県などの特区で解禁されたものを特区に限らず広く拡大することも検討する。患者の通院負担を軽減することで、重症化を防ぎ、医療費の抑制につなげる。

オンライン服薬指導を特区以外の地域でも実施できるように法改正を検討する。服薬指導では薬剤師が患者に対して薬の服用回数や服用量といった基本的な情報を伝える。副作用が出ていないかどうかや、他の薬との飲み合わせなども確認する。これらを対面ではなくスマホやパソコンなどを通じてするのがオンライン服薬指導だ。
法律上は服薬指導は対面での実施が義務づけられている。オンライン服薬指導は国家戦略特区でのみ実施が許されている。このほど愛知県、福岡市、兵庫県養父市の3区域で実施が認められ、オンライン服薬指導がスタートした。
生活習慣病などの慢性疾患では通院がおっくうになるなどして患者が治療を途中でやめてしまい、状態が悪化して医療費がかさむことがある。オンラインで済めば治療が続けやすく、現場の医療関係者から解禁を求める声が多かった。
処方箋を薬局に持ち込んで薬を受け取る際には薬剤料のほかに服薬指導などの費用もかかる。現状では指導に公的医療保険が適用されるかどうかが明らかになっていなかった。厚労省は利用者の負担軽減や在宅医療の推進などの観点から、オンライン服薬指導についても保険を適用する方針だ。18日の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)に提案する。現状の対面での服薬指導の規定を援用する形になる見通しで、利用者の負担は費用の1~3割に抑えられる。
合わせて厚労省はオンライン服薬指導の特区以外での実施も検討する。既に医師がスマホなどで診察するオンライン診療は全国展開が始まっている。オンライン服薬指導が認められないと、患者は医師から処方された薬を薬局まで取りに行かねばならず、完全な在宅医療が実現できない。
そのため厚労省は、特区以外でオンライン服薬指導を実施する際の要件などの検討を始めた。早ければ来年の通常国会に提出を目指す医薬品医療機器法の改正案に盛り込む考えだ。
ただ、どの程度まで柔軟な利用が認められるかは見通せない。
オンライン服薬指導を受けるためには、医療機関へのアクセスが良くないといった要件がある。愛知県では「居住地から16キロメートル圏内に調剤薬局がない」ことを条件としている。利便性を高めるには、そうした規定が今後、どこまで緩和されるかが焦点になる。
オンライン服薬指導については特区での実施が認められたばかり。早急な解禁には慎重な意見も少なくない。そのため厚労省は特区での実施状況や関係団体の意見も踏まえながら検討を進める。

(日経新聞)



このように特区を突破口にして制度改革を狙う手法があるようです。歯科ではどんなことが挙げられるでしょうか。
# by kura0412 | 2018-07-18 09:47 | 医療政策全般 | Comments(0)

社会保障費ぶれる推計

四半世紀で160兆円も減 社会保障費推計なぜぶれる

年金、医療、介護などの給付に将来いくらかかるのか。政府は5月に「2025年度に今の2割増の140兆円が必要」との最新の推計をまとめたが、過去を振り返ると推計は下方修正の繰り返しだった。1994年には2倍以上の「300兆円超」との推計も。社会保障制度の持続性を測るための重要な推計がなぜこんなにぶれるのか。

下方修正の歴史
「団塊の世代」が全員75歳に到達するのが2025年度。この年の社会保障給付費の推計は、年金、医療などのあり方を検討する上で重要な基礎データになる。
ところが5月中旬に最新推計を説明した厚生労働省の担当者は「推計は相当程度の幅をもってみる必要がある」と釈明めいた言葉を口にした。
実は「25年度の推計」は下方修正の歴史だ。1994年の300兆円超が、2000年には200兆円超まで減額。その後も06年に約160兆円、12年に約150兆円と新たな推計が出るたびに引き下げられてきた。
直接の理由は日本経済の見通しが変わったためだ。将来の給付費の必要額は経済成長に関する推計を基にはじく。賃金や物価が上がると年金額や診療報酬が上がり給付額を押し上げるからだ。
94年の推計では2000年度までの国民所得の伸び率を平均4~5%、それ以降は3~4%としていた。この結果、25年度に300兆円を超す推計ができあがった。
これに対し最新の推計は名目国内総生産(GDP)の伸びを年1~2%台として計算。しだいに落ちた日本経済の成長力を反映させたことが、四半世紀で推計額が約160兆円も減った理由だ。
今回の推計は成長シナリオ(3%前後)と基本シナリオ(1~2%台)の2つある内閣府の見通しのうち保守的な基本シナリオをメインにした。ただそれでもいずれ下方修正される可能性がある。実際のGDPは00年度から15年度に0.7%増にとどまったからだ。

あえて「過大」に
ではなぜ推計方法を見直さないのか。政権が打ち出した成長率の推計を脇に置き、より慎重な独自の成長率推計に基づいた試算は出しにくい、というのが理由の一つ。
もう一つは「過大な推計」のほうが、何かと都合が良いという理由だ。
「見積もりが甘い」。今回の推計をつくる過程では財務省が厚労省にこうかみついた。医療技術の進歩で医療費が増える分などが未反映といった主張だ。厚労省は「医療の高度化による増加分は大きくない」と反論。最終的には留意事項として財務省の指摘を明記することで折り合った。
意見が対立したかのような両省だが、より少ない推計を求めなかった点で財務省と厚労省が向いた方向は実は同じだ。
財務省がさらに高額の推計を求めたのは、それを根拠に給付の削減を迫りたいからだ。特に技術進歩が原因で医療費が膨らむ構図に何らかのメスを入れるべきだと考えている可能性がある。
一方、厚労省は推計を下方修正していく構図のほうが、「効率化が効いている」と改革努力を主張できる利点がある。
同床異夢にみえる両省だが、思惑が一致している部分が一つある。
「『ポスト一体改革』の議論を始めないといけない」。最近、厚労省の幹部はこんな言葉を口にする。一体改革とは5%から10%への消費増税と社会保障の充実をセットで決めた「社会保障と税の一体改革」を指す。来年10月に消費税率を10%に上げた後でさらに改革が要るという意味だ。
高齢化で増える社会保障の財源を賄うため、「消費税率の一層の引き上げは避けて通れない」という声は財務省にも多い。そうであれば将来もっと費用がかさむ推計を出すことは「議論を前に進める上で必要なこと」(厚労省幹部)になる。
過大な推計には両省の思惑が込められている。その結果、負担増という形で割を食うかもしれないのは国民だ。
適切なデータを踏まえて高齢化で膨らむ給付にどう対応するのかを議論するのは必要なことだ。だが、過大に見積もった推計を基に増税の議論を進めるのであれば、官僚が都合の良い方向に国民を誘導するのと同じだ。

(日経新聞)



2025年問題に注目することは必要ですが、こうゆう検証をすることは大切です。
# by kura0412 | 2018-07-17 17:01 | 医療政策全般 | Comments(0)

内科医が口腔ケアに意義について説明しています

日本人の口は「人糞より汚い」そして臭い

梅雨から夏、「におい」が気になる季節だ。ビジネスでも「悪臭」が相手に与える印象は非常にネガティブ。だが、人は自分の臭いには鈍感なもの。さらに、わかっていても対策が不完全な人も多い。『日本人はなぜ臭いと言われるのか』(光文社新書)を出した内科医の桐村里紗氏は、「日本人はとにかく口臭のケアが足りず、臭い。口腔ケア後進国です」と指摘する――。
※本稿は、桐村里紗『日本人はなぜ臭いと言われるのか』(光文社新書)を再編集したものです。

日本人は、なぜ口が臭いのか
多くの日本人は、「自分たちは外国人と比べたら臭くない」と、思っている。
たしかに、腋臭(わきが)の割合は少ないので、体臭は比較的弱いと言えるかもしれない。
しかし、外国人からすれば、日本人の「口臭」が残念らしい。
自分のにおいは、自覚しにくいものだから、他人からの指摘は、素直に受け止めたい。
実際に、パナソニック株式会社の調査(2017年)によると、日本人同士でも、72%のビジネスパーソンが、「他人の口臭が気になったことがある」と回答している。また、29%は「他人に自分の口臭を指摘されたことがある」との厳しい状況に直面していた。
口臭の一番の原因は、口腔(こうくう)内環境の悪化だが、口腔内環境に「自信がある」人は、たった27%。現在のケアでは「十分にケアできていると思わない」という人は、61%だったという。
日本人の成人の80%は、なんらかの程度の歯周病だと報告されている現状である。しっかりケアを行いたい。

日本人が口腔ケアに関心が低いワケ
先進国であるにもかかわらず、日本人の口腔ケアに対する意識はかなり遅れている。なぜなのだろうか。
この理由は、文化的に見ると、日本人は、欧米人のように、日常的にキスをしたり、ハグをしたり、他人と密に接近することがないからではないかと考えられている。
あいさつ代わりに、初対面の人とでも顔や体を寄せ合う文化であれば、第一印象のために口臭ケアは欠かせないだろう。一方、日本人は、よほど親しくならないと、他人のパーソナルスペースには侵入しないし、自分も侵入されたくないと思っている。
また、危機感の問題もあるだろう。アメリカでは、子どもの頃から、虫歯にならないよう口腔ケアをしっかり教育される。歯ブラシだけでなく、フロスなどを使ってしっかり歯間ケアもする。
「どうせ、意識高い系の高所得クラスだけだろう?」と思うことなかれ。アメリカは、日本のように国民皆保険ではないため、歯の治療のためには、自主的に医療保険以外のデンタル保険に加入しなければならない。なかなか全額カバーもされないので、虫歯や歯周病になってしまうと、思わぬ高額出費になりかねない。
経済的に保険に入る余裕もない場合は、ばか高い歯科治療費を全額負担するか、放置するかの二者択一しかない。だから、必死に予防に励まざるをえないのだ。

口臭はモテ度にもビジネスにも影響する!
これは、歯科だけでなく、医科でもそうだが、国民皆保険は良しあしだと思う。いつでも誰でも、病院に安心してかかれるという油断が、日本人から「予防」という観点を奪っているからだ。
「病気になれば、医者や歯医者に行けばいい」という他力本願な人が、日本にはどんなに多いことか。本来、成人の経験するほとんどの病気は、虫歯や歯周病も含めて生活習慣病だ。自分のライフスタイルが病気を招くのだから、自分にしか予防も改善もできない。
とはいえ、なかなか病気になった後の自分について、想像力を働かせることは難しいものだ。
将来の虫歯や歯抜けになるリスクについては、あまり実感が湧かないもしれない。でも、口臭は、リアルな問題だ。人間関係にも、モテ度にも、ビジネスにも、人生のごきげん度にも影響する。
だから、「におい」を改善することをモチベーションの源泉にしてみてはどうだろうか。健康は、結果として付いてくるものだ。

悪臭は、病気のサインと心得よ――口臭の原因
人間関係や人生に色気をもって、自分の体臭や口臭をよくすることは、結果として健康状態の改善につながる。
なぜかといえば、前にも述べたが、においは、心身のコンディションを反映するものだからだ。
「口臭や体臭が強い」、もしくは、「普段とは違ったおかしなにおいがする」と感じたら、心身のコンディションを見直してほしい。
口腔内や腸内、皮膚などの常在菌のバランスや、内臓の機能、代謝の状態、ストレスやメンタルの状態が、口臭や汗、尿、おならや便などのにおいを常に変化させている。
口臭については、8割が口腔内環境の問題だ。残りは、体内の問題で、呼気を通じて口臭として感じられる。ストレスも、口臭を強くする原因になる。
健康な人の口腔内には、約700種類、歯磨きなどで口腔ケアが十分できている人では約2000億の常在菌(細菌・真菌)が暮らしている。
つまり、口の中は、菌やカビだらけなのだが、健全な状態では、彼らは常在菌として共生しており、悪さはしない。互いにバランスをとりながら、口腔内のpHを保ち、病原微生物の侵入を防いだり、繁殖を防いだりしている。
また、唾液も重要だ。唾液は、口腔内に流れる川のようなものだ。唾液腺から泉のように湧き出て、食べかすや余分な菌を洗い流し、キレイに保っている。唾液に含まれるリゾチームという酵素も、細菌の細胞壁を破壊して、過剰に増えないようにコントロールしている。
ところが、口腔ケアが十分でない場合や、唾液分泌が減ってしまう場合には、常在菌は約4000億~6000億に増殖する。常在菌といえども、増えすぎはまずい。増えすぎた常在菌が、炎症の原因になるのだ。

プラーク内の細菌濃度は便内以上に
よく聞くプラーク(歯垢)は、常在菌の塊だ。最近では、何層にも重なり合う形状から、バイオフィルムと呼ばれている。
食べかすを栄養源に、常在菌は元気に繁殖する。放置すると、食後8時間程度でバイオフィルムの生成が始まり、ケアが不十分だと、どんどん層が厚くなり、こびりつくようになる。バイオフィルム内の細菌濃度は、なんと便内よりも高くなる。
最終的には歯周病の原因菌もこびりつき、強力な炎症物質を分泌するので、歯間や歯肉、歯周に炎症が起き、痛みや出血を起こすようになる。当然、口臭にも悩まされるようになる。腐った肉のようなにおいが特徴だ。
ちなみに、歯周病は、炎症が歯肉のみにある「歯肉炎」から始まり、初めは歯肉の腫れや出血、発赤だけだが、ついには歯槽骨(しそうこつ)にも炎症が波及して「歯周炎」になる。歯と歯肉の間に、歯周ポケットと呼ばれる深い溝ができ、ここで歯周病菌がどんどん繁殖する。ポケットからの出血、排膿(はいのう)により、口臭はさらにきつくなり、歯もぐらついて、いずれは抜けてしまう。

喫煙者の口臭は、ヤバい
ケア不足だけでなく、ストレスや口呼吸の癖、ドライマウスなどで唾液分泌が減ることでも、口腔内の細菌は繁殖しやすくなる。
朝起きぬけに口がにおうのは、夜間に唾液分泌が減るからであり、誰にでも起こりやすい。だから、寝る前と起き抜けには、しっかり口腔ケアをしておきたい。
さらに、喫煙は、ニコチンやタールのせいで口臭を悪化させるだけではない。ニコチンは唾液分泌を抑制して口腔内の常在菌のバランスを崩すし、こびりついたヤニには菌が付着して、虫歯や歯周炎を起こしやすくなる。喫煙によって血流も低下するので、歯茎(はぐき)は貧血状態。10年後に失っている歯の数は、非喫煙者の3倍と言われている。
そう聞いても、愛煙家には、禁煙の理由にならないかもしれない。ただ、これだけは言っておこう。自分自身では順応してしまっていて感じないかもしれないが、喫煙者の口臭や体臭は、確実に、ヤバい。
ついでに言うと、におうということは、におい分子が服や体に付着しているということだ。におい分子=有害成分を家にも持ち帰ることになる。
たとえ、家で吸わない場合でも、喫煙者の家を調査すると、ソファやベッドなど、行くところ行くところに、タバコの有害成分は付着している。非喫煙者である家族の尿からも、タバコの有害成分が検出される。赤ちゃんであってもだ。
タバコを消した後の残留物を吸引することを三次喫煙といい、やはり発がんのリスクがあることがわかっている。
誰にも迷惑かけてない、ことはないのだ。
口腔内の炎症が、全身病に深く関係していることが、最近の研究で明らかになっている。糖尿病、脂質異常症、心筋梗塞などの動脈硬化性疾患、認知症、さらには、がんのリスクまで高めることが報告されているのだ。

口臭をケアする意義は、実に大きい!
最近、医学的には、「炎症」こそが万病の元で、体のどこかに炎症があることは、全身の不具合を引き起こす原因になると考えられている。
炎症とは、体の中の戦士である免疫細胞によって引き起こされる「体内戦争」である。世界のどこかで戦争が起きていると、たとえ遠方であっても、世界全体の秩序を乱してしまう。
たかが口腔内の戦争であっても、侮(あなど)ることなかれ。血流に乗って全身に火種がばら撒(ま)かれるのだ。
歯周ポケットに生息している歯周病菌は、炎症を起こすことで歯肉の細胞を破壊し、簡単に血液中に侵入する。実際に、歯周病患者の血液からは、口腔内にしかいないはずの歯周病菌が多く検出されている。

体内に菌がいることは「敵」の侵入を意味する
ここで注意したいのが、私たちの体に暮らす常在菌は、基本的に「体外」にいるのであって、「体内」にはいないということだ。
皮膚は、体外。これには異論はないだろう。だが口腔内や腸内は? やはり、体外なのだ。口から消化管の内腔(ないくう)、肛門にかけては、1本の管であり、人は、簡略化すると、「竹輪(ちくわ)」のような形状をしている。管は、外界と交通しているので、「体外」であって、物質は、腸管の粘膜を通って吸収されて初めて、「体内」に入ったとみなされる。
健康な状態では、体内は完全に無菌状態だ。本来、「私」の体内には、「私」以外の細胞は、存在してはならない。
それなのに、体内に菌がいるということは、「敵」の侵入を意味する。血管内に菌がいるということは、菌血症と呼ばれる異常な状態だ。全身をパトロールする戦士である免疫細胞は、戦闘モードになり、全身で炎症が引き起こされる。

動脈硬化にまつわる疾患のリスクを上げる
また、菌が侵入する手前の段階でも、歯周病菌が増えている局所に免疫細胞が動員されると、サイトカインという炎症性物質を破壊兵器として分泌する。大量のサイトカインが血流に乗ると、全身に戦火が飛び火することになる。
サイトカインは血管の壁を傷つけ、全身の動脈硬化の原因になる。高血圧、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化にまつわる疾患のリスクを上げるのだ。
大動脈瘤(りゅう)や末梢(まっしょう)血管疾患などの患者の血管壁からは、歯周病菌が高率で検出される。
また、歯周病と糖尿病は、双方向のリスクになることがわかっている。糖尿病があると、免疫力が低下して、歯周病になりやすい。歯周病があると、全身の炎症を引き起こし、それが血糖を下げるホルモンであるインスリンの働きを低下させ、血糖値を上がりやすくさせる。
糖尿病があるのであれば、口腔ケアは必須であり、それによって血糖コントロールの改善が期待できる。
歯周病による口臭は、体内の不健康の現れと考えて、今日からすぐに口腔ケアを始めよう。脱口臭は、脱不健康である。

桐村里紗(きりむら・りさ)
内科医・認定産業医。1980年岡山県生まれ。2004年愛媛大学医学部医学科卒。治療よりも予防を重視し、最新の分子整合栄養医学や生命科学、常在細菌学、意識科学、物理学などをもとに、執筆、webメディア、講演活動などで、新しい時代のライフスタイルとヘルスケア情報を発信。監修した企業での健康プロジェクトは、第1回健康科学ビジネスベストセレクションズ受賞(健康科学ビジネス推進機構)。著書に、『「美女のステージ」に経ち続けたければ、その思い込みを捨てなさい』(光文社)など。

(PRESIDENT ONLINE)



内科医が口腔ケアに意義について説明しています。
# by kura0412 | 2018-07-03 12:07 | 歯科 | Comments(0)

「入院・差額ベッド代・必要?」

入院「差額ベッド代」必要? 患者同意が前提、返還例も

個室などに入院した場合にかかる「差額ベッド代」。1日数万円になることもあるが、全額自己負担だ。実は、患者の同意がないと病院は差額ベッド代を請求できない。厚生労働省が病院に対し、「患者に請求してはならない」と通知しているケースを確認していこう。

■「同意が大前提」
差額ベッド代は4床以下の部屋で、一定条件を満たせば対象になる。全病床数に占める比率は2006年には17%だったが増加基調で、16年には約21%に達した。個室だと2割近くが「1日1万800円」を超える。特に都市部では高額な病床が目立つ。

健康保険が適用される医療費には、患者の自己負担上限額を定める高額療養費という仕組みがある。一般的な所得なら1カ月の医療費が100万円かかっても、自己負担は9万円弱だ。一方、差額ベッド代は全額自己負担。高額療養費を知っていても、差額ベッド代への不安から民間の医療保険に入る人も多い。
差額ベッド代は本来「患者の自由な選択と同意が大前提」(厚労省)。病院が患者に病室の構造や料金を説明した上で、患者が納得し同意書に署名をする必要がある。
しかし現実にはそうではない請求も多く、トラブルになってきた。長く医療問題に取り組む認定NPO法人「ささえあい医療人権センターCOML」の山口育子理事長は「今も年間100件前後の問い合わせがある」と話す。

厚労省も1974年から何度も病院側に通知を出してきた。最新の通知は今年3月。
(1)同意書による確認がない
(2)治療上の必要がある
(3)患者の選択でなく病棟管理の都合
――の3つの場合は差額ベッド代を請求できないと明記し、それぞれの例を挙げている。

(2)の「治療上の必要がある」例としては、手術後などで病状が重篤なため安静が必要な場合、がんの終末期で医師から個室を指示された場合など。こうした場合は「同意書を求めること自体が不適切」というのが厚労省の見解だ。ただし、手術後などでも「大部屋で大丈夫」と言われたのに、自ら個室を希望したのなら差額ベッド代が必要だ。
今回の通知では(3)の「病棟管理の都合」の例として初めて「他が満床なので差額ベッドの部屋に入院させた場合」という例を入れた。ただ、快適な療養環境を望む患者が同意書に署名すれば請求は可能で、「絶対に差額ベッド代を請求できないという趣旨ではない」(厚労省)。
一方、入院の必要があるのに「差額ベッド代が嫌なら他の病院に行ってください」というケースなどは、「個々の事情に即して判断する必要があるが、差額ベッド代の徴収は不適切」(厚労省)だ。

■返還ケース数多く
山口氏によると、「過去、不当な請求を受けた患者が厚労省の通知を病院側に見せ、差額ベッド代が返還されたケースは全国に数多くある」。厚労省の今年3月の通知はインターネットで「厚労省 保医発0305第6号」と検索すれば出る。このうち「12 特別の療養環境の提供」が差額ベッドの関連事項だ。
本来は病院が差額ベッド代を請求すべきでないケースでも、よくわからないまま同意書に署名したことにより、差額ベッド代を負担せざるを得なくなることもある。山口氏は「いったん同意書を書くことを留保して周囲に相談することも必要」と話す。困った場合は各地方厚生局やCOMLなどに相談する選択肢もある。

(日経新聞)
# by kura0412 | 2018-06-30 15:20 | 医療政策全般 | Comments(0)

「日歯連前会長らに有罪」

日歯連前会長らに有罪=迂回献金、規正法違反―東京地裁

政治団体「日本歯科医師連盟」(日歯連)の迂回(うかい)献金事件で、政治資金規正法違反(虚偽記載、量的制限)罪に問われた前会長高木幹正被告(73)ら元幹部2人と、法人としての日歯連の判決が27日、東京地裁であった。
前田巌裁判長は、高木被告を禁錮1年6月、執行猶予3年(求刑禁錮2年)とするなど、全被告に有罪を言い渡した。
判決は、元会長堤直文被告(76)が禁錮1年6月、執行猶予3年(求刑禁錮1年6月)、日歯連は求刑通り罰金50万円。被告側はいずれも無罪を主張していた。
起訴状によると、高木被告らは元副理事長村田憙信被告(73)=一審有罪、控訴=と共謀し、2013年の参院選前に民主党(当時)元議員の政治団体を経由させるなどして、自民党議員の後援会に法定上限を超える9500万円を寄付するなどしたとされる。 

(時事通信)
# by kura0412 | 2018-06-27 11:44 | 政治 | Comments(0)

「東京五輪と歯科医師を目指す異色のハードラー 」

金井大旺 110M障害、日本新でV!東京五輪と歯科医師を目指す異色のハードラー

東京五輪と歯科医師を目指す異色のハードラー金井大旺(たいおう、22=福井県スポーツ協会)が日本新記録の13秒36をマークした。前の脚がピンと伸びた美しいフォームが乱れることなく、ゴールを駆け抜けた。
04年に谷川聡が出した13秒39を0秒03更新し、13秒53の自己記録を0秒17も塗り替えた。今季は13秒4台に何度も挑戦しながら、達成できずにここまで来た。それが4台をすっ飛ばして3台を出し「まさかこの記録は出るとは想定してなかった。ビックリしています」と目を丸くした。アジア大会の代表切符も手にした。
今オフに初めて筋トレに着手。臀部(でんぶ)を中心とした体幹を特に鍛えた。「使いたい筋肉を使えるようになった」という効果もあって、100メートルは「手動計測ですけど、10秒3〜4が10秒1〜2になった」と走力が上がった。これが日本新の土台になった。
今も指導をする母校、法大の苅部俊二監督は「入ってきた時はここまで行くとは思わなかった」と、函館ラ・サール高時代からやってきた当初の教え子を懐かしんだ。「研究熱心。ハードルは全てビデオに収めている。(100メートルの)山県君と似たタイプ。自分の感覚と、映像からの客観的な視点をすり合わせている。言ったらすぐ直せる」。じっくり、大きく成長した新星の長所を口にした。

父・敏行さんが北海道函館市で歯科医院を開く。その跡を継ぐために、2020年が終われば、歯科大へ進む人生設計を描いている。競技人生のゴールを決めていることが、「ダラダラできない。悔いがないようにやらないといけないので、集中できています」とプラスに働いているようだ。オリンピアンの歯医者さんの誕生が、楽しみでならない。

(Sponichi Annex)
# by kura0412 | 2018-06-25 08:37 | 歯科 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412

プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る

S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

ミラーを片手に歯科医師の本音

回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。

以前の記事

2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
2005年 02月
2005年 01月
2004年 12月
2004年 11月
2004年 10月
2004年 09月
2004年 08月
2004年 07月

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

健康・医療
政治・経済

画像一覧