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警備会社とタッグは

セコム、高齢者宅の家事補助 掃除や荷物運び

警備大手のセコムは高齢者向けに家事の補助や健康相談のサービスを始める。警備契約を結ぶ65歳以上の高齢者宅をスタッフが毎月訪ね、非常時以外でも掃除などを手伝う。元気だが日常生活に不安を持つ高齢者が増えており、従来の警備や介護サービスと合わせ、顧客の老後を長期にわたって支える体制を築く。

セコムは新サービス「セコム・マイホームコンシェルジュ」を近く都内の杉並区や世田谷区、武蔵野、三鷹、調布各市の一部地域で始める。
杉並区に拠点を設け、専門スタッフ8人が電話や窓口で相談に24時間応じる。スタッフは介護や警備、営業など接客経験を持つ30~40代が中心。顧客宅を訪ねて毎月3時間まで電球交換や荷物運び、掃除などの簡単な家事を手伝う。
顧客の健康状態を聞き取り、顧客の依頼があれば、かかりつけの医者に電話を取り次ぐ。離れて暮らす家族にも様子を伝える。薬の選定など医療に関わる行為はしない。本格的な家事代行や食事の手配といったサービスも50社以上の提携事業者や行政に取り次ぐ。
高齢者の生活支援や見守り分野では、サービスごとに提供会社が異なるケースが多い。セコムはご用聞きとして、高齢者の様々な困りごとを解決する窓口となる。
警備の基本料金は月6千~7千円前後で、新サービスは別に税別1万8千円がかかる。家事代行など提携先のサービス利用は実費が必要だ。

セコムでは、70代以上からの警備の新規契約が伸びており、非常時以外でも生活支援を求める声が高まっていた。昨春から都内で新サービスを試験的に運営したところ、約600件の相談や要望が寄せられ、潜在需要は大きいと判断した。
65歳以上の高齢者は増え続け、2015年9月時点で3384万人と総人口の26.7%を占める。調査会社のシード・プランニング(東京・文京)の調査では、高齢者向けの介護予防・生活支援サービスの市場規模は14年に6800億円。団塊世代の多くが75歳を迎える25年には1兆3千億円に迫る見通しだ。
他の警備大手でも、綜合警備保障(ALSOK)が今春から高齢者向けに骨折予防などの健康管理サービスを提供する。健康管理システムのNTTアイティ(横浜市)と組み、自治体や福祉団体を通じて高齢者の血圧測定や骨折予防などのトレーニングメニューを有料で提供する。
無料の体操講座などを各地で開きながら、メニューの導入を呼びかける。利用者にはグループのコールセンターで有料の健康相談も提供する。
セコムとALSOKは、ともに警備事業と介護施設の運営を展開する。新サービスで非常時や要介護状態ではない高齢者とも接点を持ち、本業への集客効果も見込む。

【日経新聞】




狭義の口腔ケアが介護の一つのサポート行為となっている現状で、医師との連携だけでなくこうゆう分野とタッグを組むのはアリはなずです。ひょっとすると既に動き出している先生がいるのかもしれません。
by kura0412 | 2016-02-27 10:42 | 経済 | Comments(0)

『子どもの医療費負担を軽減する助成制度、継続すべきか見直すべきか』

子どもの医療費負担を軽減する助成制度、継続すべきか見直すべきか―子ども医療制度検討会

子どもの医療費について、市町村が行っている助成制度をどう考えるべきか、助成を行う場合に市町村国保に投入される国費が減額されるが、それをどう考えるべきか―。こういった議論が、厚生労働省の「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」で進められています。
助成制度については「少子化対策の重要な一施策である」として継続を求める意見がある一方で、「過剰受診を招いている可能性もある」と批判する声も出ています。
検討会では今夏(2016年夏)にかけて意見をまとめる予定で、その中で「制度改正が必要」という結論が導かれた場合には、社会保障審議会・医療保険部会で具体的な議論が行われることになります。

子ども医療費の助成を行うと、市町村国保への国庫負担は減額
医療保険制度では、かかった医療費の9-7割を保険者(健康保険組合や国保など)が給付し、残りの1-3割を患者自身が医療機関の窓口で負担しています(一部負担)。この一部負担の割合は、原則として▽小学校入学前までは2割▽小学校入学以降70歳になるまでは3割▽70-74歳は2割(段階的に3割に引き上げ)▽75歳以上は1割―に設定されています。
ただし、子どもの医療費については市町村が独自の判断でさまざまな助成を行っており、小学校入学前までは2割負担分を全額市町村が負担、つまり「自己負担ゼロ(無料)」としている市町村も少なくありません。
これは、子どもを持つ親にとっては有益な仕組みで、「少子化対策にとって重要」と評価する声が数多くあります。

その一方、一般に「医療費の自己負担が減った場合、医療機関にかかる人が増え、自己負担減額分を超えて医療費が増加(波及増)する」ことが知られています(長瀬効果と呼ばれます)。国は、この波及増分は「市町村が負担するべき」と考え、市町村が子どもの医療費に対する助成を行う場合、市町村国保に対する国庫負担を減額しているのです(減額調整制度)。例えば、「子どもの医療費を無料」にした場合には国庫は86.11%に、1割に減額した場合には93.49%に国庫負担が減額されます。
この減額調整制度について、市町村や都道府県からは「少子化対策という国の大方針と逆行する」として廃止を求める意見が出されています。
検討会では、昨年(2015年)9月から、こうした状況のほか、小児に対する医療提供体制や小児医療の診療報酬などを総合的に議論し「子どもに対する医療制度の方向性」を探っているのです。

子ども医療費助成、全国的な方向を議論すべきとの指摘も
25日に開かれた会合では、これまで委員から出された議論を整理した資料が厚労省から提示されました。論点は多数ありますが、(1)子どもの医療費を助成する仕組みをどう考えるべきか(2)市町村が医療費助成を行った場合に、国庫負担を減額する仕組みをどう考えるか―の2点が大きなポイントと言えます。

(1)の医療費助成については、「重要な少子化対策である」という意見がある一方で、「国が一定の線を引くべきでないか」「過剰受診を招く可能性があり好ましくない」という指摘もあります。
25日の会合では、釡萢敏構成員(日本医師会常任理事)が「子ども医療費助成で,いわゆる『コンビニ受診』のような不適切な受診は生じていない。継続すべきである」と主張。また、阿真京子構成員(知ろう小児医療守ろう子どもたちの会代表)も「いざというときに躊躇なく医療機関にかかれる仕組みは非常に重要である」とし制度の維持を強く要望しています。
これに対し、小黒一正構成員(法政大学経済学部教授)は「国と自治体の関係者が集まり、大きな方向性を検討するべき」との見解を述べています。現在は、自治体が独自の判断で助成を行っていますが、「少なくとも未就学児については、どこに住んでいても同じ仕組み」であるべきとの考えに基づく意見です。
ただし、そこで「全国一律に無料」とする考えに、小野崎耕平構成員(日本医療政策機構理事)が懸念を示しています。小野崎構成員は「現在のフリーアクセス、多くの自治体で導入される無料化といった仕組みは素晴らしい」と評価した上で、「一度無料化してしまえば、後に有料化することは極めて困難である。『子ども医療費の無料化』の目的がどこにあるのか、目的を明確にした上で慎重に議論する必要がある」と指摘しています。
なお、「低所得者」など、真に支援が必要な人に限って負担割合を引き下げるべきとの指摘も出ています。
ちなみに、厚労省保険局調査課の秋田倫秀課長は「子どもの患者負担を無料化」(医療保険の仕組みとして、●歳までは無料とする)した場合に、医療費にどのような影響が出るのかを「粗い試算」として提示しています。
それによると、高校卒業まで無料化した場合に給付費(医療保険から支払われる費用)は8400億円(患者自己負担減少分が5300億円、波及増分が3000億円)、中学卒業まで無料化した場合に給付費は7100億円(患者自己負担減少分が4700億円、波及増分が2400億円)増えることなどが分かりました。もっとも、仮定(すでに未就学児にはすべての市小村で無料化行われている、など)を置いた数字である点には注意が必要です。

市町村サイドは「減額調整の廃止により少子化対策を充実できる」と主張
もう一つの大きな論点が、「医療費助成を行った場合の、市町村国保への国庫負担減額調整」をどう考えるかという問題です。
これについては、「自治体が単独で減免することに伴う医療費増は、広く国民全体が負担するのではなく、その自治体が負担するという考え方は適切である」とする意見がある一方で、「減額調整がなくなれば、その分の国費を他の少子化対策に充てることもでき、より少子化対策が充実する」(宮澤誠也構成員:新潟県聖籠町保健福祉課長)という指摘もあります。
なお、この減額調整は現物給付として行った(つまり、患者の窓口負担を直接減額・無料化する)場合には発動されますが、償還方式で行った(患者は2割の窓口負担を支払い、後に市町村に現金の還付を求める)場合には発動されません。こうした点についても、今後、検討が行われる可能性があります。

医療費助成を拡充すると、医療費は増加する傾向にある
ところで、医療費助成によって医療費にはどの程度の波及増があるのでしょう。助成制度を拡充した10の自治体(減額調整額が10%以上増加、人口20万人以上)について調べたところ、「助成制度の拡充が大きい(減額調整額の増加幅が大きい)ほど、医療費の伸びも大きい」ことが分かりました。
例えば「償還方式から現物給付方式に変更」(自己負担は無料)した自治体では、同じ県の他自治体に比べて医療費全体の伸びが6%超大きくなっています。
一方、同じく「償還方式から現物給付方式に変更」した別の自治体では、自己負担の割合を増加したため、医療費全体の伸びは同じ県の他自治体よりもわずかに下回っています。秋田調査課長は「『償還方式から現物給付方式への変更』と『自己負担割合の増加』で相殺となった可能性がある」とコメントしています。

【メディ・ウォッチ】



日歯からも委員として会議に出席されている先生もいるようです。この制度の変更は歯科にとっても極めて影響が大きなものとなります。
by kura0412 | 2016-02-26 09:46 | 医療政策全般 | Comments(0)

国内消費の冷え込みが鮮明になって

来春の消費増税は「自殺行為」だ!
〜国内消費の冷え込みが鮮明になってきた

色あせたアベノミクス効果
国内消費の低迷ぶりが一段と鮮明になってきた。
日本百貨店協会が2016年2月19日に発表した1月の全国百貨店売上高は、5309億円と前年同月比1.9%のマイナス(店舗数調整後)となった。
2014年4月の消費税率引き上げから1年が経過した2015年4月以降は対前年同月比でプラスが続いていたが、11月にマイナス2.7%と再び水面下に転落。12月は0.1%増とかろうじてプラスに戻していたが、1月に再びマイナスになった。
身の回り品や雑貨などはプラスを維持したものの、衣料品が6.6%減と大きく落ち込んだ。
同協会では「正月休暇が1日少なかったこと、月前半気温が高く防寒商品の動きが鈍かったこと、一部地域で大雪の影響を受けたことなど」をマイナスになった原因と分析している。だが、トレンドでみて消費動向が下り坂に入っていることは、もはや明らかだ。

アベノミクスの開始以降、円安による株価の上昇が消費にプラスに働く「資産効果」がみられた。だが、その「息切れ」も鮮明になってきた。これが最もよく表れているのが「美術・宝飾・貴金属」部門の伸び率の急速な鈍化だ。
消費増税の反動減が薄れた昨年4月以降、2ケタ増の高い伸びが続いてきたが、昨年10月の16.2%増から11月は11.3%増、12月は6.3%増、1月は5.4%増と月を追って伸び率が小さくなっている。アベノミクスが始まった2013年1月以降、伸び率は大きくなり、高額品消費の拡大傾向が続いたが、消費増税をきっかけに完全に方向性が逆になっている。
昨年後半以降の大幅な株価下落によって、「逆資産効果」が起きている可能性もある。つまり、株価が下落することで保有株の価値が下がり、財布のひもが締まって、ぜいたく品の消費を抑えているのである。高級時計や高級アクセサリーなどの売れ行きを見る限り、アベノミクスの効果は急速に色あせている。

今も残る2014年消費増税の影響
地域別でみると、東京(0.2%増)、京都(3.8%増)、札幌(1.4%増)、仙台(0.9%増)はプラスになったものの、ほかの地域では軒並みマイナスとなった。
大都市圏がプラスになったのも、都会の人たちの経済状態の方が地方よりも良好ということではなく、観光でやってくる外国人の消費好調が都市部に表れているようにみえる。いわゆる「爆買い」と呼ばれた外国人消費が都市の百貨店の売り上げをかろうじて押し上げている感じだ。
外国人観光客が百貨店で「免税手続き」をして買ったモノの合計である「免税売上高」は過去最高を更新し続けている。逆に、この「免税売上高」を除外して考えると、実際の国内消費はさらに悪いことが明らかになる。
1月の免税売上は173億4000万円にのぼる。百貨店売上高の5309億円からこれを差し引くと、5136億円。1年前は売り上げ総額は5423億円で免税売上は124億7000万円だったので、差し引くと5299億円だった。
売上総額の集計は82社238店舗が対象なのに対して、免税売上高の集計対象は84店舗だけなので、厳密な比較は難しいが、それでも「爆買い」の効果のかなりの部分を反映しているとみられる。差し引きを比較して計算すると、免税売上高を除いた実質的な国内売上高は1月は3.1%のマイナスだったことがわかる。
同様にかろうじてプラスだった12月の売上高も、同様に免税売上高を除いて比較すると0.9%のマイナスになる。実質的な国内消費による百貨店売り上げは11月以降、マイナスが続いていることになるわけだ。

では、なぜ国内消費の悪化が鮮明になってきたのか。圧倒的に大きいのは消費増税の影響がいまだに残っているということだろう。
2014年の増税によって百貨店売り上げのムードは一変、方向性が大きく変わった。短期間で影響は吸収されるという解説もむなしく、むしろ増税の影響はジワジワと広がった。
消費税導入時には、企業や小売店が増税分を吸収する努力をし、消費税還元セールなどを実施した。少しでも家計へのインパクトを減らそうというムードが社会全般にあったのだが、2014年の増税はまったく違った。むしろ政府主導で最終消費者に増税分の負担をさせることを狙い「還元セール」の禁止などをルール化した。
デフレの中でも値下げしてこなかった公共交通機関なども消費増税分を一斉に転嫁したことから、増税が家計を直撃することになったとみていい。

再増税は自殺行為
ここへきて、2017年4月に予定されている消費税の再増税を延期すべきだという声が強まっている。
安倍首相は「リーマンショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り確実に実施する」と言い続けているが、昨年来の原油価格の崩落や世界的な株価下落はそれに匹敵するのではないか、という声も上がる。
安倍首相は「リーマンショック級ではない」と今も先送りを否定している。だが、7月の参議院議員選挙を控えて、景気ムードを好転させることが安倍内閣の必須課題になってくるだけに、数少ない「切り札」として消費増税再延期を打ち出すタイミングを慎重に見極めているという見方もある。
首相官邸周辺でも消費増税の先送りが必要という声が出始めている。
もちろん、財務省は再増税は既定路線として譲らない姿勢で、仮に首相が先送りを決める場合でも相当な政治的な軋轢が生じるだろう。あまり早く消費増税を打ち出し、その後、海外株式相場などが大崩れするなど外的要因で景況感がさらに悪化した場合、打つ手がなくなってしまうからだ。
前回の延期時と違い、再延期には法律を出して国会で通過させる必要があることもハードルを上げている。
そうはいっても、2014年の増税の影響が完全に吸収されていないことは明らかで、さらに消費が下り坂になっている中で、ここで再度の消費増税を打ち出せば、一気に消費が腰折れする可能性が大きい。
来年の消費増税をそのまま決行すれば、日本経済にとっては自殺行為になりかねない。

【磯山友幸・経済ニュースの裏側】



となると、消費税増税延期という政策の大転換という解散する口実が出来ることになります。
by kura0412 | 2016-02-25 12:00 | 経済 | Comments(0)

入院時食事療養費1割程度引き下げで

軽度者への手厚い介護サービスで重度化が進めば、本末転倒である―日慢協・武久会長

軽度の要介護者に過度に手厚い給付をすることで、かえって重度化を招いているという可能性はないのか。その点を、データを基に検証する必要がある―。日本慢性期医療協会の武久洋三会長は18日、定例記者会見でこのような考えを述べました。

急性期入院の短縮が寝たきりを減らし、介護保険の効率化にもつながる
社会保障審議会の介護保険部会は、介護保険制度見直しに向けた論議を17日からスタート。そこでは、「軽度者に対する生活援助サービスを、介護保険給付から除外するべきか(例えば地域支援事業に移行する)」という点も検討テーマに含まれています。この点について多くの委員からは「軽度者の給付を切りすてれば、重度化を招く」といった指摘がなされました。
しかし武久会長は、軽度者に過度の生活援助を行うことで、残存能力を奪って重度化を進め、介護保険の基本理念である「自立」を阻害している可能性があるという考えを示しました。
【変更履歴】
誤解を招く記述がありましたので、修正しております。(編集部)
武久会長は、「障害があっても『自立しよう』と前向きに生活している人と、『何でもやってもらおう』と考えて生活している人で、どのような差が生じるのかデータを取り、その上で議論すべきである。手厚いサービスがかえって本人の自立度を下げてしまうのは本末転倒である」旨の考えも述べています。
さらに武久会長は、「急性期の入院期間を先進諸外国並みに短縮すれば、後方病床(回復期や慢性期)の入院期間も大幅に短縮できる。嚥下や排せつのリハビリを十分に行い、その点が自立した『車いす自立』になれば、極論すれば特別養護老人ホームも不要になるかもしれない。医療の効率化が介護保険にも大きな効果をもたらすと考えられる」との見解も披露。医療と介護をセットで議論していくことの重要性を強調しました。

2016年度診療報酬改定、日慢協のこれまでの推進方策を追認してくれた
18日の会見では、2016年度診療報酬改定についての評価も発表されました。武久会長は「全般的に良い内容の改定と評価できる。これまで日慢協が推進してきたことを追認評価してくれている。診療報酬で評価されていなくても、患者にとって良いと考えられることを行い、データやエビデンスを出せば、必ず厚生労働省が認めてくれることが改めて認識できた」とコメント。
例えば、新設された退院支援加算1(療養病棟では1200点)について、武久会長は「従来から、老人収容所のような病院はよくない。療養病棟でも積極的に治療・ケアを行い、在宅復帰を目指すべきと主張してきた。さまざまな施設基準があるが、日慢協の会員が従来から行っているものだ。積極的に届け出を行うべきである」と指摘。
また、新設された薬剤総合評価調整加算(退院時に1回、250点)では、入院時の6種類以上の内服薬を処方されていた患者について、処方内容を総合的に評価・調整し、退院時に内服薬を2種類以上減少させることなどが要件となっています。この点について武久会長は、「日慢協は6年ほど前から東京大学医学部附属病院老年病科の秋下雅弘教授の指導に基づいて『入院患者の処方薬は5種類以内に抑えるべき』という点を徹底しており、急性期からの転院・転棟患者の処方薬を、療養病棟での入院中に減少させることが『慣習』になってきている」と述べ、これまでの取り組みの延長線上に新加算があることを強調しています(関連記事はこちら)。

一方、入院時に食品である経腸栄養製品を使用した場合、入院時食事療養費が現在よりも1割程度引き下げられ、特別食加算の算定も不可能(経腸栄養製品のみの場合)になります。この点については、大きな打撃になると見通しますが、「これまで何の努力もなしに特別食加算を算定できていたことがおかしい。訂正されて当然である」と評価しています。

さらに回復期リハビリ病棟へアウトカム評価が導入されるなど、2016年度改定ではリハビリについても大きな見直しが行われます。このうち初期加算などの見直しに関連して武久会長は、「急性期病棟でリハビリを積極的に行うか、あるいは急性期病棟から早く退院させるか、どちらかに流れるであろう」と見通し、「急性期の入院期間を短縮させれば寝たきりにならず、在宅復帰率も高くなる。かねてから日慢協が主張していた方向で、厚労省のスタンスも同じであろう」と述べています。

【メディ・ウォッチ】




医科の方は7対1の見直しも話題になっているようですが、ここにもある急性期と慢性期との動きも大きいようです。また、慢性期病院にすると入院食事医療費1割引き下げは大きいわけでから、安易な胃瘻の増設の抑制に繋がるかもしれません。
by kura0412 | 2016-02-25 11:53 | 医療政策全般 | Comments(0)

口腔ケアは広まることは良いことなれど

【新商品情報】口腔ケア用のブラシ- ピジョンが開発

育児やマタニティー用品の製造・販売などを手掛けるピジョン(東京都中央区)は、口腔ケア用のブラシ「ケアしてあげるスポンジブラシ」を開発し、販売を始めた。主に介護施設や医療機関などでの利用を想定している。
この商品は、主に高齢者を対象としたブラシで、▽口の中を潤す▽歯や粘膜・舌を磨く▽保湿する-などのケアが可能。ブラシの部分には、保湿ジェルを乗せやすい溝があるほか、汚れを除去しやすいように凹凸も付いている。
価格は、10本入りが540円、60本入りが2592円、250本入りが9180円(いずれも税込み)。

【キャリアブレイン】




口腔ケアが一般的に広まることは喜ばしいことですが、その一方、歯科関連以外の参入が多くなってきているような気がします。何となく口腔ケアは歯科の特許だったものが離れていっている感じです。考え方が古くて小さいのでしょうか。
by kura0412 | 2016-02-23 15:45 | 歯科 | Comments(0)

この時期の季節ものの話題

税務署を見ている、医療費控除、税務署は領収書をすべてチェックする

所得税の還付申告といえば、医療費控除のことを思い浮かべられる方が多いのではないでしょうか。今回は昨年、娘さんの医療費をたくさん支払ったという大阪在住のサラリーマンAさんとの対話を再現してみましょう。
飯田:「Aさん、娘さんの就職、決まったんですか」
A:「はい」
飯田:「それはよかったですねぇ。あちこち受けたって言うたはりましたけど、どこになったんですか?」
A:「仙台の放送局です」
飯田:「え~、遠いですやん。ちょっと、さみしくなりますねぇ」
A:「子どもの頃からずっとアナウンサーになりたいって言うてたんで、しょうがないですわ。それにしても、出費が大変でした」
飯田:「アナウンサーの専門学校とかですか?」
A:「いや~、それ以外が……。アナウンサーって、人前に出る仕事ですやろ」
飯田:「まぁ、そうですねぇ」
A:「先輩とかからも、いろいろアドバイス受けたらしくて……」
飯田:「???」
A:「それが、『もしこれで受からへんかったらパパのせいや!』とか脅されまして」
飯田:「何をしゃはったんです?」
A:「目と歯をさわりよったんです」
飯田:「えっ?」
A:「目の方はプチ整形いうんですかねぇ。はっきりした二重まぶたにしよったんですわ。まぁ、こっちの方はそんなにかからんかったんですけど、歯は結構な金額になりました」
飯田:「歯列矯正ですか?」
A:「はい。先輩アナウンサーから、『歯だけは受験の前になおしとかんと、後悔するで』って言われたそうで……」
飯田:「でも、それで受かったんやし、よろしいですやん」
A:「あっ、そうや! 飯田先生、全部領収書は残してあるんですけど、医療費控除ってできるんですかねぇ?」
飯田:「できひんと思いますけど」
A:「やっぱり、そうですか」
飯田:「治療じゃないですもんね」
A:「えぇ。そやけど、税務署って、提出された医療費の領収書、いちいち中まで確認するんですか?」
飯田:「はい!」
A:「1枚1枚?」
飯田:「ええ。私も現職の時に、『還付留保』という担当をしていたことがありましたけど、医療費控除に該当しない領収書が含まれていたら、電話で確認したり、はがきを出して税務署に来てもらったりして直してもらいましたよ」
A:「ええ~!」

医療費控除の対象となる「医療費」については、所得税法第73条第2項に下記のように書かれています。

所得税法第73条(医療費控除)
第2項 前項に規定する医療費とは、医師又は歯科医師による診療又は治療、治療又は療養に必要な医薬品の購入その他医療又はこれに関連する人的役務の提供の対価のうち通常必要であると認められるものとして政令で定めるものをいう

国税庁のホームページで「税について調べる」→「タックスアンサー」→「所得税」→「医療費を支払ったとき」と進んでいくと、「No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例」のページに「歯の治療に伴う一般的な費用が医療費控除の対象となるかの判断」について詳しく書いてあります。要約するとこんな感じになるでしょうか。
(1)一般に支出される基準を著しく超えると認められる特殊なものは医療費控除の対象にならない
(2)年齢や矯正の目的などからみて、容貌を美化するための歯列矯正の費用は医療費控除にならない

確定申告の期間中、調査官たちの主な仕事は申告相談に関する業務になります。相談会場でジャンパーを着て来署される納税者の方の応対をする日もあれば、検算担当といって提出された確定申告書の添付書類や計算が間違っていないかをチェックする仕事の日もあります。検算で誤りが見つかった申告書は、「還付留保」の担当者のところに集められることになります。
もし、Aさんが、娘さんのプチ整形と歯列矯正の領収書を添付して還付申告書を提出したとしましょう。検算担当者は、領収書の発行者である病院がどこかを確認します。美容外科と矯正歯科となっていることを確認したら、次にその領収書の宛名を確認します。Aさんの娘さんは大学生なので、扶養控除のところに名前が掲載されています。担当者は、この医療費の対象者は「お年ごろの娘さん」という判断をすることになります。
Aさんの場合は、明らかに医療費控除に該当しないと思います。けれども、まつげが眼球を傷つけていて、このままでは視力がどんどん落ちてしまうというような場合であれば、二重まぶたにする費用も治療とみなされるかもしれません。歯列矯正もかみ合わせが悪いことによって胃腸が弱くなっているなどの理由があれば、治療とみなされるかもしれません。
税務署の担当者は医療の専門家ではないので、医師による診断書などで、その事実を確認することになります。しかし、サプリメントが処方されたような場合、医師の診断書があっても医療費控除できないとされたこともあったようです。実は、医療費控除は知名度は高いものの、議論する余地のある所得控除なのです。

サラリーマンの方は医療費控除を受けるためには確定申告書を提出する必要があります。一方、個人事業主の方は、医療費控除を差し引きして税額を算出し、納税することになります。個人事業主の方が医療費控除について間違った申告をしていた場合は、税務調査があった際に併せて修正するということになります。
いつどんなときにけがをしたり、病気になったりするかわかりません。わずかな金額であっても、病院や薬局で支払った領収書は常に残しておくようにするといいでしょう。1年を終えて医療費控除の計算をする際、もしかしたら「これは医療費に入れといていいんかな?」と判断に悩む領収書やレシートが出てくることがあるかもしれません。その場合、「これはあかんかな?」と迷ったものは入れないのが賢明だと思います。

【マネー研究所】
by kura0412 | 2016-02-23 10:24 | 経済 | Comments(0)

『処方箋の電子化、4月をめどに解禁へ』

処方箋の電子化、4月をめどに解禁へ…医療機関と薬局が情報共有

厚生労働省は4月をめどに、薬の種類や服用量などが書かれた処方箋の電子化を解禁することを決めた。関連省令を改正する。
処方内容に加え、病名や体質についても医療機関と薬局の間で情報共有が進み、患者に合った処方や調剤がしやすくなると期待される。

現在、処方箋は医師が紙で出すことが義務付けられており、患者が薬局に持参し薬を調剤してもらう。電子化した場合、医師は患者の同意を得て処方箋データを、地域の医師会などが運営する中核のコンピューターを通じて薬局に送る。病名や検査結果、アレルギーの情報も一緒に送れる。患者は処方箋代わりの引換証を医療機関からもらい、薬局に出して薬を受け取る。
薬局は、処方箋の内容をコンピューターで自動処理することで事務作業を減らせる。処方内容を病名や体質を把握したうえで確認できる。後発医薬品への変更などが医療機関に伝わる仕組みにすれば、医師はそれを考慮して診察できる。

【読売新聞】



地域の医師会などが運営する中核コンピューターに歯科も利用出来るのでしょうか。
by kura0412 | 2016-02-22 15:45 | 医療政策全般 | Comments(0)

『ドイツで新たな要介護認定基準』

ドイツで新たな要介護認定基準、日常動作や認知能力など応じて要介護度は5区分に設定

ドイツで新しい要介護認定が始まります。これまでは、「日常生活の基本動作」と「家事」の2分野について必要な支援時間を基準に3つの区分で「要介護」状態が判定されていましたが、2017年から、よりきめ細かい基準を設け5区分の要介護度で判定されることになります。

身体機能低下・認知機能低下・精神障害を統一基準で判定
ドイツでは従来、「日常生活の基本動作」(身体ケア、食事、歩行など)と「家事」(買い物、料理、掃除、洗濯など)の2分野について必要な支援時間を基準に3つの区分で「要介護」状態を判定してきました。
しかし、これでは認知機能の低下や精神障害のために必要な介護や監督が考慮されないため、包括的に要介護状態を定義するための検討が進められ、今般、次の6つの項目に基づいて状態を把握することになりました(2017年1月1日から施行)。国立国会図書館では「身体機能が低下した人」「認知機能が低下した人」「精神障害を有する人」が、同一の基準で等しく要介護認定を受けられることになると評価しています。
(1)運動能力
(2)認知能力およびコミュニケーション能力
(3)行動および心理症状
(4)日常動作
(5)病院または治療への対処
(6)日常生活および社会生活
この6項目について状態を把握し、利用者を5つの要介護度で判定します。国立国会図書館では、ドイツの改正介護保険法に基づき、要介護認定の基準と内容を次のように整理しています(国立国会図書館のサイトはこちら)。6項目は等分に評価されるわけではなく、評価比重が定められています。このため、要介護度の判定においては「日常動作」の状況が最も重視されると考えられます。
ドイツの新たな要介護認定基準、この基準と評価比重に基づいた点数を合計し5つの要介護度のどれに該当するかを判定する

なお、新たな要介護認定を考慮し、保険料率は0.2%引き上げられ2.55%となる予定です(子どもがいない人では2.8%)。
わが国でも介護保険制度の見直し論議がスタートしており、諸外国の状況もしっかり見ていく必要があるでしょう。

【メディ・ウォッチ】
by kura0412 | 2016-02-22 15:31 | 介護 | Comments(0)

『口腔がん撲滅へ歯科医連携 検診システム化』

口腔がん撲滅へ歯科医連携 検診システム化、医療費削減に一役

先進国で唯一、患者数が増え続け、死亡率も46%に達する口腔(こうくう)がんの撲滅を目指す歯科医院のネットワークが誕生する。
産学一体で撲滅に取り組む「お口の健診」(東京都新宿区)が29日に本格始動、口腔内検診による早期発見に関心を示す医院に参加を呼びかけ、6月から検診システムを稼働させる。死亡者が増えているのは、早期発見につながる個別検診の受診率が約2%と低いため。特定検診が約50%まで高まると、医療費を年約10兆円(4分の1)削減できるとの試算もあり、健康経営に熱心な企業を中心に検診を受けるよう呼びかけていく。

早期発見で死亡率減
「検診のシステム化で口腔がんの死亡率を引き下げ、医療費削減を目指す」。お口の健診を立ち上げたコンサルティング会社、デジタルワンの中谷泰志社長はネットワークづくりの狙いをこう語る。
検診システム構築に向け、中谷社長が全額出資して昨年12月14日、お口の健診を設立。29日付で第三者割当増資を行い、デジタルワン(出資比率66.6%)のほか、健康食品の卸販売などを手がけるトータルヘルスコンサルティング(20%)、口腔内を観察する「ベルスコープ」の日本国内正規総代理店フィンガルリンク(6.6%)、歯科医師のネットワークを持つプレミアライン(6.6%)が出資。資本金を100万円から1500万円に引き上げる。
同時に東京歯科大や日本歯科大などの教授ら4人が顧問として参加。歯科医師会での講演などを通じて、口腔がんへの予防意識が低い国民に定期検診の必要性を訴えていく。

舌がんや歯肉がんなど口腔がんは、がん化するまで5~6年かかる。早期発見により死亡率が米国並みの19%に下がると日本では年間5000人の命が救えるという。
早期発見の核となるのが、日本で2015年3月に医療機器として認可された蛍光観察装置「ベルスコープ」。口腔粘膜内を観察し異常を発見する診断補助装置で、欧米を中心に2500万以上の症例を持つ。同装置を使って患者の口腔内を写真撮影し専門医に1次診断を依頼。専門医の報告書をもとに患者の治療や口腔内改善提案を行う。

今秋に200医院態勢
すでに50医院が参加を確定、検診システムが稼働する6月には100医院まで増える予定。初期導入費用は診断書作成ソフト・利用料などランニングコストを含めて89万円。また検診の予約サイトも開設、都道府県別に参加医院を一覧できるようにして予約受け付けを始める。それまでにベルスコープやその周辺装置の導入、研修などに取り組む。検診の重要性を訴求するプロモーション活動も始める。今秋には200医院態勢を目指す。

口腔がんは進行すると手術により舌や顎の骨を除去。食べたり話したりすることに支障をきたすだけでなく、見た目の悪さから自殺に追い込まれる患者も少なくないという。
悲惨な口腔がんを防ぐには検診を定期的に受けることが有効だ。プラント機器の設計・製造を手がける大同工機(東京都千代田区)は昨秋、日本歯科大の協力を得て口腔がん検診を行った。川手修社長は「健康診断で肺がんが疑われる事例が発生し検診を受けることにした。これを機に社員が口腔がん、歯の健康に高い関心を持ってくれるといい。今後も継続的に実施する予定」という。
日本歯科大付属病院病院長で、お口の健診の理解者でもある三代冬彦氏は「検診を実施することで早期のがん発見機会が増える。企業向け口腔検診を通して進行がん患者が減少できればと思い、この活動を強化している」と検診の重要性を説く。お口の健診では、検診時間が30分程度の個別検診スタイルでの検診を企業に呼びかけていく。

【SankeiBiz】



口腔ガン診断は非常に重要と考えていたのですが、初期費用に89万円となると躊躇します。果たしてどんな展開に広がるのか注視します。
by kura0412 | 2016-02-20 09:19 | 歯科 | Comments(0)

W改定へ向けて早や動き出しました

軽度の要介護者への生活援助サービス、介護保険から地域支援事業に移行すべきか―社保審・介護保険部会

公的介護保険において、「軽度者への生活援助サービス」はどうあるべきか、「利用者負担の水準」はどの程度にすべきか、現在40歳以上となっている「被保険者の範囲」をどう考えるか。こういったテーマについて検討して年内(2016年内)に意見をまとめてほしい―。
厚生労働省老健局の三浦公嗣局長は、17日に開かれた社会保障審議会の介護保険部会でこのように要望しました。
介護保険部会の意見をベースにして、来年(2017年)の国会に介護保険法などの改正案が提出される見込みです。

骨太方針2015では、介護保険の見直しについて指示
安倍晋三内閣が昨年(2015年)6月に閣議決定した骨太方針2015(経済財政運営と改革の基本方針2015)では、わが国の経済と財政を立て直すため、社会保障改革の必要性を強調。介護分野については、「慢性期の医療・介護ニーズに対応したサービス提供体制の見直し」「市町村における『給付費の適正化』に向けた取り組みの推進」「利用者負担の在り方」「軽度者に対する生活援助サービスなどについて、地域支援事業への移行を含めた見直し」などを2016年末までに検討するよう指示しています。

これを受け厚労省老健局総務課の日原知己課長は、次の3本を柱とする具体的具な検討項目を介護保険部会に提示しました。
【地域包括ケアシステムの推進】
【介護保険制度の持続可能性の確保】
【その他の課題】
それぞれについて少し細かく見ていきましょう。

地域包括ケアシステム構築に向け、介護人材の確保が重要検討テーマ
1つ目の柱である【地域包括ケアシステムの推進】は、2025年に向けた国の最重要課題の1つです。2025年には、いわゆる団塊の世代がすべて75歳以上の後期高齢者となり、慢性期医療や介護のニーズがピークを迎えます。そのため、要介護度が高くなっても住み慣れた地域で生活できるシステムの構築が急がれているのです。具体的な検討項目は次のとおりです。

1.地域の実情に応じたサービスの推進(保険者機能の強化など)
(1)保険者などによる地域分析と対応(要介護認定率や1人当たり介護給付費の差などを分析し、給付費の適正化に向けた取り組みを推進する)
(2)ケアマネジメントの在り方(自立支援に資するケアマネジメントや、保険者がどうケアマネジメントに関わるかなどを検討する)
(3)サービス供給への関与の在り方(不足するサービスの拡充とともに、一定以上整備されているサービスについて量と質をコントロールする)

2.医療と介護の連携
(1)慢性期の医療・介護ニーズに対応したサービスの在り方(介護療養や25対1医療療養の移行先などについて、『療養病床の在り方等に関する検討会』がまとめた3つの新たな選択肢案をベースに検討する)
(2)在宅医療・介護の連携などの推進(新たな地域支援事業の確実な推進)

3.地域支援事業・介護予防の推進
(1)地域支援事業の推進
(2)介護予防の推進(先行する好事例の横展開を進める)
(3)認知症施策の推進

4.サービス内容の見直しや人材の確保
(1)ニーズに応じたサービス内容の見直し(規制緩和や基準緩和など)
(2)介護人材の確保(生産性向上・業務効率化など)

このうち「介護人材の確保」について、大西秀人委員(全国市長会介護保険対策特別委員会委員長、高松市長)は「生産性向上や業務効率化だけでは、増大する介護ニーズに対応する人材の確保はできない。抜本的な対策が必要」と指摘。また、陶山浩三委員(UAゼンセン日本介護クラフトユニオン会長)は、「介護人材の離職をゼロにすることも重要で、根本的な処遇改善が必要」と訴えました。
また馬袋秀男委員(民間介護事業推進委員会代表委員)は、「生産性向上のために最も有効な手段は『職場への定着』である。そのため、サービスの標準化などを進めるべきである」と提案。さらに東憲太郎委員(全国老人保健施設協会会長)は、「介護の専門性と、業務内容の切り分けをしなければ人材確保はできない」とも指摘しています。
なお人材確保に関連して栃本一三郎委員(上智大学総合人間科学部教授)は、「介護労働に対する社会的評価を高めるため、潜在介護労働力を掘り起こすために、現金給付の導入を検討してはどうか」と提案しました。現金給付とは、例えば「利用者が介護サービスを受け(購入)、その費用の一部を保険者が還付する」といった仕組みを指します。介護保険創設時には「現金給付の導入は、国によるサービス確保を阻害する」との指摘が強く導入されませんでした。

所得に応じた「段階的な利用者負担」求める意見も
2つ目の柱である【介護保険制度の持続可能性の確保】では、次のような項目を検討します。

1.給付の在り方
(1)軽度者への支援の在り方
(2)福祉用具・住宅改修

2.負担の在り方
(1)利用者負担
(2)費用負担(総報酬割・調整交付金など)

このうち「軽度者への支援の在り方」については、前述のように骨太方針2015で「軽度者への生活援助サービス」を見直すよう指示が出されています。ここからは「要介護1・2の人に対する生活援助を、地域支援事業などに移行させる」のではないかと考えられますが、日原総務課長は、「要介護いくつからが重度者で、いくつまでが軽度者という明確なスケールはない」「生活援助は主に家事援助を意味すると考えられるが、検討対象はこれに限定されるものではない」と説明しています。

また、このテーマについては次のように多くの委員が「慎重な検討が必要」との姿勢を明確にしています。
▽要介護1・2で認知症の方もいるが、そうした方に適切な対応ができなければ本末転倒である。要介護者を5段階に区分し、適切な給付を行っている日本の優れた介護保険制度を維持すべきである(鈴木邦彦委員:日本医師会常任理事)
▽軽度者への給付切り捨ては重症化を招く、「制度を維持したが理念は失われた」とならないようにすべきである(齊藤秀樹委員:全国老人クラブ連合会常務理事)
また、井上由美子委員(高齢社会をよくする女性の会理事)や花俣ふみ代委員(認知症の人と家族の会常任理事)は、「先の介護保険制度改革で、要支援1・2の訪問・通所介護を地域支援事業に移行することとなったが、まだ移行途中でその成果・実績の検証をしていない。議論は拙速である」とも指摘しています。
この点について厚労省老健局の辺見聡振興課長は、「地域支援事業への移行について、長期的な効果を検証することは現時点では困難だが、節目節目で調査・検証を行っていく」考えを述べています。

一方、費用負担者側である阿部泰久委員(日本経済団体連合会常務理事)らは「軽度者に対する生活援助は地域支援事業に移行してもよいのではないかと考えている」と述べ、給付見直しを積極的に進めるべきとの姿勢を見せています。
また「利用者負担」については、高額介護サービス費(利用者負担が、所得に応じて定められた基準額を超えた場合、超過分が保険から給付される。利用者の負担を一定水準までに軽減する仕組み)のほか、負担割合(原則1割、一定所得以上は2割)についても検討の射程に入っています。
この点について岡良廣委員(日本商工会議所社会保障専門委員会委員)は、「応能負担を進めるべきであり、所得に応じた段階的な負担割合を検討すべき」と指摘。小林剛委員(全国健康保険協会理事長)も「先の介護保険制度改革で導入した『一定所得者の2割負担』の効果を見て、適正な負担割合の設定を検討すべき」と提案しています。
この「給付」と「自己負担」が、今後の議論の中で最大の争点となりそうです。

なお「総報酬割」とは、医療保険者(健康保険組合連合会や協会けんぽなど)が納める介護納付金を、「加入者数だけでなく、所得水準にも着目したものにする」というものです。
現在は「加入者数に応じた負担(加入者割)」となっているため、所得水準の低い協会けんぽなどで相対的に負担が重くなっていますが、総報酬割を導入すると、所得水準の高い一部の健康保険組合などでは負担が増加することになり、委員間で意見が割れています。医療保険においても、高齢者医療制度への支援金を巡って同様の議論が行われ、2017年度から全面総報酬割が導入されます(現在は部分的に総報酬割が導入されている)(関連記事はこちらとこちら)。

介護保険の被保険者、「40歳以上」からの引き下げも検討テーマに
3つ目の柱である【その他の課題】では、次の2点が検討テーマにあげられました。
(1)保険者の業務簡素化(要介護認定などの業務を簡素化し、地域包括ケアシステムの構築に向けた業務により多くのマンパワーを配分できるようにする)

(2)被保険者範囲

このうち「被保険者の範囲」については、現在「40歳以上」となっていますが、これを引き下げてはどうかという議論が行われそうです。
介護保険創設時には「40歳頃から『親の介護』という問題を考慮することになるため、費用負担にも理解を得られるのではないか」との考えのものと、「40歳以上」に設定されました。しかし高齢化がさらに進行し、給付費が増大する中では、支え手である被保険者の拡大も重要な検討テーマとなるのです。
この点に関連して、桝田和平委員(全国老人福祉施設協議会介護保険事業等経営委員会委員長)や鈴木隆雄委員(桜美林大学大学院自然科学系老年学研究科教授)らは、「日本の高齢者の状況は介護保険創設時とは大きく異なり、65歳以上でも元気な方が多い。元気な65歳以上の方は『受け手』から『支え手』になってもらうような、大枠の見直しも必要なのではないか」との考えを披露しています。

【メディ・ウオッチ】



2年後のW改定へ向けて既に論点が示されています。
特に包括ケアに対しては歯科界ももっと深掘りをして対応をしなければいけないようです。
by kura0412 | 2016-02-19 17:46 | 介護 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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ミラー片手に歯科医師の本音

『口腔健康管理とかかりつけ歯科医』

今回の改定を医療全体的にみると三つの注目すべき特徴がありました。一つは伸び続けていた調剤には厳しい結果となったこと。7対1の入院基本料の要件の厳格化。そして改定の中で「かかりつけ」という概念が明確に組みこまれまれました。
「かかりつけ」に関しては医師、薬剤師に加え歯科でも導入されていますが、「かかりつけ歯科医」はあくまでも「保険用語に一つ」というイメージがあります。しかしながら医科、薬科ではこの「かかりつけ」を軸に医療体制の新しいイメージを描きつつ、今後の政策を積み重ねる意気込みを感じます。そこにあるのは、地域包括ケアの推進がベースにあっての考えです。例えば、今回の改定では紹介状のない大病院の初診・再診料自己負担は大幅なアップとなりました。また、調剤の方ではかかりつけ薬剤師指導料算定をきっかけに、患者とのコミニュケーションを密に図ろうとする試みを目指します。
一方、医療政策として改定と対をなす基金は、歯科医療の環境整備にも益々重要な意味を持ちます。ただ、今回改定の中でも可能性の秘めた項目としていくつか点数化は見られましたが、基金が改定とリンクすることなく、独立しての事業になっている印象は拭えません。限られた予算の中でのやり繰りです。W改定に向けての改定と基金との相乗効果を目指す為の戦略と、それに沿った事業の立案が必要となってきます。
包括ケアを視野に入れての「かかりつけ歯科医」でポイントとなるのが口腔ケアです。その有用性は医科からも視線が注がれています。然るに、口腔ケアという言葉が、ブラッシングのみの狭義に捉えられている現状があり、本来の口腔ケアの意味する嚥下機能も含めた口腔全体を管理する視点の広がりが不足しています。その観点からみると、今回日本歯科医学会が「口腔健康管理」と称した新たな口腔ケアの概念の提唱は機知を得た提案です。摂食機能療法などを加えた従来の歯科治療を「口腔機能管理」、歯石除去、PTCなど歯科衛生士の実施するエリアを「口腔衛生管理」、そして一般の方が実施する口腔清拭、食事介助などを「口腔ケア(狭義)」として、この三点を総じて「口腔健康管理」としました。
広義の口腔ケアとして定義する考えは、真の意味での「かかりつけ歯科医」が目指す所です。既にW改定に向けての作業が進む中で、この概念を一日も早く歯科界内部で意見の確認をしながら、国民への認知を広めなければなりません。
日医はかかりつけ医機能研修制度を創設し、独自の「かかりつけ医」というものを推し進めようしています。そしてその講習の中に「かかりつけ医の摂食嚥下障害」のメニューも組み込まれています。また、地域包括ケアに向けた「かかりつけ連携手帳」の作成に着手し、そのスピードは目を見張るものがあります。『かかりつけ歯科医』、『口腔健康管理』、『摂食嚥下障害』のキーワードは、地域包括ケアの中で育ちそうな芽であることは間違いありません。残す課題は、地域包括ケアを主導する日医、地区医師会との更なる連携の強化と事業実現に向けてのスピードを加速させることです。




『食べる=生きる』

地方消滅で日本の少子化高齢化に対して大きな警笛を鳴らした日本創成会議が「高齢者の終末医療を考える」と称したシンポジュウムを先日開催しました。その議論を聞くに、地方消滅と終末医療?そんな一見結びつかない二つが、これからの日本の大きな課題となっています。それと共に、改めて人の死という死生観を医療分野の一角に位置する歯科医師として、見つめ直す時期が今あるものと感じます。
高齢化になって、いわゆる寝たきり老人に対していろいろな考え方が示され、特に胃瘻の是非については大きな意見が分かれるところです。欧米においては日本で常習化している高齢者、寝たきり老人への適応が少ないとのこと。この点に関しては中医協でも前回の改定では、嚥下検査の有無によって評価を変えるという対応がなされ、また今回の改定での議論では、その経過の調査結果も示されています。しかしその一方、この問題が話題になって、胃瘻によって日常生活が暮らせるレベルになる患者さんまで拒否するような実例があり、医療現場その対応に苦慮する場面が多々見られる話も聞きます。
この問題は、医療、介護費増大から語られることが多かったのですが、タブー視されていた死に対する考え方が社会問題の遡上に挙がっていることは、大きな時代の変化として捉えられます。そして、食べることは従来から歯科界も提唱するように、単に延命だけが目的ではありません。生きていることの喜びを感じる、人間としての尊厳に係わる重要な日常生活の一つなのです。
医療関係者以外でも「食べる=生きる」を唱える人がいます。「食べることは、呼吸と等しく、いのちの仕組みに組み込まれているもの。」とは、料理研究家・辰巳芳子氏が唱えている私の好きな一文です。そして欧米での判断基準となる「食べる」ことの有無が延命治療の是非判断の基準となる考え方は、経済問題を抜きにしてもその専門家集団である歯科界の属するものが改めて真摯に議論し、一つの考え方を社会に示す責務があると考えます。
然るに、だかからといって歯科界が社会の先頭に立って、自らが死生観の変更を訴える必要はありません。これは社会全体で既にうごめく潮流であり、歯科界はあくまでもこの分野に特化した専門家として食べることの重要性、必要性を改めて世に唱え、それを臨床の場で実践を積み重ねれば良いのです。果たしてこれをも医科が歯科から奪い取り、領域拡大を目指すのでしょうか。
この死生観の議論の推移を見守ると共に、食べることへの支援を更に強める為に、摂食嚥下への歯科領域からの積極的なアプローチが必要となってきています。何故ならば、咀嚼と嚥下は対となって多くの結果を導き出すことが立証され、食べることを特化した専門家としての医療人としては、現状のままでは取り組みが不十分だからです。歯科医療は新たなる視点をもって社会に貢献する時代の到来です。あとはそれを導き、フォローする具体的な政策を積みかさねることです。歯科医療は真の意味での生きる喜びを支援する世界を導きます。



『飲み込みは大丈夫ですか』

基金における事業が一つのきっかけとなって、在宅診療、医療連携が新たな展開に進み始めています。それぞれの医療環境の実情を踏まえて、地域独自の取り組むこの基金を利しての新たな事業は、診療報酬と対になるこれからの歯科医療全体へ大きく波及する政策です。そしてこの基金は、来年度において今年度予算規模に介護関係が上乗せされる計画となっており、医療介護の垣根を越えた地域包括ケアシステム構築としての発想が必要となっています。
歯科における在宅診療の中心は、従来の診療所における診療の延長としての義歯調整から始まり、口腔ケアの対応へと進んでいます。口腔ケアの効果は、既に誤嚥性肺炎予防という観点から医科の関係者は元より介護関係者にも認知されています。それに加えてここきてスポットライトが浴びているのが、今回の基金でもいくつかの地域で事業が計画される摂食嚥下の分野です。
しかしながら、介護保険の認定審査項目にも「えん下」という項目がありながら、実際に摂食嚥下の対応は、一部の大学病院、リハビリテーション、耳鼻科があって積極に取り組んでいる病院以外、殆ど対応出来ていないのが介護、医療の世界の現状です。その理由は簡単です。採算が合わないからです。特に歯科においては無報酬に等しい状態です。
 嚥下の対応は、適応が少ない耳鼻科領域の手術以外その改善方法の中心は訓練、姿勢の改善、食形態変更のアドバイスなどで薬の処方もありません。検査も歯科では保険算定が認められていない内視鏡・造影検査と問診を中心としたスクーリングテストです。近年、摂食機能療法が歯科でも算定可能となりましたが、それは鼻腔栄養、胃瘻増設患者に限定されており、重度になる前の本来対応が必要な患者さんには算定出来ません。
そしてもう一つこの分野を歯科が推し進めるハードルとなるのが、隣接する医科の反応です。現在、摂食嚥下リハビリテーションは歯科医師を中心としたアプローチと耳鼻科、あるいはリハビリテーション科の医師を中心としたアプローチの二つがあります。本来ならば他の疾患でもあるように医科が歯科は口腔内のみと突っぱねるところですが、儲からない中で耳鼻科医の成り手が減少し忙しく手が回りません。それと共に、「摂食・嚥下リハビリテーション学会」の「・」がなくなり「摂食嚥下リハビリテーション学会」に名称を変えたように、嚥下と摂食、咀嚼は一連の動作であり、咀嚼のプロである歯科医師を係わりから排除することは出来ません。咀嚼して嚥下することによって食べることが出来るのです。
もし、嚥下を歯科の領域と社会から認知されれば、歯科診療所が「食べる」ことの社会ステーションと成り得ます。口から食べることへの支援が生きる為、生活を支える源であることが歯科診療所から発信が可能と成ります。したがって報酬的評価は低くても、嚥下に問題ある人が歯科診療所に相談することへの広がり目指し、その実現に向かっての政策を積み重ねる必要があります。先ずは先生方が診療所で「飲み込みは大丈夫ですか」の一言を問える環境作りがその第一歩です。




『この道しかなかった中で』

この原稿を書いている今、衆議院選挙の結果は分かっていません。しかし事前の各マスコミみれば自民党圧勝予測です。選挙は投票箱が閉められるまで何が起こるか分かりませんが、少なくても安倍退陣はなく、任期2年を残しての安倍首相の解散の決断は見事成功となりそうです。
メディアは大義ない解散と騒ぎましたが、今回の安倍首相の解散目的は明確です。日本の経済再生を目指し、自らが提唱したアベノミクスの敢行の為の長期政権への道を切り開くことです。無論、長期政権となってもアベノミクス成功の確定はありません。しかし野党からは、アベノミクスに代わって日本経済再生を可能とする具体的な対案は示されませんでした。マニフェストに踊らされて政権交代を選択したことを悔やむ多くの有権者は、その提示なしで現在の野党にもう投票することは出来ません。また第三極への期待感も、離れたりよりを戻したりの腰の落ち着きのなさを感じ、一時のブームに終わりそうです。となると自民党のキャッチフレーズ「この道しかない」、安倍政権に託すしか今回の選挙では有権者に選択肢がなかったことになります。では長期政権となるこれからの政治情勢を踏まえて、歯科界はどう安倍政権と向き合わなければいけないのでしょうか。
今回の総選挙でのマスコミの世論調査では、有権者は社会保障に対しては経済再生と並び非常に関心をもっていましたが、その政策論戦は殆ど成されませんでした。特に自民党が示した政策は、医療に関してはないも等しいような扱いです。唯一あったのが、既にスタートしている社会保障改革のプログラム法案のスケジュールに則って進めるということです。但しこのプログラム法案の対となす消費税増税が延期となったわけですので、そのスケジュールの変更は必要になってきました。恐らく16年度改定に対しては、これを理由に財務省から厳しい対応を迫られるのは必至です。
この現実の意味するものは、現行の医療制度、水準を是とする考え方がベースにあります。消費税増税、経済再生となって税収が増えたとしても、けっして医療の大幅な拡充が成されるわけではありません。それどころか、もし経済再生と成らなければ医療費はそぎ落とされる可能性もあります。これからは少子高齢化、財政再建を踏まえて、いかにレベルを落とすことなく現行の医療を保つことへの模索が始まります。しかしながら理不尽な政策に対して、責任ある医療人として対応することは当然であり、大きな改善が必要な歯科と、既に一定の医療経営環境を維持している医科とでは立ち位置が異なります。先ずはこの点への内外の理解を求めることがスタートとなります。
選挙終わるのを待って各種医療政策への対応が加速的に進みます。幸いにして政治の世界では現在の歯科医療の現状は理解されつつあり、一つ一つの政策毎の対応スタンスが求められています。果たしてこの道しかなかった中で、歯科界はどう歩みを進めるべきなのでしょうか。歯科界の政策対応能力と政治力の真価が問われています。




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