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健康、介護、食がキーワード

ローソン玉塚社長が「介護コンビニ」を語る

ローソン 代表取締役社長の玉塚元一氏は、経済産業省が2015年3月20日に主催した「ヘルスケア産業の最前線 2015 in 関西」の基調講演に登壇。糖質や塩分を抑えた食品や、薬局を併設する店舗など、ヘルスケアへの同社の取り組みについて語った。
同社は、減塩・低カロリーなど健康志向の食品を提供する「ミールソリューション」と、店舗での健康診断実施や医薬品の取り扱いといった「セルフメディケーションサポート」を両輪として、健康事業を推し進めている。

今春、介護ローソンが登場
健康志向の食品を数多く取りそろえ、保存料や合成着色料についても独自の基準を設けた店舗「ナチュラルローソン」は、2001年から首都圏を中心に展開し、現在は100店ほどになっている。ローソン全体の店舗数およそ1万2000に比べると規模は小さい。その分、PDCAサイクルを回しやすいため、新たな商品や取り組みの実証の場としても活用しているという。
同社は、病院内へ出店する「ホスピタルローソン」、調剤薬局を併設する「ファーマシーローソン」、OTC医薬品を扱うとともに、生鮮食品の品ぞろえを拡充した「ヘルスケアローソン」などの出店も増やしている(関連記事)。「薬がマグネットになって人を引き寄せる」(玉塚氏)といい、新たなユーザーの獲得や店舗の活性化につながっている。

さらに、2015年4月からは「介護(ケア)ローソン」の出店を始める。
介護事業者と連携し、ケアマネジャーが常駐して、介護が必要な人が自宅で適切なサービスを受けられるよう、相談に応じたり、サービスを紹介したりする。店舗には、プライバシーを守れるような相談カウンターや個室を設ける。第1号店を2015年4月3日に埼玉県にオープンし、3年間で30店舗まで拡大する計画だ。

健康商品の売り上げ、2年後に食品全体の1/4突破へ
提携農園で育てた野菜や、糖質やカロリーを抑えた食品などの「健康商品」の開発・販売拡大にも力を入れている。2014年度の健康商品の売り上げは1180億円で、食品全体の10%だったが、2015年度には2000億円、18%となる見込み。2017年度には3000億円、26%まで拡大することを目指す。
同社の健康商品の代表格は「ブランパン」シリーズ。
小麦や米のふすま(表皮)を使ったパンで、シリーズの年間販売数は3000万個。糖質を抑えた主食として人気を博しており、糖尿病患者からは「糖質制限をしている自分が、主食をコンビニで手軽に買えるのは画期的」といった声が聞かれたという。
玉塚氏は「当社は加盟店ビジネスであり、会社が売りたい商品を加盟店が売ってくれるわけではない。当然、健康商品より『からあげクン』のほうが圧倒的に売れる。だからこそ、健康商品は美味しくなければいけない。ブランパンも当初はブラン特有のニオイがしたり、パサついたりしたが、改良を重ねた今では味がかなり良くなった」と美味しさへのこだわりを語った。
健康志向のスナック菓子も、国内メーカーと協力して開発している。このシリーズの商品はそれぞれ、通常の商品よりも乳酸菌を多く取れる、塩分が少ない、カロリーが少ないといった特徴を持つ。ナチュラルローソンの名前を冠し「健康スナック」「カラダに優しいお菓子」などとして販売。2014年6月の発売から1カ月で300万個を売り上げた。ホスピタルローソンでも一部商品を販売しており、好評という。

良い野菜をストーリーを含めて売る
1人・2人世帯や共働き世帯の増加などの社会背景を受けて、開封してすぐに食べられるようにした「カット野菜」も、ローソンが力を入れている商品の1つ。同社は食品に関して「製造小売業型でいく。顧客が見えていて、かつ原材料までさかのぼって競争力ある商品を開発できる」(玉塚氏)ことを重視する。野菜については、提携農園の「ローソンファーム」を増やしており、2015年2月時点で全国22カ所となった。
また2014年秋には、秋田県湯沢市の地熱を利用したハウス栽培のトマトを、東北・関東の店舗で販売した。「非常に評判が良かった。良い野菜、良い果物を、(再生可能エネルギーを利用したといった)ストーリーも含めて販売していきたい」(玉塚氏)。
同社は、「野菜を食べよう(サラダ・カット野菜)」「おいしい低糖質(ブラン・希少糖)」「素材のおいしさを食べよう」「塩分控えめ」の4つを2015年の最優先テーマとして、今後も健康商品の開発を進めるという。

【日経デジタルヘルス】



ローソンの新たな戦略では、健康、介護、食がキーワードのようです。
by kura0412 | 2015-03-31 18:08 | 経済 | Comments(0)

『スマイルケア食』

医療・介護へのスマイルケア食普及目指す- 農水省、今年秋に講習会を実施へ

農林水産省は、今年秋に医療や介護の専門職を対象とした、「新しい介護食品」(スマイルケア食)に関する講習会を開催する方針を固めた。その普及に向け、既に策定されている「スマイルケア食の選び方」の活用方法などを医療・介護の専門職に周知することが狙い。

これまで農水省では、かむことや飲み込むことに問題がある人や栄養状態が悪い人が利用できる食品を「新しい介護食品」とすることを提起。また、ドラッグストアやコンビニエンスストアなどの店頭で、利用者が自分の状態に合った商品を選ぶ際に活用するフローチャート「スマイルケア食の選び方」も策定した。
その一方、「介護食品のあり方に関する検討会議」では、スマイルケア食をめぐる課題として、介護関連の専門職における認知度の向上や、開発や販売ルートの拡大、普及のための拠点や手法の確立などが指摘されていた。
こうした指摘を受け、農水省では今年秋から訪問看護師や介護支援専門員らを対象とした講習会を開催する方針を固めた。また、食品事業者向けの研修会も行うほか、効果的な普及方法を探るため、有識者による普及推進会議(仮称)も定期開催する。同会議では、医療・介護関係者と食品事業者らとの連携について具体的に検討するためのワーキンググループも設ける方針という。

■提供促進へ、ドラッグストアや薬局向けのGLも提示
この日の検討会議では、「『新しい介護食品(スマイルケア食)』の提供方法に関する基本的考え方」(事業者向けガイドライン)も示された。
ガイドラインでは、ドラッグストアや薬局について、「先行して『スマイルケア食』の普及に積極的に取り組んでいくことが期待されている」とした上で、期待される具体的な取り組みとして、
▽利用者が自分に合ったスマイルケア食を選べるような環境の整備
▽飲み込みに問題があるのに、自分で判断できない人に対しては、薬剤師らが簡易チェックを行い、必要に応じてかかりつけ医などの専門家に相談することを勧める
▽スマイルケア食に関連した地域の相談機関や専門家らとのネットワークの充実
▽介護用品売り場ではなく、食品やサプリメントコーナーにスマイルケア食の売り場を設ける―などが示されている。

これまで農水省では、かむことや飲み込むことに問題がある人や栄養状態が悪い人が利用できる食品を「新しい介護食品」とすることを提起。また、ドラッグストアやコンビニエンスストアなどの店頭で、利用者が自分の状態に合った商品を選ぶ際に活用するフローチャート「スマイルケア食の選び方」も策定した。
その一方、「介護食品のあり方に関する検討会議」では、スマイルケア食をめぐる課題として、介護関連の専門職における認知度の向上や、開発や販売ルートの拡大、普及のための拠点や手法の確立などが指摘されていた。
こうした指摘を受け、農水省では今年秋から訪問看護師や介護支援専門員らを対象とした講習会を開催する方針を固めた。また、食品事業者向けの研修会も行うほか、効果的な普及方法を探るため、有識者による普及推進会議(仮称)も定期開催する。同会議では、医療・介護関係者と食品事業者らとの連携について具体的に検討するためのワーキンググループも設ける方針という。

【キャリアブレイン】



スマイルケア食ですか、歯科の領域拡大の芽をまた奪われそうな気配です。
ここに専門家が介在する何がしかの部分が本来必要なのですが。
by kura0412 | 2015-03-28 12:18 | 介護 | Comments(0)

2015年の東京の介護問題

10年後の東京…高齢者の4人に1人要介護

団塊世代、75歳以上に/保険費の負担増加
団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる平成37年には、東京都内の高齢者の4人に1人に介護が必要となり保険費負担が増加する。そんな推計が27日、都が公表した「都高齢者保健福祉計画」で示された。支えるためには現役世代(15~64歳)の35人に1人が介護職に従事しなければならない。だが、全国平均に比べれば、高齢化率はまだ低い水準という。

同計画は、都が平成27年度から3年間の福祉政策の指標とするために策定。今回は団塊の世代が75歳を迎える10年後の「2025年問題」に焦点を当てた。これによると、後期高齢者は5年後の32年に171万人となり、65~74歳の前期高齢者(153万人)を超過。37年には約198万人に及び、都内の人口の15%を占めるようになる。
さらに要介護認定者は27年の約57万人から20万人増の約77万人に。これは65歳以上の高齢者の24・5%にあたる数字という。
また、これに伴い、各種サービスにかかる介護保険給付費も27年度の8363億円から1兆2107億円に増加。65歳以上の都民が支払う介護保険料の平均月額は現在の4992円から、10年後には8436円に上昇する見通しという。
要介護者の増加に対応するため、都は37年までに特別養護老人ホーム1万8千人分▽介護老人保健施設9700人分▽認知症高齢者グループホーム1万600人分-を新たに整備し、10年後には17万4374人に上るとされる施設・居住系サービス利用者を受け入れる計画を示した。

一方、それを支えるためには32年度の介護人材が、同年度の生産年齢人口(15~64歳)854万人の約3%にあたる計24万7786人必要といい、学生や主婦も含めた現役世代の35人に1人がヘルパーなどの介護職に就くことが求められるという。だが、これでも37年の都内の高齢化率は25・2%で、全国平均の30・3%よりは低い。都は「介護職員の昇級を促すキャリアパス制度などを活用し、これまでの増加率に加え、さらに年間3千人の介護従事者を確保すればいい。実現可能な数字だ」としている。

【産経新聞】



少子化が著しい東京でこの人材不足を補うには地方から流入を促すしかないわけで、更に地方の少子化が加速されます。
それと共に、団塊世代後の需要は減少する為に、それを考えながら対応することが求められます。
by kura0412 | 2015-03-28 10:42 | 介護 | Comments(0)

『オーラル・フレイル』

「オーラル・フレイル(虚弱)」の考え方、高齢者の口腔機能の低下を予防するキーワードとして取りまとめ―日本歯科医師会

日本歯科医師会は3月26日、東京・市ヶ谷の歯科医師会館で定例記者会見を開き、国内外の老年学会が高齢者の身体的な衰えを把握する上で提唱する「フレイル(虚弱)」の文言に着目し、高齢者の口腔機能の低下を予防するための国民運動として「オーラル・フレイル」の考え方を取りまとめたことを明らかにした。
大久保満男会長は、「口腔の虚弱の定義やEBMについてはこれから議論を進めていくこととし、まず国民に対して口の衰えに気づき、認識してもらうところから運動を展開したい」と述べ、従来の8020運動とともに国民への周知を図っていく方針を示した。

▼ オーラル・フレイルを予防して、健康長寿を目指しましょう!
歯周病の治療や歯を失ったときの治療を受けるのはもちろんのこと、滑舌の衰え、食べこぼし、わずかのむせ、噛めない食品が増えるなどのささいな口腔機能の低下を軽視しないことが大切です。この僅かな口の衰えは身体の衰えと大きく関わっています。日本歯科医師会は従来の「8020運動」に加え、ここにオーラル・フレイルの予防という新たな考え方を示し、健康長寿をサポートしてまいります。

【歯科 News & Topics | DENTAL VISION】



新たなテーマが提示されました。あとはこの目標に向けての政策の提示と実現です。時代は待ってくれません。矢継ぎ早に打ち出しで実行しなけければなりません。
by kura0412 | 2015-03-28 08:57 | 歯科医療政策 | Comments(0)

『多くのエビデンスを実際の政策に転換していくことが重要』

「口腔と全身の健康に関する多くのエビデンスを実際の政策に転換していくことが重要」、
WHOの小川祐司歯科医官

「世界会議2015」最終日の3月15日、大会終了後に行われた記者会見で、WHOの小川祐司歯科医官が、世界会議の意義と今後のWHOにおける取り組みについて考えを示した。
小川氏は、「高齢者の国際的な口腔保健の推進は、WHO国際口腔保健プログラムにおける重要課題の一つであり、世界会議の成果をスタンダードとして応用していきたい。今年WHOでは高齢者のエイジングを大きなテーマとしており、検討を進める上で東京宣言を具体的な内容として組み込めるよう取り組んでいく」と述べ、「口腔と全身の健康に関する多くのエビデンスを日本が輩出しているが、このエビデンスを実際の政策に転換していくことが重要」とした。

【歯科 News & Topics | DENTAL VISION】



その通りだと思います。
理念を求めることも大切ですが、日本の歯科界は今までその理念を実現に向けた政策の積み重ねが足りませんでした。
これを契機に是非歯科医療政策の論議を進めることに期待したいです。
by kura0412 | 2015-03-25 10:36 | 歯科医療政策 | Comments(0)

学者の卓上論理の感じがします

少子高齢化社会でも日本の医療費は見直せる
地方の医療を救う「病院再編」とは?

2025年の地域医療を巡っての議論が佳境を迎えている。少子高齢化がさらに進む2025年を見据えて、各地域で医療提供体制をどう整えて行くかが問われている。実は、どのような医療のニーズがあるかは、各地域の人口構成によって異なり、今後の人口動態によっても構え方が変わってくる。

「病院完結型」から「地域完結型」へ変われるか
若年者が多い地域では、病気を発症して、時として生命の危険にさらされる急性期の患者が多いが、高齢者が多い地域では、生命の危険は少ないが、不健康の状態が安定的に持続する慢性期の患者が多い。しかも、人口が減ればそれだけ患者数も減る。
患者数が減ることがわかっているのに、どしどし病院を新増設してしまっては、病院経営も成り立たないうえに、医師や看護師など貴重な人材を過剰に留め置いてしまうことになる。他方、患者数が増えることがわかっているなら、長い目で見て計画的にそれに備えれば、患者にも医療機関にとっても望ましい。
他方、わが国の医療は、欧米諸国と比べて入院偏重で、その分、国民の社会保障負担を重くしているとの問題点が指摘されてきた。これを改めるべく、「病院完結型」から「地域完結型」へと医療提供体制を転換させていく方向性が示されている。これは、消費税増税を含む社会保障・税一体改革を企画する過程で積み上げられてきた議論から提起された。
今、医療提供体制は、団塊世代が75歳以上となる2025年を見据えて、衣替えする時期を迎えている。入院偏重の医療を改め、地域ごとに人口動態に合わせた医療提供体制の再編が求められている。特に、各地域で差異が大きい入院医療費をどう適正化するかが問われている。

こうした衣替えを主導するのが、「地域医療構想」である。
地域医療構想は、2014年に成立した医療介護総合確保推進法に基づき、2015年度以降に各都道府県で策定することとなっている。地域医療構想には、各都道府県下の二次医療圏などの地域ごとに、2025年の医療需要(入院・外来別の患者数等)、2025年に目指すべき医療提供体制(医療機能別の必要量)、目指すべき医療提供体制を実現するための施策(病床、つまりベッドの配置の再編、在宅医療の充実など)が盛り込まれる。
地域医療構想を策定する際に、まず肝となるのが、2025年の医療需要を二次医療圏ごとに推計することである。今般の策定では、各患者の診療ごとのレセプト(診療報酬明細書)というビッグデータを活用し、医療の実態に即して推計する。そこから、医療機能別の病床(ベッド)の必要量を見極める。ここでいう医療機能とは、若年者に多い急性期患者や、高齢者に多い慢性期患者といった、病状に応じて分類したものである。

「4分類」で患者数を推計する「地域医療構想」
この分類を概説すれば、高度な手術が必要な状態である高度急性期、病状の早期安定化に向けて医療を提供する急性期、リハビリや退院準備を進める回復期と、慢性期の4つの機能である。同じ患者が同じ病院に入院するにしても、入院初日が高度急性期、2~4日目が急性期、5~7日目が回復期、そして8日目に退院、などと病状によって変わりうる形で推計する。地域医療構想では、この機能ごとに患者数を推計することとなっている。
この推計方法については、昨年から専門的な検討と議論が積み重ねられてきた。その検討と議論の舞台となったのは、内閣官房・社会保障制度改革推進本部の医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会と、厚生労働省医政局の地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会だった。筆者は、この両会議の委員を仰せつかり、検討と議論を重ねてきた。
3月17日に、内閣官房の医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会が開催され、前述した医療需要の推計方法について了承し、翌18日に開催された厚生労働省医政局の地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会で、地域医療構想を各都道府県で策定できるように定めるガイドラインを了承した。こうして、2015年度以降に各都道府県が、二次医療圏ごとに2025年の医療需要を推計し、病床再編を進めることになる。

わが国の病床再編で問われるのは、医療機能ごとの医療需要(患者数)に応じた病床が、ほぼ過不足ないように調整できるか、という点である。図に示されているように、わが国の病床は、概していえば、高度急性期患者に対応する病床が過剰なのに対して、回復期患者に対応する病床が相対的に少ない、と言える。
高度急性期、急性期、回復期、慢性期という4機能は、今般の地域医療構想を想定して設けられた分類で、これまでにはそうした分類ではなく、入院患者1人に対する看護師の人数で表される「7対1」病床(高度急性期などを想起)、「15対1」病床(慢性期を想起)という形で表されてきた。入院患者に対してより多く看護師がつくということは、それだけ病状が悪く医療や看護が必要な患者ということで、当然ながらそれだけ医療資源が投じられているから単価が高い病床を意味する。
ただ、前にも述べたように、急性期患者は若年者に多く、高齢者は多くが慢性期患者である。すると少子化がさらに進めば、急性期患者は相対的に減り、慢性期患者が増える。さらには、65歳以上人口が今後減る地域では、慢性期患者さえ減る可能性がある。さらに付け加えれば、入院偏重を改めて「病院完結型」から「地域完結型」へと転換すれば、入院患者自体が減ることも見込まれる。
となると、図にも示されているように、今後、急性期の病床は相対的に過剰になるから、その病床を回復期など別の機能に転換してもらった方が、患者のニーズにもマッチするし、病院経営にとっても固定費用を節約できたりする点で望ましい。

望ましい「病床再編」とは
では、各二次医療圏で、どのような病床再編が必要か。あいにく、前掲の内閣官房と厚生労働省医政局では、具体的な数値について目下精査中である。
そんな中、地域医療構想とは直接的には関係ないのだが、3月18日(図らずも前掲の厚生労働省医政局の検討会と同日)に、筆者が座長を仰せつかった経済産業省の将来の地域医療における保険者と企業のあり方に関する研究会で、2040年までの全二次医療圏の医療需要を推計した報告書を公表した。
この報告書は、保険者と企業の立場で医療需要を把握する必要性から、「患者調査」など公表データに基づき将来の医療需要を推計したものである。そこでは、地域によって様相がかなり異なることとともに、入院患者数が大きく減少する地域では病床削減を進める必要性が示されている。
ここで注意したいのは、入院が必要な患者を追い出そうとしているわけでは決してないということである。あくまでも、入院するより自宅で療養した方がQOL(生活の質)が高まる患者には、自宅で療養できるように地域ぐるみで取り組むということである。
こうした取り組みを、二次医療圏ごとに、将来の医療需要をにらみながら改めて行き、よりよい地域医療を目指そうとしているのである。地域医療構想は、レセプトデータという科学的根拠に基づき、診療報酬改定という価格調整だけでなく病床再編という実効性ある数量調整も加えて、よりよい地域医療を目指そうとするところに1つの意義がある。
地域医療構想は、政府が頭ごなしに決めるものではない。各地域で住民、医療従事者、行政機関などが虚心坦懐に話し合い、目指すべき医療提供体制を構築して行くものである。地域医療構想の策定を活かして、よりよい地域医療が実現することを願う。

【土居史朗・東洋経済ONLINE】



この内容は学者の卓上理論のような印象をもっています。
現在の臨床現場はカツカツでやっています。それを越すような動きを制度上で行えば今度はどうなるか。
マァ、歯科の方は既にそんな状況ですが。
by kura0412 | 2015-03-23 15:14 | 医療政策全般 | Comments(0)

91.2と63.8%の違いの要因は

医師国試の合格者、14年ぶり8千人超に-直近10年で最も高い合格率

今年の医師国家試験の合格者は8258人で、2001年以来、14年ぶりに8000人を超えたことが、厚生労働省が18日公表した第109回医師国家試験の合格状況で分かった。合格率は昨年より0.6ポイント増の91.2%。直近の10年間で最も高かった。

【キャリアブレイン】



歯科医師の国試合格率は63.8%でした。さてその違いの要因は・・・
by kura0412 | 2015-03-20 10:47 | 歯科 | Comments(0)

サウナ好きには朗報ですーサウナで心疾患死亡リスクが低下

サウナで心疾患死亡リスクが低下

サウナはリラックスできるだけでなく、心臓の健康にも良い可能性があることが、フィンランド、東フィンランド大学のTanjaniina Laukkanen氏らの研究で示唆され、研究論文が「JAMA Internal Medicine」オンライン版に2月23日掲載された。

研究では、サウナを頻繁に利用する男性は心疾患で死亡する可能性が低いことが判明した。1週間にサウナに行く回数が多いほど、1回のサウナで過ごす時間が長いほど、リスクは低かったという。伝統的なフィンランドのサウナは、湿度が10~20%、入浴者の顔の高さの温度が80~100℃に保たれている。
フィンランド東部の42~60歳の男性2,300人以上を平均20年間追跡したところ、以下のことがわかった。
・心臓突然死のリスクは、週2~3回サウナを利用すると22%低下し、週4~7回利用すると63%低下する。
・致死的な心疾患のリスクは、週2~3回サウナを利用すると23%、週4~7回利用すると48%低下する。
・心疾患または脳卒中による死亡リスクは、週2~3回サウナを利用すると27%、週4~7回利用すると50%低下する。
・週1回のみサウナに行く男性に比べて、週2~3回の男性の死亡リスクは24%低く、週4~7回の男性では40%低かった。
・サウナで過ごす時間が11分未満の男性に比べて、11~19分の男性の心臓突然死のリスクは7%低く、19分以上の男性では52%低かった。

サウナが心臓によい理由は不明だが、運動時に発生するのと同じような健康的ストレスを心臓に起こすのではないかと、専門家はコメントしている。なお、今回の研究はサウナ利用と心臓の健康の関連性を示したが、因果関係を示したものではない。

【CARE NET】


心臓にかかる負担よりもストレス発散の効果が大きいということでしょうか。
サウナ好きの私には朗報です。
by kura0412 | 2015-03-19 10:47 | 思うこと | Comments(0)

2025年を見据えた計画の中で歯科は

報酬削減、「『地方創生』と矛盾」との指摘
厚労省の医療介護総合確保促進会議

厚生労働省の医療介護総合確保促進会議の第4回が3月6日に開かれた。2014年度から始まった地域医療介護総合確保基金の使途や基金の事業の評価方法などを巡って議論があった(資料は、厚労省のホームページに掲載)。保険者が、基金が人材確保事業に多く使われている\点に不満を示したほか、診療報酬、介護報酬が削減される流れの中で、「『地方創生』とは逆のことをやっている」と、安倍晋三政権の対応を批判する声も出た。

基金の使途「首傾げるものある」
始めに厚労省が、2014年度の地域医療介護総合確保基金の配分状況や、2015年度から始まる介護分の基金を説明。医療の2014年度分では、(1)病床の機能分化・連携に関する事業に174億円、(2)居宅等における医療の提供に関する事業に206億円、(3)医療従事者の確保・養成に関する事業に524億円が配分された。全体で、公的機関に24.6%、民間機関に71.4%を配分。

日本医師会副会長の今村聡氏は、2014年度の医療分の基金について、従来の国庫補助事業から移行したものがある点を指摘して、新規事業を明確にするために「金額や事業数を明らかにしてほしい」と要望。
健康保険組合連合会副会長の白川修二氏は、医療従事者の確保に約6割が配分された点を指摘して、「中を見ると、重要な使途なのか、首を傾げざるを得ないものがある」と指摘した上で、2015年度以降は病床の機能分化、在宅医療への配分を手厚くするように求めた。
全国健康保険協会理事長の小林剛氏も、病床機能分化への配分が全くない県があるなど地域ごとのに温度差がある点を指摘し、改善するように求めた。
民間機関への配分割合が、従来の地域医療再生基金よりも増えている点に、疑義を指摘したのは、日本精神科病院協会常務理事の千葉潜氏。千葉氏は、「都道府県が立案し、民間に委託した場合は、どのような扱いになるのか」と指摘。厚労省医政局の担当者は、「民間としてカウントする。ただ都道府県には多様な意見を聞いて立案するように指導している」と回答し、実質的に公的な施策に予算が使われている可能性を示唆した。

「基金効果検証に、数値目標を」
基金の事業の効果についての意見も出た。
今村氏は、2015年度から市区町村が主体となって始まる介護保険地域支援事業の事業項目の中に、基金と重なる部分がある点を指摘し、「全国の現場から整理ができないという声を聞く」と指摘。事業の効果を評価する際に、基金単体でなく、介護保険地域支援事業も含めて、地域全体の取り組みを評価するように求めた。
白川氏は、各事業の達成状況の評価に当たって、都道府県が数値目標の設定に消極的な姿勢を批判し、「数値目標がないと、評価しづらい。可能なものは全て数値目標を設定するようにしてほしい」と話した。達成の評価を見える形にするように求める声は、他の委員からも出た。目標設定については、今村氏が、実際の目標自体の正当性を検討するように求めた。

「お金の無駄」「有効か疑わしい」
地方の実態を訴える声も出た。
日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏は、「医療や介護がないと人は住めないが、(株式会社が参入できる)介護はニーズが少ない地域にはサプライしない」と指摘。基金で介護人材の確保などがうたわれているが、「似たものの羅列になっている。有効なのか疑わしい」と指摘した。さらに、2014年度の診療報酬改定と、2015年度の介護報酬改定がともに引き下げになっている点に触れ、「安倍晋三政権は『地方創生』を掲げているが、実際は逆のことをやっている。この矛盾を解決してほしい」と、対応を批判した。
日本病院会副会長の相澤孝夫氏は、地域医療提供体制整備のメリットなどを住民が十分に感じていない点を指摘して、住民を巻き込みながら進める必要性を指摘した。さらに現状として、市区町村同士が自治体を超えて、協力する体制になっていない点を指摘し、「(市区町村がばらばらにやっていては)お金も無駄になる。医療介護確保以前に、地方が潰れるのではないか」と懸念を示した。

【m3.com】



ここで議論されたガイドライン案の中に「地域医療(精神、感染症等に係わる入院医療や外来医療、在宅医療、歯科医療、薬局等を含む)全体を見据えた上で、五疾患(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病及び精神疾患)、五事業(略)等の医療計画において既に記載されている内容を含めて検討されたい。」とあります。
果たして、2025年を想定してのこの計画の中で歯科医療はどの位置に立ち、政策として組み込まれなければいけないのでしょうか。
by kura0412 | 2015-03-18 11:53 | 医療政策全般 | Comments(0)

韓国報道の本音

【コラム】韓国が対日批判の名分を失った5年前の「事件」

荷物をまとめるだけでどっと力が抜けた。私の祖国は金基宗(キム・ギジョン)容疑者(55)が大暴れした国だった。このテロリストが何とかいう団体の「長」という肩書きを振りかざして「進歩系の人物」扱いされ、一部政治家が支援金まで渡していたという嘆かわしい国に、私は戻らなければならなかった。
生まれてからずっと見てきた国なのに奇妙な気がした。「私が誇りに思う大韓民国はこんな国でしかなかったんだな」という実感、世界で一番しっくりこないのは事実だ。ドーバー海峡を離れ、大韓海峡(日本名:対馬海峡)に向かう飛行機の中で広げた新聞も、しばし忘れていた現実を激しいほどに吐き出していた。
今もわれわれ韓国人の中にはテロリストを「烈士(信念を貫いた人)」「罪を憎んで人を憎まず」と擁護する勢力がある。「烈士の共和国」に戻る途中で冷笑を感じた。無表情な能面、その裏に隠された日本人たちのせせら笑いだ。
日本人たちは「これぞまさに韓国のレベル」と哀れんでいるだろう。もし私が日本の新聞記者なら「白昼の刃傷沙汰」を「一部の韓国人は金基宗容疑者を『独立運動家』安重根(アン・ジュングン)や尹奉吉(ユン・ボンギル)と同列に扱っている」と皮肉っていたはずだ。
こうした事実が知られれば、たちまち韓国の誇らしい対日抗戦史は色あせたものになってしまう。罪のない人々の首を切って殺害するイスラム過激派と同じレベルに転落する。なぜ韓国人は「克日」を叫び、損にしかならないことばかり引き継ぎ、やり続けるのだろうか。
日本人たちは「韓国は日本人には無理だ」と、首を振っていることだろう。もし私が日本の新聞記者だったら「マーク・リッパート駐韓米国大使に刃物で切り付けた金基宗容疑者は、2010年に重家俊範・在韓日本大使にコンクリート片を投げ付けた人物だ。韓国の司法当局がこのとき、厳しく断罪していれば悲劇は起こらなかっただろう。しかし、韓国では当時…」と5年前にあった出来事を思い起こさせた上で、なぜ韓国の大統領が日本大使の見舞いはしないで、米国大使の所にだけ見舞いに行ったかについて弁明を要求すると思う。

【朝鮮日報/朝鮮日報日本語版】



多くの日本人は、何故という疑問を感じても、この事実を楯に韓国にどうこう迫る気持ちははいはずです。
韓国の報道の考え方が映し出されたようなコラムに内容です。
by kura0412 | 2015-03-18 08:59 | マスコミ | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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ミラー片手に歯科医師の本音

『口腔健康管理とかかりつけ歯科医』

今回の改定を医療全体的にみると三つの注目すべき特徴がありました。一つは伸び続けていた調剤には厳しい結果となったこと。7対1の入院基本料の要件の厳格化。そして改定の中で「かかりつけ」という概念が明確に組みこまれまれました。
「かかりつけ」に関しては医師、薬剤師に加え歯科でも導入されていますが、「かかりつけ歯科医」はあくまでも「保険用語に一つ」というイメージがあります。しかしながら医科、薬科ではこの「かかりつけ」を軸に医療体制の新しいイメージを描きつつ、今後の政策を積み重ねる意気込みを感じます。そこにあるのは、地域包括ケアの推進がベースにあっての考えです。例えば、今回の改定では紹介状のない大病院の初診・再診料自己負担は大幅なアップとなりました。また、調剤の方ではかかりつけ薬剤師指導料算定をきっかけに、患者とのコミニュケーションを密に図ろうとする試みを目指します。
一方、医療政策として改定と対をなす基金は、歯科医療の環境整備にも益々重要な意味を持ちます。ただ、今回改定の中でも可能性の秘めた項目としていくつか点数化は見られましたが、基金が改定とリンクすることなく、独立しての事業になっている印象は拭えません。限られた予算の中でのやり繰りです。W改定に向けての改定と基金との相乗効果を目指す為の戦略と、それに沿った事業の立案が必要となってきます。
包括ケアを視野に入れての「かかりつけ歯科医」でポイントとなるのが口腔ケアです。その有用性は医科からも視線が注がれています。然るに、口腔ケアという言葉が、ブラッシングのみの狭義に捉えられている現状があり、本来の口腔ケアの意味する嚥下機能も含めた口腔全体を管理する視点の広がりが不足しています。その観点からみると、今回日本歯科医学会が「口腔健康管理」と称した新たな口腔ケアの概念の提唱は機知を得た提案です。摂食機能療法などを加えた従来の歯科治療を「口腔機能管理」、歯石除去、PTCなど歯科衛生士の実施するエリアを「口腔衛生管理」、そして一般の方が実施する口腔清拭、食事介助などを「口腔ケア(狭義)」として、この三点を総じて「口腔健康管理」としました。
広義の口腔ケアとして定義する考えは、真の意味での「かかりつけ歯科医」が目指す所です。既にW改定に向けての作業が進む中で、この概念を一日も早く歯科界内部で意見の確認をしながら、国民への認知を広めなければなりません。
日医はかかりつけ医機能研修制度を創設し、独自の「かかりつけ医」というものを推し進めようしています。そしてその講習の中に「かかりつけ医の摂食嚥下障害」のメニューも組み込まれています。また、地域包括ケアに向けた「かかりつけ連携手帳」の作成に着手し、そのスピードは目を見張るものがあります。『かかりつけ歯科医』、『口腔健康管理』、『摂食嚥下障害』のキーワードは、地域包括ケアの中で育ちそうな芽であることは間違いありません。残す課題は、地域包括ケアを主導する日医、地区医師会との更なる連携の強化と事業実現に向けてのスピードを加速させることです。




『食べる=生きる』

地方消滅で日本の少子化高齢化に対して大きな警笛を鳴らした日本創成会議が「高齢者の終末医療を考える」と称したシンポジュウムを先日開催しました。その議論を聞くに、地方消滅と終末医療?そんな一見結びつかない二つが、これからの日本の大きな課題となっています。それと共に、改めて人の死という死生観を医療分野の一角に位置する歯科医師として、見つめ直す時期が今あるものと感じます。
高齢化になって、いわゆる寝たきり老人に対していろいろな考え方が示され、特に胃瘻の是非については大きな意見が分かれるところです。欧米においては日本で常習化している高齢者、寝たきり老人への適応が少ないとのこと。この点に関しては中医協でも前回の改定では、嚥下検査の有無によって評価を変えるという対応がなされ、また今回の改定での議論では、その経過の調査結果も示されています。しかしその一方、この問題が話題になって、胃瘻によって日常生活が暮らせるレベルになる患者さんまで拒否するような実例があり、医療現場その対応に苦慮する場面が多々見られる話も聞きます。
この問題は、医療、介護費増大から語られることが多かったのですが、タブー視されていた死に対する考え方が社会問題の遡上に挙がっていることは、大きな時代の変化として捉えられます。そして、食べることは従来から歯科界も提唱するように、単に延命だけが目的ではありません。生きていることの喜びを感じる、人間としての尊厳に係わる重要な日常生活の一つなのです。
医療関係者以外でも「食べる=生きる」を唱える人がいます。「食べることは、呼吸と等しく、いのちの仕組みに組み込まれているもの。」とは、料理研究家・辰巳芳子氏が唱えている私の好きな一文です。そして欧米での判断基準となる「食べる」ことの有無が延命治療の是非判断の基準となる考え方は、経済問題を抜きにしてもその専門家集団である歯科界の属するものが改めて真摯に議論し、一つの考え方を社会に示す責務があると考えます。
然るに、だかからといって歯科界が社会の先頭に立って、自らが死生観の変更を訴える必要はありません。これは社会全体で既にうごめく潮流であり、歯科界はあくまでもこの分野に特化した専門家として食べることの重要性、必要性を改めて世に唱え、それを臨床の場で実践を積み重ねれば良いのです。果たしてこれをも医科が歯科から奪い取り、領域拡大を目指すのでしょうか。
この死生観の議論の推移を見守ると共に、食べることへの支援を更に強める為に、摂食嚥下への歯科領域からの積極的なアプローチが必要となってきています。何故ならば、咀嚼と嚥下は対となって多くの結果を導き出すことが立証され、食べることを特化した専門家としての医療人としては、現状のままでは取り組みが不十分だからです。歯科医療は新たなる視点をもって社会に貢献する時代の到来です。あとはそれを導き、フォローする具体的な政策を積みかさねることです。歯科医療は真の意味での生きる喜びを支援する世界を導きます。



『飲み込みは大丈夫ですか』

基金における事業が一つのきっかけとなって、在宅診療、医療連携が新たな展開に進み始めています。それぞれの医療環境の実情を踏まえて、地域独自の取り組むこの基金を利しての新たな事業は、診療報酬と対になるこれからの歯科医療全体へ大きく波及する政策です。そしてこの基金は、来年度において今年度予算規模に介護関係が上乗せされる計画となっており、医療介護の垣根を越えた地域包括ケアシステム構築としての発想が必要となっています。
歯科における在宅診療の中心は、従来の診療所における診療の延長としての義歯調整から始まり、口腔ケアの対応へと進んでいます。口腔ケアの効果は、既に誤嚥性肺炎予防という観点から医科の関係者は元より介護関係者にも認知されています。それに加えてここきてスポットライトが浴びているのが、今回の基金でもいくつかの地域で事業が計画される摂食嚥下の分野です。
しかしながら、介護保険の認定審査項目にも「えん下」という項目がありながら、実際に摂食嚥下の対応は、一部の大学病院、リハビリテーション、耳鼻科があって積極に取り組んでいる病院以外、殆ど対応出来ていないのが介護、医療の世界の現状です。その理由は簡単です。採算が合わないからです。特に歯科においては無報酬に等しい状態です。
 嚥下の対応は、適応が少ない耳鼻科領域の手術以外その改善方法の中心は訓練、姿勢の改善、食形態変更のアドバイスなどで薬の処方もありません。検査も歯科では保険算定が認められていない内視鏡・造影検査と問診を中心としたスクーリングテストです。近年、摂食機能療法が歯科でも算定可能となりましたが、それは鼻腔栄養、胃瘻増設患者に限定されており、重度になる前の本来対応が必要な患者さんには算定出来ません。
そしてもう一つこの分野を歯科が推し進めるハードルとなるのが、隣接する医科の反応です。現在、摂食嚥下リハビリテーションは歯科医師を中心としたアプローチと耳鼻科、あるいはリハビリテーション科の医師を中心としたアプローチの二つがあります。本来ならば他の疾患でもあるように医科が歯科は口腔内のみと突っぱねるところですが、儲からない中で耳鼻科医の成り手が減少し忙しく手が回りません。それと共に、「摂食・嚥下リハビリテーション学会」の「・」がなくなり「摂食嚥下リハビリテーション学会」に名称を変えたように、嚥下と摂食、咀嚼は一連の動作であり、咀嚼のプロである歯科医師を係わりから排除することは出来ません。咀嚼して嚥下することによって食べることが出来るのです。
もし、嚥下を歯科の領域と社会から認知されれば、歯科診療所が「食べる」ことの社会ステーションと成り得ます。口から食べることへの支援が生きる為、生活を支える源であることが歯科診療所から発信が可能と成ります。したがって報酬的評価は低くても、嚥下に問題ある人が歯科診療所に相談することへの広がり目指し、その実現に向かっての政策を積み重ねる必要があります。先ずは先生方が診療所で「飲み込みは大丈夫ですか」の一言を問える環境作りがその第一歩です。




『この道しかなかった中で』

この原稿を書いている今、衆議院選挙の結果は分かっていません。しかし事前の各マスコミみれば自民党圧勝予測です。選挙は投票箱が閉められるまで何が起こるか分かりませんが、少なくても安倍退陣はなく、任期2年を残しての安倍首相の解散の決断は見事成功となりそうです。
メディアは大義ない解散と騒ぎましたが、今回の安倍首相の解散目的は明確です。日本の経済再生を目指し、自らが提唱したアベノミクスの敢行の為の長期政権への道を切り開くことです。無論、長期政権となってもアベノミクス成功の確定はありません。しかし野党からは、アベノミクスに代わって日本経済再生を可能とする具体的な対案は示されませんでした。マニフェストに踊らされて政権交代を選択したことを悔やむ多くの有権者は、その提示なしで現在の野党にもう投票することは出来ません。また第三極への期待感も、離れたりよりを戻したりの腰の落ち着きのなさを感じ、一時のブームに終わりそうです。となると自民党のキャッチフレーズ「この道しかない」、安倍政権に託すしか今回の選挙では有権者に選択肢がなかったことになります。では長期政権となるこれからの政治情勢を踏まえて、歯科界はどう安倍政権と向き合わなければいけないのでしょうか。
今回の総選挙でのマスコミの世論調査では、有権者は社会保障に対しては経済再生と並び非常に関心をもっていましたが、その政策論戦は殆ど成されませんでした。特に自民党が示した政策は、医療に関してはないも等しいような扱いです。唯一あったのが、既にスタートしている社会保障改革のプログラム法案のスケジュールに則って進めるということです。但しこのプログラム法案の対となす消費税増税が延期となったわけですので、そのスケジュールの変更は必要になってきました。恐らく16年度改定に対しては、これを理由に財務省から厳しい対応を迫られるのは必至です。
この現実の意味するものは、現行の医療制度、水準を是とする考え方がベースにあります。消費税増税、経済再生となって税収が増えたとしても、けっして医療の大幅な拡充が成されるわけではありません。それどころか、もし経済再生と成らなければ医療費はそぎ落とされる可能性もあります。これからは少子高齢化、財政再建を踏まえて、いかにレベルを落とすことなく現行の医療を保つことへの模索が始まります。しかしながら理不尽な政策に対して、責任ある医療人として対応することは当然であり、大きな改善が必要な歯科と、既に一定の医療経営環境を維持している医科とでは立ち位置が異なります。先ずはこの点への内外の理解を求めることがスタートとなります。
選挙終わるのを待って各種医療政策への対応が加速的に進みます。幸いにして政治の世界では現在の歯科医療の現状は理解されつつあり、一つ一つの政策毎の対応スタンスが求められています。果たしてこの道しかなかった中で、歯科界はどう歩みを進めるべきなのでしょうか。歯科界の政策対応能力と政治力の真価が問われています。




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