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『要介護者8割「食事中むせた」』

要介護者8割「食事中むせた」

要介護者の8割が食事中にむせた経験がある-。
日清オイリオ(東京都中央区)が高齢者を在宅介護している人に行った介護食に関する調査で、こんな結果が出た。

調査は昨年12月、飲み込む機能が低下している60歳以上の要介護者(要介護度1~3)を在宅で介護し、介護食を介護者本人が作っている100人を対象に実施した。
それによると、食事中でむせるのは、「食事を食べているとき」が49%、「お茶や水、汁物などの水分を飲むとき」が29%で、水分でむせる人も多くいた。介護食を作るときに工夫している点(複数回答)は、食材のかたさ(61%)▽栄養バランス(58%)▽大きさ(53%)-の順で、飲み物のむせ対策である「汁物や飲み物のとろみ」は27%だった。
介護食作りで困っている点(同)は、手間がかかる(57%)▽時間がない(30%)▽適切なかたさや大きさが分からない(26%)-の順に多かった。
和洋女子大学の柳沢幸江教授(健康栄養学類)は「飲み込む機能が低下した人は、お茶や汁物、煮汁などの液状の食べ物は誤嚥(ごえん)を引き起こしやすく、むせの原因になる。汁気の多い料理やお茶に少しとろみをつけることで誤嚥の防止になる」とアドバイスしている。

【msnニュース】



この調査に口腔内の状況が加わったなら更に面白い結果が出るかもしれません。
しかし摂食嚥下に問題がある要介護者がこれだけいるとは、まだまだ手のついていない分野です。
by kura0412 | 2012-01-31 16:31 | 介護 | Comments(0)

「口から食べる」ことが更に重要に

終末期胃ろう「治療差し控えも」…老年医学会

日本老年医学会(理事長・大内尉義(やすよし)東大教授)は28日、高齢者の終末期における胃ろうなどの人工的水分・栄養補給について、「治療の差し控えや撤退も選択肢」との見解を示した。
終末期医療に対する同学会の基本的な考え方を示す「立場表明」の改訂版に盛り込まれ、同日の理事会で承認された。

「立場表明」は2001年に策定されたが、その後の実態に即したものにするため、10年ぶりに改訂された。近年、口から食べられない高齢者に胃に管をつないで栄養を送る胃ろうが普及。病後の体力回復などに効果を上げる反面、欧米では一般的でない、認知症末期の寝たきり患者などにも広く装着され、その是非が議論になっている。
改訂版では、胃ろうなどの経管栄養や人工呼吸器の装着に対する見解が初めて盛り込まれた。高齢者に最善の医療を保障する観点からも、「患者本人の尊厳を損なったり、苦痛を増大させたりする可能性があるときには、治療の差し控えや撤退も選択肢」とし、「患者の意思をより明確にするために、事前指示書などの導入も検討すべき」とした。

【読売新聞】



この決定を受けて歯科としてどう対応するのか。「口から食べる」ことが更に重要になってきました。 
by kura0412 | 2012-01-31 11:40 | 歯科 | Comments(0)

点数の〇〇の数字は

今日の中医協で個別改定項目が示されました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000021670-att/2r985200000216vl.pdf

在宅診療と従来据え置かれていた基本的な診療項目がありました。果たして点数の〇〇にどんな数字が入るのでしょうか。
by kura0412 | 2012-01-30 17:17 | 歯科医療政策 | Comments(0)

石原・橋下だけならば

<石原都知事>新党構想 大都市3知事会談が焦点に

昨年末に表面化した、東京都の石原慎太郎知事を党首に想定した新党構想が再び動き始めた。
石原氏は27日の記者会見で、新党結成を主導する国民新党の亀井静香代表らとの関係について「いくらでも協力すると合意し、政策について意見のぶつけ合いをした」と述べ、協議を進めていることを明らかにした。次期衆院選をにらみ、知名度の高い「大阪維新の会」代表の橋下徹大阪市長らを巻き込めるかが焦点となる。

「国が大事か、都が大事か、いろいろな選択はあるだろう。政治家は必然性があれば一人でもやる」
石原氏は27日の記者会見で、新党結成に伴う都知事辞職の可能性について否定しなかった。その上で「うわさを立てられるのはありがたいような、ありがたくないような。私は一日一日やるだけのことをやっていくだけだ」と述べた。
石原氏をトップとする新党構想は、次期衆院選での生き残り戦略を探る亀井氏が仕掛け人。亀井氏はともに自民党旧安倍派に所属した石原氏の説得を続けており、「たちあがれ日本」の平沼赳夫代表にも声をかけている。ただし、亀井氏や平沼氏では「選挙の顔」には難しく、広がりにかける弱みがある。
このため、亀井氏には「石原新党」の結成により、橋下氏の参加を促したい思惑がある。石原、橋下両氏や愛知県の大村秀章知事ら知名度のある首長を取り込めば、次期衆院選で新党の存在感が高まるのは確実。石原、橋下両氏は大都市制度のあり方について2月にも意見交換する見通しで、3者会談を新党構想にどうつなげるかがポイントになる。

しかし、橋下氏は亀井氏の姿がちらつく新党構想からは距離を置く。
民意の「既成政党離れ」が加速するなか、次期衆院選では全国の小選挙区から独自候補を擁立する方針。大村氏も27日、記者団に対し、石原氏らとの新党構想について「まだ直接おうかがいしていない」と述べるにとどめた。
石原、亀井、平沼の3氏らが集まった25日の会合では、新党結成の時期として「3月は一つのタイミング」と腹合わせした。ただ、たちあがれ日本が景気対策後の消費増税に賛成するのに対し、亀井氏は反対しており、同党幹部は「すぐに一緒になれるほど簡単じゃない」と漏らす。

野田佳彦首相は27日の衆院本会議で、橋下氏との連携を探る動きについて「改革者として注目するところ大だが、シロアリがたかることがないよう祈ってやまない」と皮肉った。橋下氏は同日、首相発言を受けてこう応じた。
「シロアリに食われないよう、しっかり気をつけます」

【毎日jp】



石原・橋下の二者を軸に地方自治体連合のようなシンプルな形で連携となれば、一大ブームの可能性はありそうです。
by kura0412 | 2012-01-28 16:08 | 政治 | Comments(0)

次期「健康日本21」

喫煙率低下など、たばこで初の目標値- 次の「健康日本21」で明記へ

厚生科学審議会の地域保健健康増進栄養部会(部会長=永井良三・東大大学院教授)は23日、2013年度から始まる次の国民健康づくり運動プラン(健康日本21)に、成人の喫煙率や受動喫煙率の低下など、たばこに関する数値目標を明記することを決めた。
厚生労働省では、12年度に策定する次期がん対策推進基本計画でも目標値を定め、これと併せて生活習慣病の対策を進める方針。同基本計画や健康日本21の中に、喫煙に関する具体的な数値目標が入るのは初めて。今後、次期プランを検討している専門委員会でさらに協議を進め、2月末の部会で目標値を盛り込んだ素案が示される見通しだ。

この日の部会で厚労省は、専門委員会での議論を踏まえた次期プランの骨子案を示し、大筋で了承された。
同案では、非正規雇用の増加など、社会環境の変化に伴う「健康格差の縮小」の実現を基本的な方向として明記。また、引き続き一次予防に重点的に取り組むとともに、合併症の発症など重症化予防にも力を入れる。さらに、健康に無関心な人も含め、互助の考え方に基づく健康増進を目指し、そのための社会環境を整備する方針を打ち出した。
次期プランでは、こうした考え方に基づき、現行の79項目から54項目に再編。その上で、▽健康寿命の延伸と健康格差の縮小▽社会生活を営むために必要な機能の維持・向上▽健康を支え、守るための社会環境の整備―に関する目標をそれぞれ設定する。また、これまでの局長通知から大臣告示に格上げすることで、目標の実効性を高める。

■医療機関の受動喫煙、全面禁煙が目標
喫煙に関しては、生活習慣や社会環境の改善に向け、▽成人の喫煙率を下げる▽未成年者や妊婦の喫煙をなくす▽受動喫煙の割合を減らす―ことを目標として盛り込む。
具体的には、禁煙を望んでいる人がたばこをやめられる環境を整備するため、成人全体の喫煙率から禁煙成功者を除いた割合を目標値として設定。受動喫煙に関しては、医療機関などでの全面禁煙を目指す一方、家庭や飲食店では、受動喫煙の機会があると感じる人の割合を半減させ、その基準値は禁煙成功率を勘案する。
目標値は、月内にも公表される国民健康・栄養調査の結果を基に決まるが、09年の前回調査によると、回答者全体の喫煙率は23.4%で、このうち禁煙を希望する人は34.2%を占めている。

【キャリアブレイン】



この中には、糖尿病、がんなどの9つの目標の中に歯の健康も入っています。そして歯学部大学関係者も委員として加わっています。
by kura0412 | 2012-01-25 09:40 | 医療政策全般 | Comments(0)

自民党がどう変わるかが政局のポイントに

自民党は果たして、「ニュー自民党」に生まれ変われるか

通常国会が明日、開幕する。
本格的な衆参ねじれの通常国会は2008年以降、10年を除いて5年間で4度目だが、「決まらない政治」が常態化した。政治の機能不全による「無力な日本政治」という悲劇的な状況が続いている。「無力政治」克服について、民主党政権と野田首相に言いたいことは山ほどあるが、自民党にも注文がある。
谷垣総裁は1月22日の党大会で、与野党協議拒否と早期総選挙要求を唱え、対決路線を改めて鮮明にした。政党支持率調査で民主党と並び、総選挙をやれば政権奪還可能と算盤を弾く。9月の総裁任期満了を控え、再選戦略も働く。
一方、野党2年5カ月で政党交付金や寄付金ががた減りとなり、総選挙が遅くなるほど、兵糧が尽きるという台所事情も影響している。

総選挙の予測はむずかしいが、「民主党敗北、自民党も勝てず」となる可能性が高い。
与党時代から大きく脱皮した「ニュー自民党」で勝負しなければ、「敵失」以外、勝ち目はなさそうだ。「ニュー自民党」には、新しい基本構想と日本の将来像の提示、人材の大幅入れ替え、それに「無力政治」の克服策の用意が必要だろう。
経験豊富な自民党は自力再生の潜在能力はあるはずだが、発想の転換、痛みを伴う大きな決断が不可避である。
「無力政治」の克服策が欠かせないのは、仮に自民党が政権奪還しても、参議院では86議席の自民党は公明党の19議席と合わせても過半数に17議席、不足し、逆の衆参ねじれとなるからだ。「決まらない政治」が続き、いつまでも「無力政治」の克服が課題となる。

谷垣自民党は対決路線堅持だが、「対決は政党政治の正常な姿」という見方は間違いではない。だが、イデオロギーや政治体制をめぐる対立の時代は終わり、いまや自民党も民主党も大きな政治選択では価値観を共有している。
外交路線、財政の将来像、二院制のあり方、環境やエネルギー問題といった「大きな政治」では不毛の対決を避け、利害調整も含めた政策の各論で与野党が競い合うのが「新しい政党政治」の形ではないか。
「ニュー自民党」が「無力政治」克服の主役を担うなら、代議制民主主義の再生も夢ではない。

http://www.toyokeizai.net/business/column/detail/AC/378b88f37bf20ea46c2065756d423e5b/
【塩田潮の政治Live】



やはり今後は、自民党がどう変化するかが政局大きな一つのポイントのようです。
by kura0412 | 2012-01-24 10:08 | 政治 | Comments(0)

このまま解散となったとしても

石破 茂 です。

明日から明後日にかけて自民党大会、来週からは通常国会が始まります。
党大会は昨年とは大きく趣向が変わって、ワークショップも終日701号会議室の一部屋のみ、屋台村は駐車場使用問題もあってか今年はやらないことになったそうです。遊び心的なものは一切排して「解散に追い込むべく全力を集中する」との一点に絞った党大会になるのでしょうか。
私は今週いくつかのテレビ番組で、解散だけを声高に叫ぶことには懐疑的であること、消費税増税について民主党が、前回の総選挙での公約に反していることを率直に認めてこれを謝罪し、「税と社会保障の一体改革の素案」について閣議決定をしたならば、自民党は国会においてきちんと審議すべきである旨申し上げました。

どちらも政府・与党がその気になれば今すぐにでもできることです。それをしないままに「協議に応じない自民党が悪い」と責任転嫁をしてみたり、「消費税法案が成立しなければどうなるかわかっているのか」と恫喝する姿勢は極めてアンフェアなものですが、さりとて今審議もしないままに解散に追い込んでも、支持率が低迷したままでは安定過半数の議席は得られず、参議院はどんなに早くも来年の夏までは「逆ねじれ状態」が続きます。
たとえ衆議院で第一党になり、「谷垣総理」の下で政権に復帰してもそれは極めて不安定なものであり、何も物事が進まないということになりかねません。
 
もう一つの懸念は、景気回復や財政再建に向けて何も進まない日本の状況を市場がどのように判断するのか、ということであり、これは決して理屈のみで動くものはありません。
消費税率のアップはあくまで総動員すべき政策のワン・オブ・ゼムでしかないのですが、これだけが取り上げられて論ぜられる状況は決して健全ではありません。
政策全体とそれぞれの実施時期をパッケージで説明しなければ「不景気でデフレの時に消費税を上げるなどもっての外だ」という論に対して説得力を持ちません。

「流石は自民党だ」と国民が評価し、支持率が民主党を大きく上回るようになったときこそが国民の支持のもとに解散に追い込む好機なのではないかと私は考えます。
よしんば総理がそれを拒み、任期満了まで解散を引きずったとしても、それは精々来年八月末の任期満了までのことであり、民主党の大敗と自民党の議席増はさらに確実なものになるでしょう。
税制の他にも、普天間、エネルギー、TPP、震災復興など民主党ではとても解決できない課題が山積しています。自民党はこの一年を「政権党へ復帰する準備期間」と位置づけ、党改革をさらに進めるとともに国家国民のために持てる力を最大限に発揮すべきだと思うのです。

【石破茂衆議院議員ブログ】



全くその通りです。
この意見を次期総裁選に直結するような報道がありますが、石破議員は、もっと素直に現在の野田政権、そして自民党の現状を憂いての考えだと思います。
by kura0412 | 2012-01-23 16:27 | 政治 | Comments(0)

検討会の結果前に専門学会が

糖尿病診断時のHbA1c、表記方法を変更- 来年度から国際基準に

日本糖尿病学会、日本糖尿病協会、日本糖尿病対策推進会議の3団体は20日、共同で記者会見を開き、糖尿病の診断基準の一つで、特定健診の検査項目にも用いられる「HbA1c」(ヘモグロビンA1c)に関し、診療などで記載する際の表記方法を、国外で広く使われている「NGSP値」に2012年度から改めると発表した。医師や患者の混乱を避けるための経過措置として、しばらくは現行の「JDS値」を併記する。

JDS値は日本独自の基準で、NGSP値マイナス約0.4ポイント。門脇孝・日本糖尿病学会理事長によると、「日本からの情報が国外で無視されたり、国外からの情報が国内で誤って判断されたりする可能性があった」という。
特定健診・特定保健指導でヘモグロビンA1cの値を記す際の対応は、厚生労働省の「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」などで議論されている。12年度は引き続きJDS値を用いることになっており、診療の際の取り扱いとの間に、4月から差が生じることになる。
この日の会見で、日本糖尿病対策推進会議に幹事団体として参加している日本医師会の今村聡常任理事は、「非常に複雑な状況になる」と指摘し、「現場の診断や治療、患者さんへの説明に混乱を生じないよう、きちんとした周知が大事」と強調した。
また清野裕・日本糖尿病協会理事長は、NGSP値になって約0.4ポイント高く表記されたヘモグロビンA1cを、患者が誤って解釈する危険性を指摘。「自分のヘモグロビンA1cが悪くなったと誤解したり、もう少し悪くてもよかったのかということになったりすると、大変なことになる」と述べた。

【キャリアブレイン】


厚労省で検討会をやっているのに専門学会が決めたという点に非常に注目します。専門家の意見は重いはずです。
by kura0412 | 2012-01-21 11:13 | 医療政策全般 | Comments(0)

医療皆保険見直し求めなくても

米側、医療保険見直し求めない見通し、TPP交渉めぐり自民議員が認識示す

訪米中の西村康稔衆院議員(自民)は18日、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉をめぐり、米側が日本の公的医療保険制度を問題視する可能性は低いとの認識を示した。米通商代表部(USTR)のカトラー代表補らとの会談後、記者団に語った。

西村氏は、カトラー代表補が会談で、「日本の皆保険制度について米国が何かを言うことはない」と述べたことを明らかにした。公的医療保険制度については、米側が見直しを求めてくるのではないかとの懸念が日本医師会などから強まっているが、西村氏は「この点については安心した」と語った。
一方で、日本政府が例外品目としての取り扱いを求めるとみられるコメなどについて、カトラー氏は、関税をゼロにするまで猶予期間を設ける措置などが考えられるとの見方を示したという。

【産経新聞】



皆保険制度に対しては見直しを求めなくても民間保険の解放は求めてくるはずです。
by kura0412 | 2012-01-20 13:05 | 政治 | Comments(0)

昨夜友人と番組を観ました

歯科インプラント トラブル急増の理由

自分の歯のようにしっかりかめるように画期的な治療法として、歯が抜けた人の1割に普及しているという歯科インプラント。ところが、顎の骨に金属の土台を埋め込む手術をする際、歯科医師のミスや技量不足のために大量出血したり、麻痺が残ったりするトラブルが相次いでおり、死亡事故も起きた。国民生活センターは5年間で2000件の相談が寄せられたとして、先月、行政や医師会などに早急な対策を呼びかけた。
インプラント治療は自由診療で、標準的な治療方法が定められていない。保険診療と違って監督官庁の監視も届きにくく、十分な技術を持たない医師が、高い治療費をとれるインプラントに安易に走っているという指摘もある。そこで、学会では治療のガイドラインの策定に着手。一部の大学では、授業を新設して、治療の技術とモラルを向上させる取り組みを始めた。また、自由診療とはいえ、何らかの規制・監督が必要な時期に来ているというという声が高まっている。インプラント治療のトラブルの実態と対策を報告する。

【NHKクローズアップ現代】



昨夜この番組を業界でない数人の友人と観ました。
国民生活センターだけで5年間で2000件の相談ということは、トラブルの実際数は相当な数に及んでいるものと推測できます。
また、NHKですら誤認しているここにある「医師会」という言葉が、現在の歯科界の課題であることも改めて分かりました。そして、この問題の根底にあるものにスポットを当てて考えなければ本当の解決策にはなりません。
by kura0412 | 2012-01-19 11:20 | 歯科 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412

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ミラー片手に歯科医師の本音

『口腔健康管理とかかりつけ歯科医』

今回の改定を医療全体的にみると三つの注目すべき特徴がありました。一つは伸び続けていた調剤には厳しい結果となったこと。7対1の入院基本料の要件の厳格化。そして改定の中で「かかりつけ」という概念が明確に組みこまれまれました。
「かかりつけ」に関しては医師、薬剤師に加え歯科でも導入されていますが、「かかりつけ歯科医」はあくまでも「保険用語に一つ」というイメージがあります。しかしながら医科、薬科ではこの「かかりつけ」を軸に医療体制の新しいイメージを描きつつ、今後の政策を積み重ねる意気込みを感じます。そこにあるのは、地域包括ケアの推進がベースにあっての考えです。例えば、今回の改定では紹介状のない大病院の初診・再診料自己負担は大幅なアップとなりました。また、調剤の方ではかかりつけ薬剤師指導料算定をきっかけに、患者とのコミニュケーションを密に図ろうとする試みを目指します。
一方、医療政策として改定と対をなす基金は、歯科医療の環境整備にも益々重要な意味を持ちます。ただ、今回改定の中でも可能性の秘めた項目としていくつか点数化は見られましたが、基金が改定とリンクすることなく、独立しての事業になっている印象は拭えません。限られた予算の中でのやり繰りです。W改定に向けての改定と基金との相乗効果を目指す為の戦略と、それに沿った事業の立案が必要となってきます。
包括ケアを視野に入れての「かかりつけ歯科医」でポイントとなるのが口腔ケアです。その有用性は医科からも視線が注がれています。然るに、口腔ケアという言葉が、ブラッシングのみの狭義に捉えられている現状があり、本来の口腔ケアの意味する嚥下機能も含めた口腔全体を管理する視点の広がりが不足しています。その観点からみると、今回日本歯科医学会が「口腔健康管理」と称した新たな口腔ケアの概念の提唱は機知を得た提案です。摂食機能療法などを加えた従来の歯科治療を「口腔機能管理」、歯石除去、PTCなど歯科衛生士の実施するエリアを「口腔衛生管理」、そして一般の方が実施する口腔清拭、食事介助などを「口腔ケア(狭義)」として、この三点を総じて「口腔健康管理」としました。
広義の口腔ケアとして定義する考えは、真の意味での「かかりつけ歯科医」が目指す所です。既にW改定に向けての作業が進む中で、この概念を一日も早く歯科界内部で意見の確認をしながら、国民への認知を広めなければなりません。
日医はかかりつけ医機能研修制度を創設し、独自の「かかりつけ医」というものを推し進めようしています。そしてその講習の中に「かかりつけ医の摂食嚥下障害」のメニューも組み込まれています。また、地域包括ケアに向けた「かかりつけ連携手帳」の作成に着手し、そのスピードは目を見張るものがあります。『かかりつけ歯科医』、『口腔健康管理』、『摂食嚥下障害』のキーワードは、地域包括ケアの中で育ちそうな芽であることは間違いありません。残す課題は、地域包括ケアを主導する日医、地区医師会との更なる連携の強化と事業実現に向けてのスピードを加速させることです。




『食べる=生きる』

地方消滅で日本の少子化高齢化に対して大きな警笛を鳴らした日本創成会議が「高齢者の終末医療を考える」と称したシンポジュウムを先日開催しました。その議論を聞くに、地方消滅と終末医療?そんな一見結びつかない二つが、これからの日本の大きな課題となっています。それと共に、改めて人の死という死生観を医療分野の一角に位置する歯科医師として、見つめ直す時期が今あるものと感じます。
高齢化になって、いわゆる寝たきり老人に対していろいろな考え方が示され、特に胃瘻の是非については大きな意見が分かれるところです。欧米においては日本で常習化している高齢者、寝たきり老人への適応が少ないとのこと。この点に関しては中医協でも前回の改定では、嚥下検査の有無によって評価を変えるという対応がなされ、また今回の改定での議論では、その経過の調査結果も示されています。しかしその一方、この問題が話題になって、胃瘻によって日常生活が暮らせるレベルになる患者さんまで拒否するような実例があり、医療現場その対応に苦慮する場面が多々見られる話も聞きます。
この問題は、医療、介護費増大から語られることが多かったのですが、タブー視されていた死に対する考え方が社会問題の遡上に挙がっていることは、大きな時代の変化として捉えられます。そして、食べることは従来から歯科界も提唱するように、単に延命だけが目的ではありません。生きていることの喜びを感じる、人間としての尊厳に係わる重要な日常生活の一つなのです。
医療関係者以外でも「食べる=生きる」を唱える人がいます。「食べることは、呼吸と等しく、いのちの仕組みに組み込まれているもの。」とは、料理研究家・辰巳芳子氏が唱えている私の好きな一文です。そして欧米での判断基準となる「食べる」ことの有無が延命治療の是非判断の基準となる考え方は、経済問題を抜きにしてもその専門家集団である歯科界の属するものが改めて真摯に議論し、一つの考え方を社会に示す責務があると考えます。
然るに、だかからといって歯科界が社会の先頭に立って、自らが死生観の変更を訴える必要はありません。これは社会全体で既にうごめく潮流であり、歯科界はあくまでもこの分野に特化した専門家として食べることの重要性、必要性を改めて世に唱え、それを臨床の場で実践を積み重ねれば良いのです。果たしてこれをも医科が歯科から奪い取り、領域拡大を目指すのでしょうか。
この死生観の議論の推移を見守ると共に、食べることへの支援を更に強める為に、摂食嚥下への歯科領域からの積極的なアプローチが必要となってきています。何故ならば、咀嚼と嚥下は対となって多くの結果を導き出すことが立証され、食べることを特化した専門家としての医療人としては、現状のままでは取り組みが不十分だからです。歯科医療は新たなる視点をもって社会に貢献する時代の到来です。あとはそれを導き、フォローする具体的な政策を積みかさねることです。歯科医療は真の意味での生きる喜びを支援する世界を導きます。



『飲み込みは大丈夫ですか』

基金における事業が一つのきっかけとなって、在宅診療、医療連携が新たな展開に進み始めています。それぞれの医療環境の実情を踏まえて、地域独自の取り組むこの基金を利しての新たな事業は、診療報酬と対になるこれからの歯科医療全体へ大きく波及する政策です。そしてこの基金は、来年度において今年度予算規模に介護関係が上乗せされる計画となっており、医療介護の垣根を越えた地域包括ケアシステム構築としての発想が必要となっています。
歯科における在宅診療の中心は、従来の診療所における診療の延長としての義歯調整から始まり、口腔ケアの対応へと進んでいます。口腔ケアの効果は、既に誤嚥性肺炎予防という観点から医科の関係者は元より介護関係者にも認知されています。それに加えてここきてスポットライトが浴びているのが、今回の基金でもいくつかの地域で事業が計画される摂食嚥下の分野です。
しかしながら、介護保険の認定審査項目にも「えん下」という項目がありながら、実際に摂食嚥下の対応は、一部の大学病院、リハビリテーション、耳鼻科があって積極に取り組んでいる病院以外、殆ど対応出来ていないのが介護、医療の世界の現状です。その理由は簡単です。採算が合わないからです。特に歯科においては無報酬に等しい状態です。
 嚥下の対応は、適応が少ない耳鼻科領域の手術以外その改善方法の中心は訓練、姿勢の改善、食形態変更のアドバイスなどで薬の処方もありません。検査も歯科では保険算定が認められていない内視鏡・造影検査と問診を中心としたスクーリングテストです。近年、摂食機能療法が歯科でも算定可能となりましたが、それは鼻腔栄養、胃瘻増設患者に限定されており、重度になる前の本来対応が必要な患者さんには算定出来ません。
そしてもう一つこの分野を歯科が推し進めるハードルとなるのが、隣接する医科の反応です。現在、摂食嚥下リハビリテーションは歯科医師を中心としたアプローチと耳鼻科、あるいはリハビリテーション科の医師を中心としたアプローチの二つがあります。本来ならば他の疾患でもあるように医科が歯科は口腔内のみと突っぱねるところですが、儲からない中で耳鼻科医の成り手が減少し忙しく手が回りません。それと共に、「摂食・嚥下リハビリテーション学会」の「・」がなくなり「摂食嚥下リハビリテーション学会」に名称を変えたように、嚥下と摂食、咀嚼は一連の動作であり、咀嚼のプロである歯科医師を係わりから排除することは出来ません。咀嚼して嚥下することによって食べることが出来るのです。
もし、嚥下を歯科の領域と社会から認知されれば、歯科診療所が「食べる」ことの社会ステーションと成り得ます。口から食べることへの支援が生きる為、生活を支える源であることが歯科診療所から発信が可能と成ります。したがって報酬的評価は低くても、嚥下に問題ある人が歯科診療所に相談することへの広がり目指し、その実現に向かっての政策を積み重ねる必要があります。先ずは先生方が診療所で「飲み込みは大丈夫ですか」の一言を問える環境作りがその第一歩です。




『この道しかなかった中で』

この原稿を書いている今、衆議院選挙の結果は分かっていません。しかし事前の各マスコミみれば自民党圧勝予測です。選挙は投票箱が閉められるまで何が起こるか分かりませんが、少なくても安倍退陣はなく、任期2年を残しての安倍首相の解散の決断は見事成功となりそうです。
メディアは大義ない解散と騒ぎましたが、今回の安倍首相の解散目的は明確です。日本の経済再生を目指し、自らが提唱したアベノミクスの敢行の為の長期政権への道を切り開くことです。無論、長期政権となってもアベノミクス成功の確定はありません。しかし野党からは、アベノミクスに代わって日本経済再生を可能とする具体的な対案は示されませんでした。マニフェストに踊らされて政権交代を選択したことを悔やむ多くの有権者は、その提示なしで現在の野党にもう投票することは出来ません。また第三極への期待感も、離れたりよりを戻したりの腰の落ち着きのなさを感じ、一時のブームに終わりそうです。となると自民党のキャッチフレーズ「この道しかない」、安倍政権に託すしか今回の選挙では有権者に選択肢がなかったことになります。では長期政権となるこれからの政治情勢を踏まえて、歯科界はどう安倍政権と向き合わなければいけないのでしょうか。
今回の総選挙でのマスコミの世論調査では、有権者は社会保障に対しては経済再生と並び非常に関心をもっていましたが、その政策論戦は殆ど成されませんでした。特に自民党が示した政策は、医療に関してはないも等しいような扱いです。唯一あったのが、既にスタートしている社会保障改革のプログラム法案のスケジュールに則って進めるということです。但しこのプログラム法案の対となす消費税増税が延期となったわけですので、そのスケジュールの変更は必要になってきました。恐らく16年度改定に対しては、これを理由に財務省から厳しい対応を迫られるのは必至です。
この現実の意味するものは、現行の医療制度、水準を是とする考え方がベースにあります。消費税増税、経済再生となって税収が増えたとしても、けっして医療の大幅な拡充が成されるわけではありません。それどころか、もし経済再生と成らなければ医療費はそぎ落とされる可能性もあります。これからは少子高齢化、財政再建を踏まえて、いかにレベルを落とすことなく現行の医療を保つことへの模索が始まります。しかしながら理不尽な政策に対して、責任ある医療人として対応することは当然であり、大きな改善が必要な歯科と、既に一定の医療経営環境を維持している医科とでは立ち位置が異なります。先ずはこの点への内外の理解を求めることがスタートとなります。
選挙終わるのを待って各種医療政策への対応が加速的に進みます。幸いにして政治の世界では現在の歯科医療の現状は理解されつつあり、一つ一つの政策毎の対応スタンスが求められています。果たしてこの道しかなかった中で、歯科界はどう歩みを進めるべきなのでしょうか。歯科界の政策対応能力と政治力の真価が問われています。




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