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今年の歯科界を振り返り

歯科界の今年一年を振り返れば、反省と疲れが残りました。

改定率の結果を見る限りでも、もう歯科とか医療とかのレベルだけで話しても打開策には限界があることがはっきりと分かりました。もっとウイングを広げて歯科界の現状を見つめる必要があるようです。
しかしその一方、もう少しガンバレば、何とか打開策の糸口は見出せるかもしれない淡い気持ちも生まれています。
来年は日本の社会全体に流れの中で、歯科界がその道筋をつけることが大きな日本の歯科界の目標だと思います。


今年の私のブログは今日で一応終わりにします。
1年間お付き合いいただきましありがとうございました。よいお年をお迎えください。
by kura0412 | 2007-12-28 11:49 | 歯科 | Comments(1)

臆することなく

年を明ければ今度は中医協を舞台に、いわゆる貼り付け作業が始まります。
改定率は0.42%に終わりましたが、前回の通知、通達類における決定以上の結果になったマイナス分は戻してもらうことを求める権利が歯科診療側にはあります。

さて、それをどこまで主張して実現できるか?

ここは関係者の先生方に、臆することなく強気で攻めてもらいたいのが開業医としての願いです。
by kura0412 | 2007-12-27 15:23 | 歯科 | Comments(0)

今年最後の会議&忘年会

先生方の年内の診療はいつまででしょうか?

狭い私の部屋の整理だけでも、とても1日では終わりそうもないので、大掃除の前に少しずつ整理していますが、この1年だけで、地震、選挙、改定関係の資料が山となって散乱しいています。
それに比べ、診療技術関係の数の少ないこと。いかに勉強していなかったかがこんなところから如実に現れます。

さて、これから今日は地元で、今年最後の会議があります。それが終わって今年は随分数が減った感じの最後の忘年会です。
先日の飲食業を営む患者さんが今年は暇だと嘆いていました。私の診療はと3日です。
by kura0412 | 2007-12-26 14:58 | 歯科 | Comments(0)

今回の改定率の決定を民主党はどう反論するか

揮発油税の行くへが非常に気になる展開になってきました。
その延長を民主党は反対しており、このままならば暫定税率の効力が切れる3月で法律効力が切れ、高騰続くガソリンはリッター当たり約25円安くなると共に、道路財源の1.4兆円がなくなる計算だそうです。
自民党、民主党いずれも自己の主張を貫くだけで相手の意見を相容れない様子ですので、落し所見つける気はあるのでしょうか?

しかし、これだけ何事も政府に対立軸を見出す民主党は、何故、今回の改定率決定に対してはコメント出さないのでしょうか?よく分かりません?

ここで医療の総枠を増やすことを公言すれば、消費税増税とミックスして大きな争点になるはずなのですが??
by kura0412 | 2007-12-25 15:27 | 歯科 | Comments(0)

相手国とのトラブルに発展しなければいいのですが

経済連携協定(EPA)に基づいて、インドネシアから看護師、介護福祉士を千人を厚労省は受け入れてる方針を決めたとの日経1面トップの報道です。

別に私は鎖国主義者ではありませんが、この方針は上手くいくわけないと断言します。
基本的な考え方が間違っています。

医療、福祉こそ人と人との係わり合いが大切な職種であり、いくら半年間日本語研修したとしてもそのコミニュケーションが取れるはずがありません。まして介護の世界の相手は高齢者です。
現場の混乱、また、相手国とのトラブルに発展することを懸念します。
by kura0412 | 2007-12-22 11:20 | 歯科 | Comments(0)

このままでは医療は悪者のままに

プラス0.38%アップとマスコミは然も医者が大儲けしたように書きたてますが、実際の診療報酬全体では改定率マイナス0.83%、シーリング2200億円削減を堅持しています。
そしてこのプラスに追加された予算額は300億円です。
これで財政改革にブレーキをかけたと医療が悪者呼ばわりされていたのでは堪りません。

今回の改定率決定に対して、何とかシーリングを堅持して多少のアップを獲得できて安堵する関係官庁に対して、この改定率の結果をみて嘆いているのが公立病院を抱える地方行政の面々です。

この結果では、結局、一般予算のどこからを削りその赤字の分を補填するか、採算の合わない病院、診療科は廃止するかの二者選択しかなくなります。

基本的に医療に対する予算の絶対量が不足しているですから当然の結果です。

これで消費税アップの議論も浮上してくること必至ですが、まず、この総枠の不足をしっかりと説明して議論を進めないと、また医療が悪者にされてしまいます。
特に歯科は、この総枠不足の影響をモロに受けて、財政再建を阻害するには全く影響のないことも強調しなければなりません。
by kura0412 | 2007-12-21 12:46 | 歯科 | Comments(0)

8520にしては

厚労省の「人生85年ビジョンl懇談会」が初開催され、その中での議論で、メタボ対策としてアメリカ型食生活からの変換の意見があったとの報道です。

メンバーに歯科関係者の存在の有無までは分かりませんが、まさにこの人生85年となれば歯科もメインテーブルにも着けるテーマ。
女性の平均寿命延長を考えて、一気に8020から8520へスローガンを替えてみるのも一考かもしれません。
by kura0412 | 2007-12-20 11:29 | 歯科 | Comments(1)

複雑な気持ち

0.42という数字をどう捉えるかというのは非常に複雑です。

もちろんこの結果で急激な経営改善に結びつくわけありません。

しかし、2200億円とい足かせを嵌められた中での改定率決定までの道のりは、そう簡単でなかったのは事実でした。
特に歯科の深刻な問題が、産科や小児科のような社会的にクローズアップされてない中での交渉過程で、歯科を特化するどころか、この二科を含む医科と同列に扱ってもらうことが苦慮したのが実際だったと思います。

それを、現状の枠組みの中で、何とか政治の世界では歯科の窮状は理解された結果とも思います。そして、その政治の世界での歯科の現状を認知させたことは、今回の改定への活動の一番の成果です。

今回の改定で、22年度改定に向けて改めて歯科界の課題が生まれました。
一つは、2200億円の枠を嵌められてままでは、今回の結果が一杯一杯であること。

もう一つが、歯科の現状を包み隠さず見せる中で、国民に訴え理解を求める作業に努めること。

結果は厳しい。
しかし、もう時期、頭が落ちそうな所を首の皮一枚繋がって、次の望みを捨てずに出来るかもしれないというのが私の正直な改定率決定の感想です。
by kura0412 | 2007-12-19 12:21 | 歯科 | Comments(0)

医科、歯科は0.42%引き上げ

【日本経済新聞:07・12・18】
政府・与党、診療報酬「本体部分」08年度に0.38%上げ

政府・与党は17日、来年度予算で医師の技術料である診療報酬の「本体部分」を0.38%引き上げると決めた。社会保障費の増加を抑制したい政府は引き上げ幅をできる限り圧縮したい考えだったが、上積みを求める与党や日本医師会の意向を強く反映した形で最終決着した形だ。本体部分の引き上げは8年ぶり。18日の関係閣僚の折衝で最終決定する。
0.38%上げに伴う国庫負担増は304億円。医科・歯科の引き上げ率が0.42%、薬局などでの調剤の上げ幅は0.17%。本体部分を引き上げる一方、薬価は1.2%引き下げるため、診療報酬全体では0.82%の引き下げとなる。


【東京新聞:07・12・18】
本体0・38%増で決着 診療報酬 政府・与党8年ぶりプラス改定

政府・与党は十七日、二〇〇八年度予算編成の焦点となっている診療報酬改定で、薬価改定分を除く医師の治療などの「本体部分」の引き上げ幅を0・38%とする方針を決めた。本体部分のプラス改定は二〇〇〇年度以来、八年ぶり。十八日午後、額賀福志郎財務相と舛添要一厚生労働相との閣僚折衝で正式に決定する。 
本体とは別に、「薬価・材料部分」は、市場実勢価格との隔たり是正などのため1・2%引き下げることが固まった。このため、診療報酬全体では約0・8%の引き下げとなり、おおむね二年に一度行われる改定は四回連続のマイナスとなる。
医療費は患者の自己負担のほか、保険料と国庫負担からなり、診療報酬の引き上げは国民の負担増につながる。歳出抑制の立場から財務省が引き下げを求めていたのに対し、日本医師会は医療現場の疲弊などを理由に5・7%の大幅な引き上げを要求した。
与党は、医師不足や地域医療の崩壊への危機感が次期総選挙に影響を及ぼしかねないとして、増額改定を政治判断、決着することになった。
診療報酬の改定率は0・1%当たり八十億円の国庫負担になり、0・38%の引き上げで三百億円程度の財源が必要。厚生労働省予算を細かく見直し捻出(ねんしゅつ)する方針だ。
ただ、同省は、来年度予算案編成で社会保障費の伸びを圧縮するため、政府管掌健康保険(政管健保)の国庫負担を約一千億円削減。大企業向け健康保険組合と共済組合が削減分を「肩代わり」拠出するだけに、サラリーマン層の反発は必至だ。
by kura0412 | 2007-12-18 08:16 | 歯科 | Comments(1)

福田内閣支持率急低下を影響させられるか

やはり14日金曜日あたりから、この土日にかけて改定最後の調整が行なわれていたようです。

政府予算案内示が20日、大臣折衝は18日ですので、タイムリミットは今晩から明日の朝までギリギリの調整、最終的には官邸を巻き込んだ政治的な判断の勝負になりそうです。

報道ではプラ0.1+αですが、同じ報道では福田内閣支持率急低下。
これが官邸の判断に影響するか、影響させられるか?
by kura0412 | 2007-12-17 11:03 | 歯科 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412

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ミラー片手に歯科医師の本音

『口腔健康管理とかかりつけ歯科医』

今回の改定を医療全体的にみると三つの注目すべき特徴がありました。一つは伸び続けていた調剤には厳しい結果となったこと。7対1の入院基本料の要件の厳格化。そして改定の中で「かかりつけ」という概念が明確に組みこまれまれました。
「かかりつけ」に関しては医師、薬剤師に加え歯科でも導入されていますが、「かかりつけ歯科医」はあくまでも「保険用語に一つ」というイメージがあります。しかしながら医科、薬科ではこの「かかりつけ」を軸に医療体制の新しいイメージを描きつつ、今後の政策を積み重ねる意気込みを感じます。そこにあるのは、地域包括ケアの推進がベースにあっての考えです。例えば、今回の改定では紹介状のない大病院の初診・再診料自己負担は大幅なアップとなりました。また、調剤の方ではかかりつけ薬剤師指導料算定をきっかけに、患者とのコミニュケーションを密に図ろうとする試みを目指します。
一方、医療政策として改定と対をなす基金は、歯科医療の環境整備にも益々重要な意味を持ちます。ただ、今回改定の中でも可能性の秘めた項目としていくつか点数化は見られましたが、基金が改定とリンクすることなく、独立しての事業になっている印象は拭えません。限られた予算の中でのやり繰りです。W改定に向けての改定と基金との相乗効果を目指す為の戦略と、それに沿った事業の立案が必要となってきます。
包括ケアを視野に入れての「かかりつけ歯科医」でポイントとなるのが口腔ケアです。その有用性は医科からも視線が注がれています。然るに、口腔ケアという言葉が、ブラッシングのみの狭義に捉えられている現状があり、本来の口腔ケアの意味する嚥下機能も含めた口腔全体を管理する視点の広がりが不足しています。その観点からみると、今回日本歯科医学会が「口腔健康管理」と称した新たな口腔ケアの概念の提唱は機知を得た提案です。摂食機能療法などを加えた従来の歯科治療を「口腔機能管理」、歯石除去、PTCなど歯科衛生士の実施するエリアを「口腔衛生管理」、そして一般の方が実施する口腔清拭、食事介助などを「口腔ケア(狭義)」として、この三点を総じて「口腔健康管理」としました。
広義の口腔ケアとして定義する考えは、真の意味での「かかりつけ歯科医」が目指す所です。既にW改定に向けての作業が進む中で、この概念を一日も早く歯科界内部で意見の確認をしながら、国民への認知を広めなければなりません。
日医はかかりつけ医機能研修制度を創設し、独自の「かかりつけ医」というものを推し進めようしています。そしてその講習の中に「かかりつけ医の摂食嚥下障害」のメニューも組み込まれています。また、地域包括ケアに向けた「かかりつけ連携手帳」の作成に着手し、そのスピードは目を見張るものがあります。『かかりつけ歯科医』、『口腔健康管理』、『摂食嚥下障害』のキーワードは、地域包括ケアの中で育ちそうな芽であることは間違いありません。残す課題は、地域包括ケアを主導する日医、地区医師会との更なる連携の強化と事業実現に向けてのスピードを加速させることです。




『食べる=生きる』

地方消滅で日本の少子化高齢化に対して大きな警笛を鳴らした日本創成会議が「高齢者の終末医療を考える」と称したシンポジュウムを先日開催しました。その議論を聞くに、地方消滅と終末医療?そんな一見結びつかない二つが、これからの日本の大きな課題となっています。それと共に、改めて人の死という死生観を医療分野の一角に位置する歯科医師として、見つめ直す時期が今あるものと感じます。
高齢化になって、いわゆる寝たきり老人に対していろいろな考え方が示され、特に胃瘻の是非については大きな意見が分かれるところです。欧米においては日本で常習化している高齢者、寝たきり老人への適応が少ないとのこと。この点に関しては中医協でも前回の改定では、嚥下検査の有無によって評価を変えるという対応がなされ、また今回の改定での議論では、その経過の調査結果も示されています。しかしその一方、この問題が話題になって、胃瘻によって日常生活が暮らせるレベルになる患者さんまで拒否するような実例があり、医療現場その対応に苦慮する場面が多々見られる話も聞きます。
この問題は、医療、介護費増大から語られることが多かったのですが、タブー視されていた死に対する考え方が社会問題の遡上に挙がっていることは、大きな時代の変化として捉えられます。そして、食べることは従来から歯科界も提唱するように、単に延命だけが目的ではありません。生きていることの喜びを感じる、人間としての尊厳に係わる重要な日常生活の一つなのです。
医療関係者以外でも「食べる=生きる」を唱える人がいます。「食べることは、呼吸と等しく、いのちの仕組みに組み込まれているもの。」とは、料理研究家・辰巳芳子氏が唱えている私の好きな一文です。そして欧米での判断基準となる「食べる」ことの有無が延命治療の是非判断の基準となる考え方は、経済問題を抜きにしてもその専門家集団である歯科界の属するものが改めて真摯に議論し、一つの考え方を社会に示す責務があると考えます。
然るに、だかからといって歯科界が社会の先頭に立って、自らが死生観の変更を訴える必要はありません。これは社会全体で既にうごめく潮流であり、歯科界はあくまでもこの分野に特化した専門家として食べることの重要性、必要性を改めて世に唱え、それを臨床の場で実践を積み重ねれば良いのです。果たしてこれをも医科が歯科から奪い取り、領域拡大を目指すのでしょうか。
この死生観の議論の推移を見守ると共に、食べることへの支援を更に強める為に、摂食嚥下への歯科領域からの積極的なアプローチが必要となってきています。何故ならば、咀嚼と嚥下は対となって多くの結果を導き出すことが立証され、食べることを特化した専門家としての医療人としては、現状のままでは取り組みが不十分だからです。歯科医療は新たなる視点をもって社会に貢献する時代の到来です。あとはそれを導き、フォローする具体的な政策を積みかさねることです。歯科医療は真の意味での生きる喜びを支援する世界を導きます。



『飲み込みは大丈夫ですか』

基金における事業が一つのきっかけとなって、在宅診療、医療連携が新たな展開に進み始めています。それぞれの医療環境の実情を踏まえて、地域独自の取り組むこの基金を利しての新たな事業は、診療報酬と対になるこれからの歯科医療全体へ大きく波及する政策です。そしてこの基金は、来年度において今年度予算規模に介護関係が上乗せされる計画となっており、医療介護の垣根を越えた地域包括ケアシステム構築としての発想が必要となっています。
歯科における在宅診療の中心は、従来の診療所における診療の延長としての義歯調整から始まり、口腔ケアの対応へと進んでいます。口腔ケアの効果は、既に誤嚥性肺炎予防という観点から医科の関係者は元より介護関係者にも認知されています。それに加えてここきてスポットライトが浴びているのが、今回の基金でもいくつかの地域で事業が計画される摂食嚥下の分野です。
しかしながら、介護保険の認定審査項目にも「えん下」という項目がありながら、実際に摂食嚥下の対応は、一部の大学病院、リハビリテーション、耳鼻科があって積極に取り組んでいる病院以外、殆ど対応出来ていないのが介護、医療の世界の現状です。その理由は簡単です。採算が合わないからです。特に歯科においては無報酬に等しい状態です。
 嚥下の対応は、適応が少ない耳鼻科領域の手術以外その改善方法の中心は訓練、姿勢の改善、食形態変更のアドバイスなどで薬の処方もありません。検査も歯科では保険算定が認められていない内視鏡・造影検査と問診を中心としたスクーリングテストです。近年、摂食機能療法が歯科でも算定可能となりましたが、それは鼻腔栄養、胃瘻増設患者に限定されており、重度になる前の本来対応が必要な患者さんには算定出来ません。
そしてもう一つこの分野を歯科が推し進めるハードルとなるのが、隣接する医科の反応です。現在、摂食嚥下リハビリテーションは歯科医師を中心としたアプローチと耳鼻科、あるいはリハビリテーション科の医師を中心としたアプローチの二つがあります。本来ならば他の疾患でもあるように医科が歯科は口腔内のみと突っぱねるところですが、儲からない中で耳鼻科医の成り手が減少し忙しく手が回りません。それと共に、「摂食・嚥下リハビリテーション学会」の「・」がなくなり「摂食嚥下リハビリテーション学会」に名称を変えたように、嚥下と摂食、咀嚼は一連の動作であり、咀嚼のプロである歯科医師を係わりから排除することは出来ません。咀嚼して嚥下することによって食べることが出来るのです。
もし、嚥下を歯科の領域と社会から認知されれば、歯科診療所が「食べる」ことの社会ステーションと成り得ます。口から食べることへの支援が生きる為、生活を支える源であることが歯科診療所から発信が可能と成ります。したがって報酬的評価は低くても、嚥下に問題ある人が歯科診療所に相談することへの広がり目指し、その実現に向かっての政策を積み重ねる必要があります。先ずは先生方が診療所で「飲み込みは大丈夫ですか」の一言を問える環境作りがその第一歩です。




『この道しかなかった中で』

この原稿を書いている今、衆議院選挙の結果は分かっていません。しかし事前の各マスコミみれば自民党圧勝予測です。選挙は投票箱が閉められるまで何が起こるか分かりませんが、少なくても安倍退陣はなく、任期2年を残しての安倍首相の解散の決断は見事成功となりそうです。
メディアは大義ない解散と騒ぎましたが、今回の安倍首相の解散目的は明確です。日本の経済再生を目指し、自らが提唱したアベノミクスの敢行の為の長期政権への道を切り開くことです。無論、長期政権となってもアベノミクス成功の確定はありません。しかし野党からは、アベノミクスに代わって日本経済再生を可能とする具体的な対案は示されませんでした。マニフェストに踊らされて政権交代を選択したことを悔やむ多くの有権者は、その提示なしで現在の野党にもう投票することは出来ません。また第三極への期待感も、離れたりよりを戻したりの腰の落ち着きのなさを感じ、一時のブームに終わりそうです。となると自民党のキャッチフレーズ「この道しかない」、安倍政権に託すしか今回の選挙では有権者に選択肢がなかったことになります。では長期政権となるこれからの政治情勢を踏まえて、歯科界はどう安倍政権と向き合わなければいけないのでしょうか。
今回の総選挙でのマスコミの世論調査では、有権者は社会保障に対しては経済再生と並び非常に関心をもっていましたが、その政策論戦は殆ど成されませんでした。特に自民党が示した政策は、医療に関してはないも等しいような扱いです。唯一あったのが、既にスタートしている社会保障改革のプログラム法案のスケジュールに則って進めるということです。但しこのプログラム法案の対となす消費税増税が延期となったわけですので、そのスケジュールの変更は必要になってきました。恐らく16年度改定に対しては、これを理由に財務省から厳しい対応を迫られるのは必至です。
この現実の意味するものは、現行の医療制度、水準を是とする考え方がベースにあります。消費税増税、経済再生となって税収が増えたとしても、けっして医療の大幅な拡充が成されるわけではありません。それどころか、もし経済再生と成らなければ医療費はそぎ落とされる可能性もあります。これからは少子高齢化、財政再建を踏まえて、いかにレベルを落とすことなく現行の医療を保つことへの模索が始まります。しかしながら理不尽な政策に対して、責任ある医療人として対応することは当然であり、大きな改善が必要な歯科と、既に一定の医療経営環境を維持している医科とでは立ち位置が異なります。先ずはこの点への内外の理解を求めることがスタートとなります。
選挙終わるのを待って各種医療政策への対応が加速的に進みます。幸いにして政治の世界では現在の歯科医療の現状は理解されつつあり、一つ一つの政策毎の対応スタンスが求められています。果たしてこの道しかなかった中で、歯科界はどう歩みを進めるべきなのでしょうか。歯科界の政策対応能力と政治力の真価が問われています。




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