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初再診はかけがえにない技術料

昨日の社保審で、今回の改定でその取り扱いに注目が集まる初再診の引き下げに対して、日医の幹部が「初再診はかけがえのない技術料」と述べ、反対の姿勢を強く打ち出したとの報道を見ました。

思い出せば2年前の改定の時には、技術料しかない歯科は、その初再診を大幅に削減されました。そして、いじられたのはそれだけに留まりませんでした。
by kura0412 | 2007-11-30 11:00 | 歯科 | Comments(0)

歯科の実態をどう捉えさせるかがポイントに

昨日の中医協で次期改定に関する意見書が取りまとめられました。
その中で診療側と支払い側双方の合意として、

①将来にわたる国民皆保険の堅持は不可欠。
②勤務医の過酷な業務実態、とりわけ産科・小児科や救急医療などの実情に照らして、次期診療報酬改定では勤務医対策を重点課題とする。
③本体部分については、さらなるマイナス改定を行なう状況にはない。
④後発医薬品の使用促進を着実に推進する。

「マイナス改定を回避」、また、「医師技術プラスへ」と報じるとマスコミもあって、最悪なことにはなりそうもない雰囲気が漂ってきました。

しかし、ここで気になるのは、「歯科」という言葉が入っていないのは現状ではやむ得ないと考えても、歯科が医科の開業医同等の扱いを受けてしまうのか?実態調査の結果を受けての対策ならば、医科と分離しての対応となるのか?
どちらとも捉えられる文面内容です。

もちろん、実態調査を踏まえて歯科の実態を捉えさせ、特殊性を重視すると主張するのは当然です。
by kura0412 | 2007-11-29 11:35 | 歯科 | Comments(1)

結果を見てから

民主北海道が医療系4団体に“接近” 自民支持母体切り崩し狙う?(11/27 07:16)

民主党北海道(鉢呂吉雄代表)は二十六日、次期衆院選を見据え、自民党の有力支持団体である道医師会の政治団体・北海道医師連盟など医療系の四団体と初の意見交換会を行った。

小泉政権の改革路線以降、自民党への反発を強めている医師会などとの連携を模索する戦略で、民主党が本格的にパイプづくりに乗り出したことで、自民党にも波紋を広げそうだ。
四団体は、道医師連盟と道歯科医師連盟、道薬剤師会、道看護協会。意見交換会は来年度予算編成に向けた要望の聴取が目的で、各団体の会長、副会長らが出席した。鉢呂代表は「参院選で与野党逆転を実現し、民主党は政権を担う責任と影響力を持った。意見を政策に反映したい」と述べ、政権交代が現実味を帯びてきた現状を踏まえた対応を言外に求めた。
各団体は医師不足の解消や診療報酬引き上げなどを要望。会合後、鉢呂代表は各団体を囲い込む意図は否定しつつ、「非常に有意義だった」と手応えを語った。

七月の参院選では、道医師連盟の上部組織・日本医師連盟など、各団体の全国組織はそろって自民党候補を支援したが、日本歯科医師連盟の新人候補以外は軒並み落選。一方、民主党の小沢一郎代表は自民党の支持基盤切り崩しに意欲を示しており、参院選では落選したものの、日本看護協会元理事が民主党公認で出馬するなど医療系団体との距離感も縮めてきた。
意見交換会に出席した道医師連盟の三宅直樹副委員長は「道内の医療の現状を説明しただけ」と話したが、関係者によると、ある団体からは「私たちは自民党の職域組織ではない」との発言もあったという。自民党の堅い支持基盤を誇っていた医療系団体が民主党支持へとかじを切れば、自民党には脅威となるだけに、次期衆院選に向けた綱引きが激化しそうだ。

(北海道新聞:11/27 07:16)


この政治状況ですので、当然こうゆう動きは必要ですが、両天秤をかけたり、今、ここで大きく舵を切るところではなく、結果をみて切ってからでも遅くはありません。
by kura0412 | 2007-11-28 11:47 | 歯科 | Comments(0)

とんでもない数字の中には

18年度の医療費動向が発表後、改定におけるその影響が大きく取り上げられ、次期改定への折衝で訴える材料にもなっています。

しかし、この改定率マイナス1.5%が実質3.9%にも及んで結果には更に忘れられていいることがあります。
それは金パラ材料随時改定の影響率の推定プラス1.1%(10月値上げにの改定の為その半分の0.55%)も含まれての3,9%マイナスであるということです。
そしてその後は、金の値上がりにも係らず、丁度その査定の期間がずれ、その値上げ分も診療側が負担している現状です。

政府の大好きな数字を並べてもこんな状況です。
それでも財源論をかざして抑制しようとしている姿勢にやり切れない気持ちです。
by kura0412 | 2007-11-26 11:05 | 歯科 | Comments(0)

これは役所言葉?

21日に開催された中医協の資料を読むとイライラしてきます。

「評価したところである。」

「評価の見直しを行なってきたところである。」

これは役所言葉?
それとも厚労省、中医協独特の言葉の使い方でしょうか?
by kura0412 | 2007-11-24 15:55 | 歯科 | Comments(0)

中医協で一つの流れが!?

昨日の中医協で、大幅な引き上げを要望する診療側と引き上げを拒む支払い側とが対立する中、
支払い側委員からも、賃金・物価動向を反映すべきと、診療報酬本体引き上げを容認する意見と共に、公益委員からは、常識的に考えて引き上げが妥当との意見が出て、中医協の中では本体引き上げの流れが加速しそうなムードとの報道です。

もし、中医協で引き上げ妥当、あるいは容認との結論が出た中で、財源問題を盾に政府がその実施を拒むとすれば、それに対して診療側だけでなく、国民がどう判断するか?

その一方、シーリング圧縮における2200億円の財源問題の解決策が、薬価圧縮以外に今だ見えないとの報道もあります。

しかし、逆にシーリングを守ることが出来ないならば、一気にこれをl繰り延べ、薬価分を財源にプラス改定にするという考えも浮上するかもしれません。

恐らく、経済界、支払い側は、マイナス改定と訴えながらプラスマイナス0を落としどころと目論んでいる雰囲気です。
でも、歯科も含め、過去三回のマイナス改定で歪んだ医療現場の医療環境を改善するには、プラス改定でなければそれを成すことは出来ません。
by kura0412 | 2007-11-22 11:50 | 歯科 | Comments(2)

世界有数のレベルの高さを支えているはずなのに

ミシュランガイドの東京版が出るとの今朝の朝刊に載っています。
三ツ星8店、全部で150店はパリの64を大きく上回る飲食のレベルの高さを示すことだそうです。

それを支えている一つに日本の歯科医療があると思うのですが、その現状がこれでは・・・

何がその原因でしょうか?
それに従事する人間として悔しいです。
by kura0412 | 2007-11-20 08:02 | 歯科 | Comments(6)

やはり議論する根本的なベースが違うようです

混合診療訴訟で国が控訴しましたが、この混合診療に対して反対を貫く日医はその理由に、

・事前に有効性・安全性が認められている保険診療と認められていない自由診療を併用し、自由診療部分に問題が発生した場合、保険診療の信頼性まで損なわれる。
・併用を認めると自由診療から保険診療に移行させるインセンティブが働くなり、保険給付の範囲が縮小する。
・公的保険の範囲が縮小すると、所得の少ない国民にとって負担増となる。


やはり混合診療を論じるに歯科と根本的なベースが違う感じです。
混合診療の議論する時は、そろそろ歯科界も本音で議論をしないといけないようです。
by kura0412 | 2007-11-19 16:48 | 歯科 | Comments(2)

財務省の資料に欠如するものは

木曜日開催された自民党カトレア会の財務省から提出された参考資料が手に入りました。

これは財政制度等審議会の提示された資料と同じもので。出席議員から相当反発の意見が出されたとの話ですが、こんな資料を参考にして審議していれば、日本の医療、社会保障はとんでもない方向にいてしますというのが私の率直な感想です。

数字を都合の良い所だけを引用し、そして、この資料に最も欠けているのが、医療の現場、相手するのは生身の人間であり、そこには数字だけでは図れないものがあるということです。
by kura0412 | 2007-11-17 14:23 | 歯科 | Comments(4)

自民党・歯科診療に関するPTが中間とりまとめ

昨日、自民党社会保障制度調査会医療委員会・歯科診療に関するプロジェクトチームが、「歯科保健医療の充実に向けて」と題した中間とりまとめを決めました。

Ⅰ・適切な診療報酬改定等の実現
Ⅱ・歯科医師の資質向上と需給対策
Ⅲ・8020運動等歯科保健対策の推進
の三つの項目にまとめてあります。

その中で、
「18年度の歯科医療費が実質前年度比マイナス3.9%となり、歯科医療機関の環境を整備することが喫緊の課題である。」
と記載あることが特筆する点です。

この種の歯科に特化した報告は稀であり、また、この報告書の存在が、今後の次期改定、需給問題の対応に向けて一つのポイントを与えることになるかもしれません。

尚、来週には自民党の厚労部会では歯科小委員会も開催する予定との情報もあります。
by kura0412 | 2007-11-16 16:28 | 歯科 | Comments(1)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412

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ミラー片手に歯科医師の本音

『口腔健康管理とかかりつけ歯科医』

今回の改定を医療全体的にみると三つの注目すべき特徴がありました。一つは伸び続けていた調剤には厳しい結果となったこと。7対1の入院基本料の要件の厳格化。そして改定の中で「かかりつけ」という概念が明確に組みこまれまれました。
「かかりつけ」に関しては医師、薬剤師に加え歯科でも導入されていますが、「かかりつけ歯科医」はあくまでも「保険用語に一つ」というイメージがあります。しかしながら医科、薬科ではこの「かかりつけ」を軸に医療体制の新しいイメージを描きつつ、今後の政策を積み重ねる意気込みを感じます。そこにあるのは、地域包括ケアの推進がベースにあっての考えです。例えば、今回の改定では紹介状のない大病院の初診・再診料自己負担は大幅なアップとなりました。また、調剤の方ではかかりつけ薬剤師指導料算定をきっかけに、患者とのコミニュケーションを密に図ろうとする試みを目指します。
一方、医療政策として改定と対をなす基金は、歯科医療の環境整備にも益々重要な意味を持ちます。ただ、今回改定の中でも可能性の秘めた項目としていくつか点数化は見られましたが、基金が改定とリンクすることなく、独立しての事業になっている印象は拭えません。限られた予算の中でのやり繰りです。W改定に向けての改定と基金との相乗効果を目指す為の戦略と、それに沿った事業の立案が必要となってきます。
包括ケアを視野に入れての「かかりつけ歯科医」でポイントとなるのが口腔ケアです。その有用性は医科からも視線が注がれています。然るに、口腔ケアという言葉が、ブラッシングのみの狭義に捉えられている現状があり、本来の口腔ケアの意味する嚥下機能も含めた口腔全体を管理する視点の広がりが不足しています。その観点からみると、今回日本歯科医学会が「口腔健康管理」と称した新たな口腔ケアの概念の提唱は機知を得た提案です。摂食機能療法などを加えた従来の歯科治療を「口腔機能管理」、歯石除去、PTCなど歯科衛生士の実施するエリアを「口腔衛生管理」、そして一般の方が実施する口腔清拭、食事介助などを「口腔ケア(狭義)」として、この三点を総じて「口腔健康管理」としました。
広義の口腔ケアとして定義する考えは、真の意味での「かかりつけ歯科医」が目指す所です。既にW改定に向けての作業が進む中で、この概念を一日も早く歯科界内部で意見の確認をしながら、国民への認知を広めなければなりません。
日医はかかりつけ医機能研修制度を創設し、独自の「かかりつけ医」というものを推し進めようしています。そしてその講習の中に「かかりつけ医の摂食嚥下障害」のメニューも組み込まれています。また、地域包括ケアに向けた「かかりつけ連携手帳」の作成に着手し、そのスピードは目を見張るものがあります。『かかりつけ歯科医』、『口腔健康管理』、『摂食嚥下障害』のキーワードは、地域包括ケアの中で育ちそうな芽であることは間違いありません。残す課題は、地域包括ケアを主導する日医、地区医師会との更なる連携の強化と事業実現に向けてのスピードを加速させることです。




『食べる=生きる』

地方消滅で日本の少子化高齢化に対して大きな警笛を鳴らした日本創成会議が「高齢者の終末医療を考える」と称したシンポジュウムを先日開催しました。その議論を聞くに、地方消滅と終末医療?そんな一見結びつかない二つが、これからの日本の大きな課題となっています。それと共に、改めて人の死という死生観を医療分野の一角に位置する歯科医師として、見つめ直す時期が今あるものと感じます。
高齢化になって、いわゆる寝たきり老人に対していろいろな考え方が示され、特に胃瘻の是非については大きな意見が分かれるところです。欧米においては日本で常習化している高齢者、寝たきり老人への適応が少ないとのこと。この点に関しては中医協でも前回の改定では、嚥下検査の有無によって評価を変えるという対応がなされ、また今回の改定での議論では、その経過の調査結果も示されています。しかしその一方、この問題が話題になって、胃瘻によって日常生活が暮らせるレベルになる患者さんまで拒否するような実例があり、医療現場その対応に苦慮する場面が多々見られる話も聞きます。
この問題は、医療、介護費増大から語られることが多かったのですが、タブー視されていた死に対する考え方が社会問題の遡上に挙がっていることは、大きな時代の変化として捉えられます。そして、食べることは従来から歯科界も提唱するように、単に延命だけが目的ではありません。生きていることの喜びを感じる、人間としての尊厳に係わる重要な日常生活の一つなのです。
医療関係者以外でも「食べる=生きる」を唱える人がいます。「食べることは、呼吸と等しく、いのちの仕組みに組み込まれているもの。」とは、料理研究家・辰巳芳子氏が唱えている私の好きな一文です。そして欧米での判断基準となる「食べる」ことの有無が延命治療の是非判断の基準となる考え方は、経済問題を抜きにしてもその専門家集団である歯科界の属するものが改めて真摯に議論し、一つの考え方を社会に示す責務があると考えます。
然るに、だかからといって歯科界が社会の先頭に立って、自らが死生観の変更を訴える必要はありません。これは社会全体で既にうごめく潮流であり、歯科界はあくまでもこの分野に特化した専門家として食べることの重要性、必要性を改めて世に唱え、それを臨床の場で実践を積み重ねれば良いのです。果たしてこれをも医科が歯科から奪い取り、領域拡大を目指すのでしょうか。
この死生観の議論の推移を見守ると共に、食べることへの支援を更に強める為に、摂食嚥下への歯科領域からの積極的なアプローチが必要となってきています。何故ならば、咀嚼と嚥下は対となって多くの結果を導き出すことが立証され、食べることを特化した専門家としての医療人としては、現状のままでは取り組みが不十分だからです。歯科医療は新たなる視点をもって社会に貢献する時代の到来です。あとはそれを導き、フォローする具体的な政策を積みかさねることです。歯科医療は真の意味での生きる喜びを支援する世界を導きます。



『飲み込みは大丈夫ですか』

基金における事業が一つのきっかけとなって、在宅診療、医療連携が新たな展開に進み始めています。それぞれの医療環境の実情を踏まえて、地域独自の取り組むこの基金を利しての新たな事業は、診療報酬と対になるこれからの歯科医療全体へ大きく波及する政策です。そしてこの基金は、来年度において今年度予算規模に介護関係が上乗せされる計画となっており、医療介護の垣根を越えた地域包括ケアシステム構築としての発想が必要となっています。
歯科における在宅診療の中心は、従来の診療所における診療の延長としての義歯調整から始まり、口腔ケアの対応へと進んでいます。口腔ケアの効果は、既に誤嚥性肺炎予防という観点から医科の関係者は元より介護関係者にも認知されています。それに加えてここきてスポットライトが浴びているのが、今回の基金でもいくつかの地域で事業が計画される摂食嚥下の分野です。
しかしながら、介護保険の認定審査項目にも「えん下」という項目がありながら、実際に摂食嚥下の対応は、一部の大学病院、リハビリテーション、耳鼻科があって積極に取り組んでいる病院以外、殆ど対応出来ていないのが介護、医療の世界の現状です。その理由は簡単です。採算が合わないからです。特に歯科においては無報酬に等しい状態です。
 嚥下の対応は、適応が少ない耳鼻科領域の手術以外その改善方法の中心は訓練、姿勢の改善、食形態変更のアドバイスなどで薬の処方もありません。検査も歯科では保険算定が認められていない内視鏡・造影検査と問診を中心としたスクーリングテストです。近年、摂食機能療法が歯科でも算定可能となりましたが、それは鼻腔栄養、胃瘻増設患者に限定されており、重度になる前の本来対応が必要な患者さんには算定出来ません。
そしてもう一つこの分野を歯科が推し進めるハードルとなるのが、隣接する医科の反応です。現在、摂食嚥下リハビリテーションは歯科医師を中心としたアプローチと耳鼻科、あるいはリハビリテーション科の医師を中心としたアプローチの二つがあります。本来ならば他の疾患でもあるように医科が歯科は口腔内のみと突っぱねるところですが、儲からない中で耳鼻科医の成り手が減少し忙しく手が回りません。それと共に、「摂食・嚥下リハビリテーション学会」の「・」がなくなり「摂食嚥下リハビリテーション学会」に名称を変えたように、嚥下と摂食、咀嚼は一連の動作であり、咀嚼のプロである歯科医師を係わりから排除することは出来ません。咀嚼して嚥下することによって食べることが出来るのです。
もし、嚥下を歯科の領域と社会から認知されれば、歯科診療所が「食べる」ことの社会ステーションと成り得ます。口から食べることへの支援が生きる為、生活を支える源であることが歯科診療所から発信が可能と成ります。したがって報酬的評価は低くても、嚥下に問題ある人が歯科診療所に相談することへの広がり目指し、その実現に向かっての政策を積み重ねる必要があります。先ずは先生方が診療所で「飲み込みは大丈夫ですか」の一言を問える環境作りがその第一歩です。




『この道しかなかった中で』

この原稿を書いている今、衆議院選挙の結果は分かっていません。しかし事前の各マスコミみれば自民党圧勝予測です。選挙は投票箱が閉められるまで何が起こるか分かりませんが、少なくても安倍退陣はなく、任期2年を残しての安倍首相の解散の決断は見事成功となりそうです。
メディアは大義ない解散と騒ぎましたが、今回の安倍首相の解散目的は明確です。日本の経済再生を目指し、自らが提唱したアベノミクスの敢行の為の長期政権への道を切り開くことです。無論、長期政権となってもアベノミクス成功の確定はありません。しかし野党からは、アベノミクスに代わって日本経済再生を可能とする具体的な対案は示されませんでした。マニフェストに踊らされて政権交代を選択したことを悔やむ多くの有権者は、その提示なしで現在の野党にもう投票することは出来ません。また第三極への期待感も、離れたりよりを戻したりの腰の落ち着きのなさを感じ、一時のブームに終わりそうです。となると自民党のキャッチフレーズ「この道しかない」、安倍政権に託すしか今回の選挙では有権者に選択肢がなかったことになります。では長期政権となるこれからの政治情勢を踏まえて、歯科界はどう安倍政権と向き合わなければいけないのでしょうか。
今回の総選挙でのマスコミの世論調査では、有権者は社会保障に対しては経済再生と並び非常に関心をもっていましたが、その政策論戦は殆ど成されませんでした。特に自民党が示した政策は、医療に関してはないも等しいような扱いです。唯一あったのが、既にスタートしている社会保障改革のプログラム法案のスケジュールに則って進めるということです。但しこのプログラム法案の対となす消費税増税が延期となったわけですので、そのスケジュールの変更は必要になってきました。恐らく16年度改定に対しては、これを理由に財務省から厳しい対応を迫られるのは必至です。
この現実の意味するものは、現行の医療制度、水準を是とする考え方がベースにあります。消費税増税、経済再生となって税収が増えたとしても、けっして医療の大幅な拡充が成されるわけではありません。それどころか、もし経済再生と成らなければ医療費はそぎ落とされる可能性もあります。これからは少子高齢化、財政再建を踏まえて、いかにレベルを落とすことなく現行の医療を保つことへの模索が始まります。しかしながら理不尽な政策に対して、責任ある医療人として対応することは当然であり、大きな改善が必要な歯科と、既に一定の医療経営環境を維持している医科とでは立ち位置が異なります。先ずはこの点への内外の理解を求めることがスタートとなります。
選挙終わるのを待って各種医療政策への対応が加速的に進みます。幸いにして政治の世界では現在の歯科医療の現状は理解されつつあり、一つ一つの政策毎の対応スタンスが求められています。果たしてこの道しかなかった中で、歯科界はどう歩みを進めるべきなのでしょうか。歯科界の政策対応能力と政治力の真価が問われています。




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