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経済財政諮問会議民間議員メンバー替わる

小泉内閣の時も医療の世界では物議をかもし出した経済財政諮問会議の民間議員が全て交代しました。
偶然にもそのメンバーの御手洗富士夫経団連会長と丹羽伊藤忠商事会長の著書「会社は誰のために」を読み終えたばかりでしたので、今度はこっちが相手か、そんな気持ちです。
基本的なスタンスは前議員と変わりません。基本は経済、会社というスタンスは微動だにしないと思います。
それに加え学識経験者という意味合いから選出された八代国際基督教大教授は、独自の医療経済理論をもっている人です。(確か混合診療推進派の急先鋒だったと思います)前みたいに全く医療の世界を知らずに医療経済を論ずる方とどちらが良いのかは分かりませんが、今後この議員からの発言でまた議論沸騰するかもしれません。
どちらにしても経済財政諮問会議でも医療界、歯科界への逆風に大きな変化はないようです。
by kura0412 | 2006-09-30 14:05 | 歯科 | Comments(4)

机の上が山になって

ここのところ原稿の締め切り、スケジュールに追われ、机の上が資料、FAX、文献の山になっています。流石にこれを整理しないと、頭の中もこの山の資料のように混乱するので、今朝から空いている時間に整理をしています。
実は私の診療所の部屋は応接セットも置けないほど狭く、資料と本が壁際全体に並んでいます。当然ながら震度6強の地震の時は、その資料は全部倒れ、この部屋に私がいたならば、資料の中で身動き出来ないで埋もれるほど、部屋中が本と資料の本当の山になっていました。
その地震からもうじき2年が経とうとしています。何か今の机の上のように整理せずガムシャラに働いていただけでした。この機に今一度、机の上だけではなく、頭の中も整理しなければいけないようです。
by kura0412 | 2006-09-29 16:58 | 歯科 | Comments(0)

副大臣でもサプライズ&職域議員

大臣に続き安倍内閣の副大臣、政務官も決定しました。
やはり注目は武見敬三副大臣です。
厚労行政を知らない柳沢大臣ですので、当然、社労族をこのポストにもってくることは予測できましたが、まさか職域議員の武見氏とは、これまたサプライズです。
武見氏は社労族としての存在もさることながら、日医の会長選挙のしこりで自身の来年の選挙での不協和音が聞かれていただけに、この就任がどう選挙に働くか注目です。
歯科界としても、医療の現状を熟知する武見氏の就任は悪くは働かないと思います。
それ共に、関口昌一参議院議員が外務政務官に就任しました。
それこそ、歯科界としては出来れば厚労省、文科省の役職にとの思いはありますが、今朝の新聞では、関口議員は北朝鮮の拉致問題に対して積極的に関与していた実績をみての官邸サイドのこの就任の決定とあります。
いくら歯科医師の籍をもっていても、関口議員は地方区選出議員ですので、国政全般を視野にいれることは当然であり、また、安倍内閣の重要課題である拉致問題の対応への期待としての人事とするならば、歯科界としても歓迎する人事であるかもしれません。
こうやって考えると、やはり歯科界という視点を中心に考える職域議員の必要性を改めて感じます。
by kura0412 | 2006-09-28 12:01 | 歯科 | Comments(0)

医療の世界はサプライズ内閣

安倍晋三自民党総裁が首相の選ばれると共に、組閣が行われ安倍内閣が誕生となりました。
マスコミでは功労内閣、お友達内閣などと比喩されていますが、こんな首相の意識が明確な組閣は最近見たことがありません。
この内閣の意味するものは、官邸主導型、安倍首相の意思の下に日本の政治を動かすということです。その為に自分の考えに近い人を中枢に集めたということです。
したがって結果、政策が大きく異なっていた谷垣氏を支持する議員を初め、安倍首相に投票しなかった議員は排除されたということです。
政治は戦いです。政治の世界ではノーサイドという言葉は適切ではありません。それをしっかりと示したのが今回の組閣の結果だと思います。
そして医療の世界ではサプライズでした。
事前の私の予想は自民党の社労族で、内閣官房副長官として先の医療制度改正を実質仕切った長勢法務大臣が厚労大臣でした。ところが蓋を開ければ柳沢伯夫大臣の誕生です。
厚労行政は殆ど知らない金融財政畑のスペシャリストがこの地位に着いたこと、社保庁改革を新たに断行を謳う安倍首相ですので、社会保険庁、厚労省の幹部は戦々恐々としてるのではないでしょうか。それと共に、財務省の目から見た無駄の排除を徹底的に実施するかもしれません。
また5人の補佐官に社会保障担当がいないことの意味は、少なくても今の安倍内閣ではこの問題は教育改革を優先にするということで、予てから明言しているように小泉内閣が行った医療制度改革の来年の結果をまず見て行動する、この発言と合致しています。
ということは、自民党の社労族議員と当然やり合う場面が生まれてきます。私の予測はここまでです。ただはっきり分かったのは、安部首相は意志がしかりとして、ポイントは外してはきません。
by kura0412 | 2006-09-27 11:36 | 歯科 | Comments(3)

小沢党首緊急入院

小沢民主党党首が体調不良の為緊急入院をしました。発表では2~3日ということですが、それで終われば問題ありませんが、退院が伸び、代表質問が出来ないとなると民主党のダメージは相当なものが予想されます。
従来から、政治家の健康問題は政局に大きな影響を与えることはよく知られているところです。特に今回は、自民党の総裁選にあえて民主党も同じ時期に党大会を合わせ、国会での最初の討論でその政治家の格の違いを示そうと考えていたのが、逆に、安倍総裁の若さを引き立てる結果になったのは、なんとも皮肉な結果です。
この小沢党首の健康問題は今後政局に大きな影響を与えるのは必至です。
こんな時改めて健康、医療の重要性を政治家にアピールできるチャンスですが、ここでも歯科は出番がありません。
by kura0412 | 2006-09-26 09:01 | 歯科 | Comments(9)

早くも安倍自民党新総裁にサプライズ

いきなり安倍自民党総裁の私が感じるサプライズがありました。
それは、大相撲の表彰式への出席、自民党三役の決定ではありません。
総裁当日、スポーツ新聞各社の取材を受けたことです。それもあの東京スポーツまで取材したのにはサプライズの何物でもありません。
その見出しも「政治からプロレスまで本紙に語った安倍自民党新総裁直撃インタビュー」。その記事の裏面には新聞社が意識してかしないのか、一面風俗のヌード写真がしっかりと載っています。
靖国神社参拝よりも、また教育基本法改正よりも、よほど論議を生むような気がしないでもありませんが、政治の垣根を低くするという意味では新しい試みかもしれません。
戦後生まれ初の総理大臣の誕生。
ただ、そのネーミングだけに終わらない何かが飛び出すかもしれません。
by kura0412 | 2006-09-25 15:12 | 歯科 | Comments(0)

政治のいろはの一つ

昨日はある国会議員立候補者の講演会に出席しました。
そこで来賓の方の挨拶の中で『落選』という言葉が出てしまいました。
この言葉はいかなる時でも選挙中はタブーです。絶対使ってはいけません。これは政治のいろはです。こんなことも分からないで来賓として喋る人がいるのに驚きました。
こんな政治音痴は歯科界にはいないことを願うばかりです。
by kura0412 | 2006-09-24 14:54 | 歯科 | Comments(0)

面白いアイデアー官邸スタッフ公募制

安倍自民党新総裁は官邸主導型強化を狙い、官邸スタッフ公募制を実施しようとの今朝の報道です。
確固たる官僚制度が存在する中、首相の意向をダイレクトに政策にいかに結びつけるかが安倍新総裁としても大きなテーマだっただけに、これは面白いアイデアだと思います。そしてその特徴としてその公募を各官庁から募るという方法は、官僚の心理を逆手に使った妙案です。
官僚、行政の基本は自ら守ることです。しかしだからといって、世の中の流れを無視することもできません。だとすれば、どこか落としどころを見出そうとするのは当然の行動です。となれば、自分達のエリアを守り、そして首相の意向に沿う形の今回の提案に乗らない話はありません。
一方、安倍総裁からすれば、官僚と大きな波風立てずに、官僚のパイプを保ちつつ、自分の意向が伝わるこのスタイルはベストではなくても、ベターな方法なはずです。それも選らばれるのは課長クラス、ほぼ自分と同年齢の50歳前後のメンバーです。各省庁の看板も背負いながら意欲的に機動するかもしれません。
その中に厚労省出身メンバーが入るか否か?われわれはその点をまず注視しなければなりません。
by kura0412 | 2006-09-22 14:06 | 歯科 | Comments(7)

なぜ山形県で谷垣氏がトップであったか

安倍氏圧勝に終わった自民党総裁選挙ですが、今朝の朝刊に3候補が獲得した地方票の結果が載っていました。
安倍氏は197票(66%)獲得、麻生氏67票(23%)、谷垣氏36票(12%)、面白いのは谷垣氏の結果です。
地元京都でトップであったのは分かるにせよ、山形と高知がトップとなっています。(高知は安倍氏と同数)
恐らくこれは山形は明確に支援を表明していた加藤紘一元自民党幹事長、また高知は谷垣側近の中谷元元防衛庁長官の選挙運動の結果と推測できます。
そしてこの結果は二人の議員の政治力として、支援した候補側だけでなく、戦った安倍、麻生陣営からも評価を受けることになります。
政治の世界ではこうやって明確に分かる選挙の票の数をそれぞれの政治力として評価します。
そうゆう観点では、参議院比例区選挙というのはそれぞれの政治力を表現しやすい選挙でもあるわけです。
by kura0412 | 2006-09-21 11:30 | 歯科 | Comments(0)

順当な結果

予想通り安倍晋三氏自民党総裁に選ばれました。その票数は意外と伸びませんでしたが、選挙当初から断然優勢が伝えられ、また、タカ派的名な発言をマスコミが浮き出せば目減りがあるのは当然で、これは順当な結果とも考えられます。
またこの結果は、派閥支持では圧倒的であっても、もはや全国の党員も投票権があり、また、脱派閥化した自民党の総裁選挙も、派閥の倫理だけでは決められなくなっていることも映し出しています。
これで初の戦後生まれの総裁、総理の誕生です。政治の世界はこれで間違いなくスピードを増して変化してきます。また、そうでなければ選挙には勝てません。
まずどんな人事を断行するか?そして対民主党小沢党首との対決がどんな結果、国民のイメージを植え付けるか?
ここがまず最初の安倍政権の試金石となり、次期参議院選挙へ大きな影響を及ぼします。
by kura0412 | 2006-09-20 15:25 | 歯科 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412

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ミラー片手に歯科医師の本音

『口腔健康管理とかかりつけ歯科医』

今回の改定を医療全体的にみると三つの注目すべき特徴がありました。一つは伸び続けていた調剤には厳しい結果となったこと。7対1の入院基本料の要件の厳格化。そして改定の中で「かかりつけ」という概念が明確に組みこまれまれました。
「かかりつけ」に関しては医師、薬剤師に加え歯科でも導入されていますが、「かかりつけ歯科医」はあくまでも「保険用語に一つ」というイメージがあります。しかしながら医科、薬科ではこの「かかりつけ」を軸に医療体制の新しいイメージを描きつつ、今後の政策を積み重ねる意気込みを感じます。そこにあるのは、地域包括ケアの推進がベースにあっての考えです。例えば、今回の改定では紹介状のない大病院の初診・再診料自己負担は大幅なアップとなりました。また、調剤の方ではかかりつけ薬剤師指導料算定をきっかけに、患者とのコミニュケーションを密に図ろうとする試みを目指します。
一方、医療政策として改定と対をなす基金は、歯科医療の環境整備にも益々重要な意味を持ちます。ただ、今回改定の中でも可能性の秘めた項目としていくつか点数化は見られましたが、基金が改定とリンクすることなく、独立しての事業になっている印象は拭えません。限られた予算の中でのやり繰りです。W改定に向けての改定と基金との相乗効果を目指す為の戦略と、それに沿った事業の立案が必要となってきます。
包括ケアを視野に入れての「かかりつけ歯科医」でポイントとなるのが口腔ケアです。その有用性は医科からも視線が注がれています。然るに、口腔ケアという言葉が、ブラッシングのみの狭義に捉えられている現状があり、本来の口腔ケアの意味する嚥下機能も含めた口腔全体を管理する視点の広がりが不足しています。その観点からみると、今回日本歯科医学会が「口腔健康管理」と称した新たな口腔ケアの概念の提唱は機知を得た提案です。摂食機能療法などを加えた従来の歯科治療を「口腔機能管理」、歯石除去、PTCなど歯科衛生士の実施するエリアを「口腔衛生管理」、そして一般の方が実施する口腔清拭、食事介助などを「口腔ケア(狭義)」として、この三点を総じて「口腔健康管理」としました。
広義の口腔ケアとして定義する考えは、真の意味での「かかりつけ歯科医」が目指す所です。既にW改定に向けての作業が進む中で、この概念を一日も早く歯科界内部で意見の確認をしながら、国民への認知を広めなければなりません。
日医はかかりつけ医機能研修制度を創設し、独自の「かかりつけ医」というものを推し進めようしています。そしてその講習の中に「かかりつけ医の摂食嚥下障害」のメニューも組み込まれています。また、地域包括ケアに向けた「かかりつけ連携手帳」の作成に着手し、そのスピードは目を見張るものがあります。『かかりつけ歯科医』、『口腔健康管理』、『摂食嚥下障害』のキーワードは、地域包括ケアの中で育ちそうな芽であることは間違いありません。残す課題は、地域包括ケアを主導する日医、地区医師会との更なる連携の強化と事業実現に向けてのスピードを加速させることです。




『食べる=生きる』

地方消滅で日本の少子化高齢化に対して大きな警笛を鳴らした日本創成会議が「高齢者の終末医療を考える」と称したシンポジュウムを先日開催しました。その議論を聞くに、地方消滅と終末医療?そんな一見結びつかない二つが、これからの日本の大きな課題となっています。それと共に、改めて人の死という死生観を医療分野の一角に位置する歯科医師として、見つめ直す時期が今あるものと感じます。
高齢化になって、いわゆる寝たきり老人に対していろいろな考え方が示され、特に胃瘻の是非については大きな意見が分かれるところです。欧米においては日本で常習化している高齢者、寝たきり老人への適応が少ないとのこと。この点に関しては中医協でも前回の改定では、嚥下検査の有無によって評価を変えるという対応がなされ、また今回の改定での議論では、その経過の調査結果も示されています。しかしその一方、この問題が話題になって、胃瘻によって日常生活が暮らせるレベルになる患者さんまで拒否するような実例があり、医療現場その対応に苦慮する場面が多々見られる話も聞きます。
この問題は、医療、介護費増大から語られることが多かったのですが、タブー視されていた死に対する考え方が社会問題の遡上に挙がっていることは、大きな時代の変化として捉えられます。そして、食べることは従来から歯科界も提唱するように、単に延命だけが目的ではありません。生きていることの喜びを感じる、人間としての尊厳に係わる重要な日常生活の一つなのです。
医療関係者以外でも「食べる=生きる」を唱える人がいます。「食べることは、呼吸と等しく、いのちの仕組みに組み込まれているもの。」とは、料理研究家・辰巳芳子氏が唱えている私の好きな一文です。そして欧米での判断基準となる「食べる」ことの有無が延命治療の是非判断の基準となる考え方は、経済問題を抜きにしてもその専門家集団である歯科界の属するものが改めて真摯に議論し、一つの考え方を社会に示す責務があると考えます。
然るに、だかからといって歯科界が社会の先頭に立って、自らが死生観の変更を訴える必要はありません。これは社会全体で既にうごめく潮流であり、歯科界はあくまでもこの分野に特化した専門家として食べることの重要性、必要性を改めて世に唱え、それを臨床の場で実践を積み重ねれば良いのです。果たしてこれをも医科が歯科から奪い取り、領域拡大を目指すのでしょうか。
この死生観の議論の推移を見守ると共に、食べることへの支援を更に強める為に、摂食嚥下への歯科領域からの積極的なアプローチが必要となってきています。何故ならば、咀嚼と嚥下は対となって多くの結果を導き出すことが立証され、食べることを特化した専門家としての医療人としては、現状のままでは取り組みが不十分だからです。歯科医療は新たなる視点をもって社会に貢献する時代の到来です。あとはそれを導き、フォローする具体的な政策を積みかさねることです。歯科医療は真の意味での生きる喜びを支援する世界を導きます。



『飲み込みは大丈夫ですか』

基金における事業が一つのきっかけとなって、在宅診療、医療連携が新たな展開に進み始めています。それぞれの医療環境の実情を踏まえて、地域独自の取り組むこの基金を利しての新たな事業は、診療報酬と対になるこれからの歯科医療全体へ大きく波及する政策です。そしてこの基金は、来年度において今年度予算規模に介護関係が上乗せされる計画となっており、医療介護の垣根を越えた地域包括ケアシステム構築としての発想が必要となっています。
歯科における在宅診療の中心は、従来の診療所における診療の延長としての義歯調整から始まり、口腔ケアの対応へと進んでいます。口腔ケアの効果は、既に誤嚥性肺炎予防という観点から医科の関係者は元より介護関係者にも認知されています。それに加えてここきてスポットライトが浴びているのが、今回の基金でもいくつかの地域で事業が計画される摂食嚥下の分野です。
しかしながら、介護保険の認定審査項目にも「えん下」という項目がありながら、実際に摂食嚥下の対応は、一部の大学病院、リハビリテーション、耳鼻科があって積極に取り組んでいる病院以外、殆ど対応出来ていないのが介護、医療の世界の現状です。その理由は簡単です。採算が合わないからです。特に歯科においては無報酬に等しい状態です。
 嚥下の対応は、適応が少ない耳鼻科領域の手術以外その改善方法の中心は訓練、姿勢の改善、食形態変更のアドバイスなどで薬の処方もありません。検査も歯科では保険算定が認められていない内視鏡・造影検査と問診を中心としたスクーリングテストです。近年、摂食機能療法が歯科でも算定可能となりましたが、それは鼻腔栄養、胃瘻増設患者に限定されており、重度になる前の本来対応が必要な患者さんには算定出来ません。
そしてもう一つこの分野を歯科が推し進めるハードルとなるのが、隣接する医科の反応です。現在、摂食嚥下リハビリテーションは歯科医師を中心としたアプローチと耳鼻科、あるいはリハビリテーション科の医師を中心としたアプローチの二つがあります。本来ならば他の疾患でもあるように医科が歯科は口腔内のみと突っぱねるところですが、儲からない中で耳鼻科医の成り手が減少し忙しく手が回りません。それと共に、「摂食・嚥下リハビリテーション学会」の「・」がなくなり「摂食嚥下リハビリテーション学会」に名称を変えたように、嚥下と摂食、咀嚼は一連の動作であり、咀嚼のプロである歯科医師を係わりから排除することは出来ません。咀嚼して嚥下することによって食べることが出来るのです。
もし、嚥下を歯科の領域と社会から認知されれば、歯科診療所が「食べる」ことの社会ステーションと成り得ます。口から食べることへの支援が生きる為、生活を支える源であることが歯科診療所から発信が可能と成ります。したがって報酬的評価は低くても、嚥下に問題ある人が歯科診療所に相談することへの広がり目指し、その実現に向かっての政策を積み重ねる必要があります。先ずは先生方が診療所で「飲み込みは大丈夫ですか」の一言を問える環境作りがその第一歩です。




『この道しかなかった中で』

この原稿を書いている今、衆議院選挙の結果は分かっていません。しかし事前の各マスコミみれば自民党圧勝予測です。選挙は投票箱が閉められるまで何が起こるか分かりませんが、少なくても安倍退陣はなく、任期2年を残しての安倍首相の解散の決断は見事成功となりそうです。
メディアは大義ない解散と騒ぎましたが、今回の安倍首相の解散目的は明確です。日本の経済再生を目指し、自らが提唱したアベノミクスの敢行の為の長期政権への道を切り開くことです。無論、長期政権となってもアベノミクス成功の確定はありません。しかし野党からは、アベノミクスに代わって日本経済再生を可能とする具体的な対案は示されませんでした。マニフェストに踊らされて政権交代を選択したことを悔やむ多くの有権者は、その提示なしで現在の野党にもう投票することは出来ません。また第三極への期待感も、離れたりよりを戻したりの腰の落ち着きのなさを感じ、一時のブームに終わりそうです。となると自民党のキャッチフレーズ「この道しかない」、安倍政権に託すしか今回の選挙では有権者に選択肢がなかったことになります。では長期政権となるこれからの政治情勢を踏まえて、歯科界はどう安倍政権と向き合わなければいけないのでしょうか。
今回の総選挙でのマスコミの世論調査では、有権者は社会保障に対しては経済再生と並び非常に関心をもっていましたが、その政策論戦は殆ど成されませんでした。特に自民党が示した政策は、医療に関してはないも等しいような扱いです。唯一あったのが、既にスタートしている社会保障改革のプログラム法案のスケジュールに則って進めるということです。但しこのプログラム法案の対となす消費税増税が延期となったわけですので、そのスケジュールの変更は必要になってきました。恐らく16年度改定に対しては、これを理由に財務省から厳しい対応を迫られるのは必至です。
この現実の意味するものは、現行の医療制度、水準を是とする考え方がベースにあります。消費税増税、経済再生となって税収が増えたとしても、けっして医療の大幅な拡充が成されるわけではありません。それどころか、もし経済再生と成らなければ医療費はそぎ落とされる可能性もあります。これからは少子高齢化、財政再建を踏まえて、いかにレベルを落とすことなく現行の医療を保つことへの模索が始まります。しかしながら理不尽な政策に対して、責任ある医療人として対応することは当然であり、大きな改善が必要な歯科と、既に一定の医療経営環境を維持している医科とでは立ち位置が異なります。先ずはこの点への内外の理解を求めることがスタートとなります。
選挙終わるのを待って各種医療政策への対応が加速的に進みます。幸いにして政治の世界では現在の歯科医療の現状は理解されつつあり、一つ一つの政策毎の対応スタンスが求められています。果たしてこの道しかなかった中で、歯科界はどう歩みを進めるべきなのでしょうか。歯科界の政策対応能力と政治力の真価が問われています。




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