<   2004年 08月 ( 24 )   > この月の画像一覧

金メダル剥奪

ハンマー投げの室伏選手が繰上げで金メダルとなりました。その理由は、ご承知の通りです。
ハンガリーの選手は、選手宣誓にあった、スポーツマンシップに則らなかったんですよね。ひょっとすると永久追放?弁明は聞く耳もたずで、悪いことすると、こうなるのです。
歯科界も社会から永久追放されるのでしょうか?
そうならない為には、まず反省、そして原因究明とその対策。これしかありません。
by kura0412 | 2004-08-31 12:05 | 歯科 | Comments(0)

逮捕者15名

橋本派の会計責任者が逮捕されました。これで一連の事件での逮捕者は15名です。
橋本派の事件は今後どう推移していくか?もはや、歯科界の問題を超えたような存在になってしまいましたが、その引き金を引いたのは、間違いなく、私を含む歯科医師連盟会員が払ったお金です。
日歯連盟の改革は、必死になって稼いで会員が払った35000円のお金がどうような犯罪に加担してしまったのか?その検証と反省がスタートです。
by kura0412 | 2004-08-30 11:52 | 歯科 | Comments(0)

有効求人倍率

トヨタ自動車が全社員に、業績好調で、士気の維持を目的に一時金を支給するそうです。
うらやましい限りです。支給額総額が30億円。年間の利益が一兆円といわれているトヨタです。これで士気が上がるなら安いものです。
実は、私の地域経済の景気動向を読む時に参考にするのに有効求人倍率があります。
その統計で、全国平均0.80のところ、トヨタの本拠地愛知県は全国トップの1.32、新潟県0.65、最低は青森の0.32です。
恐らく、歯科医院経営も、この地域経済動向に大きく影響していると思います。当然、地域経済の実情で、診療内容も変化してくるはずですが、この観点での検討は、過去、歯科界内部でなされていません。
昨日、10月からパラの点数改定があって、クラウン一個に付き、10点ほどアップとの情報が入ってきて、かすかな喜びを感じています。私も一時金がほしい。私は小心者です。
by kura0412 | 2004-08-27 12:19 | 歯科 | Comments(0)

ゴルフ場の倒産

10年ほど前に一度お会いしたことのある方の数ヶ所のゴルフ場をもつ会社が倒産したとの話を知りました。確か、私がお会いした社長は二代目で、物静かな斬れるタイプの感じの方でした。
先日、ゴルフ場の入場者数が増えたとの報道がありましたが、どのゴルフ場もパックや割引をしての数字ですので、そのゴルフ場経営そのものの実態にはあ、まり変化がないと思います。
知り合いのプロゴルファーに聞くと、この倒産したゴルフ場を、外資系が叩いて買い捲っているのだそうです。ゴルフ場の倒産の多くが、その預託金償還が出来ないことが理由ですので、それがなければ、うまい話でもあります。
縁起の悪い話ですが、日本の歯科医院が倒産して、それがどこかの医療法人が買いあさる話は聞きません。逆に、倒産した診療所に、また、別のドクターが開業し、再び夜逃げ、そんな話は聞きます。やっぱり歯医者の数が多すぎるのです。
by kura0412 | 2004-08-26 12:16 | 歯科 | Comments(0)

長島JAPAN敗退

長島JAPANが準決勝で敗退しました。それも0対1です。
相手の投手は、あのオールスターメンバーが、一点も挙げられないほどだったのでしょうか?皆、ガチガチになっていたのは画面を通じても分かりました。日頃、リーグ戦での試合に慣れているため、一発勝負の弱さを露呈した感じです。日程的にも、他の競技と比較しても、シーズン途中で直ぐに合流、合宿、試合とかなり強行だったようですし、長島監督への想いが逆に重圧となっていました。
もし、野球界の目標がオリンピックでの金メダルとしていたならば、日程的も、メンバーももっと違っていたはずですし、サッカーのように、時にはトーナメント形式の試合も、常に組み込むこともやっていたと思います。メンバーこそオールスターでも、野球界の対応はそれではありませんでした。
その逆が自転車競技で、体力勝負の自転車で絶対的な不利な身体的条件があっても、選手には競輪欠場の収入の確保をして十分な日程を確保していたようですし、銀メダル獲得でそのボーナスも他の競技とは比較にならにほどの高額とも聞きます。実は、昨日の試合はサウナで観ていたのですが、今回の野球の注目度はやはり凄いものあります。改めて日本の野球への想いは強いことを感じました。しかし、今回は逆に、負けたことによって、一リーグ制の問題と重なって、野球のイメージが更に大きく落ちるかもしれません。
きちっとした目標を定め、組織的にも戦略的に緻密な戦術を組む。これを考えないないと、どの分野もその発展は難しいようです。
by kura0412 | 2004-08-25 12:11 | 歯科 | Comments(0)

日歯改革検討委員会発足

昨日、日歯の中に、日歯改革検討委員会が発足しました。
まだ、各報道は精査していませんが、読売新聞には、二段記事で掲載されています。事件の扱いに比べれば随分小さい扱いですが、事件性のない記事ですから、この扱いは歯科医師会にとってはありがたい報道です。
今回の一連の事件報道は、殆どマスコミから一方的で、会員は勿論、都道府県役員あたりでもその大筋の内容をも把握している先生は、そう多くはありません。その為に、情報不足が原因で感情論が優先されるような決定の可能性も十分考えられます。そして、マスコミからみたこの事件の中味と、歯科界内部から考えるこの事件の捉え方は、かなり隔ています。
歯科界内部でも、客観的な判断が出来る情報提供ということで、もう少し、事件が整理された段階で、その実情を偶然にも知っていた一人として、私も、歯科界内部からこの事件の根源を考えてみたいと思います。
by kura0412 | 2004-08-24 12:08 | 歯科 | Comments(0)

日本一の神輿

昨日は、東京での勉強会を欠席し、地元で神輿をかついでいました。神輿といっても、重量1.5トン、それを450人で担ぐ、日本一大きな神輿です。
実は、この神輿の会は、10年前、私が友人と一緒に結成した会で、10周年ということで、今年新たに一年がかりで新しい神輿を作りました。構想3年、製作まる一年、制作費はメンバーにいる大工などの関係者のボランテイアに助けられ500万円程度ですみましたが、恐らく、きちっとした製作会社に頼めば五千万円はしただろうといわれています。
その中で、48歳の私は年長から数えて3番目、そのほとんどが40歳以下の、2,30代が中心の若いメンバーで、副会長の私の担当は、挨拶と若い連中の喧嘩の仲裁です。
メンバーは、普通の神輿の会と違って、神輿を担ぐよりも、この神輿に携わっている時間を楽しんでいるようです。メンバーには元暴走族のような連中もいますが、書き慣れない書類の作成、挨拶も必死になって挑戦し、その積み重ねが自信に転化して、それぞれの分担も実にうまくやっています。私の立場からすれば、好きにやらせてあげる環境を作り、絶えず確認をしてあげれば、会の運営は順調に動くと思い、実務的な点はほとんどノータッチで、担当の言われるままに動いています。
こんな趣味の世界の経験ですが、組織という観点から考えると、組織が大きければ大きいほど、その担当者の力には限界があるわけで、組織としての管理というものが非常に重要なことを感じます。特に、歯科医師会などはその会員全てが、歯科医師という同一ライセンスをもつ人間同士の集いです。今回の事件では、一部の担当に全て委ねた、また出来る環境のあった組織が、日歯、日歯連盟であったわけです。今一度、この観点からも、日歯、日歯連盟、組織として再考も重要です。
一年間、神輿を担ぐ為、筋トレをしていましたが、やはり年には勝てず、足腰がガタガタの今日の朝です。
by kura0412 | 2004-08-23 11:58 | 歯科 | Comments(0)

君が代、日の丸の感動

アテネオリンピック真っ盛り、寝不足です。
ナショナルイズムが乏しいといわれている日本人が、唯一、国というものを意識するのが、このオリンピックであり、そして自分が日本人であることを感じるのが、表彰式の君が代、日の丸です。
昨今、市民という言葉は日常聞いても、国政選挙の時以外は、国民という言葉を耳にすることは余りない中、外交問題だけではなく、国、国民という概念で施策を考えることは、本来、もっと議論を積み重ねなければいけないことです。
歯科領域においても、国民の健康保持増進という、国民としての基本的な人権に係わる使命を有しているわけです。われわれが危惧する、現在、規制会議で論じられてる経済一辺倒の議論から脱却する為にも、改めて、この視点で、もっと、もっと、医療、歯科医療の充実を論じ、国民に提案すべきです。
今回、柔道の成績があがっている理由に、その審判規定が、「一本を取る」という柔道本来の醍醐味を感じさせるルールに変わってきたことが、そこにこだわってきた日本柔道に有利になっていることと、そして、どんな町でもある武道館、そして、そこに集う各世代に普及している競技人口の多さが、柔道全体の底辺を広げることにつながり、今回の結果を生んでいると柔道の専門家から聞きました。このことは、今後、歯科界がその改革を目指すに、何をしなければいけないかを示唆してもくれています。
by kura0412 | 2004-08-21 11:05 | 歯科 | Comments(0)

小泉首相の夏休みから

現在、小泉首相は夏休み中だそうで、沖縄県知事が米軍ヘリコプター墜落事故に対しての陳情でも、官房長官が代理で対応し、その予定を変更しないようです。日々、分単位の日程をこなしているのですすから、どこかで線を引いた緊急性の案件以外は、完全休暇を決めているのだと思います。確かに、日々忙しいからこそ、少しのんびりして英気を養うと共に、物事をゆっくりと考える時間としても重要です。
昨日、地元の市長に面談した時にも、夏休みの話がも出て、市長あたりだと、なかなか長期の休みが思い切って取れないと、こぼしていました。
そんな観点で、自分の日々の生活を顧みれば、英気を養うことは別としても、物事をじっくりと考える時間の少なさ、必要性を感じます。そして、その余裕が作れないのが現実だと思います。また、日歯、県歯の役員の先生方の中には、日々の日程を消化するだけでも大変な先生方を実際目のあたりにします。改革という旗印に、これからの歯科界を再生を目指す時、少し無理しても、このじっくりと考えることの出来る時間の創出は必要に思います。
私も、二週間位、診療を離れ、読みたい本を10冊ぐらい持って、太陽の下のんびりと読書三昧したいところですが、私の医院経営の現状では、夢物語で終わります。
by kura0412 | 2004-08-20 11:53 | 歯科 | Comments(0)

普及を妨げるもの

マウスガードの普及を会務の仕事との一つとして行う中、常に壁に当たっているのがその値段設定です。
その効用、必要性は分かっても、自費となるとそれなりの患者負担になります。それならば安くすれば?しかし、その製作費はもとより、普及のためとはいえ、利益を少なくしたとしても限度があります。それだけの知識と技術と手間をかけているのですから、それなりの価格は不当な価格設定ではありません。しかし、患者サイドから見れば「高い」という印象が、その普及を妨げているようです。では、その高い、というイメージは、何かくるものなのでしょうか?
それは、日頃の治療の値段との比較ではないかと私は考えます。その源は、医療保険という制度のおかげで患者負担が少なくなって、自費の値段が高いという印象をもつ。逆に、その点数の設定が著しく低い為、本来、当然の価格設定からかけ離れた低い評価である。その両論が考えられます。どちらでしょうか?
いずれにしても、現在の日本の歯科医療費の現状は、歪んだ状態であることは間違いありません。ただ、どんなに、正論を主張しても、現在の価格設定に慣れ親しんだ患者にとって、その変更は非常に難しいのも事実です。総枠の枠を外した中での診療費の価格設定は、今後進む混合診療導入の議論の時には、患者、国民から理解が得られる線引きが必要です。
ちなみに、私は最近、自分のカジアル服はユニクロ専門になり、2000円のシャツを見ると」高いな」そんな感想をもつような値段に慣れてきています。収入が減り、それで丁度よいのでしょうが。
by kura0412 | 2004-08-19 16:22 | 歯科 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412

プロフィールを見る
画像一覧

ミラー片手に歯科医師の本音

『口腔健康管理とかかりつけ歯科医』

今回の改定を医療全体的にみると三つの注目すべき特徴がありました。一つは伸び続けていた調剤には厳しい結果となったこと。7対1の入院基本料の要件の厳格化。そして改定の中で「かかりつけ」という概念が明確に組みこまれまれました。
「かかりつけ」に関しては医師、薬剤師に加え歯科でも導入されていますが、「かかりつけ歯科医」はあくまでも「保険用語に一つ」というイメージがあります。しかしながら医科、薬科ではこの「かかりつけ」を軸に医療体制の新しいイメージを描きつつ、今後の政策を積み重ねる意気込みを感じます。そこにあるのは、地域包括ケアの推進がベースにあっての考えです。例えば、今回の改定では紹介状のない大病院の初診・再診料自己負担は大幅なアップとなりました。また、調剤の方ではかかりつけ薬剤師指導料算定をきっかけに、患者とのコミニュケーションを密に図ろうとする試みを目指します。
一方、医療政策として改定と対をなす基金は、歯科医療の環境整備にも益々重要な意味を持ちます。ただ、今回改定の中でも可能性の秘めた項目としていくつか点数化は見られましたが、基金が改定とリンクすることなく、独立しての事業になっている印象は拭えません。限られた予算の中でのやり繰りです。W改定に向けての改定と基金との相乗効果を目指す為の戦略と、それに沿った事業の立案が必要となってきます。
包括ケアを視野に入れての「かかりつけ歯科医」でポイントとなるのが口腔ケアです。その有用性は医科からも視線が注がれています。然るに、口腔ケアという言葉が、ブラッシングのみの狭義に捉えられている現状があり、本来の口腔ケアの意味する嚥下機能も含めた口腔全体を管理する視点の広がりが不足しています。その観点からみると、今回日本歯科医学会が「口腔健康管理」と称した新たな口腔ケアの概念の提唱は機知を得た提案です。摂食機能療法などを加えた従来の歯科治療を「口腔機能管理」、歯石除去、PTCなど歯科衛生士の実施するエリアを「口腔衛生管理」、そして一般の方が実施する口腔清拭、食事介助などを「口腔ケア(狭義)」として、この三点を総じて「口腔健康管理」としました。
広義の口腔ケアとして定義する考えは、真の意味での「かかりつけ歯科医」が目指す所です。既にW改定に向けての作業が進む中で、この概念を一日も早く歯科界内部で意見の確認をしながら、国民への認知を広めなければなりません。
日医はかかりつけ医機能研修制度を創設し、独自の「かかりつけ医」というものを推し進めようしています。そしてその講習の中に「かかりつけ医の摂食嚥下障害」のメニューも組み込まれています。また、地域包括ケアに向けた「かかりつけ連携手帳」の作成に着手し、そのスピードは目を見張るものがあります。『かかりつけ歯科医』、『口腔健康管理』、『摂食嚥下障害』のキーワードは、地域包括ケアの中で育ちそうな芽であることは間違いありません。残す課題は、地域包括ケアを主導する日医、地区医師会との更なる連携の強化と事業実現に向けてのスピードを加速させることです。




『食べる=生きる』

地方消滅で日本の少子化高齢化に対して大きな警笛を鳴らした日本創成会議が「高齢者の終末医療を考える」と称したシンポジュウムを先日開催しました。その議論を聞くに、地方消滅と終末医療?そんな一見結びつかない二つが、これからの日本の大きな課題となっています。それと共に、改めて人の死という死生観を医療分野の一角に位置する歯科医師として、見つめ直す時期が今あるものと感じます。
高齢化になって、いわゆる寝たきり老人に対していろいろな考え方が示され、特に胃瘻の是非については大きな意見が分かれるところです。欧米においては日本で常習化している高齢者、寝たきり老人への適応が少ないとのこと。この点に関しては中医協でも前回の改定では、嚥下検査の有無によって評価を変えるという対応がなされ、また今回の改定での議論では、その経過の調査結果も示されています。しかしその一方、この問題が話題になって、胃瘻によって日常生活が暮らせるレベルになる患者さんまで拒否するような実例があり、医療現場その対応に苦慮する場面が多々見られる話も聞きます。
この問題は、医療、介護費増大から語られることが多かったのですが、タブー視されていた死に対する考え方が社会問題の遡上に挙がっていることは、大きな時代の変化として捉えられます。そして、食べることは従来から歯科界も提唱するように、単に延命だけが目的ではありません。生きていることの喜びを感じる、人間としての尊厳に係わる重要な日常生活の一つなのです。
医療関係者以外でも「食べる=生きる」を唱える人がいます。「食べることは、呼吸と等しく、いのちの仕組みに組み込まれているもの。」とは、料理研究家・辰巳芳子氏が唱えている私の好きな一文です。そして欧米での判断基準となる「食べる」ことの有無が延命治療の是非判断の基準となる考え方は、経済問題を抜きにしてもその専門家集団である歯科界の属するものが改めて真摯に議論し、一つの考え方を社会に示す責務があると考えます。
然るに、だかからといって歯科界が社会の先頭に立って、自らが死生観の変更を訴える必要はありません。これは社会全体で既にうごめく潮流であり、歯科界はあくまでもこの分野に特化した専門家として食べることの重要性、必要性を改めて世に唱え、それを臨床の場で実践を積み重ねれば良いのです。果たしてこれをも医科が歯科から奪い取り、領域拡大を目指すのでしょうか。
この死生観の議論の推移を見守ると共に、食べることへの支援を更に強める為に、摂食嚥下への歯科領域からの積極的なアプローチが必要となってきています。何故ならば、咀嚼と嚥下は対となって多くの結果を導き出すことが立証され、食べることを特化した専門家としての医療人としては、現状のままでは取り組みが不十分だからです。歯科医療は新たなる視点をもって社会に貢献する時代の到来です。あとはそれを導き、フォローする具体的な政策を積みかさねることです。歯科医療は真の意味での生きる喜びを支援する世界を導きます。



『飲み込みは大丈夫ですか』

基金における事業が一つのきっかけとなって、在宅診療、医療連携が新たな展開に進み始めています。それぞれの医療環境の実情を踏まえて、地域独自の取り組むこの基金を利しての新たな事業は、診療報酬と対になるこれからの歯科医療全体へ大きく波及する政策です。そしてこの基金は、来年度において今年度予算規模に介護関係が上乗せされる計画となっており、医療介護の垣根を越えた地域包括ケアシステム構築としての発想が必要となっています。
歯科における在宅診療の中心は、従来の診療所における診療の延長としての義歯調整から始まり、口腔ケアの対応へと進んでいます。口腔ケアの効果は、既に誤嚥性肺炎予防という観点から医科の関係者は元より介護関係者にも認知されています。それに加えてここきてスポットライトが浴びているのが、今回の基金でもいくつかの地域で事業が計画される摂食嚥下の分野です。
しかしながら、介護保険の認定審査項目にも「えん下」という項目がありながら、実際に摂食嚥下の対応は、一部の大学病院、リハビリテーション、耳鼻科があって積極に取り組んでいる病院以外、殆ど対応出来ていないのが介護、医療の世界の現状です。その理由は簡単です。採算が合わないからです。特に歯科においては無報酬に等しい状態です。
 嚥下の対応は、適応が少ない耳鼻科領域の手術以外その改善方法の中心は訓練、姿勢の改善、食形態変更のアドバイスなどで薬の処方もありません。検査も歯科では保険算定が認められていない内視鏡・造影検査と問診を中心としたスクーリングテストです。近年、摂食機能療法が歯科でも算定可能となりましたが、それは鼻腔栄養、胃瘻増設患者に限定されており、重度になる前の本来対応が必要な患者さんには算定出来ません。
そしてもう一つこの分野を歯科が推し進めるハードルとなるのが、隣接する医科の反応です。現在、摂食嚥下リハビリテーションは歯科医師を中心としたアプローチと耳鼻科、あるいはリハビリテーション科の医師を中心としたアプローチの二つがあります。本来ならば他の疾患でもあるように医科が歯科は口腔内のみと突っぱねるところですが、儲からない中で耳鼻科医の成り手が減少し忙しく手が回りません。それと共に、「摂食・嚥下リハビリテーション学会」の「・」がなくなり「摂食嚥下リハビリテーション学会」に名称を変えたように、嚥下と摂食、咀嚼は一連の動作であり、咀嚼のプロである歯科医師を係わりから排除することは出来ません。咀嚼して嚥下することによって食べることが出来るのです。
もし、嚥下を歯科の領域と社会から認知されれば、歯科診療所が「食べる」ことの社会ステーションと成り得ます。口から食べることへの支援が生きる為、生活を支える源であることが歯科診療所から発信が可能と成ります。したがって報酬的評価は低くても、嚥下に問題ある人が歯科診療所に相談することへの広がり目指し、その実現に向かっての政策を積み重ねる必要があります。先ずは先生方が診療所で「飲み込みは大丈夫ですか」の一言を問える環境作りがその第一歩です。




『この道しかなかった中で』

この原稿を書いている今、衆議院選挙の結果は分かっていません。しかし事前の各マスコミみれば自民党圧勝予測です。選挙は投票箱が閉められるまで何が起こるか分かりませんが、少なくても安倍退陣はなく、任期2年を残しての安倍首相の解散の決断は見事成功となりそうです。
メディアは大義ない解散と騒ぎましたが、今回の安倍首相の解散目的は明確です。日本の経済再生を目指し、自らが提唱したアベノミクスの敢行の為の長期政権への道を切り開くことです。無論、長期政権となってもアベノミクス成功の確定はありません。しかし野党からは、アベノミクスに代わって日本経済再生を可能とする具体的な対案は示されませんでした。マニフェストに踊らされて政権交代を選択したことを悔やむ多くの有権者は、その提示なしで現在の野党にもう投票することは出来ません。また第三極への期待感も、離れたりよりを戻したりの腰の落ち着きのなさを感じ、一時のブームに終わりそうです。となると自民党のキャッチフレーズ「この道しかない」、安倍政権に託すしか今回の選挙では有権者に選択肢がなかったことになります。では長期政権となるこれからの政治情勢を踏まえて、歯科界はどう安倍政権と向き合わなければいけないのでしょうか。
今回の総選挙でのマスコミの世論調査では、有権者は社会保障に対しては経済再生と並び非常に関心をもっていましたが、その政策論戦は殆ど成されませんでした。特に自民党が示した政策は、医療に関してはないも等しいような扱いです。唯一あったのが、既にスタートしている社会保障改革のプログラム法案のスケジュールに則って進めるということです。但しこのプログラム法案の対となす消費税増税が延期となったわけですので、そのスケジュールの変更は必要になってきました。恐らく16年度改定に対しては、これを理由に財務省から厳しい対応を迫られるのは必至です。
この現実の意味するものは、現行の医療制度、水準を是とする考え方がベースにあります。消費税増税、経済再生となって税収が増えたとしても、けっして医療の大幅な拡充が成されるわけではありません。それどころか、もし経済再生と成らなければ医療費はそぎ落とされる可能性もあります。これからは少子高齢化、財政再建を踏まえて、いかにレベルを落とすことなく現行の医療を保つことへの模索が始まります。しかしながら理不尽な政策に対して、責任ある医療人として対応することは当然であり、大きな改善が必要な歯科と、既に一定の医療経営環境を維持している医科とでは立ち位置が異なります。先ずはこの点への内外の理解を求めることがスタートとなります。
選挙終わるのを待って各種医療政策への対応が加速的に進みます。幸いにして政治の世界では現在の歯科医療の現状は理解されつつあり、一つ一つの政策毎の対応スタンスが求められています。果たしてこの道しかなかった中で、歯科界はどう歩みを進めるべきなのでしょうか。歯科界の政策対応能力と政治力の真価が問われています。




以前の記事

2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
2005年 02月
2005年 01月
2004年 12月
2004年 11月
2004年 10月
2004年 09月
2004年 08月
2004年 07月

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

健康・医療
政治・経済

画像一覧