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蓮舫・民進党の「体たらく」が、首相の解散判断に影響を与える可能性
時間が経つほど、自民党がトクをする?

衆院解散・総選挙時期をめぐる報道がまた、にぎわしくなってきた。
産経新聞が12月8日付朝刊で「首相、年内解散見送り 外交優先 来秋ずれ込みか」と打てば、日経新聞は「早期解散巡り臆測 年内?年明け? 真珠湾訪問で与野党に警戒感」(同9日付朝刊)、朝日新聞は「1月解散論 自民に浮上 真珠湾訪問 支持率上昇期待 年明け情勢調査へ」(同10日付朝刊)と報じた。「年内・年明け解散」の有無をめぐって、朝日、日経両紙と産経新聞が真っ向から対立する構図だ。
衆院解散・総選挙時期の見立ては首相退陣と同じくらい、各社政治部の力量が問われる。その戦いに、私も加わってみよう。

「自民60議席減」の予測もあるなか…
衆院解散は首相の専権事項だから、解散時期を予測するには、安倍晋三、およびその側近にどれだけ食い込んでいるかが試される。と同時に、衆院解散・総選挙をめぐる情勢への認識が問われる。
まず、今、解散するべき時期なのか。2014年12月14日投票の衆院選から2年が経過したので、いつ解散が行われても不思議ではない時期に入った。だから今後、政局は解散の可能性がつねに1割程度はある展開になる。
だが、解散には、国民がなるほどと思う一定の理解が必要だ。米国で来年1月、大統領にトランプが就任。トランプがどんな政策を打ち出すかによって世界が大きく変わる。今年6月、英国の国民投票で欧州連合(EU)からの離脱が決まった。今月、イタリアでは憲法改正の是非を問う国民投票が行われ、敗れた首相・レンツィは辞意を表明した。
来年4~5月にフランス大統領選、来秋にはドイツで連邦議会(下院)選がある。その結果次第では、ドイツ首相・メルケルが続投できるかどうか分からない。世界が不安定化している中で、先進7カ国( G7)首脳会議(サミット)参加国で安定した政権運営を長期に続けているのは日本だけである。こんな時に解散して、国民が納得するだろうか。
国内の政治日程を見ても、安倍は来年1月中旬に豪州、東南アジア訪問を検討し、下旬には訪米してトランプと正式な日米首脳会談を行うことも計画している。そんな時期に衆院解散を行うのは日程的に厳しい。政権の命運がかかった衆院選を行うには、選挙態勢づくり、公約作成、争点設定など緻密な作業が求められるからだ。
また、衆院議員の定数削減・是正は4月の衆院議員選挙区画定審議会(区割り審)の勧告を経て、6月ごろ実現する見込み。このため、年明け解散だと「定数削減・是正逃れ」と批判されるようになるだろう。
次期衆院選で、自民党が議席を減らすのは必至とみられていることも、解散を判断する重要な要素だ。
自民党が衆院選で続けて290を上回る議席を獲得したのは12年、14年しか例がない。次期衆院選では、野党統一候補が増える一方、自民党の12年当選組の選挙準備不足などによって、自民党は少なくとも30議席、多い場合には60議席近く減るとみられている。

解散先延ばしの原因は「民進党」にアリ 
安倍は18年の自民党総裁選で3選され、21年まで続投する可能性が高い。これが現実となるなら、21年までにもう1回、衆院を解散することができる。
その場合、可能性が高いのは20年夏の東京オリンピック・パラリンピック直後の20年秋だ。年明け
解散だと当選した議員の任期は21年2月ごろとなり、任期満了近くになってしまう。来秋以降の解散なら、任期満了までに余裕を持つことができる。
安倍官邸が衆院解散を急いでいない最大の理由は、9月に民主党代表に就任した蓮舫の人気が沸かないことだ。
7日の党首討論で蓮舫は安倍を「息をするようにウソをつく」となじった。蓮舫の発言は前大阪市長・橋下徹が「人格攻撃」と指摘したように度を超えており、反安倍の人たちには受けても、分厚い保守層は民進党からますます離れただろう。
蓮舫の任期は19年9月まで。蓮舫を見る党内外の目は冷ややかであっても、当分、辞めそうにない。政権中枢部はこう言う。
「蓮舫の支持は今後も伸びず、民進党はもっと落ちていくだろう。解散は先に延ばした方が有利ではないか」
民進党の体たらくが解散時期を先延ばした方が有利という安心感をもたらしている。新聞社の攻防は産経の勝利になるのではないか。

【現代ビジネス・田崎史郎】
by kura0412 | 2016-12-13 14:53 | 政治 | Comments(0)

安倍首相に「早期解散見送り」を決断させた、驚きの選挙予測
86選挙区で敗北の可能性アリ?

首相・安倍晋三は衆院解散・総選挙の時期について「来年1月解散・2月総選挙」をとりあえず選択肢から外した。よほどのことがない限り、この時期には行わず、2018年暮れの衆院議員任期満了をにらんで「来年秋以降~再来年年頭」を軸に解散時期を模索する構えだ。
来年年頭に解散しないのは、自民党総裁の任期が「2期6年」から「3期9年」にスムーズに延長されること、来年5、6月ごろに実現する見通しの衆院定数削減・是正前に解散すると「定数削減逃れ」という批判を招くこと――などが理由だ。
だが、真相は自民党が勝てない、公明党を含め政権維持に必要な過半数の議席を確保しても、議席を大幅に減らす可能性があるからではないか。

若手議員の後援会作りは3割以下
自民党は10月中旬から、衆院当選1、2回の若手議員約120人を3グループに分け、選挙対策の勉強会を始めた。席上、幹事長・二階俊博は「次に選挙があるのは衆院であることは間違いない。そろそろ準備をしておく。(衆院解散は)いずれ来る」「選挙は一人ひとり、個人個人の問題だ」とあいさつし、発破をかけた。
24日の会合では官房副長官・萩生田光一が「皆さんの活動状況次第では候補者を差し替えるというのが安倍総裁の意向だ」と述べ、候補差し替えに言及した。
前回の衆院選から約2年、自民党が政権を奪還した12年12月の衆院選からは約4年が経過している。にもかかわらず、今になって選挙対策の勉強会を開いたり、候補者差し替えを検討したりしていることに、自民党の危機感が表れている。
かつての自民党議員なら、選挙対策を指導する必要はなかった。選挙運動と後援会づくりは一体であり、立候補を決断した段階から後援会作りに励んだ。それが、多少逆風が吹いても当選する源泉だった。元首相・田中角栄の「越山会」が有名で、元首相・竹下登は「角サンの票は一票、一票を鋲(びょう)で止めてあるようだ」と語っていた。
ところが、今の当選1、2回議員の選挙運動の実態について、自民党実力者はこう語る。
「しっかりした後援会を作っているのは3割に満たないのではないか」

中堅議員も、彼らの怠慢ぶりに驚きを隠さない。
「彼らが初めて当選した12年暮れの衆院選直後、13年元日に皇居で行われた新年祝賀の儀に、初当選したばかりの議員がいっぱい来ていた。私は、大差を付けて当選できるようになってから出席した。それまではずっと欠席していた。元日は、地元の神社を回るもんですよ。そこで、お参りに来た有権者に当選の御礼をする。年頭から選挙運動を始める気持ち、意識を、そもそも持っていないんですね……」
新年祝賀の儀に限らず、国会議員に案内状が出される会に当選1、2回若手議員が出席している姿を見かけることが多い。「当選1回議員の最大の仕事は2回目に当選すること」と言われ、若手議員が選挙区を丹念に回るのは今や昔、となってしまったようだ。 

野党一本化なら自民は86議席減?
前回の衆院選は、12年衆院選から約2年で行われた。その結果、12年初当選組119人のうち104人が当選を果たした。
「小泉チルドレン」と言われた自民党の05年初当選組83人が09年衆院選で10人(旧みんなの党を含む)に、「小沢チルドレン」と言われた旧民主党の09年初当選組143人が12年衆院選で11人(同)に、それぞれ激減した。これに比べ、12年当選組の大半が生き残った。
議席が大きく変動した衆院選は前回との間が4年、3年4カ月と空いていた。しかし、12年当選組は約2年で次の選挙を迎えた。14年衆院選は旧民主党批判が強く、安倍政権が順調な時期だった。かつ、民主、共産、社民、生活の各党がバラバラに戦っていた。
ところが、次期衆院選は14年とは様相が異なることになりそうだ。野党4党が調整を水面下で進め、候補者を一本化する公算が大きい。
「野党(候補)が一本化された場合、前回の衆院小選挙区獲得議席のうち、単純な足し算で86選挙区は勝てない可能性もある」
幹事長代行・下村博文は自民党の選挙対策勉強会でこう語り、危機感をあらわにした。自民党の衆院議席は現在、自民系を含め294。下村が指摘する86選挙区すべてで議席を失ったら208。公明党の35議席を加えても、定数削減後の過半数233議席をやっと上回る程度に落ち込むことになる。
もちろん、自公両党はそれでも過半数を確保できるのだから、政権を維持する。しかし、自民党が大きく議席を減らすなら、18年9月の自民党総裁選で安倍の3選に黄信号が点滅することになるだろう。
その時に敗北の責任を問われないためには、14年11月の解散時のように安倍の主導権で解散するのではなく、多くの自民党議員が「この時期ならやむを得ないな」と思われるような解散時期を選ぶ必要がある。
その時期は任期満了の1年前あたり、つまり来年秋からだろう。それまでは当選1、2回議員に地盤を固める、最後の猶予期間となるに違いない。

【ニュースの深層・田崎史郎】
by kura0412 | 2016-11-01 15:17 | 政治 | Comments(0)

もう東電を切り捨てるしかない!新潟県知事選「想定外の大差」の意味
再稼働なんて夢物語

ぬぐえない原発への不信感
柏崎刈羽原発の再稼働の是非を巡る「ワンイシュー(単一争点)選挙」となった先週日曜日(10月16日)の新潟県知事選挙で、「現状では議論も始められない」と対立候補よりも慎重な立場をとった米山隆一氏(共産、自由、社民各党が推薦)が、自民、公明両党推薦で「徹底的な検証」を主張した森民夫前長岡市長らを予想外の大差で破った。
この選挙が浮かび上がらせたのは、有権者の間に、福島第1原発の事故で経営破綻に瀕した東京電力を庇い続けてきた菅、野田、安倍の歴代3政権の原発政策に対する根強い不信感が、今なお存在するという事実だろう。
選挙戦の最中(10月12日)に、当の東電グループが35年間も使い続けたケーブルで火災を起こし、都心で大停電を招いたことも、有権者に原発事故当時から拭えない懸念を思い起させた。どんなに原子力建屋などの耐震基準を厳格化しても、肝心の東電の体質が変わらないのでは、原発を委ねられないという懸念である。
その一方で、大型原子炉が7基もある柏崎刈羽は、世界最大の発電容量を持つ原発だ。きちんと動かせれば、化石燃料市況にコストを左右されない首都圏への安定電力供給源になる。その意味では、現政権の経済面での1枚看板である成長戦略の一翼を担うことも可能だろう。
1日も早く再稼働させたいと政府が本気で願うのならば、遅ればせながら東電保護政策と決別する時だ。東電を同原発の運営と切り離し、信頼される他の主体に委ねることにして、新潟県民の原発への信頼を取り戻す必要がある。

「反省が足りていない」
米山氏は52万8455票を獲得、次点の森氏(得票数46万5044票)に6万3411票の差をつけて当選した。マスコミによると、この差は「予想外の大差」だ。
投票直前まで「どちらが勝つにしても数千票以内の差だ」(産経ニュース)とみていたからである。確かに、地元では8月末、泉田前知事がかねて表明していた4選出馬を撤回した段階で、すでに出馬を表明していた森候補が圧倒的に優勢とみられていた。
森氏は建設官僚時代から政治家への転身を周到に準備してきた人物で、9月初めの退任まで現役の全国市長会長だった。
今回は、自民、公明両党の推薦だけでなく、早々に民進党の最大支持母体である連合のローカルセンター「連合新潟」の支持も取り付け、知名度と組織力の両面で大きくリード。泉田時代に細った中央とのパイプを復活して減った公共事業を回復するとの主張も説得力があった。
一方の米山氏は医師で、どちらかと言えば知名度に難があるうえ、もともと「民進党の次期衆院選候補」とされていた。
ところが、前述のように連合新潟が森氏支持を決めたため、民進党は自主投票を決め込み、米山氏は同党の推薦を受けられなかった。同氏が立候補表明に漕ぎ着けたのは告示のわずか6日前である。当初は、米山氏を泡まつ候補扱いにしたメディアまであったという。
しかし、米山氏は「泉田知事の後継者」「現状では再稼働の議論は始められない」と主張して、ある種の旋風を巻き起こした。
加えて、大きく影響したのが「東京電力パワーグリッド」が選挙期間中(10月12日)、35年も使われてきた、首都圏の3つの変電所を結ぶ地下ケーブルで火災を起こし、それが大停電の原因になったことだ。55分程度で復旧したものの、範囲が東京都内の千代田、中央、港、新宿、豊島など主要10区の58万軒に及ぶ大規模停電だった。
これだけの停電を起こしながら、マスコミ向けの説明と謝罪に出てきたのは、中間管理職だった。この対応を見た有権者の多くが「福島第1原発事故と同じ対応だ。またしても反省が十分でない」、「柏崎刈羽原発でも似たような事故を繰り返すのではないか」と不安にかられ、米山旋風を加速させたとみられる。原発ワンイシュー選挙を恐れる東電
福島第1原発事故以来、東電は、資本主義のルールを無視した国有化、賠償・除染・廃炉に対する巨額の財政支援、そしてBWR型原発の新規制基準適合審査でトップバッターとする優遇措置など、あの手この手の国策支援を受けて、経営破綻を免れてきた。
しかし、事故以前に「(津波堆積物の)痕跡がない」と言い張って津波対策を怠ったのは周知の事実である。それどころか、事故後も今年7月にメルトダウン隠しの事実を認めて謝罪するまで5年以上の歳月を費やすなど、安全軽視の隠蔽体質が一向に改まった兆しが見えて来ない。
そんな電力会社に2度と原発を運転してほしくないと考えるのは、市民として当たり前の感覚だろう。
今回、複数の原発を持つ電力会社がショックを隠せないのは、米山氏の都市部での強さが際立ったことだ。同氏は森氏との得票差の7割弱に相当する4万2580票を新潟市内で獲得した。一方の森氏は、原発立地の柏崎市と刈羽村で米山氏を上回る支持を得たものの、都市部での大差を埋められなかった。
原発慎重派知事の誕生例として見た場合、米山氏は、今年7月に就任した鹿児島県の三反園訓知事に次ぐケースだ。

件(=くだん)の電力会社は今後、青森、宮城、福井、島根、愛媛、佐賀といった主要な原発立地県で、米山型ワンイシュー選挙を仕掛けて当選する反原発候補が相次ぐことを憂えている。政府の「安全が確認された原発は再稼働する」という原発政策が、知事権限で反故にされかねないからだ。
別の電力会社は、筆者の取材に「もちろん原発再稼働という総論は賛成だ。が、今回は柏崎刈羽の再稼働が遠ざかってホッとした」と、耳を疑いたくなるような話をした。
というのは、今年4月にスタートした電力自由化で電力会社間の競争が始まり、本来ならば原子力損害賠償支援機構から受けた資金支援の返済に充てるべき収益を、東電が顧客囲い込みキャンペーンに注ぎ込む場面を目の当たりにして「公正な競争に反する」と不信感を抱いていたからだという。
東電幹部がここへきて「柏崎刈羽が再稼働したら、料金面で大攻勢をかける」と檄を飛ばしていたことも、この電力会社が胸中で森候補敗北期待を膨らませる原因になっていたらしい。

東電擁護策との決別を!
だが、この知事選の結果をどう分析したのか。政府・与党は引き続き、東電擁護政策を堅持どころか、強化していく構えだ。
経済産業省は先月から今月にかけて、審議会の下部組織として「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」(貫徹委員会)を設置したほか、研究会として「東京電力改革・1F問題委員会」(東電委員会)を新設した。
年度内に東電の収益力の一段の強化策や、福島第1原発の廃炉費用を賄うための公的支援の拡充策、そうした費用の一般への幅広い転嫁策などを網羅的にまとめる方針と聞く。
自民党も、経済産業省の政策決定に関与するため、「原子力政策・需給問題等調査会」(会長・額賀福志郎元財務大臣)が、年内に廃炉費用や核燃料サイクル問題に関する提言を作るという。
だが、今回の新潟県知事選挙は、様々な争点のある国政選挙や、地元利害の意見集約の場にしやすい市町村レベルの選挙と異なり、県知事選挙では依然として原発問題が大きな争点になり得、東電への異例の支援が前提の原発政策が批判の的になり易いことを浮き彫りにした。
同じように運営主体問題を抱える高速増殖炉「もんじゅ」では、原子力規制委員会が「相応しい運営主体が見つからなければ、廃炉」と背水の陣を敷いて抜本的な政策転換を迫った。
柏崎刈羽原発も、運営主体の東電に対して多くの市民の危惧が集中しているのだから、もんじゅ同様に運営主体を見直すのは当然のことのはずである。つまり、東電擁護策との決別が信頼回復への第1歩ではないのだろうか。

【町田 徹・ニュースの深層】
by kura0412 | 2016-10-25 08:45 | 政治 | Comments(0)

「解散フラグ」は立ったのか?

「解散フラグ」は立ったのか――。最近の永田町と霞が関の関心事はこれだ。与野党を問わず、みんながフラグ(旗)を探している。
「フラグ」とは何か。新語を積極的に扱う三省堂国語辞典は2014年からこの言葉を載せている。意味は「先の読める伏線」。小説などで登場人物が死亡する伏線が出ると「死亡フラグが立った」と表現するのが典型的な使い方だ。

■「3次補正なら解散」
永田町では来年1月の衆院解散が取り沙汰されている。12月15日の日ロ首脳会談で北方領土問題が進展するかが解散を左右するとみられるが、自身のクビがかかる衆院議員はもっと早く見極めたい。ライバルを出し抜くには、予兆である解散フラグをいち早く見つけ、選挙準備を始めたい。
「3次補正があれば衆院解散だろうが、今のところ党政調会では全く動きはない」。自民党石破派の10日の会合。党政調会長代理の田村憲久はこう話し、出席議員の笑いを誘った。
政府は毎年11月下旬に、その年度の税収見積もりを修正する。税収の一定割合は地方自治体への地方交付税交付金に回すため、見積もりが変われば補正予算を組む。今年はすでに2回補正を組んだため、次は第3次補正だ。
もし首相、安倍晋三が近く衆院解散に踏み切るなら、景気浮揚のための大規模な経済対策を3次補正に盛り込む動きがそろそろ出てくるはず――。田村は3次補正への動きが解散フラグとみる。

■TPP対決からも?
「TPP解散じゃないか」。副大臣の一人はTPP(環太平洋経済連携協定)承認案を巡る解散を疑う。今国会成立を唱える首相に対し、民進党は真っ向から反対。与党などの賛成多数で承認されても、民進党は内閣不信任決議案の提出を検討するとみられる。
政府関係者は「承認されない場合はもちろん、承認でも不信任案が出れば解散だ」と話す。だが、これは民進党へのけん制にも映る。フラグよりブラフ(はったり)の色合いが濃い。
そもそも1月解散説さえ、自民党幹部には「選挙準備ができていない若手の危機感をあおるためだ」とうそぶく向きもある。
ただ、作家が一人で綿密に構築する小説と違い、政治は多くの勢力のせめぎ合いでシナリオが決まる。フラグやブラフだけでなく、状況変化で回収できなくなる伏線もある。安倍自身、国会答弁ではたびたびビスマルクの言葉を引用し「政治は可能性の芸術だ」と語っている。
民進党は例年1月の党大会を来年は3月開催とした。自民党が先に党大会を通例の1月から3月にしたことが「1月解散のフラグ」とみられているためだ。代表の蓮舫は党内で「解散風がふき始めている」と説く。風ではためくフラグを前に、与野党議員は疑心暗鬼に陥っている。=敬称略

【日経新聞】
by kura0412 | 2016-10-21 10:30 | 政治 | Comments(0)

新潟で反原発知事が当選、どうしても原発を再稼働させたい東電の事情とは

東京電力柏崎刈羽原発の再稼働が争点となった新潟県知事選が16日に行われ、再稼働に慎重な姿勢を示していた無所属の米山隆一氏(共産、社民、自由推薦)が、与党が推薦する候補を破って初当選を果たしました。同原発の再稼働はどうなるのでしょうか。

知事の理解を得なければ再稼働に進むことは困難
同原発は、泉田裕彦前知事が再稼働に対して慎重な姿勢を示してきたことから、再稼働の見通しが立っていませんでした。現在、同原発の6号機と7号機は、原子力規制委員会が安全審査を進めており、場合によっては、年度内に審査に合格する可能性もあります。
泉田氏は今回の選挙に4選を目指して出馬するはずでしたが、8月に突如出馬を撤回。「現状では再稼働は認めない」と主張した米山氏と、元建設官僚で前長岡市長の森民夫氏との事実上の一騎打ちとなりましたが、米山氏が52万票以上を獲得して初当選を果たしました。与党は幹部が応援に入るなど万全の体制で選挙に臨んだものの、支持を広げることはできませんでした。
県知事には再稼働を止める法的な権限はありませんが、原子力政策は自治体の了承を得て進めていくことが大前提となっており、事実上、知事の理解を得なければ再稼働に進むことは困難です。

福島第一原発の廃炉費用は8兆円とも
東京電力と政府は何としても再稼働にこぎ着けたいと考えているのですが、その理由は、東電の経営状況にあります。同社は福島第一原発の事故によって巨額の損失を出し、一時は自己資本比率が5%近くに落ち込むなど財務的に厳しい状況に追い込まれました。その後、電力料金の値上げによってとりあえず同社の経営は一息つきましたが、ここに来て急浮上してきているのが福島第一原発の廃炉費用です。現在、廃炉費用がいくらになるのか分からない状態であることから、負債としては計上されていませんが、一部の報道では廃炉費用が8兆円に達するとの見方も出てきています。

原発が稼働しなくても年間6000億円の費用が発生
現在、東京電力は原発をまったく稼働させていないものの、年間6000億円ほどの費用が原発にかかっています。柏崎刈羽の6号機、7号機を稼働させることで、とりあえず2500億円程度の収益が上乗せされますが、全体からすればまだまだです。ここに8兆円もの負担が加わってくる場合、同社は再び経営危機に陥ってしまいます。
同社や政府が何としても再稼働を実現させたいと考えているのは、こうした切実な事情があるからです。ただ、どのような形になるにせよ、原発事故のツケは、すべて国民が負担するという事実に変わりはありません。

【THE PAGE】
by kura0412 | 2016-10-18 16:13 | 政治 | Comments(0)

新潟「野党勝利」で高まる解散総選挙の現実味
与野党とも次々に「禁じ手」を繰り出している

10月16日に投開票が行われた新潟県知事選は、日本共産党、社民党、そして生活の党と山本太郎となかまたち(以下、生活の党)が推薦する米山隆一氏が、前長岡市長で自民党と公明党が推薦する森民夫氏を下して初当選した。
UX新潟放送21などが当確を打ったのが午後9時すぎで、大接戦と言われていた割には決まるのが早かった。米山氏はさっそく9時19分に支持者が待つ選対事務所に姿を現し、万歳した後にこう述べた。「勝利は第一歩。これからがスタートだ」。

米山氏の出馬は5度目
その第一歩までが長かった。米山氏が初出馬したのが2005年の郵政選挙で、自民党公認候補として田中真紀子氏と新潟県第5区の議席を闘った。この時、まだ大きな影響力を持っていた田中氏に約2万2000票差まで迫ったが、落選。2009年の政権交代選挙でも、田中氏に約1万7000票差で敗退している。
さらに2012年の衆院選と2013年の参院選では、日本維新の会(当時)から出馬して落選。そして5回目となる新潟県知事選で、米山氏はようやく念願の当選を果たしたわけだ。
だが今回の新潟県知事選も、決して楽な選挙ではなかった。自民党と公明党が推薦する森氏は長岡市長の5期目で、全国市長会会長も務めた実力者。連合新潟など柏崎刈羽原発再稼働推進派の支援も得ていた。

9月29日に告示されたこの選挙戦。潮目が変わったのは、選挙戦の後半だった。
当初はリードしていた森氏を米山氏がどんどん追い上げていったのだ。その原因として、優勢だった森陣営が油断していたこと、森氏を支援していたはずの一部業界が動かなかったこと、そして米山氏が脱原発の1本に絞ったのに比べ、森氏の公約が67本にも及び多くの県民にとってわかりにくかったことなどが考えられる。
慌てた自民党は選挙戦終盤に、三原じゅん子参院議員や今井絵里子参院議員など著名人を相次いで新潟県に投入。二階俊博幹事長も12日に新潟に入るなど、党を挙げてテコ入れした。
一方で、勝ち馬に乗ろうとする民進党は「自主投票」という縛りがない状況の下で、各議員が次々に新潟入りした。
「原発ゼロの会」の共同代表を務める近藤昭一民進党副代表は早くも5日に新潟入りし、7日には松野頼久衆院議員が志位和夫共産党委員長、福島みずほ社民党副党首、小沢一郎生活の党とともに新潟駅前で街宣車に乗り込んだ。さらに10日には前原誠司元外相も新潟入りして、小池晃共産党書記局長や又市征治社民党幹事長とともに米山氏の支持を訴えている。そして11日にはとうとう黒岩宇洋民進党新潟県連会長が米山氏の応援に立ったのだ。

自主投票の民進党県連会長が米山氏を応援
そもそも党本部が「自主投票」と機関決定した以上、県連会長が特定の候補を応援することは異例である。しかし、黒岩氏にとって、米山氏を応援するのに何の遠慮をする必要もなかった。なぜならば、森陣営を支援する連合新潟は9月末、民進党衆院新潟5区総支部長だった米山氏が県知事選に出馬表明したことに抗議。黒岩氏の連合新潟の会合への出入り禁止と黒岩氏が主宰する会合や行事への参加を見送ることを決定していたからだ。
13日の会見までは新潟入りを明らかにしなかった蓮舫代表も、ついにその態度を変えた。「これから新潟入りをする。蓮舫氏は新潟市、私は長岡市に入る」。
10月14日午後の会見で、江田憲司代表代行は蓮舫代表の突然の新潟入りを発表した。「党の方針は自主投票と変わらないが、私と米山氏は旧維新の党以来の同志。大接戦と聞いて、いてもたってもいられないので応援に行く。かつ泉田(裕彦)知事も通産省時代の後輩で、産業政策局で同じ仕事をした仲。泉田知事は知事という立場があるので後継指名をしないという立場だが、私はそういう関係で実際には泉田知事の後押しを受けて出た米山氏の位置付けをよく知っている。長岡市の街宣ではしっかりとそう言いたい」。

そして14日夜、江田氏は長岡市で街宣し、泉田知事の米山氏に対する激励文を森裕子参院議員に代読させ、次のように述べている。
「泉田知事は通産省時代の後輩で、二十数年前に一緒に仕事をしていた。だから泉田知事の言いにくいことを言う。泉田知事の後押しがなければ、米山氏は立候補を決断しなかった。昨日、泉田が退任の挨拶に官邸に行ってみたら、本来は約束していなかった安倍総理まで出てきて、1期目の初当選した時に応援してくれた面々がずらりとオールスターで顔を並べていたそうだ。まるでプレッシャーをかけられるような、相手候補を応援しろというまなざしを感じたそうだ」
実際に泉田知事は13日午後、知事退任の挨拶のために官邸を訪れた時、安倍首相から「当然、力を借りることもある。宜しくお願いしたい」と言われている。さらに自民党本部で二階幹事長からも、「泉田知事や後援会の力添えを得て自民党は必ず勝利し、知事と連携していろいろやっていきたい」と協力を求められたのだ。
要するに自民党とすれば、出馬すれば勝利は確実と言われた泉田知事の人気でもって挽回を図ろうとしたのだが、泉田知事に近い江田氏がこれを制したということになる。

安倍首相が池袋に行った意味
ただし、自民党は新潟県知事選に敗れたものの、すでに次の勝負に目を向けている。新潟県知事選の投開票が行われた16日の午後、東京・池袋駅前には数千人もの人が集められたのだ。
彼らの目当ては小池百合子東京都知事、そして安倍晋三首相の演説だ。10月23日に投開票の衆院東京都第10区補選では、自民党公認の若狭勝氏の優勢が伝えられている。普通ならそのような状況で、わざわざ首相を投入しない。
しかも街宣に参加したのは、下村博文自民党東京都連会長を始め、菅原一秀同会長代行、山口那津男公明党代表、高木陽介公明党東京都本部代表という主要なフルメンバー。さらに自民党や公明党の都議や区議なども総揃いしている。かつて記者会見で「若狭氏を応援しない」と言明した高野之夫区長でさえ駆け付けたのだ。
この筋書きを描いたのは自民党の二階幹事長だ。11日の若狭氏の第一声で、二階氏は「ここに来る途中に安倍首相に電話したら、『16日に池袋に行く』と言った」と述べたというのは前回記事で報じたとおりだ。
これは新潟県知事選での敗退をも視野にいれ、その後の影響を最小限に抑えるために打った次善策に違いない。首相が街宣するとなると、翌日の新聞の紙面も新潟県知事選の結果ばかり報じるわけにはいかなくなるからだ。
このように、与党も野党も次々と「禁じ手」を使い、状況はめまぐるしく変わっている。ここまで選挙に熱が入る状況を見る限り、やはり解散総選挙が迫っていると見たほうがいいのかもしれない。

【東洋経済ONLINE】




知事選挙に当選した米山氏は私と中学校が同窓で、最初の衆議院選挙出馬の時から知る間柄です。が・・・
ちなみに新潟県議会は、圧倒的に野党となった自民党が勢力をもっています。
by kura0412 | 2016-10-17 09:55 | 政治 | Comments(0)

「シン・ゴジラ」から考える首相官邸の中空構造
 
永田町と霞が関で「もう見た?」が挨拶代わりとなった映画「シン・ゴジラ」。謎の巨大生物が首都東京を壊滅させかねない危機に、政治家や官僚が国家の意思をどう決定し、立ち向かうか。そのプロセスのきめ細かな描写が政策当局者に異例の評判を呼ぶ。立案・調整・決断の舞台となる首相官邸の「中空構造」やスタッフのあり方も改めて考えさせられる。
この映画から、多くの政治家や官僚が連想するのは東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所の事故だろう。危機管理に当たる首相と閣僚が縦割り行政にもたつき、米国の圧力の下で小田原評定の末、自衛隊の超法規的な防衛出動を決断する。でも、ゴジラは倒せない。若手政治家の官房副長官が指揮する異能の官僚や学者の緊急対応チームが秘策に知恵を絞る――。

■「巨災対」は司令塔の候補地
「『巨災対』は、かつて私が官邸の図面と対峙しながら、首相直属の国家戦略スタッフを集めるにはここしかないかもしれぬ、と目をつけていた官邸2階中庭そばのスペースに置かれていた」
フェイスブックにこう書き込んだのは、旧民主党政権で官房副長官を務めた慶大教授の松井孝治だ。「巨災対」とは、映画中の緊急チーム「巨大不明生物災害対策本部」の略称だ。急きょ設置され、大部屋に机やイス、複合機がババッと運び込まれる。そこが政権交代当時、予算編成の基本方針などを企画・調整する官邸の司令塔として構想した「国家戦略局」を置こうかと思案した場所だったという。
各省の省益を脇に置き、時の内閣の重要政策の企画立案や総合調整を担う直属スタッフを官邸にどう集め、組織を整えるか――。官邸機能の強化を目指した橋本行革による省庁再編が2001年に始動。その直後から「首相の権力」を強烈に意識する小泉純一郎が内閣を率い、02年には新たに建設した今の官邸に移る。直属スタッフ整備の命題は歴代の首相も引き継いできた。

小泉は2つの新機軸を試みた。
第1は経済学者の竹中平蔵(現東洋大教授)を新設した首相直轄の経済財政諮問会議の担当相に据えたことだ。竹中は後に金融相や郵政民営化相も兼務。旧知の学者や経済人ら民間の人材とも連携し、小泉構造改革の企画立案の中枢を一手に担った。
第2は首相秘書官を出していた財務、外務、経済産業、警察の4省庁に加え、防衛、厚生労働、総務、国土交通、農水、文部科学の各省からも課長級の特命参事官を官邸に常駐させたことだ。首席首相秘書官だった飯島勲がこの秘書官・参事官チームを統括し、各省の省益を脇に置かせて官邸主導に腐心した。
続く安倍晋三(第1次)ら三代の首相は小泉流の官邸主導を継承するのか、それ以前の自民党主導の政策決定に戻るのか、迷いながら倒れていく。政権交代を果たした旧民主党は竹中路線を否定し、諮問会議の廃止を宣言。半面、官邸主導は引き継いで「小泉個人商店」をもっと制度化しようと構想した。それが官房副長官をヘッドに、実力派の官僚や民間人を集める内閣官房の「国家戦略局」だった。
当時、松井は国家戦略局の中核を担う人材として、各省で同期のトップクラスと見られた3人に白羽の矢を立てた。財務省主税局審議官の佐藤慎一、総務省自治税務局審議官の佐藤文俊、経産省総括審議官の立岡恒良である。だが、副総理・国家戦略相の菅直人が戦略局を官僚主体にすることには慎重だったうえ、政権運営のドタバタから同局新設の立法も後回しになる。

■「補室」に次官候補者を配置
新組織は課長級の官僚らを集めた小ぶりな「国家戦略室」を脱しきれない。やむなく、松井が着目したのが、首相を補佐する内閣官房の既存の組織、通称「補室」だった。内閣官房には官房長官、官房副長官(3人)の下に次官級の官房副長官補が3人いる。官房副長官補は財務省、外務省、防衛省の出身者で内政、外交、危機管理を分担。その指揮下で政府部内の総合調整に当たるのが「補室」だ。
「補室」も橋本行革で内閣官房を再編・強化した果実。松井は招集した3人をここに投入する。皮肉なことに、一段と増強された補室は東日本大震災後の復興構想づくりを取り仕切るなど、旧民主党政権の目玉商品に育てるはずの国家戦略室をしのぐ調整力をしばしば発揮した。それを裏付けるように、財務省が官邸アクセスの橋頭堡(きょうとうほ)として従来になく補室を重視し始めた。

安倍自民党が政権に復帰すると、国家戦略室は廃止したが、補室の新体制は存続させている。最初の審議官級3人は、立岡が経産事務次官を務めて退官。両佐藤は現在、それぞれ財務事務次官、総務事務次官に上り詰めている。3人の後任も、たとえば財務省を見ると、必ず本流の主計局次長ポストに戻している。次官候補が居並ぶ補室だからこそ、各省ににらみが利く。
第2次安倍内閣から、既に在任が3年半に及ぶ内政担当の副長官補が財務省出身の古谷一之(元国税庁長官)だ。官房長官の菅義偉の信任は厚い。地方創生、一億総活躍社会、働き方改革と安倍が次々に打ち出す目玉政策を推進するため、各省横断でスタッフを集めてはチームを編成し、束ねる。ぎくしゃくしがちな安倍官邸と財務省のはざまにも立つ形で、重みを増す。

今や首相秘書官がいない各省は古谷・補室を通じて官邸アクセスの確保に躍起だ。
一方、安倍がトップダウンで打ち出し、補室に落とす成長戦略の「タマ」を企画立案するのは官邸周辺で動く経産官僚たちだ。司令塔は首席首相秘書官の今井尚哉。内閣官房の日本経済再生総合事務局を経産事務次官の菅原郁郎が実質的に仕切り、「経産省内閣」と皮肉交じりに呼ばれる。
「シン・ゴジラ」の危機管理には登場しないが、安倍官邸の新機軸はまだまだある。
外相、防衛相ら関係閣僚による国家安全保障会議(日本版NSC)を創設。事務方トップの国家安全保障局長に谷内正太郎(元外務事務次官)を据え、安保法制整備も切り盛りさせた。各省幹部人事を官邸主導で進めるため、内閣人事局も新たに設けた。最近は縦割り行政の弊害より、「何でも『官邸団』」と化すリスクも芽生えている。

■「がらんどう」にも妙味
映画の緊急対応チームはゴジラ封じ込め戦略を立案するだけではない。本省の有力幹部に後方支援を陳情し、民間企業や外国の研究機関などのコネも総動員して戦略を実行に移す。異端児集団という設定とは裏腹に、国全体を動かす人脈や調整力も併せ持つ。そうした機能に加えてこのチームが官邸という最高権力の館の中に物理的に収められている点も目を引く。
現実の官邸には、首相や官房正副長官の秘書官チーム、首相補佐官らは別として、政策実務を担当するスタッフの大組織は常駐していない。補室、国家安全保障局、内閣人事局、経済再生総合事務局は周辺の庁舎に分散する。官邸は2階から屋上まで吹き抜けの中庭があり、周りを執務室や会議室が囲む構造。見た目からしてがらんどうだ。
「官邸には、巨大な中空が存在する。反語的に言えば、その中空は、必要である。それは、いざというときに、司令本部として埋められるためのスペースである」
松井は中空構造にも妙味がある、とこう説く。ここぞという局面で首相が閣僚を集めて断を下し、直属スタッフが官邸の威光を背に政府全体を動かす。埋められる中空があるからこそ「決断の館」にダイナミズムが働く面もあるという。権力の中枢が人々を従わせる権威もまとうには、平時は少数精鋭がむしろ好都合かもしれない。
官邸の戦略スタッフをどう使いこなすかは、時の首相の政治スタイルにも左右される。機能と空間配置の両面から、「シン・ゴジラ」にも答えのない問いかけは続く。=敬称略

【日経新聞】




本来の主役であるゴジラよりも、政府の危機管理の実際、問題点が注目されている映画です。石破茂元防衛大臣もブログ等で真剣に話題にしています。私もある連盟役員の先生に一度観ることを薦めました。
そこで感じて、分かったこと。中央官僚の構造が変化しつつあります。
by kura0412 | 2016-09-27 09:29 | 政治 | Comments(0)

新潟県知事選挙

医療4政治団体が森氏推薦へ 近く正式発表の見通し

泉田裕彦知事(53)と森民夫長岡市長(67)が立候補を予定する知事選(9月29日告示、10月16日投開票)で、県医師会と県歯科医師会、県薬剤師会、県看護協会のそれぞれの政治団体が森氏を推薦する方針を固めたことが26日、複数の関係者の話で分かった。...

【新潟日報:16・8・27】



泉田・新潟知事、4選出馬を撤回

10月16日投開票の新潟県知事選で4選出馬を表明していた泉田裕彦知事(53)は30日、知事選から撤退すると発表した。地元メディアとの間で報道を巡るあつれきがあり、「県が組織的に虚偽答弁をしているのではないかなどの誤った印象が形成されている」と指摘。このような環境では「十分に訴えを県民の皆様にお届けすることは難しい」とコメントを出した。
新潟県知事選を巡っては、現職の泉田知事が2月に4選出馬を表明。長岡市の森民夫市長(67)が8月10日に出馬を宣言している。

【日経新聞】
by kura0412 | 2016-08-30 16:46 | 政治 | Comments(0)

社会保障充実策で優先度を協議へ 与党、増税延期受け近く会合

自民、公明両党は近く社会保障制度の充実策を巡る協議を始める。2017年4月に予定していた消費増税を2年半延期したことで、増税分をあてて実施する充実策の絞り込みが必要となる。政府は介護・保育分野に加え、無年金対策の実施方針を打ち出したが、このほかの財源のめどは立っていない。与党協議では優先度などの検討を進め、早期の実現を促す。

自民党の茂木敏充、公明党の石田祝稔両政調会長が中心となり、9月にも初会合を開く見通し。秋の臨時国会では消費増税再延期の関連法案の審議を控える。社会保障充実を巡る施策が与野党の争点になるのは確実で、その前に与党協議での議論を進める狙いがある。
政府は10%への増税で4兆円超の税収を見込み、うち1.3兆円を充実策に充てる計画だった。政府が2日に閣議決定した経済対策では、介護・保育士の待遇改善や、保育所など子育ての受け皿整備を17年度に実施すると明記。このほか、公明党が参院選中に公的年金の受給資格緩和の必要性を訴えたため、18年度から受給資格期間を25年から10年に短縮することも盛り込んだ。
財務省は財源確保の手段として雇用保険の積立金への国庫繰り入れを減らす方向で調整している。社会保障改革プログラム法に基づく効率化も進める。公明党の山口那津男代表は「財源をみたうえで、ふさわしい政策を煮詰める」と指摘。与党協議では捻出可能な財源を試算した上で、なるべく多くの充実策が実現できるよう検討を進める。
与党内には、低所得者の介護保険料の負担軽減策など、医療分野での充実も可能な限り実現すべきだとの声も多い。ただ、赤字国債を発行しないで実施するのは難しいとの見方が根強い。

【日経新聞】
by kura0412 | 2016-08-18 09:13 | 政治 | Comments(0)

安倍内閣の改造人事に、思わず唸ってしまう理由
毒を持って毒を制す!?

あえて異なる人材
第3次安倍晋三再改造内閣が発足し、自民党役員も一新された。
私が注目したのは二階俊博幹事長と稲田朋美防衛相の起用だ。とくに二階氏のケースは組織一般に通じる人事術として参考になる。肌合いの違う人材を登用して、組織の安定を図る、ということだ。
二階氏の政治路線が安倍首相と一致していないのは、よく知られている。典型は中国外交だ。二階氏は与党親中派の筆頭格として、たびたび中国を訪問してきた。
昨年5月の訪中では3000人の民間人を引き連れ、習近平国家主席と会談した。その際、象徴的な場面があった。あたかも主席にへつらうように、習主席の右手を自分の両手で抱え、高々と持ち上げてみせたのだ。習主席からは「正義と良識ある日本人」と最高の賛辞でほめたたえられている。
経済政策では公共事業を重視し、総務会長だった2014年には国土強靭化に5年間で50〜70兆円の支出を求める提言をまとめた。12年には「10年間で200兆円の公共事業を」と大風呂敷を広げたこともある。
外交でも経済政策でも安倍路線とはあきらかに違うのに、なぜ今回、安倍首相は二階氏を幹事長に起用したのか。私の見立ては、二階氏が自分と異なるから、というものだ。
自分と路線の違う人材をあえて重要役職に据えることで、党内の異論を抑えこむ役割を期待したのだ。これは谷垣禎一前幹事長のケースでも同じことが言える。

政策の裁量余地が広がる
谷垣氏は野党時代の自民党総裁を務め、当時の民主党、公明党とともに消費増税の3党合意をまとめた。もとはといえば、小泉純一郎政権で財務相として初めて「消費税10%」を唱えたバリバリの増税論者である。
谷垣氏の増税路線は一貫して増税に消極的な安倍首相とは完全に異なっていたが、安倍首相はあえて谷垣氏を幹事長に起用することで党内の増税派抑えこみを図った。
谷垣氏は幹事長に収まったことで、持論である増税の旗振り役にはなりえなかった。首相の路線に幹事長が真っ向から反対すれば、直ちに党内政局、ずばり言えば倒閣を目指す話になりかねない。そこまで覚悟がないなら、持論を封じても党内の増税派を説得する役回りに徹する以外になかった。
それで「あの谷垣が言うなら仕方ない」という展開になった。谷垣氏は見事に首相の期待=狙いに応えたといえる。安倍首相は谷垣氏の働きがあったからこそ、2回の増税先送りに成功したのだ。
中国は親中派の二階氏に期待するだろう。だからといって、安倍政権の対中姿勢が揺らぐかといえば、まったく逆だ。安倍首相は中国を揺さぶるうえで二階氏のパイプが役に立つ。政策の裁量余地が広がった形である。
憲法改正でも同じことが言える。
二階氏は憲法改正に慎重とみられてきた。二階氏は8月3日の記者会見で憲法改正について「野党のみなさんとできるだけ時間をかけて話し合っていく」と慎重姿勢を強調した。
二階氏の慎重姿勢が憲法改正を目指す安倍首相にとってハードルになるかといえば、これまた逆である。二階氏が慎重派の重鎮であるからこそ、慎重派をまとめて議論を集約する役回りを演じるはずだ。増税問題での谷垣氏の役回りである。

そして総理候補も育てる
一方、安倍首相の任期延長問題について二階氏は会見で「こういう政治課題はダラダラしているものではなく、一定の期間で結論を出していくのがいい。できるだけ早く対応したい」と述べた。
まさに「あうんの呼吸」というやつだ。二階氏は安倍首相の意を体して総裁3選を可能にする党規約改正を目指して、調整役になるだろう。
自分と意見が異なる人物を起用することで異論の暴発を抑える。「毒を持って毒を制す」と言ってもいい。同じ意見の人間ばかりを重用していたら、茶坊主ばかりの北朝鮮のようになる。
政権批判が大好きなマスコミも「お友達内閣」のキャッチフレーズを思い出すだろう。これは内閣でなく党人事だが、二階氏の起用でそんなレッテル張りはできない。あえて異論の人を起用することが組織を強く安定させる。これは企業や他の組織にも通じる手法である。
それから稲田防衛相だ。
この人事は、ずばり安倍首相が稲田氏を将来の総理候補として育てる意図をはっきりさせた、と読む。稲田氏はこれまで規制改革相、党政調会長として、主に行政改革や経済政策の経験を重ねてきた。そこへ今回、畑違いの防衛相だ。
言うまでもなく、総理候補として浮上するには外交・防衛問題は不可欠の「必修科目」である。中国や北朝鮮の脅威が増している現状では、なおさらだ。日本にとって最重要課題と言ってもいい。
安倍首相はいまの緊張した局面で稲田氏に必修科目を履修させ、将来に備えさせたのだろう。

底の厚さを証明
「防衛相内定」が報じられた2日夜、たまたま別件で稲田氏と電話で話す機会があった。
本人は防衛相に多少、意外感もあったようだが、能力はこれまでの実績で証明済みだ。私は中国や北朝鮮と渡り合うには、稲田氏のような芯の強い政治家が適任とみる。
もう1点、石破茂地方創生相は閣外に出た。閣僚として最後の会見では「次の政権に代わるときがある。そのときに何をお示しするかということを練磨するのも、自民党議員の国家国民に対する責務」と述べている。なかなか味わい深い言葉だ。
石破氏の代わりに側近の山本有二・元金融相が農水相として入閣した。側近としては、やや長く待ち続けた待望の入閣だったろう。石破氏のような政治家があえて舞台裏に下がって控えているのは、他党にない自民党の底の厚さである。練磨に期待したい。

【長谷川幸洋・ニュースの深層】
by kura0412 | 2016-08-05 09:00 | 政治 | Comments(0)